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地方財政ダッシュボード

長野県天龍村の財政状況(2022年度)

🏠天龍村

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

📅2023年度📅2022年度📅2021年度📅2020年度📅2019年度📅2018年度📅2017年度📅2016年度📅2015年度📅2014年度📅2013年度📅2012年度📅2011年度

総括表

人口の推移

財政比較分析表(2022年度)

財政力指数の分析欄

令和2年国勢調査において高齢化率62.1%という全国で2番目に高い結果になり、人口減少が現在も進行していることに加え、村内に中心となる産業がないこと等により、財政基盤が弱く、類似団体平均を下回っております。引き続き事務事業の見直しや、経常経費の抑制、繰上償還の実施等により財政健全化を図ります。

経常収支比率の分析欄

平成16年度以降起債を抑制し、繰上償還の実施した結果、起債残高はピーク時(平成15年度末)の約50億円から約20億円にまで減少し、経常収支比率が改善がされました。しかしながら、近年、当該比率が増加傾向にあります。令和3年度には駅前活性化施設の建設工事の実施、令和4年度は天龍村総合体育施設の建設工事も実施しました。翌年度以降も大型事業が続く予定であることから、計上収支比率の増加傾向は今後も続く見通しです。有利な起債の活用、繰上償還等により公債費の抑制を図るとともに、他の義務的経費についても見直しながら、限られた財源を有効に配分・活用します。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

類似団体平均を上回る要因はおもに人件費があげられます。後述の定員管理の状況にもありますが、人口一人当たりの職員数が多い状況にあります。今後も各種手当(管理職手当、通勤手当、住居手当、時間外勤務手当)の見直しや抑制を継続して行い、人件費の適正化に努めます。

ラスパイレス指数の分析欄

各種手当(管理職手当、通勤手当、住居手当、時間外勤務手当)の見直し、抑制を図ったことに加え、数年前まで抑制していた職員採用についてここ数年は毎年実施し、若年層が増えたことも指数の低下につながっています。今後も給与、手当の抑制や定員管理を継続し、人件費の抑制に努めます。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

本村は村の面積が109.44㎡と広大であることに加え、山間地に集落が点在しています。また、高齢化率が62.1%(令和2年国勢調査)で全国で2番目に高いうえ、他の市町村と比較しても急激に高齢化が進んでいます。そのため行政需要が多く、職員が幅広いニーズに対応しているため人口千人当たりの職員数比率が高くなっています。また、全村の人口が1,130人(令和5年1月1日現在)と少ないことも要因のひとつです。今後も、定員管理の適正化により適切な職員数を維持します。

実質公債費比率の分析欄

近年の起債抑制策により元利償還金は年々減少傾向にありましたが、平成26年度に実施したおきよめの湯大規模改修事業に係る辺地債の元金償還(46,721千円)が平成29年度より始まって以降は悪化しており、令和3年度にプラスに転じてしまい、今後も大型事業が続き、起債による財源確保が必須な状況から将来的にさらなる悪化も予測されます。令和4年度の実質公債費率は単年度で1.84%(前年比+1.15%)、3ヵ年平均で0.9%(前年比+0.8%)となりました。今後も、繰上償還の実施や借り入れの際、有利な交付税措置のある過疎債や辺地債を活用した、公債費の抑制等により財政健全化に努めます。

将来負担比率の分析欄

近年の起債抑制策、繰上償還の実施により地方債現在高が減少したことと、減債基金など充当可能な基金残高の増加により、令和4年度の将来負担比率は-179.0%となっています。今後も公債費の抑制、積立金の確保により健全な財政運営に努めます。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)

人件費の分析欄

各種手当(管理職手当、通勤手当、住居手当、時間外勤務手当)の見直し、抑制を行ってまいりました。若干名の新規職員採用を行ったものの、依然として職員の平均年齢が高いため、人件費率が増加しています。今後も給与、手当の抑制を継続し人件費の適正化に努めます。

物件費の分析欄

一部事務組合や広域連合でごみ処理や消防事務を集約して行っているため、物件費が平均を下回っております。ただし一部事務組合、広域連合の物件費にあてる負担金などの費用により、若干の増減があります。今後も、事務事業の見直しや連携の強化によりさらなる抑制を図ります。

扶助費の分析欄

子どもの人数が少ないため、子ども手当等にかかる経費が少額であることが考えられます。その反面で今後も高齢化が進み、扶助費の増加も見込まれるため、適正な水準を保つよう、事務事業の精査が必要であると考えます。

その他の分析欄

特別会計、料金収入、保険料収入の滞納額縮減による収入確保、および事務事業の見直しにより、繰出金の適正水準維持を図ります。

補助費等の分析欄

補助費は類似団体平均を比較し低くなっているものの、上昇傾向にあります。理由として福祉サービス費用等に関する補助金の増などがあげられます。必要な補助は継続する半面、今後事務事業の見直しにより、過大にならないよう管理します。

公債費の分析欄

平成16年度以降の起債抑制策、繰上償還実施により、地方債の現在高はピーク時の約50億円(平成15年度末)から約24億円(令和4年度末)にまで減少していますが、平成29年度以前の数値と比べると、数値が高くなっています。今後も公債費の適正化により、より一層の財政健全化を図ります。

公債費以外の分析欄

公債費以外のうち、普通建設事業費は、特に地形的な制約から、道路改良・延長に対して事業費が高額になってしまう傾向にあります。類似団体平均を下回っているものの、今後も事業箇所に精査により適正水準を保ち、財政負担が増大することのないよう努力します。令和元年度は、おきよめの湯増改築整備工事が完了したこと等により前年度比41.3%減となっています。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

令和4年度の住民一人当たりの教育費は前年度の4倍以上増加しています。これは主に、天龍村総合体育施設を建設したことによる工事費(641,982千円)が増加したことによるものです。令和4年度の住民一人当たりの土木費は前年度の2分の1以上減少しています。これは主に、令和3年度に駅前活性化施設を建設したことにより令和3年度が増加したことによるものです。令和4年度の住民一人当たりの公債費は前年の約2分の1減少しています。これは、令和3年度に臨財債及び令和元年度借入の緊急防災・減債事業債の繰上償還に伴う繰上償還元金が増加した事が要因と考えられる。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

総論として、本村は人口の少ない自治体であることから、人口1人当たりのコストが平均よりも大きくなる傾向があります(令和5年1月1日現在の人口:1,130人)。前年度と比較して、令和4年度における住民一人当たりのコストが大きく増減のあった項目として普通建設事業費(うち新規整備)増加が挙げられます。これは天龍村総合体育施設の建設など皆増(641,982千円)が主な理由と考えられます。また、公債費は令和3年度に令和元年度借入した緊急防災・減債事業債の繰上償還に伴う繰上償還元金の増加したことや普通建設事業費(うち新規整備)駅前活性化施設建設の皆増及び令和4年度実施予定の総合体育施設建設に向けた小学校体育館及びプールの解体撤去工事の皆増が要因となり減少いています。次年度は天龍小中併設校整備工事があるため増加する見込みです。このような大型建設事業を実施しながら、限られた財源を有効利用して住民サービスの維持向上が図られるように行政運営をする必要があります。必要な事業をより一層精査し、過剰な投資の抑制、公債費の抑制を基本とした行政運営を行います。

実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)

分析欄

財政調整基金残高については適切な財源確保と歳出の精査により取崩を回避し、例年並みの規模を維持しております。一方で、天龍村総合体育施設建設や令和3年度に駅前活性化施設建設事業の実施したことに等に伴う歳出の拡大により、実質単年度収支が2倍近く増加しており、標準財政規模を占める割合も7.51%と昨年に比べれば減少していますが増加傾向にあります。事業の精査等を徹底し、適正な財政運営を継続し、財政調整基金の積立も行う方針です。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)

分析欄

実質黒字額は、平成20年度よりほぼ同水準で推移しています。実質赤字額は、マイナスで推移しています。一般会計、特別会計と共に、滞納額の減少による収入の確保、事務事業の見直し等による歳出削減により、より一層の財政健全化を図ります。

実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

平成16年度以降、起債抑制策、繰上償還実施により、地方債現在高はピーク時の4,977百万円(平成15年度末)から、2,648百万円(令和4年度末)と大幅に減少しています。公債費決算額は平成29年度より平成26年度に実施したおきよめの湯大規模改修事業に係る辺地債の元利償還等が始まったことで大幅に増加し、令和4年度現在に至るまで同水準で推移しております。なお、近年、大型建設事業が続くことから、それらの財源確保等に伴う起債の償還により、将来的には現在の水準よりもさらに上がることが予測されております。今後も公債費の適正化により、より一層財政健全化を図ります。

将来負担比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

一般会計等に係る地方債の現在高は、ピーク時の4,977百万円(平成15年度末)から令和3年度末時点の2,648百万円と大幅に減少しています。また、充当可能基金についても前年度と同規模の水準を維持しております。引き続き、公債費の抑制、繰上償還の実施、基金積立により一層財政健全化を図ります。

基金残高に係る経年分析(2022年度)

基金全体

(増減理由)基金全体として、増加している。内訳は、財政調整基金が88百万円の増、減債基金が42百万円の増、その他特目基金が124百万円の増となっております。(今後の方針)今後も基金の使途の明確化を図るため、財政調整基金を取り崩し、個々の特定目的基金への移行を進める予定です。

財政調整基金

(増減理由)景気の動向による法人関係税等の変動、公共施設の老朽化対策、人口減少による税収減を見越して年々積立を行っているため増加しています。(今後の方針)基金の使途の明確化を図るために、個々の特定目的基金に積み立てていくことを予定しています。

減債基金

(増減理由)臨時財政対策債の繰上償還等を行う予定のため増加しています。(今後の方針)地方債の償還計画等を踏まえ、今後も同様に積立と取崩を行い、適切に運用する予定です。

その他特定目的基金

(基金の使途)・地域福祉基金→高齢者福祉の増進を図るための事業に使用します。・ふるさと寄附金基金→天龍村を応援していただく方からの寄付金を財源に各種事業を実施する場合に使用します。・公共施設等総合管理基金→天龍村が所有する公共施設等の長寿命化、整備更新、除却、転用等を実施する場合に使用します。・森林環境整備基金→森林環境譲与税を積立て、森林整備及びその促進にかかる費用に充てます。・有線テレビジョン放送施設維持管理基金→有線テレビジョン(CATV放送施設)の維持、補修及び管理に関する経費に使用します。(増減理由)・地域福祉基金→寄付額の増加による積み立て・ふるさと寄附金基金→寄附者の意向による積み立て・公共施設等総合管理基金→公共施設等総合整備計画等に基づき、一般会計より積み立て・森林環境整備基金→森林環境譲与税の譲与分による積み立て・有線テレビジョン放送施設維持管理基金→災害時に備えて一般会計より積み立て(今後の方針)今後も各基金の実情に応じて、積立を行っていく予定です。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2022年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

当村では、各種利用需要に対応するため、多種多様な公共施設やインフラ施設を整備してきましたが、これらの施設が耐用年数を迎えつつあることから、有形固定資産減価償却率が全国平均や県平均に比べやや高い水準にあります。こうした状況を踏まえ、平成29年3月に「天龍村公共施設等総合管理計画」、令和3年3月に「天龍村公共施設個別施設計画」を策定し、長期的な視点を持って、公共施設の利活用の促進や、統廃合・長寿命化等の施策を計画的に取り組むこととしています。

債務償還比率の分析欄

当村の債務償還可能年数は、地方債の繰上償還等による将来負担の軽減や適正な基金の積立、有利な地方債の活用等により、全国平均や県平均、類似団体に比べ非常に低い数値となっております。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

当村の将来負担比率は、基金などの充当可能財源等が将来負担額を大きく上回っているため、健全な財政状況となっています。有形固定資産減価償却率については、類似団体平均値をやや上回っており、今後は平成28年度策定の「公共施設等総合管理計画」及び令和2年度策定の「公共施設個別施設計画」を基に、施設の維持管理を進めていきます。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

当村では将来負担比率はマイナスで移行していますが、、実質公債費比率は令和3年度からプラスに転じました。しかし以前として類似団体平均より非常に低い数値となっています。令和3年度から大型事業が続いており、今後も実質公債費比率がプラスになることが予想されます。

施設類型別ストック情報分析表①(2022年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

当村では、各種利用需要に対応するため、多種多様な公共施設やインフラ施設を整備してきましたが、これらの施設が耐用年数を迎えつつあることから、全体的に有形固定資産減価償却率が全国平均や県平均に比べやや高い水準にあります。その中でも特に有形固定資産減価償却率が高くなっているものは、橋りょう・トンネル、学校施設、公営住宅となっています。このうちトンネルについては、平成28年3月に策定した「トンネル長寿命化修繕計画」に沿って、予防保全による長寿命化、ライフサイクルコストの縮減に取り組んでいます。また、この他の公共施設については、令和3年3月に策定した「公共施設個別施設計画」に基づき適切に維持管理を行っていきます。

施設類型別ストック情報分析表②(2022年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

当村では、各種利用需要に対応するため、多種多様な公共施設やインフラ施設を整備してきましたが、これらの施設が耐用年数を迎えつつあることから、有形固定資産減価償却率が全国平均や県平均に比べ全体的にやや高い水準にあります。その中でも特に、体育館・プール、福祉施設、消防施設、庁舎の有形固定資産減価償却率が高くなっていますが、令和3年3月策定の「公共施設個別施設計画」に沿って予防的に修繕や改修を行うことにより、施設の機能を適正に維持していきます。

財務書類に関する情報①(2022年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、負債総額が期首から377百万円増加(13.3%)しており、負債の増加となった主因は、固定負債の内、地方債(403百万円)の増である。小中学校併設校建設事業など大型事業による地方債借入が続いていることによる増となっており、それらの地方債の償還が今後始まる事から、流動負債の今後1年内償還予定地方債の増加についても注視していきたい項目である。(有)天龍農林業公社、南信州広域連合等を加えた連結では、資産額は主に(有)天龍農林業公社や(有)龍泉閣の固定資産(建物、物品)及び流動資産(現金預金、未収金)を計上していることにより、一般会計等に比べて2,316百万円増加している。負債総額は各種引当金(退職・賞与)も計上している事から、一般会計に比べて747百万円増加している。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は2,581百万円となり、前年度比11百万円の増加(0.4%)となった。そのうち、業務費用の内で、人件費等は398百万円(前年度比△12百万円)、物件費は1,601百万円(前年度比20百万円)、補助金や社会保障給付等の移転費用は572百万円(前年度比△19百万円)である。最も金額が大きいのは移転費用、次いで物件費であり、純行政コストの84.2%を占めている。一方で、行政サービス利用に対する対価として住民に負担いただく使用料等の経常収益は約10百万円増加している。今後、高齢化の進展などにより、経常収益の減少が続くことが見込まれるため、事業の見直しや介護予防の推進等により、経費の抑制に努める。全体では、一般会計等に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が81百万円多くなっている一方、国民健康保険診療所の医師体制の変更等により人件費が3百万円減少、物件費185百万円減少し、純行政コストは410百万円増加している。連結では、一般会計等に比べて、連結対象企業等の事業収益を計上し、経常収益が564百万円多くなっている一方、人件費が817百万円と2倍近く多くなっているなど、経常費用が1360百万円多くなり、純行政コストは788百万円多くなっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源(2,340百万円)が純行政コスト(▲2,504百万円)を下回っており、本年度差額は165百万円、純資産残高は15,683百万円となった。今後は地方税の更なる徴収業務強化に加え、国県補助金等の獲得に努める。全体では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が135百万円多くなっており、本年度差額は208百万円となり、純資産残高は一般会計等と比べ1,148百万円の増加となった。連結では、長野県後期高齢者医療広域連合への国県等補助金等が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて国県等補助金が361百万円多くなっており、本年度差額は219百万円となり、純資産残高は一般会計等と比べ1,569百万円の増加となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は468百万円であったが、投資活動収支については、村道の拡幅改良事業等を行ったことから、▲907百万円となっている。財務活動収支については、地方債の償還支出額が発行額を下回ったことから、400百万円となっており、本年度末資金残高は129百万円となった。しかし、行政活動に必要な資金を地方債の発行収入によって確保しているため、今後は行財政改革をさらに推進する必要がある。全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より5百万円多い473百万円となっている。投資活動収支では、水道施設の水源確保の為の水源探査事業を実施したため、一般会計等より17百万円多くなっている。財務活動収支は地方債発行額が地方債償還支出額を上回ったことから、409百万円となり、本年度末資金残高は140百万円となった。連結では、(有)天龍農林業公社や(有)龍泉閣における営業収入等が業務収入に含まれることなどから、業務活動収支は一般会計等より9百万円多い477百万円となっている。投資活動収支では、(社)天龍村社会福祉協議会において施設整備等をしているため、一般会計等より27百万円多くなっている。財務活動収支は、地方債償還支出額が発行額を上回ったことから、398百万円となり、本年度末資金残高は223百万円となった。

財務書類に関する情報②(2022年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額が類似団体平均を大きく上回っているが、これは、統一的な基準では、昭和59年度以前に取得した道路、河川等の敷地については、取得価額不明なものとして取扱い、備忘価額1円で評価することとされているが、既に固定資産台帳が整備済又は整備中であった場合においては、引き続き当該評価額によることが許容されているため、当団体は既に整備済みであった基準モデルによる固定資産台帳の評価額を用いていることから、その分資産額が大きくなっているものである。また、人口数が少ないため、類似団体と比較しても一人当たりの資産額が大きくなってしまう。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

将来世代負担比率は、類似団体平均を若干下回っているが、前年度よりも2.4%増加している。増加した要因は小中学校併設校建設等、大型事業を行ったことにより地方債の発行が増えたためである。今後も新規に発行する地方債の抑制を行うとともに、交付税措置のある有利な起債を活用するなど、地方債残高を圧縮し、将来世代の負担の減少に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは類似団体平均を上回っており約2倍近くとなっている。高齢化率が高い当村において、福祉サービスに係る各種補助金や扶助費が増加しているため、類似団体と比べて住民一人当たり行政コストが高くなる要因となっていると考えられる。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

基礎的財政収支は、投資活動収支が業務活動収支の黒字分を下回ったため、△181百万円となっている。類似団体平均を下回っているが、投資活動収支が赤字となっているのは、地方債を発行して、村道の拡幅改良事業や小中学校併設校建設事業など公共施設等の必要な整備を行ったためである。また、負債額に対し人口が少ないため、一人当たり負債額が高くなる傾向が今後もしばらく続いていくと思われる。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は類似団体平均を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は低くなっている。前年度に比べ経常収益は10百万円増加しているが、新型コロナウイルス感染症が感染対策を行いながら通常の活動ができるようになったことにより、使用料等の収益が例年並みに戻ってきたためである。経常費用は前年度に比べ11百万円減少しており、主に移転費用の減少によるものである。しかし、経常費用のうち維持補修費は今後増加傾向にあると思われることから、公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設の集約化・複合化や長寿命化を行うことにより、経常費用の削減に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,