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地方財政ダッシュボード

広島県江田島市の財政状況(2018年度)

🏠江田島市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2018年度)

財政力指数の分析欄

人口の減少や全国平均を上回る高齢化率に加え,市内に中心となる基幹産業がないことなどにより,財政基盤が弱く,類似団体平均値を0.08ポイント下回っている。歳出の見直しと総合計画実施計画等に沿った施策の重点化に努め,企業誘致や観光客確保による「しごとの創出」などの重点施策とともに,行政の効率化に努めることにより,財政の健全化を図る。

経常収支比率の分析欄

義務的経費については,人口減に伴う扶助費の減少や,近年の低金利による公債費の減少はあるものの,依然として比率が高水準となっている。他方,歳入では,普通交付税において,合併特例加算の縮減による影響により経常一般財源等の額が減少しており,類似団体平均を3.6ポイント上回っている。今後も人口減少等により,歳入の減少は避けられない見込みのため,事務事業の見直し等による経常経費の削減に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

職員給は減少しているものの,委員報酬等が増加しており,前年度と比較して増加している。人口1人当たりの金額が類似団体平均値を上回っているのは,人口の減少率の高さに加え,人件費が主な要因となっている。これは合併に伴い解散した広域事務組合が運営していた消防業務を直営で行っていること,また,認定こども園及び保育園を運営するための人件費が多いためである。保育施設については,統廃合により令和2には5園になる予定で,段階的に職員数を減少させていくとともに,今後は,民間でも実施可能な部分については指定管理者制度などにより委託化を進め,コストの低減を図る。

ラスパイレス指数の分析欄

前年度と同水準であり,類似団体平均値を0.7ポイント上回っている。全国市平均値は0.6ポイント下回っている。年齢層の多少による増減は見込まれるものの,今後も同水準での推移を見込んでいる。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

合併に伴い解散した広域事務組合が運営していた「消防業務」を直営で行っているため,類似団体平均値を3.42ポイント上回っている。今後は,定員適正化計画に基づき,適正な定員管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

前年度と比較して,0.1ポイント減少し,類似団体平均値を3.6ポイント下回っている。これは,公営企業債の元利償還金に対する繰入金の減少が主な要因である。今後は,平成30年7月豪雨災害の影響や,大型建設事業など,市債発行額の増加が見込まれるものの,中長期的には事業の計画的な執行により地方債の発行を抑制し,公債費の適正化に努める。

将来負担比率の分析欄

前年度と比較して,0.3ポイント増加したが,類似団体平均値を37.5ポイント下回っている。これは,財政調整基金取崩しによる充当可能基金の減少が影響している。平成30年7月豪雨災害の影響や,大型建設事業など,市債発行額が増加するとともに,財政調整基金の取崩しが見込まれ,一時的に将来負担比率が悪化することが予想されるが,中長期的には,将来の負担を軽減できるよう,財政健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2018年度)

人件費の分析欄

前年度と比較して,0.7ポイント増加している。職員の採用抑制により人件費の抑制を行っているが,類似団体と比べ職員数が多く,依然として類似団体平均値を6.2ポイント上回り,人件費の占める割合は高い状況である。今後においても,定員適正化計画に基づき,適正な定員管理に努める。

物件費の分析欄

前年度に比べ1.4ポイント減少しているが,類似団体平均値を1.4ポイント上回っている。減少の主な要因は,賃金及び備品購入費の減少である。引き続き施設の統廃合等による管理経費の抑制,事務事業の見直し等に努める。

扶助費の分析欄

前年度と比較して,0..2ポイント減少しており,類似団体平均値を4.2ポイント下回っている。障害者自立支援事業費等は増加しているものの,生活保護費等が減少しており,扶助費全体の決算額としては減少している。今後の社会情勢等の動向によっては,障害者(児)に係る扶助費や生活保護費,医療費等の増加が予想されるため,適切な運営に努める。

その他の分析欄

前年度と比較して,1.8ポイント増加しているが,類似団体平均値を1.6ポイント下回っている。今後も高齢化が進む中で,介護給付費や医療給付費の増加等はあるが,抑制に努めるとともに,公営事業への繰出金も健全化に努めることにより,抑制を図る。

補助費等の分析欄

前年度と同数値であり,類似団体平均値とも同数値となっている。今後も,各種補助金の適正化を進めるとともに,公営企業の経営健全化による繰出金の抑制等に努める。

公債費の分析欄

前年度と比較して,0.9ポイント増加しており,類似団体平均値を0.8ポイント上回っている。消防庁舎整備事業,子育て支援センター整備事業等に対し借り入れた市債の元利償還により,公債費が増加している。今後も,平成30年7月豪雨災害の影響や公共施設再編整備事業等に伴う地方債発行の増加が見込まれるものの,事業の計画的執行により発行を抑制し,地方債現在高の削減及び公債費の抑制に努める。

公債費以外の分析欄

前年度と比較して,0.9ポイント増加しており,類似団体平均値を2.8ポイント上回っている。今後も高齢化が進む中で,介護給付費や医療給付費の増加等はあるが,抑制に努めるとともに,公営事業への繰出金も健全化に努めることにより,抑制を図る。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

【総務費】住民一人当たり109,839円(前年度比-5,754円):人件費や補助費等は増加しているものの,公共施設再編整備事業の終了により,普通建設事業費が大幅に減少している。【民生費】住民一人当たり190,839円(前年度比-13,436円):決算総額の28.6%を占めていて一番高額な費目となっている。減少した主な要因は,保育施設整備事業の終了により,普通建設事業費が減少したためである。【土木費】住民一人当たり68,709円(前年度比-2,279円):昨年度から減少しているが,依然として類似団体平均を大きく上回っている。主な要因は,港湾建設事業の県への負担金や,市営住宅建設事業に対する経費が高いためである。【消防費】住民一人当たり40,959円(前年度比+4,186円):増加した主な要因は,消防庁舎整備事業の普通建設事業費が増加したためであり,類似団体平均を大きく上回っている。【教育費】住民一人当たり39,405円(前年度比-2,745円):減少した主な要因は,中学校施設整備事業の普通建設事業費が大幅に減少したためであり,類似団体平均を大きく下回っている。【災害復旧費】住民一人当たり30,556円(前年度比+29,785円):7月豪雨災害による公共土木施設等の復旧事業に伴い,大幅に増加となっている。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

【人件費】住民一人当たり134,487円(前年度比+4,274円):職員給は減少しているものの,委員報酬等が増加しており,人件費全体の決算額としては増加している。また,合併に伴い解散した広域事務組合が運営していた「消防業務」を直営で行っているため,類似団体,全国平均を大きく上回っている。【扶助費】住民一人当たり66,150円(前年度比-5,043円):障害者自立支援事業費等は増加しているものの,生活保護費等が減少しており,扶助費全体の決算額としては減少している。なお,類似団体,全国平均は大きく下回っている。【普通建設事業費】住民一人当たり80,289円(前年度比-31,053):前年度に執行した保育施設整備事業,公共施設再編整備事業等の大型建設事業の終了に加え,7月豪雨災害に伴う災害復旧事業の影響により,前年度より大幅に減少となっている。【災害復旧事業費】住民一人当たり30,556円(前年度比+29,785円):7月豪雨災害による公共土木施設等の復旧事業に伴い,大幅に増加となっている。【公債費】住民一人当たり82,833円(前年度比+3,299円):消防庁舎整備事業,子育て支援センター整備事業等に対し借り入れた市債の元利償還により,公債費が増加している。人口減少率が類似団体と比較して高いため,一人当たりのコストは類似団体,全国平均を上回っている。

実質収支比率等に係る経年分析(2018年度)

分析欄

実質収支額については,普通交付税の減少の影響もあり,前年度と比べて減少しているが,95百万円の黒字となっている。財政調整基金は,災害に伴う一般財源の不足による取り崩しのため,410百万円の減少となった。実質単年度収支は,昨年度より大幅に減少しており,433百万円の赤字となっている。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2018年度)

分析欄

連結実質収支は,一般会計が約1億円,水道事業会計が約12億円,下水道事業会計が約1.6憶円の黒字となっている等,全会計で約16.1億円の黒字となっている。また,昨年度に引き続き,全会計で実質赤字額はない。

実質公債費比率(分子)の構造(2018年度)

分析欄

近年,建設事業債等の発行抑制を行っているとともに,交付税算入のある地方債を活用している。過去に発行した高利率の地方債の償還終了や利率見直しに伴う元利償還額の減少等があるものの,消防庁舎整備事業,子育て支援センター整備事業等に対し借り入れた市債の元利償還額等の影響により,実質公債費比率の分子は前年度と比較して35百万円増加している。

将来負担比率(分子)の構造(2018年度)

分析欄

公営企業債等繰入見込額は減少したものの,財政調整基金取崩しによる充当可能基金の減少などがあり,将来負担比率の分子は前年度と比較して5百万円減少している。また,H27年度から始まった普通交付税の合併特例加算縮減の影響により,今後も基金への積み増しは見込めないため,事業の計画的な執行により地方債の借入を抑制し,公債費の適正化に努める。

基金残高に係る経年分析(2018年度)

基金全体

(増減理由)・土地開発基金の廃止に伴い現金を公共施設整備基金へ積み立てたことなどにより,特定目的基金が1億3百万円増加したものの,財源不足に伴い財政調整基金を4億8千万円取り崩したことにより,基金全体としては3億5百万円の減少となった。(今後の方針)・公共施設整備基金については,毎年5千万円程度を積立てる予定としている。・基金全体としては,債券購入や預金口座の整理統合等により,運用益の確保を狙う。・今後は,普通交付税の合併算定替えによる特例加算の終了や,人口減少見込みによる市税の減少が見込まれることなどにより,歳入の財源不足に財政調整基金を充当したり,特定目的基金の使途目的に沿った事業へ充当するなど,中長期的には減少する見込みである。

財政調整基金

(増減理由)・普通交付税の合併算定替による特例措置の縮減に加え,平成30年7月豪雨災害への対応に係る支出が多かった。・決算剰余金の1/2以上となる4,722万円の積立を行ったが,財源不足に対応するため4億8千万円の取り崩しを行ったことにより,減少した。(今後の方針)・決算剰余金については,毎年その1/2を超える額を積立てることとしている。・普通交付税の合併算定替えによる特例加算が終了し,人口減少見込みによる市税の減少が見込まれることなどにより,歳入の財源不足に充てるため,今後も減少していく見込み。・災害等への備えのため,25億円程度を確保していくこととしている。

減債基金

(増減理由)・基金運用益(預金利息)の180万円を積立てたことによる増加。(今後の方針)・当面,基金運用益の積立てのみを予定している。

その他特定目的基金

(基金の使途)・地域振興基金:市民の連帯強化と地域振興のための事業の費用に充てるため。・公共施設整備基金:市が所有する公共施設(公用又は公共用に供する施設並びに船舶をいう。)の整備等に必要な経費に充てるため。・ふるさと応援基金:ふるさと江田島市を応援するために寄付された寄附金を適正に管理し,運用するため。(増減理由)・公共施設整備基金:設置目的が類似する漁港施設維持管理基金及び港湾施設維持管理基金を整理統合し4,400万円を積み立て,土地開発基金廃止に伴う現金1億2,476万5千円を積み立てたほか,将来的な既存の公共施設の整備(市の所有する船舶の更新を含む)のために,新たに8千万円を積立てたことによる増加。・地域振興基金:まちづくり推進事業を中心とする,地域振興,生涯学習,里海学習及び公共施設・農林水産施設・観光施設・学校施設の維持管理等に1億1,123万円を充当した一方,運用益として1,412万3千円積み立て,合計9,710万7千円の減少。(今後の方針)・地域振興基金:基金造成のために借り入れた合併特例事業債の元金償還終了分及び運用益分について,地域振興に資する事業を中心に毎年1万円~5千万円程度取崩予定。また,基金運用益として毎年5百万円程度積立予定。・公共施設整備基金:将来的な公共施設の整備に充てるため,毎年5千万円程度を積立予定。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2018年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

平成30年度の有形固定資産減価償却率は71.9%と,類似団体平均を上回っている。保育施設や学校施設,集会施設の統廃合は進んでいるものの,用途廃止となった施設の除却や利活用が進んでいない状況にある。また,港湾・漁港施設の老朽化が特に進んでいる状況にある。今後は,利活用できる施設に関しては売却を進めるとともに,老朽化が激しい施設については除却を進めていくなど,不要施設の整理を進めていく。

債務償還比率の分析欄

公債費負担の適正化や財政調整基金の積立等により,類似団体平均値を下回る結果となっている。今後は,大型建設事業に伴う合併特例事業債の発行,平成30年7月豪雨災害に対する災害復旧事業債の発行や財政調整基金の取り崩しなど,上昇する要素があるものの,引き続き債務を含む支出の適正化に努める。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

類似団体平均に比べ,将来負担比率は低く,有形固定資産減価償却率は高くなっている。施設の除却・売却が進んでおらず,老朽化が著しく進んでいる状況にある。現在,売却を積極的に進めており,併せて除却も計画的に進めていくことで,有形固定資産減価償却率の下降を目指していく。一方,将来負担比率は,大型建設事業や災害復旧事業の影響で,今後上昇していく見込みであり,引き続き債務を含む支出の適正化に努める。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率・実質公債費比率ともに,類似団体平均と比べ低い傾向にあり,この数年でも減少傾向にある。これは,地方債の発行を原則交付税措置率の高い地方債に限定していることや,借入額自体を抑制していることによるものである。大型建設事業や災害復旧事業の影響で,一時的に借入額が増加し,数値が上昇する見込みはあるものの,中長期的には財政負担の適正化の観点から,引き続き地方債の発行を限定していく。

施設類型別ストック情報分析表①(2018年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

有形固定資産減価償却率において類似団体平均を大きく上回っているのは港湾・漁港施設である。島しょ部である本市においては,多数の港湾・漁港施設を有しているが,いずれの施設も老朽化が著しい一方で,施設の更新が進んでいない状況にある。保育施設及び学校施設については,統廃合が進んだ結果,有形固定資産減価償却率は類似団体平均よりも低くなっている。一人当たり面積では,少子高齢化に対し,整備後の施設の面積が比較的広いことから,類似団体平均を大きく上回っている。公民館については,老朽化が進んでいる一方,廃止も進んでおり,一人当たり面積では平成30年度に大きく低下することとなった。

施設類型別ストック情報分析表②(2018年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

一般廃棄物処理施設・福祉施設・消防施設において,有形固定資産減価償却率が類似団体平均を大きく上回っている。このうち,一般廃棄物処理施設及び消防施設のうち消防庁舎については,合併前の広域事務組合の施設を合併後に引き継いだもので,老朽化が進んでいるが,消防庁舎については平成30年度から令和元年度にかけて新庁舎の建設を行っており,今後有形固定資産減価償却率が大きく下降する見込みである。

財務書類に関する情報①(2018年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等において,資産総額は前年度比で1,657百万円の減少(△1.6%)となった。主な要因は,減価償却累計額の増加である。資産合計に占める有形固定資産の割合は88.2%であり,これらの資産は将来の支出を伴うことが見込まれるため,引き続き公共施設の最適な配置や負担軽減を図る。負債総額は前年度比で283百万円の減少(△1.3%)となった。主な要因は、地方債及び退職手当引当金の減少によるものである。水道事業会計や下水道事業会計などを加えた全体では、資産総額は前年度比で2,271百万円の減少(△1.7%),負債総額は前年度比で823百万円の減少(△2.1%)となった。下水道事業会計などの地方債償還が進んだことにより,負債総額の減少が大きくなっている。第三セクターや土地開発公社等を加えた連結では,資産総額は前年度比で2,148百万円の減少(△1.6%),負債総額は前年度比で741百万円の減少(△1.8%)となった。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては,経常費用は13,966百万円となり,前年度比329百万円の増加(+2.4%)となった。これは,土地開発基金の廃止に伴い,現金・預金以外の資産を整理したことによる調整額(865百万円)によるものである。また,臨時損失として,平成30年7月に発生した西日本豪雨災害による災害復旧事業費が694百万円(+675百万円)となっている。来年度以降は純行政コストは減少する見込みである。全体では,一般会計等に比べて,水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため,経常収益が962百万円多くなっている一方,国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため,補助金等が7.354百万円多くなっているなど,経常費用が7,919百万円多くなり,純行政コストは7,022百万円多くなっている。連結では,一般会計等に比べて,連結対象企業等の事業収益を計上し,経常収益が1,140百万円多くなっている一方,広島県後期高齢者医療広域連合の保険給付費などにより,補助金等が11.589百万円多くなっているなど,経常費用が12,805百万円多くなり,純行政コストは11,730百万円多くなっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては,税収等の財源(12,106百万円)が純行政コスト(13,919百万円)を下回っており,本年度差額は△1,813百万円となり,純資産残高は1,374百万円の減少となった。全体では、国民健康保険特別会計の国民健康保険税や、介護保険(保険事業勘定)特別会計等の介護保険料が税収等に含まれることから,一般会計等と比べて税収等が2,597百万円多くなっており,本年度差額は△1,760百万円となり,純資産残高は1,449百万円の減少となった。・連結では,広島県後期高齢者医療広域連合への国県等補助金等が財源に含まれることから,一般会計等と比べて財源が11,825百万円多くなっているが,本年度差額は1,719百万円となり,純資産残高は1,406百万円の減少となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては,災害復旧事業費支出が大幅に増加したものの,物件費等支出の減少や税収等収入の増加等により,業務活動収支は1,206百万円となった。投資活動収支は、税収等の不足分を補うため,財政調整基金を取り崩したことなどから,△742百万円となった。財務活動収支は、地方債の発行額が地方債償還支出を上回ったことから△142百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から322百万円増加し,507百万円となった。全体では,国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれること,水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より546百万円多い1,752百万円となった。投資活動収支では,水道管の老朽化対策事業等を実施したため,△942百万円となった。財務活動収支は,地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから,△377百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から433百万円増加し,2,618百万円となった。連結では,業務活動収支が1,904百万円,投資活動収支が△1,028百万円,財務活動収支が△377百万円となっており,本年度末資金残高は前年度から499百万円増加し,2,968百万円となった。

財務書類に関する情報②(2018年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

集落が点在し、資産が比較的多くなる一方で人口規模が小さい,島しょ部ならではの事情により、住民一人当たり資産額において,類似団体平均値を大きく上回る結果となっている。今後も,償却が進んでいくよりも、人口減少の影響の方が大きい状況が続いていくことが見込まれ,増加傾向が続くことが予想される。歳入額対資産比率においても類似団体平均値を大きく上回っており,比較的資産を多く保有している状況である。また,老朽化した資産を保有している割合が高いため,有形固定資産減価償却率が類似団体平均値を上回っている。今後、多額の施設の更新費用等が発生することが想定されるため,公共施設の長寿命化や集約化・複合化により,負担軽減に取り組む。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率においては微減となっているが,依然類似団体平均値を上回っている。また,将来世代負担比率においては,合併特例事業債の活用による集約施設の整備等を行ったことから微増となっているが,こちらも類似団体平均値を下回っている。このことから,将来世代への負担が少ない状況にある。今後,合併特例事業債の期限までは将来世代負担比率の増加が見込まれるものの,引き続き、事業の計画的な執行により地方債の借入を抑制し,公債費の適正化に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

平成30年7月に発生した西日本豪雨災害の被害が甚大で,災害復旧事業費が平成29年度の約37倍となったことにより,純行政コストが前年比5.9ポイントのプラスとなった。災害復旧事業が今後も継続することに対し,人口の減少傾向が続く見込みであることから,高水準がしばらく続くことが予想される。地方公共団体の行政活動の効率性を図る指標であることから、高齢化等による社会保障給付の増加など,行政コストの状況を経年比較,類似団体比較し,効率的な財政運営のために引き続き注視する。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額が類似団体平均値を上回っているが,その分、資産も多いため、全体的にはバランスが取れている。今後も人口減少の影響により、住民一人当たりの負債額については,増加傾向が予想される。基礎的財政収支については、投資活動支出の減少などの影響で,平成30年度はプラス値となっており,前年度比で類似団体平均値を上回っている。一般的に投資活動に係る支出が多くなると減少し,その事業が終了すると増加する傾向にあるため、今後の数値を注視しながら,長期的にプラスであることを確認していく必要がある。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

住民の受益者負担額は類似団体平均値より多いが,今後,公共施設の老朽化等による維持補修費の増加が見込まれることから,計画的な長寿命化や集約化・複合化に努めるとともに,受益者負担の公平性・公正性の確保に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,