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地方財政ダッシュボード

広島県江田島市の財政状況(2020年度)

🏠江田島市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2020年度)

財政力指数の分析欄

人口の減少や全国平均を上回る高齢化率に加え,市内に中心となる基幹産業がないことなどにより,財政基盤が弱く,類似団体平均値を0.09ポイント下回っている。歳出の見直しと総合計画実施計画等に沿った施策の重点化に努め,サテライトオフィスを含む企業誘致や観光客確保による「しごとの創出」などの重点施策とともに,行政の効率化に努めることにより,財政の健全化を図る。

経常収支比率の分析欄

義務的経費については,人口減に伴う扶助費の減少や近年の低金利による公債費の減少はあるものの,依然として比率が高水準となっている。令和2年度については,新型コロナウイルス感染症の影響により,予定していた事業が中止になったことなどにより,経常経費が減少したため,昨年度から3.2ポイント減少している。今後も人口減少等により,歳入の減少は避けられない見込みのため,事務事業の見直し等による経常経費の削減に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費については,会計年度任用職員分の増加等により,前年度と比較して増加している。人口1人当たりの金額が類似団体平均値を上回っているのは,人口の減少率の高さに加え,人件費が主な要因となっている。これは地形的な制約により消防業務を本部・出張所の2拠点体制をとっていること,また,保育施設を全て直営で行っていることにより人件費が多いためである。

ラスパイレス指数の分析欄

前年度と比較して0.4ポイント増加し,類似団体平均値を1.7ポイント上回っている。年齢層の多少による増減は見込まれるものの,今後は,類似団体平均値と同水準を維持する見込みである。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

地形的な制約により消防業務を本部・出張所の2拠点体制をとっていること,また,保育施設を全て直営で行っていることにより,類似団体平均値を3.7ポイント上回っている。今後は,定員適正化計画に基づき,適正な定員管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

過去に発行した高利率の地方債の償還終了や利率見直しに伴う元利償還額の減少等があるものの,合併特例事業債の元利償還額の増加の影響により,前年度と比較して0.6ポイント増加したが,類似団体平均値を2.4ポイント下回っている元利償還金の一時的な増加が見込まれるものの,中長期的には事業の計画的な執行により地方債の発行を抑制し,公債費の適正化に努める。

将来負担比率の分析欄

公営企業債等繰入見込額や地方債現在高は減少したものの,財政調整基金取崩しによる充当可能基金の減少や基準財政需要額算入見込み額の減少の影響により,前年度と比較して2.5ポイント増加したが,類似団体平均値を15.4ポイント下回っている。人口減に伴う歳入不足により,財政調整基金の取崩しは今後も見込まれるため,地方債残高とのバランスを図りながら将来の負担を軽減できるよう,財政健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)

人件費の分析欄

前年度と比較して,0.1ポイント減少している。職員数の適正化により人件費の抑制を行っているが,類似団体と比べ職員数が多く,依然として類似団体平均値を5.4ポイント上回り,人件費の占める割合は高い状況である。今後においても,定員適正化計画に基づき,適正な定員管理に努める。

物件費の分析欄

前年度に比べ2.3ポイント減少しており,類似団体平均値を0.5ポイント上回っている。引き続き施設の統廃合等による管理経費の抑制,事務事業の見直し等に努める。

扶助費の分析欄

前年度と比較して0.3ポイント減少しており,類似団体平均値を3.3ポイント下回っている。障害者自立支援事業費等は増加しているものの,生活保護費等が減少しており,扶助費全体の決算額としては減少している。今後の社会情勢等の動向によっては,障害者(児)に係る扶助費や生活保護費,医療費等の増加が予想されるため,適切な運営に努める。

その他の分析欄

前年度と比較して0.4ポイント減少しており,類似団体平均値を1.0ポイント上回っている。今後も高齢化が進む中で,介護給付費や医療給付費の増加等はあるが,公営事業の健全化による繰出金の適正化に努める。

補助費等の分析欄

前年度に比べ0.5ポイント減少しており,類似団体平均値を2.3ポイント下回っている。今後も,各種補助金の適正化を進めるとともに,下水道事業の経営健全化による繰出金の抑制等に努める。

公債費の分析欄

前年度と比較して0.4ポイント増加しており,類似団体平均値を1.3ポイント上回っている。今後も,公共施設再編整備事業等に伴う地方債発行の一時的な増加が見込まれるものの,事業の計画的執行により発行を抑制し,地方債現在高の削減及び公債費の抑制に努める。

公債費以外の分析欄

前年度と比較して3.6ポイント減少しており,類似団体平均値を1.3ポイント上回っている。今後も定員適正化計画に基づき,適正な定員管理に努めるとともに,公営事業の健全化を図ることにより,経常経費の削減に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

【総務費】住民一人当たり211,436円(前年度比+96,012円):特別定額給付金事業の皆増に伴い,大幅に増加となっており,類似団体,全国平均も大きく増加している。【民生費】住民一人当たり190,523円(前年度比+6,316円):決算総額の27.4%を占めており,一番高額な費目となっている。増加した主な要因は,老人福祉費の療養給付費負担金が増加したためである。【土木費】住民一人当たり81,627円(前年度比+8,397円):増加した主な要因は,道路橋りょう費や港湾費の普通建設事業費が増加したためであり,類似団体平均を上回っている。【消防費】住民一人当たり26,588円(前年度比+-58,492円):減少した主な要因は,消防庁舎整備事業の普通建設事業費が皆減したためである。【教育費】住民一人当たり50,033円(前年度比-10,386円):減少した主な要因は,小学校施設整備事業の普通建設事業費が大幅に減少したためであり,類似団体平均は下回っている。【災害復旧費】住民一人当たり36,682円(前年度比-25,588円):平成30年度豪雨災害による公共土木施設等の復旧事業が完了したことに伴い,大幅に減少となっている。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

【人件費】住民一人当たり141,864円(前年度比+5,436円):会計年度任用職員分の職員給の増加により,人件費全体の決算額が増加しているとともに人口減少(-576人)も大きく,住民一人当たりの人件費は増加している。また,地形的な制約により消防業務を本部・出張所の2拠点体制をとっていることなどから,類似団体,全国平均を大きく上回っている。【扶助費】住民一人当たり69,643円(前年度比-614円):生活保護費支給事業や児童扶養手当給付事業等が減少しており,扶助費全体の決算額として減少している。なお,類似団体,全国平均を大きく下回っている。【普通建設事業費】住民一人当たり81,296円(前年度比-58,305円):消防庁舎整備事業や小学校施設整備事業の減等により,前年度と比較して大幅に減少している。【補助費等】住民一人当たり182,074円(前年度比+107,992円):特別定額給付金事業の皆増に伴い,大幅に増加となっており,類似団体,全国平均も大きく増加している。【公債費】住民一人当たり88,569円(前年度比+4,517円):公債費が増加しているとともに人口減少も大きく,住民一人当たりの公債費は増加している。また,人口減少率が類似団体と比較して高いため,一人当たりのコストは類似団体,全国平均を上回っている。

実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)

分析欄

実質収支額については,特別定額給付金給付事業等による歳出の増加はあったものの,普通建設事業の減少や国庫支出金の増加の影響もあり,前年度と比べて173百万円増加しており,228百万円の黒字となっている。財政調整基金は,災害に伴う一般財源の不足による取崩しのため,562百万円の減少となった。実質単年度収支は,単年度収支額の増加と積立金取崩し額の減少に伴い,昨年度と比較して575百万円増加している。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)

分析欄

連結実質収支は,一般会計等が約228百万円,水道事業会計が約1,710百万円,下水道事業会計が約250百万円の黒字となっている等,全会計で2,347百万の黒字となっている。また,昨年度に引き続き,全会計で実質赤字額はない。

実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)

分析欄

過去に発行した高利率の地方債の償還終了や利率見直しに伴う元利償還額の減少等があるものの,合併特例事業債の元利償還額の増加の影響により,実質公債費比率の分子は前年度と比較して51百万円増加している。

将来負担比率(分子)の構造(2020年度)

分析欄

公営企業債等繰入見込額や地方債現在高は減少したものの,財政調整基金取崩しによる充当可能基金の減少や過疎対策事業債,災害復旧事業債算入見込額の減少等の影響により,将来負担比率の分子は前年度と比較して231百万円増加している。

基金残高に係る経年分析(2020年度)

基金全体

(増減理由)・将来的な公共施設の整備のために公共施設整備基金へ積み立てたことなどにより,特定目的基金が49百万円増加したものの,財源不足に伴い財政調整基金を取崩したことで562百万円減少したことにより,基金全体としては510百万円の減少となった。(今後の方針)・公共施設整備基金については,将来的な公共施設の整備に充てるため,毎年50百万円程度を積立予定。・基金全体としては,債券購入等による運用益の確保を狙う。・今後は,人口減少見込みによる市税の減少が見込まれることなどにより,歳入の財源不足に財政調整基金を充当したり,特定目的基金の使途目的に沿った事業へ充当するなど,中長期的には減少する見込みである。

財政調整基金

(増減理由)・災害に伴う一般財源の不足による取り崩しのため減少した。・決算剰余金の1/2以上となる38百万円の積立を行ったが,財源不足に対応するため,600百万円の取崩しを行ったことにより減少した。(今後の方針)・決算剰余金については,毎年その1/2を超える額を積立てることとしている。・人口減少見込みによる市税の減少が見込まれることなどにより,歳入の財源不足に充てるため,今後も減少していく見込み。・災害等への備えのため,20億円程度を確保していくこととしている。そのため,行財政改革の取組等により,歳入の確保及び歳出の適正化に努める。

減債基金

(増減理由)・基金運用益(預金利息)の2百万円を積立てたことによる増加。(今後の方針)・当面,基金運用益の積立てのみを予定している。

その他特定目的基金

(基金の使途)・地域振興基金:市民の連帯強化と地域振興のための事業の費用に充てるため。・公共施設整備基金:市が所有する公共施設(公用又は公共用に供する施設並びに船舶をいう。)の整備等に必要な経費に充てるため。・ふるさと応援基金:ふるさと江田島市を応援するために寄付された寄附金を適正に管理し,運用するため。(増減理由)・公共施設整備基金:将来的な既存の公共施設の整備(市の所有する船舶の更新を含む)のために,新たに50百万円を積立てたこと等による増加。(今後の方針)・地域振興基金:基金造成のために借り入れた合併特例事業債の元金償還終了分及び運用益分について,地域振興に資する事業を中心に毎年10百万円程度取崩予定。また,基金運用益として毎年5百万円程度積立予定。・公共施設整備基金:将来的な公共施設の整備に充てるため,毎年50百万円程度を積立予定。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

令和2年度の有形固定資産減価償却率は73.0%と,類似団体平均を上回っている。保育施設や学校施設,集会施設の統廃合は進んでいるものの,用途廃止となった施設の除却や利活用が不十分である。また,依然として,港湾・漁港施設の老朽化が特に進んでいる状況にある。用途廃止施設については,解体計画に基づき,計画的に除却を進めていく。また,利活用できる施設は引き続き売却を進めていき,不要施設の整理を進めていく。

債務償還比率の分析欄

昨年度は類似団体平均を大きく上回っていたが,地方債発行額及び残高の減少などにより,令和2年度の債務償還比率は,前年度比で-121.3%の681.3%となっている。ただし,依然として類似団体平均をやや上回っており,今後は公共施設再編整備事業等による地方債発行額の増加が見込まれるため,引き続き債務を含む支出の適正化に努める。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

類似団体平均に比べ,将来負担比率は低く,有形固定資産減価償却率は高くなっている。施設の除却・売却が進んでおらず,老朽化が著しく進んでいる状況にある。現在,用途廃止施設の売却を積極的に進めており,併せて除却も計画的に進めていくことで,有形固定資産減価償却率の下降を目指していく。一方,将来負担比率については,災害等による財政調整基金の取り崩しにより充当可能財源が減少したため,前年度比2.5増化の25.9となっている。今後も引き続き債務を含む支出の適正化に努める。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率・実質公債費比率ともに,類似団体平均と比べ低い傾向にあるものの,前者は充当可能基金の減少,後者は元利償還金の増加などにより上昇している。これまでも,地方債の発行を原則交付税措置率の高い地方債に限定していることや,借入額自体を抑制していることで,実質公債費比率の適正化に努めているところであるが,財政負担の適正化の観点から,引き続き地方債の発行を限定していく。

施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

有形固定資産減価償却率については,港湾・漁港施設が類似団体平均を大きく上回っている。保有数が多く,老朽化が著しく,依然として施設の更新が進んでいないことが課題となっている。その他,道路,公営住宅,児童館,公民館についても,類似団体より数値が上回っている状況となっていおり,公民館については廃止等による整理を進めている状況である。保育施設及び学校施設については,統廃合が進んだ結果,類似団体平均よりも低くなっており,特に保育施設については27.2%まで減少した。一人当たり面積については,島しょ部であり,人口に対して面積が大きい本市の特性上,類似団体平均を上回る傾向にあるが,公民館,学校施設については売却や廃止等により類似団体平均よりも低くなっている。

施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

有形固定資産減価償却率について,類似団体平均を大きく上回っているのは福祉施設であるが,施設の集約化として,複合施設への移転などにより,前年度より4.2%減少している。(※交流プラザなどの複合施設に移転した福祉施設は,本資料における「福祉施設」には計上していない。)消防施設については,令和元年度から新庁舎での供用開始となったため,類似団体平均より大きく下回っている。一人当たり面積については,島しょ部であり,人口に対して面積が大きい本市の特性上,類似団体平均を上回る傾向にある(庁舎は分庁舎方式採用のため)が,体育館・プール,福祉施設については,廃止,解体等により前年度より数値が下がっている。

財務書類に関する情報①(2020年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては,旧切串中学校及び旧大君保育園の売却などによる資産減少により,資産総額は前年度比で△2,552百万円となった。資産合計に占める有形固定資産の割合は88.9%であり,これらの資産は将来の支出を伴うことが見込まれるため,引き続き公共施設の最適な配置や負担軽減を図る。負債総額は合併特例事業債の発行減などによる地方債残高の減少により,前年度比で△475百万円となった。水道事業会計や下水道事業会計などを加えた全体では,一般会計等の減少の影響に加え,下水道事業会計のインフラ資産等の減少により,資産総額は前年度比で△3,386百万円,地方債残高の減少により負債総額は前年度比で△1,288百万円となった。全体に第三セクターや土地開発公社等を加えた連結では,資産総額は前年度比で△3,262百万円,負債総額は前年度比で△1,308百万円となった。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては,特別定額給付金による補助金等の増加により,純行政コストは前年度比で2,522百万円の増加となった。全体では,一般会計等に比べて,水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため,経常収益が952百万円多くなっている一方,国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため,補助金等が7,058百万円多くなっているなど,経常費用が7,421百万円多くなり,純行政コストは23,482百万円となった。連結では、全体に連結対象企業等の事業収益を計上しているため,経常収益が一般会計等に比べて1,016百万円多くなっている一方,広島県後期高齢者医療広域連合の保険給付費などにより,補助金等が11,165百万円多くなっているなど,経常費用が11,998百万円多くなり,純行政コストは28,014百万円となった。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等や国県等補助金の財源(15,047百万円)が純行政コスト(16,752百万円)を下回っており,本年度差額は△1,705百万円となり,有形固定資産等の減少により,純資産残高は前年度比で△2,078百万円となった。全体では、国民健康保険特別会計の国民健康保険税や,介護保険(保険事業勘定)特別会計の介護保険料が税収等に含まれることから,一般会計等と比べて財源が6,860百万円多くなっており、本年度差額は△1,575百万円となり,純資産残高は2,098百万円となった。連結では、全体に広島県後期高齢者医療広域連合への国県等補助金が財源に含まれることから,一般会計等と比べて財源が11,533百万円多くなっているが,純行政コストも11,262百万円多くなっているため、本年度差額は△1,434百万円となり,純資産残高は△1,953百万円となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては,国県等補助金の増加により,業務活動収支は前年度比で845百万円の増加となった。投資活動収支は公共施設整支出等の減少により、前年度比で1,238百万円の増加となった。また,財務活動収支は地方債発行収入が減少したことから,前年度比で△1,468百万円となり,本年度末資金残高は前年度から673百万円増加し,1,238百万円となった。全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれること,水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より873百万円多い2,199百万円となった。投資活動収支では,下水道事業会計の公共施設整支出等の増加により,△394百万円となった。財務活動収支は,一般会計等における地方債発行収入が減少したことから,△872百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から933百万円増加し,3,514百万円となった。連結では,業務活動収支が2,327百万円、投資活動収支が△414百万円,財務活動収支が△872百万円となっており,本年度末資金残高は前年度から1,041百万円増加し,3,947百万円となった。

財務書類に関する情報②(2020年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額は,旧切串中学校及び旧大君保育園の売却などにより資産が減少したが,人口の減少により前年度比で0.3万円高くなっている。歳入額対資産比率は,特別定額給付金などの国県等補助金による歳入額の増加により、前年度比で0.4年少なくなっているが、いずれも類似団体平均値を大きく上回る結果となっている。これは,集落が点在し,資産が比較的多くなる一方で人口規模が小さい,島しょ部ならではの状況によるものである。また,有形固定資産減価償却率については,漁港・港湾施設等の老朽化した資産を保有している割合が高く,資産の維持・更新よりも老朽化のペースが速いため,前年度比で0.8%高くなっており,類似団体平均値も上回っている。今後も多額の施設の更新費用等が発生することが想定されるため,公共施設の長寿命化や集約化・複合化により,負担軽減に取り組む。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

有形固定資産等の減少に伴い,純資産が2,078百万円減少し純資産比率は前年度比で0.1%低くなっているが,依然類似団体平均値を上回っている。また、将来世代負担比率においては,前年度よりも地方債の発行額が減少したことと償還が進んだことにより,地方債残高が減少している一方で,有形・無形固定資産合計額も減少しているため、前年度比で0.2%高くなっている。類似団体平均値との比較では下回っていることから,類似団体と比べ,地方債に依存せず運営を行っており、将来世代への負担が少ない状況となっている。しかし,近年では,地方債残高が増加傾向にあり,実質公債費比率も比例して増加しているため、期末の残高に注意するだけではなく,引き続き,事業の計画的な執行により地方債の借入を抑制し、公債費の適正化に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

特別定額給付金など補助金等の増加及び人口減少に伴い,住民一人当たり行政コストが前年度比で12.8万円高くなっている。人口の減少傾向が続く見込みであることから,災害復旧事業や新型コロナウイルス感染症対策に係る事業等の経費が今後継続する場合は,高水準がしばらく続くことが予想される。地方公共団体の行政活動の効率性を図る指標であることから、高齢化等による社会保障給付の増加など,行政コストの状況を経年比較,類似団体比較し、今後の人口規模に見合ったh支出となるよう,効率的な財政運営のために引き続き注視する。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

地方債残高の減少により,負債額は前年度比で△475百万円となっているが,人口減少により住民一人当たり負債額は,前年度比で0.4万円高くなっている。類似団体平均値を上回っているが,資産と比較した場合の負・地方債の比率は低く、全体的にはバランスが取れている。ただし,今後も人口減少の影響により,住民一人当たりの負債額については,増加傾向が予想されるため,複数の指標を用いて望ましい意思決定が必要である。基礎的財政収支については,消防本部及び能美出張所の新築に係る費用の減などにより投資活動支出が減少し,前年度比で2,429百万円高くなっており,業務活動収支もプラスであるため、計画的な設備投資を行うことで黒字化が見込まれる。一般的に投資活動に係る支出が多くなると減少し,その事業が終了すると増加する傾向にあるため、今後の数値を注視しながら,長期的にプラスであることを確認していく必要がある。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

補助金等の増加に伴う経常費用の増加により,受益者負担比率は,前年度と比べ2.0%低くなっており、依然類似団体平均値とほぼ同等の比率である。今後,公共施設の老朽化等による維持補修費の増加が見込まれることから,計画的な長寿命化や集約化・複合化に努めるとともに,受益者負担の公平性・公正性の確保に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,