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地方財政ダッシュボード

大阪府貝塚市の財政状況(2022年度)

🏠貝塚市

地方公営企業の一覧

末端給水事業 公共下水道 貝塚病院


収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2022年度)

財政力指数の分析欄

令和3,4年度普通交付税は再算定があり、臨時財政対策費や臨時財政対策償還費基金費が追加で措置されたため、基準財政需要額が大きく増加した。そのため、単年度の財政力指数を見ると令和3年度は0.63、令和4年度は0.64と低い水準にあり、それが3ヶ年平均での財政力指数の悪化にもつながっている。財政力指数の改善には基準財政収入額を増加させる必要がある。そのため、今後も第三次貝塚新生プランに沿って、企業誘致などを行い、税収入の拡大に努める。

経常収支比率の分析欄

昨年度まで類似団体内平均値や全国、大阪府平均を上回っていたものの、比率は改善傾向であった。しかし、令和4年度は95.1%と比率が悪化している。その要因として臨時財政対策債が675百万円減少したことによる経常経費一般財源の減少、また一般廃棄物収集委託料増加による物件費の増加(対前年度2.3ポイント上昇)があげられる。今後は、第三次貝塚新生プランに沿って税収入の拡大、市有財産の有効活用、事業費の適正化や公共施設等マネジメントの推進を行い、経常収支比率の改善に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費は退職手当の影響で減少したものの、一般廃棄物収集委託料の増加や、プレミアム商品券市民配布事業等により物件費は増加したため、人口1人当たり人件費・物件費等決算額は増加した。引き続き、類似団体内平均値、全国平均、大阪府平均を下回っているが、今後も職員配置の最適化による人件費の抑制や物件費の歳出抑制に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

大学卒の新規採用者において、経験年数の高い新規採用職員が複数いたため。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

前年度調査時点から今年度調査にかけて人口が減少しているが、職員数については、事業計画等で増加したため。

実質公債費比率の分析欄

分母を構成する標準税収入額等が増加。分子については、元利償還金等(A)、算入公債費等(B)ともに令和3年度に実施した新庁舎整備事業の関係で減少しているが、(B)の方がより減少額が多かったため、結果として分子(A-B)は増加した。単年度での実質公債費率は悪化したものの、3ヶ年平均では去年度と同水準で推移した。今後は庁舎整備事業債により元利償還金等の増加が見込まれるため、事業の選択と集中を進め、大幅な増加が生じないよう努める。

将来負担比率の分析欄

令和3年度までは類似団体内平均値と同程度であったが、令和4年度は類似団体内平均値や全国平均、大阪府平均を上回っている。要因としては、令和4年度よりPFI事業に係るものとして市営住宅官民連携事業、新庁舎整備事業を算入したことにより債務負担行為に基づく支出予定額が大幅に増加したためである。今後は、将来負担比率の悪化を防ぐ為にも、公共施設等マネジメントの推進により投資事業の抑制を行い公債費を圧縮し、財政の健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)

人件費の分析欄

令和4年度は、退職手当と一般職給の減少により人件費総額は減少したものの、臨時財政対策債の減少により経常一般財源等も減少したたため、比率は上昇した。類似団体内平均値と比較して3.1ポイント高くなっているが、これはごみ収集業務の一部及び小学校給食調理業務を直営で実施しているためである。今後も効率的な事務の執行を図るため、職員配置の最適化に努める。

物件費の分析欄

物件費に係る経常収支比率が上昇しているのは、家庭系一般廃棄物収集運搬業務の業者への委託割合を拡大させたことにより委託料が増加したためである。昨年に引き続き、類似団体内平均値や全国平均、大阪府平均を下回っており、今後も経費の抑制に努める。

扶助費の分析欄

令和4年度扶助費に係る経常収支比率が類似団体内平均値や全国平均を上回り、かつ増加した要因として、生活保護費や障害者自立支援給付の増加があげられる。今後、高齢化に伴い扶助費の増加が予想されるため、適正な事務執行に努めることで、上昇の抑制を図る。

その他の分析欄

令和4年度繰出金に係る経常収支比率が類似団体内平均値や全国平均、大阪府平均を上回り、かつ増加した要因として、後期高齢者医療事業会計や介護保険事業会計への繰出金等の増加があげられる。今後も、高齢化の進行により後期高齢者医療事業会計や介護保険事業会計への繰出金等は増加していくことが見込まれるので、適正な事務執行に努めることで、上昇の抑制を図る。

補助費等の分析欄

令和4年度は、岸和田市貝塚市清掃施設組合への負担金が減少したため比率は低下した。しかし、依然として下水道事業会計や病院事業会計への負担金が大きいことから、類似団体内平均値や全国平均、大阪府平均を上回っている。下水道普及率が大阪府内で低位であることや、岸和田市貝塚市清掃施設の老朽化により、更新や改修等を行うため今後は下水道事業会計や岸和田市貝塚市清掃施設組合への負担金は高止まりすることが想定されるため、その他の補助費等を含め、適正に精査し抑制に努める。

公債費の分析欄

昨年度に引き続き、類似団体内平均値や全国平均、大阪府平均を下回ってはいるが、令和4年度より小学校教室空調設備設置事業に対する起債の元金償還開始に伴い学校教育施設等整備事業債の償還額が増加したため、比率は増加した。今後、新庁舎整備事業に対する起債の償還等により、比率の上昇が見込まれるため、起債対象事業の平準化を図り、公債費の抑制に努める。

公債費以外の分析欄

前年度に比べ、補助費等が減少したものの、物件費、扶助費等の増加により公債費以外の経常経費充当一般財源額及び比率が増加した。引き続き、類似団体内平均値や全国平均、大阪府平均を上回っており、財政の硬直化が見られる。今後も、業務の効率化等により経常経費の削減に取り組み、比率の減少を目指す。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

・民生費は、令和3年度子育て世帯への臨時給付金事業費や非課税世帯等臨時給付金事業費の減少等で、住民一人当たりのコストは減少したが、後期高齢者医療事業会計、介護保険事業会計への繰出金等や生活保護扶助費が昨年比増加したこともあり、昨年に引き続き最も高い構成比となっている。・消防費について、令和4年度新庁舎防災設備や避難所空調設備を進めたため、住民一人当たりのコストが増加した。・総務費、土木費は住民一人当たりのコストが大きく減少した。総務費は新庁舎整備の建物購入に係る経費が減少したためであり、土木費は公共施設等整備基金への積立が皆減したためである。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

・歳出決算総額は、住民一人当たり453,065円となっており、令和3年度と比較すると57,610円の減少となっている。主な減少項目として、扶助費、普通建設事業費、積立金があげられる。・扶助費は住民一人当たり17,282円の減少となった。これは令和3年度子育て世帯への臨時給付金事業費や非課税世帯等臨時給付金事業費が減少したためである。・普通建設事業費に関して、(うち新規整備)は中学校屋内運動場空調設備設置及び照明LED化事業により増加したものの、(うち更新整備)にて新庁舎整備事業の建物購入費が減少したため、住民一人当たり22,206円の減少となった。・積立金は、住民一人当たり29,609円の減少となった。これは、財政調整基金、公共施設等整備基金への積立が減少したためである。

実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)

分析欄

新庁舎整備にかかる経費の減少や、各種臨時特別給付金事業の終了により、歳入(市債、国庫補助金)、歳出(投資的経費、扶助費)ともに減となっている。その中においても、歳入において市税収入、競艇事業収入、普通交付税が前年比増額していることもあり、昨年に引き続き、財政調整基金を取り崩さず財政運営することができた。そのため、実質収支額、実質単年度収支ともに黒字を維持することができた。今後、市税の大幅な伸びは見込めず、また社会保障関係経費、公共施設の更新・老朽化対策経費等の増加も見込まれるため、より一層歳出の見直しを徹底し、持続可能な財政運営に努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)

分析欄

令和4年度は全ての会計で黒字になっており、全会計の剰余金額4,439百万円となっている。病院事業会計については、新型コロナウイルス感染症の受診控えがやや回復したこと等により、入院収益や外来収益が増収となったことで、流動資産が増加。剰余金額は846百万円となり0.91ポイントの増加となっている。介護保険事業会計については、介護サービス等諸費等により、保険給付費が増加したために歳出総額が増加。実質収支額は113百万円となり、0.53ポイントの減少となっている。今後も、全会計で資金不足が発生しないような取組を着実に実行する。

実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

小学校教室空調設備設置に対する起債の償還開始などにより元利償還金が増加した。一方で新庁舎整備事業の建設事業費が令和3年度から令和4年度にかけて2,648百万円減少したことにより、債務負担行為に基づく支出予定額が大幅に減少し、結果として元利償還金等(A)は減少した。算入公債費等(B)についても、新庁舎整備事業の建設事業費に対する庁舎整備事業債が大幅に減少した。(A)、(B)ともに減少しているが、(B)の方がより減少額が多かったため、実質公債費比率の分子は増加した。今後は庁舎整備事業債により元利償還金等の増加が見込まれるため、事業の選択と集中を進め、大幅な増加が生じないよう努める。

将来負担比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

公営企業に係る起債残高について、下水道事業会計において大きく減少したため、公営企業債等繰入見込額が減少した。一方で一般会計等に係る地方債の現在高が新庁舎整備事業や中学校屋内運動場空調設備設置及びLED化事業の影響で増加。また、新庁舎整備事業及び市営住宅官民連携事業のPFI事業に係るものを令和4年度より算入したため債務負担行為に基づく支出予定額が大きく増加した。結果として、将来負担額(A)は増加した。充当可能財源等(B)については、臨時財政対策債償還費の減少により、基準財政需要額算入見込額が減少したものの、都市計画事業の減少による都市計画税の充当率の増加によって充当可能特定歳入が増加した為、結果として増加した。A,Bともに増加しているが、Aの増加額がより大きいため、将来負担比率の分子が増加した。今後、少子高齢化に伴う社会保障関係経費の増加による財政調整基金の取崩し、老朽化した公共施設の建て替えに伴う地方債の残高の増加が懸念されるため、公共施設等マネジメントの推進により投資事業の抑制を行い、持続的で安定した財政運営に努める。

基金残高に係る経年分析(2022年度)

基金全体

(増減理由)かいづかふるさと応援基金から632百万円取り崩したが、公共施設等整備基金に47百万円、かいづかふるさと応援基金に611百万円積立てたこと等により、基金全体として21百万円の増額となった。(今後の方針)目的に応じて基金を適正に取り崩して対応するとともに、基金に依存しない財政運営に努める。

財政調整基金

(増減理由)歳入において、市税収入や普通交付税や、競艇事業収入等が増加したことや、歳出において、岸和田市貝塚市清掃施設組合への負担金が減少したことにより、令和4年度決算の収支が黒字となった。そのため財政調整基金を取崩すことなく、79百万円積立てることができたため。(今後の方針)事業内容の精査を行い、基金の活用が必要な場合でも最小限の取崩しになるように努める。

減債基金

(増減理由)増減なし(今後の方針)本基金に頼らない財政運営に努め、適正に管理する。

その他特定目的基金

(基金の使途)公共施設等整備基金:公共、公共及び公用の整備に要する経費及びその整備のために起こした市債の償還金に対して充当する。かいづかふるさと応援基金:ふるさと納税の受け皿基金として指定寄附のあった事業に対して充当する。(増減理由)公共施設等整備基金:公共施設の老朽化に対応するために47百万円積立てたことにより増加。庁舎整備事業:新庁舎整備に関する経費に92百万円充当するために取り崩したことにより減少。(今後の方針)地域福祉基金:6年度に実施する対象の高齢者のごみ出しを支援する事業に係る経費5百万円に充当する。教育基金:移動図書館用の車の購入費10百万円に充当する。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2022年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

認定こども園の建替えや新庁舎の整備を行ったことにより、類似団体内平均値と比較すると低い水準となっている。また、現在公共施設等総合管理計画に基づき、隣保館等の集約化を予定しているが、依然として老朽化した建物が数多くあることから、数値が上昇傾向にあると予測される。今後も引き続き、公共建築物の更新や長寿命化、統合、転用、除却等も含めた対策が必要であると考える。

債務償還比率の分析欄

令和元年度から3年度にかけては、財政調整基金を積み立てた事等により改善傾向であった。一方、令和4年度は、債務負担行為に基づく支出予定額(PFI事業に係るもの)として新庁舎整備事業の建設費の割賦払い分を算入したため比率が悪化し、かつ類似団体を上回った。今後は公共施設等マネジメントの推進等により投資事業の抑制を行い、比率の改善に努める。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

新庁舎整備事業を進めたことにより、有形固定資産減価償却率は類似団体よりもやや低い水準まで低下しているが、その一方で新庁舎整備の建設費の割賦払い分を債務負担行為に基づく支出予定額(PFI事業に係るもの)として算入したため、将来負担比率が増加傾向にある。また、今後の有形固定資産減価償却率については、公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設の集約化等を予定しているものの、依然として老朽化した建物が数多くあることから、数値の大幅な減少は見込めない。今後も引き続き、公共建築物の更新や長寿命化、統合、転用、除却等も含めた対策が必要であると考える。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費率は類似団体内平均値と比較し低い水準であり、近年横ばいである一方、将来負担比率は類似団体内平均値と比較して高く、また前年度より悪化した。将来負担比率が増加したのは、新庁舎整備事業の建設費の割賦払い分を債務負担行為に基づく支出予定額(PFI事業に係るもの)として算入したためである。今後、新庁舎整備事業に係る起債の償還により、地方債残高が減少するため、将来負担比率は改善することが見込まれる。一方で元利償還金の増加により、実質公債費率は悪化していくことが見込まれるため、事業の選択と集中を進め、大幅な増加が生じないよう努める。

施設類型別ストック情報分析表①(2022年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

認定こども園・幼稚園・保育所に係る有形固定資産減価償却率については、大きく低下している。これは、本市の所有する幼稚園、認定こども園のほとんどが昭和40~50年代の建物であったが、幼稚園については小学校との一体化による除却と改築を行い、市立の認定こども園については、順次改修および建替えを行ったためである。公営住宅に係る有形固定資産減価償却率についても、本市の所有する公営住宅のほとんどが昭和30~50年代の建物であるため、類似団体平均と比較すると非常に高い水準となっているが、民間の力を活用し最も古い部類である木造住宅の除却、および既存住宅の長寿命化を進めており、水準の低下に努めている。

施設類型別ストック情報分析表②(2022年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

福祉施設に係る有形固定資産減価償却率については、「ひと・ふれあいセンター」(隣保館)のみが対象である。昭和45年に建てられた建物であり、既に耐用年数に達しているため100となっている。しかし周辺施設を複合化した一体的な施設の整備を予定しているため、低下する見込みである。庁舎に係る有形固定資産減価償却率については、本市の所有する庁舎のうち本庁は昭和39年に、市民福祉センターは昭和55年に、その他の庁舎は平成2~7年に建てられた建物であるため、令和3年度まで非常に高い水準となっていたが、令和4年度に本庁とその周辺施設を複合化した一体的な新庁舎の整備が完了したため低下した。消防施設に係る有形減価償却率については、消防団器具庫を順次建替を行っており水準の低下に努めている。なお、一般廃棄物処理施設に係る有形固定資産減価償却率については、ゴミ焼却場を平成19年に新設していることから、比較的低い水準となっている。

財務書類に関する情報①(2022年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額は前年度末から1,484百万円増加(+2.0%)し、負債総額は前年度末から2,217百万円(+6.0%)増額となった。資産総額は、新庁舎整備事業が完了したこと等から建物が3,977百万円増加し、負債総額は、PFI事業者への25年間の債務負担行為で予定されている建物購入費の割賦払いが令和4年から開始となったことから、長期未払金が1,674百万円増加した。水道事業会計、下水道事業会計等を加えた全体では、資産総額は前年度末から8,378百万円増加(+5.6%)し、負債総額は前年度末から8,572百万円増加(+9.3%)した。資産総額は、上水道管、下水道管等のインフラ資産を計上していること等により、一般会計等に比べて80,467百万円多くなるが、負債総額も下水道管の新設に地方債(固定負債)を充当したこと等から、62,174百万円多くなっている。岸和田市貝塚市清掃施設組合等を加えた連結では、資産総額は前年度末から6,229百万円増加(+3.8%)し、負債総額は前年度末から6,742百万円増加(+6.9%)した。資産総額は、岸和田市貝塚市清掃施設組合が保有している公有用地等や施設に係る資産を計上していること等により、一般会計等に比べて93,362百万円多くなるが、負債総額も岸和田市貝塚市清掃施設組合の借入金等があること等から、65,796百万円多くなっている

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は33,557百万円となり、前年度比182百万円の減少(△0.5%)となった。そのうち、人件費や物件費等の業務費用は15,218百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は18,339百万円であり、移転費用の方が業務費用よりも多い。最も金額が大きいのは社会保障給付(9,785百万円、前年度比△52百万円)、次いで補助金等(6,063百万円、前年度比△1,188百万円)であり、純行政コストの47.7%を占めている。今後も高齢化の進展などにより、移転費用の増額が見込まれるため、事業の見直しや介護予防の推進等により、経費の抑制に努める。全体では、一般会計等に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が8,760百万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が5,112百万円多くなり、純行政コストは8,689百万円多くなっている。連結では、一般会計等に比べて、連結対象企業等の事業収益を計上し、経常収益が14,892百万円多くなっている一方、業務費用が18,920百万円多くなっているなど、経常費用が22,553百万円多くなり、純行政コストは7,680百万円多くなっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源(32,991百万円)が純行政コスト(33,165百万円)を下回ったことから、本年度差額は△174百万円(前年度比△1,681百万円)となり、純資産残高は733百万円の減少となった。特に、本年度は地方交付税は増加したものの、非課税世帯等臨時特別給付金等の補助金の減少に伴い、税収等の財源が減少(△1,259百万円)したことが考えられる。全体では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等の財源が9,493百万円多くなり、純資産残高は18,293百万円多くなっている。連結では、大阪府後期高齢者医療広域連合への国県等補助金等が財源に含まれることから、一般会計等と比べて財源が8,309百万円多くなり、純資産残高は27,566百万円多くなっている。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は1,935百万円であったが、投資活動収支については、新庁舎整備事業を行ったことから、△2,042百万円となった。財務活動収支については、地方債の発行額が地方債償還支出を上回ったことから、351百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から244百万円増加し、488百万円となった。しかし、この資金残高の増加については、地方債の発行収入によるものでもあるため、行財政改革を更に推進する必要がある。全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より2,475百万円多い4,410百万円となっている。投資活動収支では、下水道管の整備事業を実施したため、△3,363百万円となり、本年度末資金残高は前年度から453百万円増加し、4,688百万円となった。連結では、大阪府後期高齢者医療広域連合における保険料等の収入が業務収入に含まれることなどから、業務活動収支は一般会計等より2,254百万円多い4,189百万円となっている。投資活動収支では、岸和田市貝塚市清掃施設組合において一部施設改修を行ったため、△3,732百万円となり、本年度末資金残高は前年度から650百万円減少し、6,328百万円となった。

財務書類に関する情報②(2022年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額及び歳入額対資産比率について、類似団体平均値を大きく下回っているが、これは道路や河川の敷地のうち、取得価額が不明であるため、備忘価額1円で評価しているものが大半を占めているためである。有形固定資産減価償却率については、新庁舎整備事業の実施に伴い類似団体平均値を下回ったが、依然として老朽化した施設が数多くあることから「公共施設等総合管理計画」に基づき、点検・診断や計画的な予防保全による長寿命化を進めていくなど、公共施設等の適正管理に努める。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は類似団体平均を大幅に下回っているが、負債の大半を占めているのは、地方交付税の不足を補うために特例的に発行している臨時財政対策債やPFI事業者への建物購入費の割賦払いとして計上した長期未払金である。なお、仮に臨時財政対策債の残高を負債額から除いた場合、純資産比率は68.6%となる。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは類似団体平均と同程度であるが、昨年度から増加(+0.9万円)している。今年度は社会保障給付が減少したが、今後も少子高齢化の進展等により社会保障経費が増加傾向にあると見込まれるため、新たな財源の捻出や歳出抑制等を行い、財源の確保に努める必要がある。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は類似団体平均を下回っており、前年度から3.1万円増加している。これは、地方交付税の不足を補うために臨時財政対策債を380百万円発行したことにより、地方債の発行額が償還額を上回ったためである。地方債の大半を占める臨時財政対策債については、平成13年度から発行し続けており、残高が14,512百万円(地方債残高の44.9%)となっている。なお、臨時財政対策債以外の負債については、前年度より1,479百万円増加している。基礎的財政収支は、業務活動収支の黒字分が投資活動収支の赤字分を上回ったため、68百万円となっている。類似団体平均を下回っているが、投資活動収支が赤字となっているのは、地方債を発行して、新庁舎整備事業など公共施設等の必要な整備を行ったためである。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は類似団体平均を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっている。また、昨年度から減少しており、特に、経常収益が昨年度から70百万円減少している。公共施設等の利用回数を上げるための取組を行うなどにより、受益者負担の適正化に努める。なお、類似団体平均まで受益者負担比率を引き上げるためには、仮に経常収益を一定とする場合は、11,757百万円経常費用を削減する必要があり、経常費用を一定とする場合は、529百万円経常収益を増加させる必要がある。このため、第三次貝塚新生プランに基づ<行財政改革により、経費の削減に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,