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地方財政ダッシュボード

埼玉県和光市の財政状況(2017年度)

🏠和光市

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2017年度)

財政力指数の分析欄

3ヵ年平均では1.020と前年度から0.01ポイント上昇している。類似団体、全国平均及び埼玉県平均からみて高水準を維持している。なお、単年度の財政力指数については、前年度と同じ1.035となっている。当市の財政力指数が高い主な要因は、類似団体平均を上回る市税収入であり、今後も都市基盤整備事業の推進により固定資産税等の増加が見込まれることから、財政力指数は増加していくものと見込んでいる。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は前年度から1.3ポイント上昇し、89.5%となった。分母となる経常一般財源については、地方税や地方消費税交付金等の増加により前年度比+171,888千円となったものの、分子となる経常的事業に充当した一般財源については、人件費、扶助費及び補助費等に充当した一般財源の増加に伴い、前年度から72,945千円増加し、結果として経常収支比率が前年度より悪化した。今後は比率の改善に向けて経常経費の更なる削減を行うとともに、徴収対策を強化し地方税の確保に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人口一人当たり人件費・物件費等決算額については、前年度より68円増加した101,236円となった。過去5年間を比較すると概ね横ばいに推移している。これまで人件費の抑制、事務の効率化を図るため民間委託等を推進してきたが、平成29年度は人件費について、給料表改定や期末勤勉手当、扶養手当の改正及び職員数の増加などにより前年度より約1億2千万円の増加となった。物件費については、前年度は衆議院議員通常選挙に係る特殊要因(-23,167千円)があったことから、総額で約1億円減少した。類似団体内では低水準を維持しているものの、物件費のうち委託料が大きい割合を占めており、今後も経常的な委託事業の見直し・再精査を行い、物件費の抑制に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

ラスパイレス指数は職員構成の変動等はあったものの、前年度と同じ101.3となった。今後も、人事院勧告や近隣市を考慮し適正化に努める。※平成29年度数値については、前年度数値を引用している。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

これまでの定員適正化の取組において、事務事業の見直し、民間委託の推進等を積極的に推進してきたことにより、県内の地方公共団体や全国の類似団体に比べて少ない職員数で行政運営を行っている。今後は、現在の職員数を指標としながら、社会構造の変化、権限移譲等の推進により増大する行政需要を的確に把握し、効率的に事務を執行できるよう常に最適な職員数の実現に努める。

実質公債費比率の分析欄

実質公債費比率は、前年度と比較して0.1ポイント下降した2.7%となった。分子では元利償還金の額が7,880千円増加したものの、元利償還金に準ずる金額が減少し、また、都市基盤整備の進捗により都市計画税充当可能額が増加したことから、分子全体で-40,787千円となった。更には、分母となる標準税収入額等が前年度に比べ143,437千円増加したことも大きな要因として挙げられる。現状は類似団体平均・全国平均・県内平均を下回っているが、平成27年度に新たに建設した小学校の元金償還が平成31年度から大きく増加するなど、今後は比率が悪化するものと見込んでいるため、将来世代に過度な負担を残さないよう、計画的かつ安定的な財政運営が必要である。

将来負担比率の分析欄

将来負担比率は前年度と比較して4.1ポイント増加した61.2%となった。類似団体平均・全国平均・埼玉県平均を大きく上回っている。主な要因としては、区画整理事業等の都市基盤整備の推進により地方債による将来負担額が増加していることや、不交付団体であることから臨時財政対策債の発行額が皆減し、将来負担額から差し引く元利償還金等に係る基準財政需要額参入見込額が大幅に減少していることが考えられる。今後については将来世代に過度な負担を残さないよう、計画的な地方債の借入れを行い、将来負担の低減に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2017年度)

人件費の分析欄

人件費について、前年度から0.6ポイント上昇した22.4%となった。増加の主な要因は給料表、各種手当の改正及び職員数の増加によるものである。しかし本市では人件費の抑制を図るため公共施設の指定管理者制度の活用や職員の再任用制度を活用するといった取組を行ってきたことにより、人件費の比率は類似団体等各平均値を下回っている。今後も効率的な行政運営を行い、人件費の適正化に努める。

物件費の分析欄

物件費について、前年度から1.3ポイント下降した25.2%となった。本市の物件費の比率は類似団体等各数値を大きく上回っている。これは、これまで人件費の抑制のため公共施設の指定管理者制度の活用や事務の効率化を図るためのシステム導入などを推進してきたことが要因である。今後は委託事業の精査、見直しを行うことにより、物件費の抑制に努める。

扶助費の分析欄

扶助費について、前年度から0.4ポイント上昇した14.0%となった。本市の特徴として子育て世帯が多いことから、子ども・子育て支援施策を重点的に行っており、保育園待機児童解消に向けた児童福祉費が年々増加していることが主な要因である。また、社会保障関連経費も全体的に逓増していることから、扶助費の大幅な削減は難しいが、平成31年度に第二次和光市行政改革推進計画における取組事項として扶助事業の見直しを行うことから、今後は財政を圧迫する上昇傾向に歯止めをかけるよう努める。

その他の分析欄

その他について、前年度と比較して概ね横ばいの7.5%となった。その他のうち繰出金について、後期高齢者医療特別会計及び介護保険特別会計への繰出金が前年度に比べ増加している。本市の比率は類似団体等各数値を大きく下回っているが、今後も適正化に留意する。

補助費等の分析欄

補助費等について、前年度から1.3ポイント上昇した10.2%となった。比率はほぼ横ばいで推移しており、今後も「和光市健全な財政運営に関する条例」に基づき、補助金の公益性について見直しを行い、補助費等の適正化に努める。なお、平成31年度に第二次和光市行政改革推進計画における取組事項として補助事業の見直しを行い、今後さらなる改善に努める。

公債費の分析欄

公債費について、前年度から0.1ポイント下降した10.2%となった。主な要因は、平成4年度に借り入れた新庁舎建設に係る公債費の償還が終えたことが挙げられる。現状では類似団体平均等に対して低い水準を保っているが、平成27年度に新設した学校建設に係る元金償還が平成31年度から大幅に増加することから、今後は公債費の増加が見込まれる。今後は公共施設の更新や区画整理事業等、普通建設事業による地方債残高の増加がさらに見込まれるが、元金償還額と地方債発行額のバランスに留意し、地方債残高の抑制に努める。

公債費以外の分析欄

公債費以外について、前年度から1.4ポイント上昇した79.3%となった。経常収支比率は、類似団体・全国・埼玉県平均を下回っているが、公債費以外の数値では、全ての平均を大きく上回っており、当市では公債費が他自治体に比べ低水準でありながら、他の経費が突出して多いということが判る。今後は公債費も増加することが見込まれることから、物件費等の経常事業の見直しや扶助費や補助費の適正化に努め、比率の改善を図る。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

当市の歳出決算総額に対する住民一人当たりの金額317,673円のうち、特に大きなウエイトを占めているのは民生費(141,525円)及び土木費(46,552円)である。民生費については、類似団体・全国平均を下回っているものの、埼玉県平均を大きく上回っている。この主な要因は、都心に近い地理的要因から子育て世帯が多く居住し、それに係る児童福祉費が増加(前年度比+436,599千円)していることが挙げられる。土木費については、類似団体・全国平均を下回っているものの、埼玉県平均を上回っている。当市においては現在5つの区画整理事業を行っており、複数年度に渡り都市基盤整備に係る普通建設事業費が多くかかっていることが主な要因である。その他の目的別歳出決算額における一人当たりの額について、労働費以外は各平均額を基本的には大きく下回っている。労働費については、類似団体・埼玉県平均を上回っており、市の公共施設である勤労青少年ホームの維持管理運営に係る委託料が労務単価の影響で増額したことが主な要因と考える。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

当市の歳出決算総額に対する住民一人当たりの金額は317,673円となっている。主な構成要素は扶助費(88,552円)、物件費(57,092円)、人件費(45,963円)及び普通建設事業費(44,211円)である。扶助費については、類似団体・全国平均を下回っているものの、埼玉県平均を上回っている。主な要因としては、都心へアクセスしやすい当市の地理的要因から子育て世帯が多く居住し、小規模事業所を含む保育所等の待機児童が発生していることから、毎年民間保育所等を誘致し、それに係る児童福祉費が増加(前年度比+436,599千円)していることが挙げられる。また、物件費についても類似団体・全国平均を下回っているものの、埼玉県内平均を大きく上回っている。主な要因としては、上記同様子育て世帯に係る延長保育や一時預かりなど、地域子ども子育て支援事業費が毎年増加していることが挙げられる。普通建設事業費については、類似団体及び全国平均を下回っているものの、区画整理事業等の都市基盤整備による、新規整備の普通建設事業費が高い割合となっている。都市基盤整備に係る普通建設事業費は今後も増加することが見込まれることから、その他の投資事業である市内公共施設の老朽化対策等については、和光市公共施設等総合管理計画に基づき、優先順位を明確にした上で適切に対処していく。

実質収支比率等に係る経年分析(2017年度)

分析欄

財政調整基金残高について、平成22年度に残高が約4億6千万円まで著しく減少したものの、その後の市税の増加等により一定程度まで基金残高が回復している。一般的に標準財政規模の5%~10%の基金残高が適正といわれており、本市の比率も標準的な水準まで回復したと考えられる。より安定的な財政運営を行えるよう、財政調整基金残高の確保に努める。実質単年度収支については、直近2カ年度は赤字であったものの、平成29年度は黒字に好転した。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2017年度)

分析欄

連結実質赤字比率について、平成29年度は、一般会計では実質収支が前年度と比較して約2億2千万円増加した11億2,320万円となった。今後も健全な財政運営を維持するように努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2017年度)

分析欄

実質公債費比率の分子における元利償還金等(A)については、元利償還金の額が7,880千円増加したものの、それ以外の元利償還金に準ずる金額が5,903千円減少した。また算入公債費等(B)については、都市基盤整備の進捗により都市計画税充当可能額が増加し、結果として分子全体で-40,787千円となり、比率は前年度比-0.1ポイント好転した。経年では分子はほぼ横ばいで推移しているが、平成27年度に新たに建設した小学校の元金償還が平成31年度から大きく増加するなど、今後は比率が悪化するものと見込んでいるため、将来世代に過度な負担を残さないよう、計画的かつ安定的な財政運営が必要である。

将来負担比率(分子)の構造(2017年度)

分析欄

将来負担比率の分子は、前年度から6億6,670万円増加した86億3万7千円となった。分子が大幅に増加した要因は主に2つと考えている。一つ目は、将来負担額(A)について、区画整理などの都市基盤整備事業に対し起債を財源とし、地方債の現在高が前年度に比べて4億5,382万円増加したことによるものである。二つ目は、充当可能財源等(B)について、当市は不交付団体であることから平成28年度より臨時財政対策債を発行していないため、基準財政需要額参入見込額が減少傾向にあり、前年度に比べて9億6,639万9千円減少したことが主な要因と考えている。分子が大幅に増加した結果、将来負担比率は前年度と比較して4.1ポイント増加した61.2%となった。今後は将来世代に過度な負担を残さないよう、計画的かつ安定的な財政運営に行い、将来負担の低減に努める。

基金残高に係る経年分析(2017年度)

基金全体

(増減理由)平成30年度に行う国有地購入の財源とするため、公設民営保育園跡地を民間事業者に売却した財産収入185,803千円を公共用地取得事業基金に積み立てたことにより、基金全体で100,105千円の増加となった。(今後の方針)財政調整基金現在高については、ここ数年、標準財政規模の約7%の水準に留まっており、経済状況の変動や自然災害等不測の事態の支出に対応するための資金として10%の比率を目標値に掲げている。その水準に達するまでは優先的に財政調整基金に積み立てることとしている。また、区画整理事業などの都市基盤整備事業の進捗や、各種公共施設の老朽化対策を計るため、都市基盤整備基金、公共施設整備基金及び学校教育施設整備基金については、一定額の残高を確保していきたい。

財政調整基金

(増減理由)平成29年度末の財政調整基金現在高は1,081,485千円となり、前年度に比べて12,481千円増加したが、前年度及び当該年度については、予算調製における財源不足への充当が主なものであり、大きな増減は無く構造的なものである。(今後の方針)和光市中期財政計画において、経済状況の著しい変動や災害発生等に伴う不測の支出に対応するために必要な資金として、標準財政規模の10%を目標値に定めており、約15億円に達するまでは優先的に積み立てることとしている。

減債基金

(増減理由)平成29年度公債費に全額充当したことによる皆減。(今後の方針)当面の間は満期一括償還等を採用しないため、積み立てを行わない。

その他特定目的基金

(基金の使途)・公共用地取得事業基金:公共用地取得事業資金に充てるためのもの。・都市基盤整備基金:都市基盤の整備にかかる事業の資金に充てるためのもの。・公共施設整備基金:学校教育施設を除く公共施設の建設、改修、増設その他の整備の資金に充てるためのもの。・学校教育施設整備基金:学校教育施設の建設、改修、増設その他の整備の資金に充てるためのもの。・まちづくり基金:個人、団体等から広く金銭の寄附を募り、寄附を行う者の意向を政策に反映させることにより、寄附を通じた多様な人々の参加による活力あるまちづくりを実現することを目的として積み立てるもの。(増減理由)・公共用地取得事業基金:公設民営保育園跡地を民間事業者に売却したことにより増加。平成30年度に行う国有地購入の財源とすることから現在高を増加させている。・都市基盤整備基金:土地区画整理事業などの都市基盤整備事業の財源としたことにより減少。・公共施設整備基金:清掃センターの老朽化に伴う改修事業費の財源としたことにより減少。(今後の方針)各会計年度において、都市基盤整備基金については1億円以上、公共施設整備基金については5,000万円以上を積み立てるよう要綱を定めており、それぞれの基金については、都市基盤整備事業の推進や、公共施設の老朽化が今後も進むことから一定額の残高は確保していきたい。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2017年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率は、前年度から1.5%上昇した57.7%となった。小中学校の非構造部材耐震化工事などの公共施設関連工事があったものの、それを上回る減価償却が進行したことによるもの。今後、公共施設の老朽化に対応した対策が必要となってくる。他市と比較した順位は中位であり、他団体比較という観点では平均的な状況であることがわかる。

債務償還可能年数の分析欄

債務償還可能年数については、全国及び埼玉県平均に比べ下回っており、類似団体内順位では中位である。今後の経年での数値の推移に注視していきたい。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率は4.1%上昇した61.2%となり、有形固定資産減価償却率は1.5%上昇した57.7%となっている。将来負担比率の上昇は、分子が増加したことによるもので、将来負担額が地方債の現在高の増により増加したことと、充当可能財源等について基準財政需要額参入見込額が減少したことが主な要因である。有形固定資産減価償却率の水準の上昇を踏まえ、今後の公共施設の老朽化に対応した対策が必要となってくることがわかる。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率は平成25年度と比較して19.8%増加した61.2%となっているが、これは主に平成27年度に和光市立下新倉小学校を新設したことによるものである。一方、実質公債費比率は平成25年度と比較して0.5%減少した2.7%となっているが、これは過去の地方債の償還が進んだ一方、小学校の新設に伴う償還が開始となっていないことによる影響が主な要因である。類似団体の傾向は将来負担比率、実質公債費比率ともに減少していっている傾向にあるが、これと異なる傾向となっているのは上述の和光市立下新倉小学校の新設による影響である。

施設類型別ストック情報分析表①(2017年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

有形固定資産減価償却率は全ての項目で上昇している状況である。人口一人当たり面積等については全ての項目で減少しているが、これは分母項目である人口が増加していることによるものである。また、児童館を除き類似団体内平均を下回る状況となっている。施設類型別で見たときに、有形固定資産減価償却率が比較的高い水準にあるものを挙げると、道路(62.2%)と児童館(62.9%)が挙げられ、これらについては公共施設の老朽化対策の必要性が高い類型であることが読み取れる。一方、率ではなく有形固定資産減価償却累計額でみれば学校施設の老朽度の影響が大きいため、学校施設の老朽化対策についても注視するべきである。

施設類型別ストック情報分析表②(2017年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

有形固定資産減価償却率は全ての項目で増加している状況である。人口一人当たり面積等については全ての項目で減少又は横ばいとなっているが、これは分母項目である人口が増加していることによるものである。施設類型別でみたときに、有形固定資産減価償却率が比較的高い水準にあるものを挙げると、一般廃棄物処理施設(77.6%)と保健センター・保健所(70.9%)が挙げられ、これらについては公共施設の老朽化対策の必要性が高い類型であることが読み取れる。人口一人当たり面積等については、福祉施設及び市民会館を除き、類似団体内平均を下回る状況となっている。

財務書類に関する情報①(2017年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等において、資産総額が前年度末から230百万円の減少(-0.3%)となった。金額の変動が大きいものは事業用資産であり、小中学校の非構造部材の耐震化工事等による増加要因よりも、減価償却による資産の減少が上回った。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等において、経常費用は24,688百万円となり、前年度比1,051百万円の増加(+4.4%)となった。移転費用の方が業務費用よりも多く、最も金額が大きいのはその他(749百万円、前年度比+489百万円)であり、主な内容としては駅北口土地区画整理の移転補償の増である。今後も事業の進捗により増減することから、全体への影響が大きい事業となっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等において、税収等の財源(22,668百万円)が純行政コスト(23,816百万円を下回っており、本年度差額は−1,148百万円となり、純資産残高は569百万円の減少となった。引き続き税等の徴収率の向上や国県等補助金を活用し財源の確保に努める。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等において、業務活動収支は433百万円であったが、投資活動収支については、各種都市基盤整備事業等の推進により、-750百万円となっている。財務活動収支については、地方債の発行額が地方債償還支出を上回ったことから、454百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から137百万円増加し、1,308百万円となった。来年度以降も、都市基盤整備事業への投資が続くことが想定されることから、投資活動収支はマイナスとなることが考えられる。

財務書類に関する情報②(2017年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額は、類似団体平均を大きく下回っているが、その要因として考えられるのは人口密度の影響や、合併をしていないことにより保有する公共施設等が過剰となっていないことなどが考えられる。しかし保有している公共施設の老朽化は進行しているため、公共施設マネジメント実行計画等に基づき、将来にわたり適切な公共サービスの提供と持続可能な財政運営を両立させていく。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

将来世代負担比率は、昨年度と比べて1.4ポイント増加したが、類似団体平均よりも下回っている。今後も都市基盤整備への投資が続くことが想定されるため、地方債残高が増加することが考えられるが、類似団体平均値等も一つの目安としながら、適正な将来世代の負担となるよう努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは、昨年度に比べて1.2万円増加したが、類似団体平均よりも大きく下回っている。増加の主な要因は駅北口土地区画整理の移転補償の増であったが、今後の事業費の推移に注視し、適正な行政コストを維持していく。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は、昨年度と比べて0.3万円増加したが、類似団体平均よりも大きく下回っている。今後も都市基盤整備への投資が続くことが想定されるため、負債総額が増加することが考えられるが、類似団体平均値等も一つの目安としながら、適正な負債の状況となるよう努める。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は、昨年度と比べて0.8ポイント減少し、類似団体平均値よりも下回っている。今年度の減少の要因としては、退職手当引当金の取り崩しが前年に比べて減少したことによる経常収益の減少と、駅北口区画整理の移転補償の増による経常費用の増加が主なものである。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,