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地方財政ダッシュボード

埼玉県和光市の財政状況(2018年度)

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2018年度)

財政力指数の分析欄

3ヵ年平均では1.04と前年度から0.02ポイント上昇している。類似団体、全国平均及び埼玉県平均からみて高水準を維持している。なお、単年度の財政力指数については、1.054となっている。当市の財政力指数が高い主な要因は、類似団体平均を上回る市税収入であり、今後も都市基盤整備事業の推進により固定資産税等の増加が見込まれることから、財政力指数は増加していくものと見込んでいる。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は前年度と同じ89.5となっている。分母となる経常一般財源については、地方税及び地方消費税交付金の増加などにより前年度から270,645千円増加し、分子となる経常的事業に充当した一般財源については、公債費及び扶助費などに充当した一般財源の増加に伴い、前年度から233,872千円増加している。今後は補助扶助の見直しなどにより経常経費の更なる削減を行うとともに、引き続き徴収事務に注力し地方税の確保に努め、比率の改善をはかる。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人口一人当たり人件費・物件費等決算額については、前年度から455円増加した101,691円となった。過去5年間を比較すると概ね横ばいに推移している。類似団体平均、全国平均及び県内平均に比べ低くなっているのは、職員数の少なさによる人件費が低水準であることと、人口が増加していることが要因であると考えられる。今後も経常的な委託事業の見直し及び再精査を行い、物件費の抑制に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

ラスパイレス指数は前年度から0.6ポイント上昇し、101.8となった。今後も、人事院勧告や近隣市を考慮し適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

これまでの定員適正化の取り組みにおいて、事務事業の見直し、民間委託の推進等を積極的に推進してきたことにより、県内の地方公共団体や全国の類似団体に比べて少ない職員数で行政運営を行っている。今後は、現在の職員数を指標としながら、社会構造の変化、権限移譲等の推進により増大する行政需要を的確に把握し、効率的に事務を執行できるよう常に最適な職員数の実現に努める。

実質公債費比率の分析欄

実質公債費比率は、前年度と比較して0.4ポイント下降した2.3%となった。分子では、算定対象となる元利償還金等が97,385千円の増加となり、この元利償還金等から控除となる特定財源の額等が48,380千円の増加にとどまった結果、分子全体で前年度から増加した。分母についても、標準税収入額等が地方消費税交付金の増加等により272,458千円の増加となり、控除となる要素については災害復旧費等に係る基準財政需要額などが前年度から31,342千円減少した結果、分母全体で前年度から増加した。現状は類似団体平均、全国平均及び県内平均を下回っているが、今後も将来世代に過度な負担を残さないよう、計画的かつ安定的な財政運営が必要である。

将来負担比率の分析欄

将来負担比率は前年度と比較して10.1ポイント下降した51.1%となった。類似団体平均、全国平均及び埼玉県平均を上回っている。減少した主な要因は、何れも分子の控除財源である充当可能基金及び充当可能特定歳入が増加したことによる。今後についても将来世代に過度な負担を残さないよう、計画的な地方債の借り入れを行い、将来負担の低減に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2018年度)

人件費の分析欄

人件費に係る経常収支比率は、前年度から0.5ポイント下降した21.9%となった。人事院勧告に準拠し、給料及び勤勉手当が増加したものの、退職者数の減による減額の方が大きかったため、人件費の歳出総額全体が減額となったことに伴い比率が下降している。経年的な視点では、人件費の抑制を図るため、公共施設の指定管理者制度の活用や職員の再任用制度を活用するといった取組を行ってきたことにより、人件費の比率は類似団体等各平均値を下回っている。今後も効率的な行政運営を行い、人件費の適正化に努める。

物件費の分析欄

物件費に係る経常収支比率は、前年度から0.1ポイント下降した25.1%となった。本市の物件費の比率は類似団体等各数値を大きく上回っている。これは、これまで人件費の抑制のため公共施設の指定管理者制度の活用や事務の効率化を図るためのシステム導入などを推進してきたことが要因である。今後は委託事業の精査、見直しを行うことにより、物件費の抑制に努める。

扶助費の分析欄

扶助費に係る経常収支比率は、前年度から0.3ポイント上昇した14.3%となった。本市の特徴として子育て世帯が多いことから、子ども・子育て支援施策を重点的に行っており、保育所等の待機児童解消に向けた児童福祉費が年々増加していることが主な要因である。また、社会保障関連経費も全体的に逓増し、法令等に基づく扶助費の大幅な圧縮は難しいことから、今後も増加することが見込まれる。本市においては、行政改革推進計画における取組事項として扶助事業の見直しを行っていることから、今後は財政を圧迫する上昇傾向に歯止めをかけるよう努める。

その他の分析欄

その他については、前年度と比較して概ね横ばいの7.7%となった。その他のうち繰出金について、後期高齢者医療特別会計及び介護保険特別会計への繰出金が前年度に比べ増加しているものの、国民健康保険特別会計における、その他繰出金が大幅に減額となった。(-200,000千円)本市の比率は類似団体等各数値を大きく下回っているが、今後も適正化に留意する。

補助費等の分析欄

補助費等に係る経常収支比率は、前年度から0.4ポイント下降した9.8%となった。比率はほぼ横ばいで推移しており、今後も「和光市健全な財政運営に関する条例」に基づき、補助金の公平性・公益性について見直しを行い、補助費等の適正化に努める。

公債費の分析欄

公債費に係る経常収支比率は、前年度から0.5ポイント上昇した10.7%となった。主な要因は、平成27年度に借り入れた新設小学校に係る元金償還が開始されたことが挙げられる。現状では類似団体平均等に対して低い水準を保っているが、新たな都市基盤整備事業が複数控えており、公債費の増加が見込まれている。今後は公共施設の更新や区画整理事業等、普通建設事業による地方債残高の増加がさらに見込まれるが、元金償還額と地方債発行額のバランスに留意し、地方債残高の抑制に努める。

公債費以外の分析欄

公債費以外については、前年度から0.5ポイント下降した78.8%となった。全ての経費に係る経常収支比率は、類似団体・全国・埼玉県平均を下回っているが、公債費以外に係る経常収支比率だけを見ると、平均を大きく上回っており、当市では公債費が他団体に比べ低水準でありながら、他の経費が突出して高いということが判る。今後は新たな都市基盤整備事業等の開始により一層の公債費の増加が見込まれることから、物件費等の経常事業の見直しや扶助費や補助費の適正化に努め、比率の改善を図る。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

当市の歳出決算総額に対する住民一人当たりの金額320,060円のうち、特に大きなウエイトを占めているのは民生費(140,808円)、総務費(46,519円)及び土木費(44,418円)である。民生費については、類似団体・全国平均を下回っているものの、埼玉県平均を上回っている。この主な要因は、都心に近い地理的要因から子育て世帯が多く居住し、それに係る児童福祉費が増加(前年度比+90,808千円)していることが挙げられる。総務費についても同様に類似団体・全国平均を下回っているものの、埼玉県平均を上回っている。主な要因は令和元年度から開始した広沢複合施設整備の準備として、そのエリアを形成する国有地を取得(596,968千円)したことが挙げられる。土木費についても、類似団体・全国平均を下回っているものの、埼玉県平均を上回っている。当市においては現在5つの区画整理事業を行っており、複数年度に渡り都市基盤整備に係る普通建設事業費が多くかかっていることが主な要因である。その他の目的別歳出決算額における一人当たりの額について、労働費以外は各平均額を基本的には大きく下回っている。労働費については、類似団体・埼玉県平均を上回っており、市の公共施設である勤労青少年ホームの維持管理運営に係る委託料が労務単価の影響で増額したことが主な要因と考える。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

当市の歳出決算総額に対する住民一人当たりの金額は320,060円となっている。主な構成要素は扶助費(88,774円)、物件費(57,333円)、人件費(45,313円)及び普通建設事業費(48,200円)である。扶助費については、類似団体・全国平均を下回っているものの、埼玉県平均を上回っている。主な要因としては、都心へアクセスしやすい当市の地理的要因から子育て世帯が多く居住し、小規模事業所を含む保育所等の待機児童が発生していることから、毎年民間保育所等を誘致し、それに係る児童福祉費が増加(前年度比+152,046千円)していることが挙げられる。また、物件費についても類似団体・全国平均を下回っているものの、埼玉県内平均を上回っている。主な要因としては、上記同様子育て世帯に係る延長保育や一時預かりなど、地域子ども子育て支援事業費が毎年増加していることが挙げられる。普通建設事業費については、類似団体及び全国平均を下回っているものの、区画整理事業等の都市基盤整備による、新規整備の普通建設事業費が高い割合となっている。都市基盤整備に係る普通建設事業費は今後も増加することが見込まれることから、その他の投資事業である市内公共施設の老朽化対策等については、和光市公共施設等総合管理計画に基づき、優先順位を明確にした上で適切に対処していく。

実質収支比率等に係る経年分析(2018年度)

分析欄

財政調整基金残高について、平成22年度に残高が約4億6千万円まで減少したものの、その後の市税の増加等により一定程度まで基金残高が回復している。一般的に標準財政規模の5~10%の基金残高が適正といわれており、本市の比率も標準的な水準まで回復したと考えられる。より安定的な財政運営を行えるよう、財政調整基金残高の確保に努める。実質単年度収支については、昨年度に続き黒字となった。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2018年度)

分析欄

連結実質赤字比率について、平成30年度は一般会計では実質収支が前年度と比較して約3億4千万円増加した14億6,356万円となった。今後も健全な財政運営を維持するように努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2018年度)

分析欄

実質公債費比率の分子における元利償還金等(A)については、元利償還金の額が97,385千円増加したものの、それ以外の元利償還金に準ずる金額が24,357千円減少した。また算入公債費等(B)については、都市基盤整備の進捗により都市計画税充当可能額が増加し、結果として分子全体で24,648千円の増加となった。経年では分子はほぼ横ばいで推移しているが、今後も将来世代に過度な負担を残さないよう、計画的かつ安定的な財政運営が必要である。

将来負担比率(分子)の構造(2018年度)

分析欄

将来負担比率の分子は、前年度から1,262,699千円減少した7,337,338千円となった。将来負担額(A)については、区画整理などの都市基盤整備事業に対し地方債を財源とし、その現在高が前年度に比べて435,914千円増加したことなどにより、全体として31,707千円増加した。充当可能財源等(B)については、充当可能基金が613,942千円増加したことと、充当可能特定歳入が1,560,679千円増加したことなどにより、全体として1,294,406千円増加した。分子が減少した結果、将来負担比率は前年度と比較して10.1ポイント下降した51.1%となった。今後についても将来世代に過度な負担を残さないよう、計画的かつ安定的な財政運営を行う必要がある。

基金残高に係る経年分析(2018年度)

基金全体

(増減理由)平成29年度決算における歳計剰余金が例年に比べ多かったことなどから、財政調整基金が290,571千円の増加となった。また、国有地購入の財源として公共用地取得事業基金を活用したことにより当該基金が225,325千円減少となった。その他基金の増減を含めて全体として63,309千円の増加となった。(今後の方針)財政調整基金現在高については、ここ数年6~8%程度の水準に留まっており、経済状況の変動や自然災害等不測の事態の支出に対応するための資金として10%の比率を目標値に掲げている。その水準に達するまでは優先的に財政調整基金に積み立てることとしている。また、区画整理事業などの都市基盤整備事業の進捗や、各種公共施設の老朽化対策に備えるため、都市基盤整備基金、公共施設整備基金及び学校教育施設整備基金については、一定額の残高を確保していきたい。

財政調整基金

(増減理由)平成30年度末の財政調整基金現在高は1,372,056千円となり前年度末に比べて290,571千円増加したが、この主な要因は平成29年度決算における歳計剰余金が例年に比べ多かったことから、財政調整基金へ積み立てることができたことである。(今後の方針)和光市中期財政計画において、経済状況の著しい変動や災害発生等に伴う不測の支出に対応するために必要な資金として、標準財政規模の10%を目標値に定めており、その水準に達するまでは優先的に積み立てることとしている。

減債基金

(増減理由)平成29年度公債費に全額充当したことによる皆減。(今後の方針)当面の間は満期一括償還等を採用しないため、積み立てを行わない。

その他特定目的基金

(基金の使途)都市整備基金:都市基盤の整備にかかる事業の資金に充てるためのもの。公共施設整備基金:学校教育施設を除く公共施設の建設、改修、増設その他の整備の資金に充てるためのもの。学校教育施設整備基金:学校教育施設の建設、改修、増設その他の整備の資金に充てるためのもの。まちづくり基金:個人、団体等から広く金銭の寄附を募り、寄附を行う方の意向を政策に反映させることにより、寄附を通じた多様な人々の参加による活力あるまちづくりを実現することを目的として積み立てるもの。公共用地取得事業基金:公共用地取得事業資金に充てるためのもの。(増減理由)公共用地取得事業基金:国有地購入の財源としたことなどにより減少。都市基盤整備基金:例年に比べ繰入額を抑えたことにより、積立額が上回ったことから増加。公共施設整備基金:清掃センターの老朽化に伴う改修事業費の財源としたことにより減少。(今後の方針)各会計年度において、都市基盤整備基金については1億円以上、公共施設整備基金については5,000万円以上を積み立てるよう要綱を定めており、それぞれの基金については、都市基盤整備事業の推進や、公共施設の老朽化が今後も進むことから一定額の残高は確保していきたい。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2018年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率は、前年度から2.5%下降した55.2%となった。減価償却は進行しているものの、組合施行の区画整理事業が平成30年度に換地処分となりインフラ資産が市に移管されたことや、アーバンアクア公園といった公園施設が順調に建設され、減価償却を上回ったことにより比率が下降している。他市と比較した順位は中位であり、他団体比較という観点では平均的な状況であることがわかる。

債務償還比率の分析欄

債務償還比率については、全国及び埼玉県平均を下回っており、類似団体内順位では中位である。今後の経年での数値の推移に注視していきたい。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率は前年度から10.1%下降した51.1%となり、有形固定資産減価償却率は2.5%下降した55.2%となっている。将来負担比率については、控除要素である充当可能財源が増加したことで分子が減少したことが比率下降の主な要因である。当市の将来負担比率は類似団体内平均に比べると高い傾向にあるが、これは公共施設の老朽化対策等について地方債を活用していることが主な要因と考えられる。また、有形固定資産減価償却率は類似団体内平均を下回っており、将来にわたる負担額と公共施設の老朽化対策はバランスよく行われていると考えている。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率は前年度から10.1%下降した51.1%となり、要因については控除要素である充当可能財源が増加したことによるものである。また、実質公債費比率も前年度と比較して0.4%下降した2.3%となり、これは過去の地方債の償還が進んだことが主な要因である。類似団体同様、将来負担比率及び実質公債費比率ともに減少しているが、公共施設の老朽化対策として今後も地方債を活用することが想定されるため、将来世代に過度な負担を残さないよう、計画的かつ安定的な財政運営を行う必要がある。

施設類型別ストック情報分析表①(2018年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

有形固定資産減価償却率は道路や保育所以外の項目で上昇している。人口一人当たり面積等については道路以外の項目で下降しており、これは分母人口が増加していることによるものである。施設類型別において、道路の有形固定資産減価償却率が著しく下がっているのは、平成30年度に換地処分が行われた和光中央第二谷中区画整理事業に伴う道路の移管が行われたことによるものである。その他の施設については全て減価償却率が上昇している。学校施設については、令和元年度に小中学校における個別施設計画を策定し、今後計画的に大規模改修等を行うことで比率は好転していくものと考えている。また、児童館については、令和元年度に総合児童センターを除却し、令和3年度中に新たな児童センターを建設することから、減価償却率は改善するものと考えている。

施設類型別ストック情報分析表②(2018年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

有形固定資産減価償却率は庁舎以外の全ての項目で増加している。人口一人当たり面積等については全ての項目で減少又は横ばいとなっているが、これは分母項目である人口が増加していることによるものである。施設類型別でみたときに、有形固定資産減価償却率が比較的高い水準にあるものを挙げると、一般廃棄物処理施設(77.9%)と保健センター・保健所(73.9%)が挙げられ、これらについては公共施設の老朽化対策の必要性が高い類型であることが読み取れる。一般廃棄物処理施設については、令和2年10月1日に一部事務組合の朝霞和光資源循環組合を立ち上げ、朝霞市・和光市で共同的に運営を行う廃棄物処理施設を建設することとなっている。建設予定年度は令和8年度以降と先ではあるが、今後減価償却率は下がるものと考えている。また、保健センターについては、令和2年度中にPFIにより新施設を建設していることから、減価償却率は改善が見込まれる。

財務書類に関する情報①(2018年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等については、平成28年度から平成30年度にかけて資産額が増加している。要因としては、市内小中学校における非構造部材耐震化工事が行われたほか、白子三丁目中央土地区画整理事業に伴う事業用地の購入(+23百万円)が考えられる。また、平成30年度は官民連携のPFIモデル事業である広沢複合施設整備事業を開始するにあたり、関東財務局が所有する国有地の取得(+599百万円)を行ったことや、中央第二谷中区画整理事業が完了し、区画整理組合から市に市道が移管されたことが主な要因と考えられる。負債については、主に固定負債の地方債が建設事業費の施行に併せて増加している。全体財務書類及び連結財務書類に係る資産額及び負債額については、概ね一般会計等の資産及び負債額に連動して増減している。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

純経常行政コスト及び純行政コストの増減については、一般会計等、全体及び連結財務書類において全て連動している。平成28年度から平成29年度に増加した主な要因は、駅北口土地区画整理事業に伴う移転補償費の増加(+490百万円)に伴う移転費用その他の増加が考えられる。平成29年度から平成30年度にかけて減少している主な要因は、先述の区画整理事業の移転補償が前年度に比べて少なかった(△202百万円)ことや、組合施行で行っている白子三丁目中央土地区画整理事業及び越後山土地区画整理事業において、組合への補助金が前年度に比べ減少(△472百万円)したことにより、その他の業務費用が減少していることによるものと考えられる。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

行政コストに係る本年度差額について、平成29年度一般会計等の本年度差額が大きく減少している主な要因は、税収や国県補助金等の財源は前年度に比べ増加(+278百万円)しているものの、純行政コストがそれを上回る増加(+1103百万円)となったことによるものである。全体及び連結ついても一般会計等に連動している。純資産変動額については、新倉ふるさと民家園の敷地(+421百万円)の計上や、組合施行による和光北インター地域土地区画整理事業の完了に伴う4つの公園の寄附受(+107)等による無償所管替額を計上した結果、本年度純資産変動額は△569百万円となっている。平成30年度について、本年度差額等が増加となっている主な要因は、行政コストについて、区画整理組合への補助金が前年に比べ減少(△472百万円)したことと、財源について税収や国県補助金等が前年度に比べ817百万円増加したことにより、プラスに転じた。また、本年度純資産変動額と純資産残高が増加している主な要因は、中央第二谷中区画整理事業が完了し、組合から市道を寄附受されたことが主な要因である。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

平成28年度から平成30年度にかけ、市税等収入は安定的に増加している。その中で業務活動収支の増減について平成28年度については、駅北口土地区画整理事業に伴う移転補償件数が少なかったことにより、その他移転費用支出が例年に比べて少額であったことによるものと考えられる。平成29年度が前年度に比べ下がっているのは、先述の移転補償が増加し、その他移転費用支出が増加しているからである。平成30年度も同様に区画整理に伴う費用が減少(△615百万円)し、税収等収入が527百万円増加していることに伴い、前年度に比べて大きく増加している。投資活動収支については、全国的な課題である学校教育施設等の公共施設の老朽化や、当市の課題である都市基盤整備事業に伴う公共整備費等支出が増大し、財源である国県支出金については申請額通りの内示を受けられないことから、多額の赤字が続いている。財務活動収支については主に地方債の発行収入と償還支出の差引きとなるが、平成29年度及び平成30年度については、区画整理事業の進捗や広沢複合施設に要する用地取得等の投資的事業の進捗により、地方債元金償還額以上の地方債を借り入れているため、財務活動収支は歳入過多となっている。全体及び連結については一般会計等に連動するかたちとなっている。今後は和光市健全な財政運営に関する条例に基づき、地方債元金償還額を超えないよう、起債額の適正化を図っていく。

財務書類に関する情報②(2018年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人あたりの資産額については、類似団体平均値を例年大きく下回っている。また、歳入総額に対する資産合計額も類似団体平均を例年下回っている。和光市の面積は11.04kmと比較的コンパクトであることから、公共施設の保有数が類似団体に比べ少ないことが要因と考えられる。また、有形固定資産減価償却率は直近3年間において類似団体平均値に比べて低水準に推移していることから、公共施設の老朽化対策が適切に行われていることが判る。今後は経常一般財源の減少と扶助費等の経常経費の増加が予想されるが、そのような状況においても適切に公共施設の適正配置や老朽化対策を行っていく必要がある。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

資産合計に対する負債の比率や将来世代負担比率は直近3年間は類似団体平均を下回っている。和光市はコンパクトな地理的要因であることから資産総額は類似団体平均に比べると低水準でありながら、純資産の比率が高く負債の比率が低いという結果は、公共施設等の資産の総量や老朽化対策が適正であり、そういった投資的事業に対する財源措置としての地方債の発行額も適正に抑えられていることが読み取れる。今後は都市基盤整備事業、PFI広沢複合施設整備及び朝霞市との広域資源循環センターの建設など、将来負担額が増加する見込みであることから、健全化判断比率における実質公債費比率等、各種財政指標を併せて注視しながら適切な財政運営を行う必要がある。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人あたりの行政コストについては、直近3年間は類似団体平均を大きく下回っている。先述したように和光市の面積は11.04kmと狭く、出張所や公民館等の公共施設の総量が抑制できるため、それらにかかる物件費などの行政コストが抑えられていることから生じる結果と考えられる。また、和光市は市民一人あたりに対する職員数が少なく、少数の正規職員で市政運営を行っていることから、人件費総額が抑制されていることも要因と考えられる。しかし、今後は税収等の落ち込みが予想されることから、全庁的な行財政改革を継続的に行い、経常経費を圧縮し、さらなる行政コストの削減が必要である。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人あたりの負債合計額については、直近3年間の類似団体平均を大きく下回っている。これは和光市が不交付団体であることから臨時財政対策債などの特例債の起債がなく、固定負債の地方債現在高が低いことによる結果と考えられる。しかし、基礎的財政収支を見ると3年間の類似団体平均を大きく下回っており、実態として和光市が投資的事業に対して多額の地方債を借り入れていることが読み取れる。これは土地区画整理事業やPFIによる複合施設事業が重なっていることが要因である。こういった都市基盤整備が整った後は、固定資産税等の増加が見込まれることから、ここ数年間のプライマリーバランスは厳しい状況が続くものの、将来的な投資となる事業を時機を逸することなく行う必要がある。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

経常費用に対する経常収益については、3年間ともに類似団体平均を下回っている。使用料や手数料については、和光市健全な財政運営に関する条例の中で、一定期間ごとに見直すこととされていることから、今後は適切な受益者負担を求めるよう改善していく必要がある。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,