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財政力指数の分析欄震災・事故後から継続している税収減等により、前年度比0.01ポイント減の0.70ポイント(3ヵ年平均)で、単年度では0.68ポイントである。避難指示解除による住民帰還・移住や中野地区復興産業拠点への企業進出等により、税収が大きく変動する可能性があることから、その動向等を注視しつつ、確実な歳入確保に努める。 | 経常収支比率の分析欄前年度比9.0%減の66.3%であり、経常的支出が横ばいであった一方、地方税(固定資産税)の増、地方交付税の増等経常的収入の増が比率減の主な要因となっている。震災・事故以降、経常一般財源の確保が継続的な課題であるため、事業の見直し等による経常経費の削減に努め、比率上昇の抑制に努めていく。 | 人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄前年度比64,517円増の500,994円となり、人口が減少傾向にある一方、会計年度任用職員に係る人件費の増、町内防犯・防災パトロール事業等莫大な経費を要する復旧・復興事業(物件費)の継続が主な要因である。業務平準化等による人件費の削減、今後の復旧・復興事業の精査・見直し等に努め、経費削減を図っていく。 | ラスパイレス指数の分析欄類似団体平均を大きく下回っており、令和3年度では過去最低の86.9ポイントとなった。町の現状と国水準が大きく乖離しており、震災後の定年・早期退職者の増に加え、中途採用者の増等による経験年数・平均給与のバラつきが顕著であるためである。今後も中途採用者の増、指数の減少が見込まれ、現在の水準を維持するためには、前歴換算の見直し、さらには昇給・昇格の短縮等抜本的な手法をとる必要があるが、引き続き住民理解が得られる給与体系・構造等適正な行政運営に努める。 | 人口1,000人当たり職員数の分析欄前年度比0.44人増の17.37人となり、人口が減少している一方、震災・事故からの復旧・復興業務に対応するための任期付職員等の採用増によるものである。今後の避難指示解除に向けた復旧・復興事業等の業務量が増加の一途を辿っているため、状況に応じた組織の見直し、業務の平準化等により適正な定員管理に努める。 | 実質公債費比率の分析欄前年度比1.2%減の4.4%となり、公債費の減はもとより、大掛かりな新規借入の抑制に努めているため、数値が大きく減少している。今後も継続して新規借入の抑制が図られるよう、健全な財政運営を目指す。 | 将来負担比率の分析欄前年度同様算定されていない。引き続き、事業の適正化を図り、財政の健全化に努める。 |
人件費の分析欄前年度比0.6ポイント減の11.9%となり、類似団体平均を大きく下回っている。特定財源(基金)の充当によるものであり、同様の傾向の継続が見込まれる。引き続き、適正な人員配置、業務の平準化等により人件費の抑制を図る。 | 物件費の分析欄前年度比1.9ポイント減の14.1%となり、類似団体平均と同等である。後年度においても行政運営に係る経常経費の削減に努める。 | 扶助費の分析欄決算総額が減少し、前年度0.5ポイント減の3.1%と減少したものの、類似団体平均を上回っている。長期避難による健康状態の悪化により、社会福祉費、高齢者福祉費における扶助費が高額であるため、高齢者の健康増進等に取り組むなど、中長期的に経費が削減できるよう努める。 | その他の分析欄前年度比3.3ポイント減の17.6%となったものの、類似団体平均を大きく上回っている。公共下水道事業特別会計等繰出金の増によるものであり、全町避難に伴う下水道使用料等収入がないため、今後数年は同様の傾向が継続することが見込まれる。 | 補助費等の分析欄前年度比1.1ポイント減の10.5%となり、類似団体平均を下回っている。家屋り災判定による町県民税減免に伴う還付金の減が主な要因であり、他の補助費等を含め、今後も抑制に努める。 | 公債費の分析欄前年度比1.6ポイント減の9.1%となり、類似団体平均を大きく下回っている。大がかりな新規借入を行っていないことによるものだが、今後の復旧・復興事業の増、各種施設の維持管理経費の増等が見込まれるため、状況に応じた新規借入を考慮しつつ、過度な負担とならないよう健全な財政運営に努める。 | 公債費以外の分析欄前年度比7.4ポイント減の57.2%となり、類似団体平均を下回っている。家屋り災判定による町県民税減免に伴う還付金の減が主な要因である。 |
議会費労働費消防費諸支出金総務費農林水産業費教育費前年度繰上充用金民生費商工費災害復旧費衛生費土木費公債費 |
目的別歳出の分析欄目的別決算における住民一人当たりの決算額は5,572,800円で、前年度比1,370,565円(32.6%)の増となっている。総務費は前年度比885,739円増の3,904,078円であり、中野地区復興産業拠点・双葉駅西地区復興拠点整備事業費のほか、復旧・復興事業の主要財源となる福島再生加速化交付金基金等積立金が含まれており、今後も高水準で継続することが見込まれる。民生費は前年度比558,740円増の922,312円であり、町内防犯・防災パトロール事業等の復旧・復興事業の他、新生活サポート交付金事業の増によるものであるが、一過性であるため、後年度が大きく減となることが見込まれる。土木費、災害復旧費は、町道等主要インフラに係る復旧・復興事業の継続により、前年度から減額となったものの、類似団体平均を上回っている。 |
人件費補助費等災害復旧事業費投資及び出資金物件費普通建設事業費失業対策事業費貸付金維持補修費普通建設事業費(うち新規整備)公債費繰出金普通建設事業費(うち更新整備)積立金前年度繰上充用金 |
性質別歳出の分析欄性質別歳出決算における住民一人当たりの決算額は5,572,800円で、前年度比1,370,565円(32.6%)の増となっている。補助費等の大幅増の要因は「新生活サポート交付金事業」によるものであり、一過性のものであるため、後年度は大きく減となることが見込まれる。繰出金は、前年度比63,309円増の249,000円となり、公共下水道施設復旧・整備事業に係る繰出金の増によるものである。積立金は、前年度比1,050,612円増の2,792,671円となり、後年度の復旧・復興事業の主要財源である福島再生加速化交付金積立金等によるものである。 |
基金全体(増減理由)双葉駅西地区復興拠点整備、双葉駅西地区公営住宅整備等後年度の復旧・復興事業、公共施設整備事業に資する財源として、福島再生加速化交付金基金、公共施設整備基金に積立を行ったことにより、基金全体では、前年度比5,500百万円増の77,344百万円となった。(今後の方針)基金の多くは国庫支出金等を原資としていることから、事業目的に沿って適正な管理(積立・取崩し)を行っていく。また、余剰金等については、財政調整基金や東日本大震災復興基金等への積立を行い、後年度の復旧・復興事業及び公共施設維持管理・運営経費の財源としていく。 | 財政調整基金(増減理由)中野地区復興産業拠点整備事業、双葉駅西地区復興拠点整備事業、双葉駅西地区公営住宅整備事業等大規模事業の年度末支払のため、財政調整基金を取り崩した一方、前年度繰越金の1/2を積み立てたため、前年度比112百万円増の3,363百万円となった。(今後の方針)震災からの復旧・復興事業のため、国庫支出金等の活用や特定目的基金の取崩しにより財政運営を図ってきた一方で、その進捗に連れて一般財源の持出しが増加しており、今後は復旧・復興事業の他、公共施設・インフラ等の維持管理・運営経費の増加が見込まれることから、これら財源を確保するため、余剰金については計画的に財政調整基金へ積立を行う。 | 減債基金(増減理由)増減なし。(今後の方針)平成27年度以降、大掛かりな新規地方債の借入を行っておらず、計画的に地方債を償還できているため、現状維持とする方針である。なお、今後の新規地方債の借入状況等を踏まえ、積立を検討していくこととする。 | その他特定目的基金(基金の使途)・中間貯蔵施設整備等影響緩和交付金基金:中間貯蔵施設の整備に伴う影響を緩和するために必要な生活再建及び地域振興等に係る事業・福島再生加速化交付金基金:福島再生特別措置法第34条第2項に規定する帰還環境整備事業等・東日本大震災復興基金:東日本大震災からの復旧・復興の推進に資する事業・公共施設整備基金:公共施設(附属設備等含む)の整備その他維持補修経費・特定原子力施設地域振興事業公共用施設事業運営基金:公共用施設の事業運営経費の他東日本大震災からの復旧・復興を目的とする生活環境整備事業(人件費)(増減理由)・中間貯蔵施設整備等影響緩和交付金基金:避難住民への生活支援策として実施している生活サポート補助金事業、産業交流センター維持運営事業等に係る財源として取り崩したため減。・福島再生加速化交付金基金:双葉駅西地区復興拠点整備事業、双葉駅西地区公営住宅整備事業等に係る財源について積立を行ったため増。・東日本大震災復興基金:避難住民への生活支援策として実施している新生活サポート交付金事業等の復旧・復興事業に係る財源として取り崩したため減。・公共施設整備基金:後年度の公共施設(庁舎等)整備事業に係る財源について積立を行ったため増。・特定原子力施設地域振興事業公共用施設事業運営基金:東日本大震災からの復旧・復興を目的とする生活環境整備事業(人件費)に係る財源について積立を行ったため増。(今後の方針)特定目的基金の多くは国庫支出金等を原資としていることから、事業目的に沿って適正な管理・取崩しを行っていくとともに、余剰金等については東日本大震災復興基金等へ積立を行い、後年度の復旧・復興事業に係る財源とする方針である。 |
有形固定資産減価償却率の分析欄令和2年度に新たな公共施設が完成したことで、償却資産が増えたことにより、有形固定資産減価償却率が類似団体・福島県平均と比較して低い数値となった。今後は施設の集約・廃止が進むと思われる一方で、残存する固定資産については更新・改修等に取り組んでいく。 | 債務償還比率の分析欄債務償還比率は算出されず。 |
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析将来負担比率は、財政調整基金や特定目的基金への積立により今後の地方債償還金等に充当可能な基金残高が増加したことから、算出されず。一方、耐用年数の到来を迎える公共施設の更新・改修や新たな施設の整備により多額の事業費を要することが想定されるため、老朽化施設の処分・集約や事業費に対する基金の活用等により、将来的な財政負担軽減を図る必要がある。 |
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分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析実質公債費比率は類似団体を下回っており、近年においては地方債の新規発行を抑制しているため、比率は今後も低下するものと想定している。地方債の新規発行抑制の継続、将来的な財政負担を見据え、今後も計画的な財政運営に努めていく。 |
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道路橋りょう・トンネル公営住宅港湾・漁港認定こども園・幼稚園・保育所学校施設児童館公民館 |
施設情報の分析欄有形固定資産減価償却率が類似団体と比較して高い施設は、【橋りょう・トンネル】、【公営住宅】、【児童館】が挙げられ、既に耐用年数を経過している施設が殆どである一方、震災等の影響により必要な更新・改修に着手できず、比率が高くなっている。<今後の方針>・【橋りょう・トンネル】は「橋梁長寿命化修繕計画」を踏まえ、必要な改修等を計画的に実施していく。・既存の【公営住宅】、【児童館】は解体。 |
図書館体育館・プール福祉施設市民会館一般廃棄物処理施設保健センター・保健所消防施設庁舎 |
施設情報の分析欄有形固定資産減価償却率が類似団体と比較して高い施設は【図書館】【庁舎】が挙げられるが、震災等の影響により必要な更新・改修に着手できなかったことから、比率が高くなっている。<今後の方針>・【図書館】【庁舎】(旧庁舎)ともに解体。 |
資産合計負債合計 |
1.資産・負債の状況一般会計等においては、前年度比で資産総額が14,254百万円増加(+14%)となった。なかでも金額の変動が大きいものは、事業用資産と基金であり、事業用資産は復旧・復興事業に伴う用地取得等により土地が2,771百万円増となったほか、産業交流施設の完成等により建物が3,195百万円増となっている。また、基金は復旧・復興に係る大規模事業の財源とするため、福島再生加速化交付金基金や東日本大震災復興基金等へ積み立てたことにより増加している。一方、負債に関しては、地方債の償還が進んだことにより前年度比204百万円減少となった。 |
純経常行政コスト純行政コスト |
2.行政コストの状況直近の一般会計において、経常費用は6,269百万円となり、前年度比3,460百万円の減少(△35.6%)となった。そのうち、移転費用が前年度比3,720百万円の減(△61%)と最も大きな割合を占めており、これは生活サポート補助金等の支出が減少したためと思われる。また、物件費等については維持補修費等の減少により、前年度より127百万円減少(△4.8%)したが、東電賠償金等の臨時利益が増加したことで収益が費用を上回り、純行政コストはマイナスへ転じ、前年度比7,261百万円の減少となった。今後も復旧復興事業に係る経費が増大することが見込まれるが、事業の精査・見直し等により経費の抑制に努める。 |
本年度差額本年度末純資産残高本年度純資産変動額 |
3.純資産変動の状況直近の一般会計等においては、税収等の財源(9,228百万円)に加え、純行政コストがマイナス値(746百万円)となったことから、それにより本年度差額は9,975百万となり、純資産残高は108,875百万円(前年度比14,458百万円増)となった。復旧復興事業等のために取得した固定資産等の増加が純資産残高の増額要因となった一方、税収等は前年度比1,822百万減少していることから、税収確保に向けた取組を進めたい。 |
業務活動収支投資活動収支財務活動収支 |
4.資金収支の状況直近の一般会計等においては、業務活動収支は8,776百万円となったが、投資活動収支に関しては、公共施設整備や復旧復興事業に対応するため基金積立支出が増加したこと等により△8,636百万円となり、本年度末資金残高は前年度から52百万円減少し、1,400百万円となった。 |
①住民一人当たり資産額(万円)②歳入額対資産比率(年)③有形固定資産減価償却率(%) |
1.資産の状況直近の状況として、住民一人あたりの資産額が類似団体平均値を大きく上回っており、これは主に復旧・復興事業の財源となる基金積立金(72,414百万)の増加と固定資産を新規取得したことが主な要因として挙げられるが、今後の事業の進捗状況等により、年々減少することが見込まれる。また、歳入額対資産比率は類似団体平均値を若干下回っているが、これは上記の理由による歳入総額の増加が要因として考えられる。 |
④純資産比率(%)⑤将来世代負担比率(%) |
2.資産と負債の比率直近の状況として、純資産比率は類似団体平均値を上回っているが、1.同様基金積立額の増加による資産の増加が大きな要因の一つに挙げられる。また、将来世代負担比率は平均値を下回っているが、これは資産の増加に比べ、地方債償還額が減少しているためと思われる。今後、町民の帰還状況等によっては、税収の減収等により経常的費用に対して基金を取り崩さなければならない財政運営が見込まれる。 |
⑥住民一人当たり行政コスト(万円) |
3.行政コストの状況直近の状況として、住民一人当たりの行政コストは類似団体平均値を下回ったが、これは臨時利益が計上されたことにより行政コストがマイナス値となったことが挙げられる。今後も復旧復興事業が見込まれることから、事業の精査・見直し等による行政コスト削減を推進していく。 |
⑦住民一人当たり負債額(万円)⑧基礎的財政収支(百万円) |
4.負債の状況直近の状況として、住民一人当たりの負債額が類似団体平均値を大きく下回っているが、その要因としては東日本大震災以降ほとんど借入を行なっていないため、地方債残高が年々減少傾向であることが挙げられるが、今後は復旧・復興事業の進捗に伴い、地方債を財源とした公共事業の増加が見込まれる。基礎的財政収支は、業務活動経費が前年度に比べ減少したことにより3,048百万となっている。これは復旧・復興事業の財源となる業務収入(国県補助金等)が減ったためであるが、復旧復興の進捗状況に応じて大きく変動するものと思われる。 |
⑨受益者負担比率(%) |
5.受益者負担の状況直近の状況として、受益者負担率は類似団体平均値を上回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担割合が高くなっている。これは算出当時において、全町避難が継続していたため公共施設等の使用料収入が無かったためであるが、令和4年度より町への帰還が開始したことから、今後は受益者負担の考え方を明らかにしたうえで適切な使用料等を設定し収益確保に努めるほか、費用縮減に努め、適切な負担比率を維持するよう努める。 |
出典:
財政状況資料集
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統一的な基準による財務書類に関する情報
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