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地方財政ダッシュボード

静岡県松崎町の財政状況(2016年度)

🏠松崎町

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2016年度)

財政力指数の分析欄

人口減少、高齢化(28年度末高齢化率43.8%、+1.1%)に加え、町内に大きな産業もないため、町税等自主財源が乏しく、地方交付税や国県支出金に大きく依存していることから、類似団体の平均を大きく下回っている。限られた財源を有効活用しながら、町税等の自主財源の確保に努め、財政基盤強化を図っていく。

経常収支比率の分析欄

前年度の81.4%から0.9%上昇したが、類似団体の平均を下回っている。物件費、扶助費の減少に加え、普通交付税の交付額や臨時財政対策債の発行可能額が大きく減少したことが主な要因。また、町税等の自主財源収入については、大きな増加は見込めない状況が続いているため、経常経費の削減や自主財源の確保(税徴収率の向上)に努め、身の丈に合った財政運営を図っていく。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

類似団体の平均を下回っているのは、集中改革プランに基づく定員管理計画(計画期間17年度~21年度)において、20人(18.3%)の削減を実施したことにより、人件費が減少しているためである。一方、物件費等は上昇傾向にあり、特に委託料や維持修繕費は老朽化した公共施設が多いことから年々増加している。このため、適正かつ計画的な対応により、人件費、物件費等の適正化を図っていく。

ラスパイレス指数の分析欄

類似団体と比較すると平均を上回っている。理由としては、高卒、短大卒の初任給の設定が高い時期があったこと、また、定員管理計画において職員減を行ったものの、組織編成の改革まで進まず、昇格が早まったこと等によるものと考えられる。今後、給与を含め組織全体の適正化に努めていく。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

平成17年度から始まった集中改革プランに基づく定員管理計画(計画期間17年度~21年度)において、21人(19.3%)削減を目標とし、目標は達成できなかったものの職員数を抑えた状況を維持していることにより、類似団体を下回った。しかしながら、近年権限移譲や多様なニーズへの対応、地方創生事業の推進等の事務量の増加や時間外勤務が増えたことにともなう職員配置等の見直しにより、増加傾向に転じる可能性があるため、今後とも適正な定員管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

実質公債費比率は2.4%と類似団体を大きく下回っている。平成24・25年度で大型起債の償還が終了し、その後の新たな大型起債がないことが要因である。ただし、平成28年度における大型起債の償還が平成32年度から始まること、また当町の財政規模を考慮すると、今後の同報無線デジタル化整備等の数億円規模の大型事業においては起債が必要不可欠であるため、それらの償還により数値の悪化が懸念されることから、引き続き計画的な財政運営を図っていく。

将来負担比率の分析欄

一般会計等地方債の現在高は、幼稚園建設及び光ファイバ網整備に係る起債により増加したが、財政調整基金をはじめとする充当可能基金の残高は、積立てと取崩しを実施した結果増加したため、分子はマイナスとなった。しかしながら、当町の財政規模を考慮すると、数億円規模の事業実施(起債)により、数値が悪化する懸念があり、引き続き適正な財政運営を図っていく必要がある。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2016年度)

人件費の分析欄

人件費は、議員及び職員共済負担率の減、消防団関係の減などにより、前年度比15百万円の減となったが、割合としては0.3%上昇した。また、管理計画(計画期間17年度~21年度)において、職員数21人(19.3%)削減を目標として、20人減(18.3%減)を実施し、職員数を抑えた状況を維持している。今後とも適正な定員管理に努める。

物件費の分析欄

物件費は、前年度比19百万円増、割合としては1.0%減少したが、依然として類似団体の平均を上回っている。町有施設の指定管理運営委託や施設の老朽化にともなう維持補修費が増加傾向にあるため、計画的かつ適正な対応が必要となっている。また、28年度では旧小学校のプール解体を実施するなど、公共施設の取り壊しを含めた再整備を検討していかなければならず、事業内容をより精査し適正化に努めたい。

扶助費の分析欄

扶助費は、自立支援給付費の増や年金生活者等支援給付金事業が実施されたことにより27百万円増となったが、割合としては0.1%減となった。自立支援給付費等の障害者に係る費用については増加傾向にあるため、この傾向が財政の硬直化につながらぬよう事業の精査に努める。

その他の分析欄

主に、国民健康保険事業会計、後期高齢者医療事業会計、介護保険事業会計など特別会計への繰出金だが、前年度比25百万円増となり、割合として0.9%上昇している。類似団体と比較すると低くなっているが、年々増加傾向にあるため、各事業における経費の削減に努めていく。

補助費等の分析欄

補助費等は、前年度比12百万円減、割合としては0.5%上昇したが、類似団体の平均よりは下回っている。今後とも各事業の見直しを積極的に行い、無駄な支出がないよう取り組んでいく。

公債費の分析欄

公債費は、大規模事業の財源とした既発行債の償還が終了したことにより、296百万円程度となり、類似団体の平均を下回った。公債費に占める臨時財政対策債分の割合が年々増加しており、実質的な事業債はより低い水準にある。今後、29年度からは同報無線デジタル化整備事業(平成30・31)が始まるため、引き続き計画的な財政運営を図っていく必要がある。

公債費以外の分析欄

公債費以外で経常収支比率を増加させているのは、人件費、物件費、補助費等である。人件費については、職員削減により減少傾向にあったが、職員配置の見直しを行い、やや増加傾向に転じる可能性がある。物件費や補助費等においても増加傾向にあるため、老朽化施設をはじめ町有施設の個別計画を策定し、事業精査に努め適正化を図っていく。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2016年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

類似団体を上回っているのは、商工費と教育費である。商工費は、町有施設の指定管理運営委託として4施設を委託していることに加え、県指定文化財である旧依田邸を町の観光資源として活用していくために購入した。教育費については、幼稚園の集約(1園)化にともない新園舎を建設したことによるものである。一方、その他の項目は類似団体を下回っている。特に議会費は、議員定数の見直し(10名から8名へ減)したことによること、民生費は少子化に伴い児童手当などが減少したことによるが、自立支援給付費などの障害者に係る費用については増加傾向にある。いずれも事業の精査に努める必要がある。土木費は耐震補強補修に係る橋梁架替工事を実施したことにより増加した。今後、人口減少・少子高齢化が進む中、住民一人当たりのコストは上昇傾向にあるため、指定管理の民間委託による経費削減の検討や、大型起債の償還開始による公債費の増加などに注視し、引き続き計画的な財政運営を図っていく必要がある。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2016年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

類似団体を上回っているのは、物件費と普通建設事業費(うち更新整備)である。物件費は、旧小学校プールの解体に係る経費(18百万円)などにより増加したこと、更新整備に係る普通建設事業費は、幼稚園集約(1園)化に伴う園舎建設や耐震補強補修に係る橋梁架替工事を実施したことによるものである。一方、その他の項目は類似団体を下回っている。特に、人件費は定員管理計画(計画期間17~21年度)において、20人(18.3%)の削減を実施し職員数を抑えた状況を維持していること、また、公債費も大規模事業の財源とした既発行債の償還が終了して以降、新たな大型起債の償還がないことにより、微増減で推移している。今後、人口減少・少子高齢化が進む中、住民一人当たりのコストは上昇傾向にあるため、物件費、維持補修費、扶助費、公債費(28年度に起債した幼稚園建設・光ファイバ網整備に係る償還開始、その後予定されている同報無線デジタル化整備などの大型起債事業)などの増加が見込まれるため、引き続き計画的な財政運営を図っていく必要がある。

実質収支比率等に係る経年分析(2016年度)

分析欄

財政調整基金の残高は、27年度末1,020百万円であったが、28年度末は1,081百万円となり、61百万円増加した。標準財政規模に対する割合を考慮しながら、適切な基金管理を行っていく。実質収支額は、28年度145百万円で標準財政規模に占める割合は6.01%となっている。5%前後を目標として適正な財政運営に努める。実質単年度収支は基金について、取崩額より多く積立金を計上したことにより30百万円の黒字決算となったが、計画的な財政運営に努め、適正化を図っていく。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2016年度)

分析欄

全会計とも黒字決算となっている。今後も適正な財政運営に努めていく。伊豆まつざき荘事業会計については、利率の高い企業債を繰上償還し、一般会計からの貸付金に切り替えたことや、経費削減や新規サービス等の営業努力の結果、黒字比率に改善が見られたが、厳しい状況に変わりはないため、引き続き経営改善の努力が必要である。その他事業会計についても黒字を維持しているが、各会計の健全性を保つよう収支改善に取り組む必要がある。

実質公債費比率(分子)の構造(2016年度)

分析欄

実質公債費比率は年々減少し、平成28年度は2.4%という低い数値になっている。近年、大型起債がないことから、一般会計元利償還金は昨年度とほぼ同額となっているおり、また算入公債費などについても減少している。ただ、平成28年度は幼稚園園舎建設と光ファイバ網整備において、合計で347百万円の過疎対策事業債を起債し、その元金償還が平成32年度から始まること、また今後は、同報無線デジタル化整備工事においても大型起債を予定していることから、公債費比率の上昇が予想されるため、引き続き適正かつ計画的な財政運営を図っていく必要がある。

将来負担比率(分子)の構造(2016年度)

分析欄

将来負担額は、近年大型起債がなかったことにより、減少傾向が続いていたが、平成28年度における過疎対策事業債の起債(347百万円)により増加に転じた。加えて、今後の大型事業(同報無線デジタル化整備工事等)においても当町の財政規模を考えると起債が不可欠となるため、将来負担額の増加が予想される。一方、充当可能財源は、財政調整基金等の充当可能基金が増加し、将来負担比率の分子はマイナスとなった。今後も将来負担額の推移を注視しながら基金の管理を適正に行い、将来負担率の分子が低い数値で推移していくよう、財政運営をしていく。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2016年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

債務償還可能年数の分析欄

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

平成26年度以降、大型起債の償還がないことにより、実質公債費比率は2.4%、将来負担比率はマイナスと類似団体を大きく下回っている。しかしながら、当町の財政規模を考慮すると、数億円規模の事業実施(起債)により、数値が一気に悪化する懸念がある。平成32年度から平成28年度過疎債(借入額347百万円)の償還が始まることや、今後の同報無線デジタル化整備事業、旧依田邸・道の駅花の三聖苑改修事業では大型起債を予定しており、その償還による公債費の増加が予想されることから、財政状況を注視し計画的な財政運営を図っていく必要がある。

施設類型別ストック情報分析表①(2016年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

施設類型別ストック情報分析表②(2016年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

財務書類に関する情報①(2016年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、観光振興・文化財保護を目的に旧依田邸を取得(+49百万円)、教育環境の整備・充実のために松崎幼稚園新築事業(+280百万円)を実施、災害に強いまちづくりを目指して橋梁耐震事業、架け替え事業、道路維持事業として町道拡幅、舗装補修事業等のインフラの再整備(+97百万円)を行った。今後は、道の駅花の三聖苑、旧依田邸を含めた道の駅パーク構想に基づく観光交流拠点整備事業を実施し、インフラについては道路橋梁維持を中心に再整備を継続していく。また、財政調整基金の他、保有する各基金については不足財源を補てんするために140百万円を取り崩した一方、306百万円を積み立てた結果、基金残高は166百万円増の2,072百万円となった。今後の施設整備事業などの財源確保として活用していく。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、平成28年度の行政コスト経常費用(3,494百万円)のうち、34.6%にあたる1,209百万円が移転費用(補助金等、社会保障給付、他会計への繰出金など)として大きな割合を示している。次いで28.1%にあたる物件費等(減価償却費を除く)で982百万円となっている。町税などの自主財源収入の減少に歯止めがかからない状況の中、コスト削減に基づく行政運営を迫られることになるが、行政サービスの質の低下を招くような事態にならないよう、削減による計画と並行して自主財源の確保について検討を継続していかなければならない。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、平成28年度の財源額3,061百万円が、純経常行政コスト3,324百万円に対して、263百万円下回っている結果となっているが、全額純資産の変動額となっている。行政コストのうち減価償却費が純資産を減少させる要因であることもあるが、税収や補助金等が減少する傾向においては予定された財源を適正に配分することで、将来への負担を軽減していく。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、平成28年度は投資活動(施設政策)にかかるコストが大きかったのが特徴的である。(旧依田邸購入、松崎幼稚園建設、道路橋梁工事などの経費支出。)一方で、地方債(過疎対策事業債、公共事業等債など)の借入れも投資活動の財源として大きなものとなったため、財務活動収支は黒字となっているところである。ただし、平成32年度以降は、平成28年度に借入れた地方債の償還が始まることから、財務活動支出の増加が見込まれているため、その黒字額の縮小と今後予定される投資活動収支のバランスを注視していかなければならない。

財務書類に関する情報②(2016年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

人口減少が進んでいることに加え、地域的な制限もあり、公共施設(教育施設)の統廃合が進んでいる。また、近年においては継続的な大規模施設改修などを実施していないため、住民一人当たりの資産額は類似団体と比較して大きく下回っている。しかし、老朽化の進んだ資産(施設)も少なくないため、人口動態も含め今後の動向を見極めた上で、必要な資産を適正に建設・改良を計画していく必要がある。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

将来負担比率に係る割合は、類似団体と比較して、低い数字にあることは、近年における施設政策の裏返しになっていると考えられる。ただし、今後必要となる公共施設の再整備については、自主財源が減少している中、地方債への依存割合が大きくならざるを得ない状況のため、人口減少などによる税収減などの将来にわたっての収入見通しを考慮しなくてはならない。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

類似団体と比較しても、低い数字であることは、これまでのコスト削減の行動による効果と見て取れるものである。今後も見直せるところは、コスト削減の意識付けを持っての予算編成を行っていくところである。しかし、一定限度の分岐点の見極めも必要であり、総じて質の低下につながらないような施策が必要である。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

将来世代負担比率と同様、類似団体とは比較的低い数字となっているが、人口が減少していく一方で、地方債を財源とした公共施設の再整備を進めていかなければならず、今後、住民一人あたりの負債額は増加していく傾向と考えられる。少子化における将来世代の一人当たりの負担が大きくならないような施策が必要である。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は、類似団体と比較して低い値となっているため、使用料に対する付加価値も考慮に入れて、適正な受益者負担を個別に検討していく必要がある。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,