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地方財政ダッシュボード

山形県大蔵村の財政状況(2016年度)

🏠大蔵村

地方公営企業の一覧

簡易水道事業 特定環境保全公共下水道 特定地域生活排水処理


収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2016年度)

財政力指数の分析欄

人口の減少等や村内に大規模な産業が無いこと等から課税客体が少なく、財政基盤が弱く類似団体平均値を下回っている。歳出削減や事務事業の見直し、また定員管理の適正化を図り行政の効率化を進め、財政の健全化を図る。投資的経費についても、縮減を進めている。

経常収支比率の分析欄

類似団体と比較して、平成28は類似団体平均を6.9ポイントと大きく上回っている。その要因は、へき地診療所が普通会計に属しているため人件費が影響するためである。経常収支比率の平成27と平成28の対比は3.3ポイント増となったのは、公債費で2.5ポイント増加したことによるものである。今後は、投資的経費の抑制や繰上償還なども視野にいれ公債費の適正管理に努め、更なる経常的支出の削減により経常収支比率の改善に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

平成24以降、人件費・物件費等の状況は類似団体平均を上回っている。上回っている主な要因としては、普通会計にへき地診療所が属していることや、地形的な理由から保育所を3所設置していることなどによる人件費が多額になっていることが要因となっている。今後は、施設の統廃合、コストの低減を図るように努めていく必要がある。

ラスパイレス指数の分析欄

平成24は、ラスパイレス指数が100ポイントを超えた状況になっているが、国家公務員の給与改定特例法による措置が無いとした場合、平成24は96.8と推移し大きな変動はない。ラスパイレス指数は、類似団体平均より高い水準にあるため、今後も行財政改革大綱への取組みを通じて、新規採用の抑制による職員数の削減や適正な人事配置等を進めることにより、給与の適正化等に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

人口1,000人当たり職員数が類似団体より上回っている要因は、へき地診療所の設置や地形的な要因等により類似団体と比較して保育所数が多いことにある。今後は、人員適正化計画に基づく退職者の不補充や更なる行政組織の統廃合を視野に入れ、適正な人員管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

平成28の実質公債費比率は0.3ポイント増の7.4%となった。これは平成25の辺地対策事業債(沼の台保育所整備事業等)などの大規模事業に係る地方債元金の償還が始まったことによる。今後も、辺地対策事業債や過疎対策事業債など償還に有利な地方債を活用し、極力、投資的経費を抑制し、繰上償還なども視野に入れ、実質公債費比率の好転を目指す。

将来負担比率の分析欄

平成24以降、将来負担比率は0となっており、健全な財政状況であると言える。今後も健全な財政運営に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2016年度)

人件費の分析欄

平成24は災害等や地域おこしイベントの実施により職員の時間外手当が増加した。平成25から平成28の間で退職者10人に対し新規採用者13人となったが、職員の平均年齢の低下により人件費は抑えられている。類似団体平均を上回っている要因としては、へき地診療所における医師や看護師等に係る分や、類似団体と比較して保育所等の施設が多いことにより施設関係職員が多くなっているためである。今後は定員適正化計画に基づき退職者の不補充により人件費抑制を進めていく。

物件費の分析欄

平成28は前年度から1.7ポイント数値が上昇したが、要因は保育所保育士、小中学校の教育補助員の採用の増加によるものである。しかし、類似団体平均値を下回っており、臨時職員の適正配置と勤務条件等の見直しや警備委託をはじめとする業務委託の見直し、前年度に対し特殊な事情を除いた新たな物件費の支出を認めないなどの方策を今後も継続し物件費の抑制に努める。

扶助費の分析欄

類似団体平均値を上回っている。地形的な要因もあり、村内に3つの保育所を設置しているため、児童福祉費に係る扶助費が大きくなっている。今後も、人口減少に歯止めにかける事業の一環として保育所3所体制を維持し、子育てしやすい環境づくりを行う。しかし、経費に関しては最小で最大の効果が得られるよう、節減に努力していく。

その他の分析欄

類似団体平均値を上回っているのは、当村が全国指折りの豪雪地であり除排雪経費を含む維持補修費に多くの費用を要しているからである。平成26から平成28は比較的降雪量が少ない年であったため除排雪経費が減少した。繰出金については増加傾向にあるためである。また、受益者負担の公正・公平化の観点から料金等の見直しを実施し、繰出金の縮減を図っていく。

補助費等の分析欄

平成26までは類似団体と比較すると平均値を大きく上回っていた。要因としては、最上広域市町村圏事務組合分の普通交付税算入される公債費分が本村へ一括算入されており、その分を負担金として支出しているためであった。平成27はその償還が平成26で終了したため類似団体の平均に近づき、平成28では類似団体平均を下回った。今後は村単独補助等の役割や効果を見極め、見直しを行っていく。

公債費の分析欄

平成27までは類似団体平均値を下回っていたが、平成28では類似団体平均値を1.2ポイント上回った。要因としては、平成23、平成25には15世帯分の子育て住宅整備事業、さらに平成25に沼の台保育所整備事業、防災拠点施設整備、平成26以降大規模な道路改良事業を実施しているため、今後も、公債費は上昇していく。

公債費以外の分析欄

人件費、扶助費、補助費等の数値が類似団体数値を上回っている。人件費・扶助費については、人口の割りに診療所、保育所関係経費が膨らんでいること、補助費については、一部事務組合分の普通交付税算入される公債費が本村へ一括算入され、その分を負担金として支出していることなどが要因として挙げられる。平成27はその償還が平成26で終了したため類似団体の平均に近づき、平成28では類似団体を下回っている。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2016年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

議会費、衛生費、労働費、土木費については、類似団体と比較し、21位から62位と高い順位となっている状況にある。衛生は、診療所会計が普通会計となっているため類似団体と比較すると住民一人当たりのコストは高く推移している。土木費は、若者定住住宅の建設を平成23、平成26に実施、暴風雪柵設置工事を平成27に実施、平成28には村道折渡平林線、村道熊高桂線の道路改良事業を実施したことが類似団体内順位を引き上げる要因となっている。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2016年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

維持補修費は、全国でも指折りの豪雪地である当村は、除雪・排雪費用に巨額の費用を投じている。扶助費は、村内に3つの保育所を設置しているため、児童福祉費に係る分が大きくなっている。繰出金は、国民健康保険会計で医療費の増大による増と、簡易水道事業会計で大規模事業を実施したことによる増で、平成28で類似団体を上回っている。

実質収支比率等に係る経年分析(2016年度)

分析欄

財政調整基金残高は、過疎対策事業債や辺地対策策事業債の充当額が減少することと、特にH26以降は景気浮揚対策、再生可能エネルギー利用対策等により基金を大きく取り崩したため標準財政規模に対する割合は減少している。財政状況は健全であると言えるが、財政力の弱い本村では地方交付税の増減等国の政策に影響を受けやすい面があるため、中長期的な財政計画のもとで堅実な財政運営を進める必要がある。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2016年度)

分析欄

一般会計を含めた全会計で黒字となっている。一般会計、国民健康保険特別会計では、H27、H28と標準財政規模に対する割合はH26と比較し減少した。簡易水道事業特別会計、特定環境保全公共下水道事業特別会計、浄化槽整備事業特別会計の公営企業会計は黒字幅も少なく、厳しい経営を迫られている。一般会計から繰出金が増加傾向にあることも今後の村の財政運営上重要な課題となっており、料金の見直しを検討し財源の確保に努めていかなければならない。

実質公債費比率(分子)の構造(2016年度)

分析欄

H28の元利償還金は、H25の災害復旧事業債、H25辺地対策事業債(沼の台保育所整備事業等)、H24過疎対策事業債(南山交流広場整備事業等)の償還が始まり、前年度比11.3ポイント増加した。組合等が起こした地方債の元利償還金に対する負担金等は、広域拠点施設の償還がH26で終了したためH27、H28と大きく減少している。また、事業費補正により基準財政需要額に算入された公債費(一部事務組合が拠点施設関係整備により起こした地方債)がH27において前年度比59.5ポイントと大きく減少した影響により、算入公債費等もH27、H28と減少した。

将来負担比率(分子)の構造(2016年度)

分析欄

H24以降は、将来負担額を充当可能財源等が上回っている状況で財政状況は健全であると言える。組合等負担見込額等の負担額が年々減少していることに加え、充当可能基金が近年大幅に増加してことが大きな要因である。しかし地方債残高は景気対策や施設の長寿命化対策費により増加傾向にあり、投資的経費の抑制し地方債の発行についても精査していく必要がある。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2016年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

平成27では類似団体の中でも高い比率となっている。庁舎や学校施設、公民館の施設が古いことが要因となっている。

債務償還可能年数の分析欄

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率は充当可能財源等が上回っている状況であるが、有形固定資産減価償却率は施設の老朽化により高い比率となっているため、今後施設の建て替え等が必要となった場合は、将来負担比率に影響を及ぼすことが懸念される。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率は充当可能財源等が上回っている状況で、H28の実質公債費比率では、H25の災害復旧事業債及び辺地対策事業債(沼の台保育所整備事業等)、H24の過疎対策事業債(南山交流広場整備事業等)の償還が始まったことにより0.3ポイント増加した。今後は、適正な公債管理と投資的経費の抑制を図っていく必要がある。

施設類型別ストック情報分析表①(2016年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

平成27では、類似団体と比較して、学校施設や公営住宅、公民館の有形固定資産減価償却率が高い状況となっている。老朽化している施設が多くなっているため、今後計画的な更新等が必要となってくるが、その検討にあたっては慎重に判断していく必要がある。

施設類型別ストック情報分析表②(2016年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

平成27では庁舎の有形固定資産減価償却率は類似団体の中でも高い比率となっている。今後、庁舎のあり方について、検討していく。

財務書類に関する情報①(2016年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が9,214百万円となり、そのうち流動資産が1,401百万円と資産総額に占める割合が15%となっている。負債総額は4,313百万円となっており、金額が大きいのは過疎対策事業債で前年度から19百万円増の1,504百万円、臨時財政対策債は前年度から30百万円の減の1,494百万円であり、合わせて負債総額に占める割合は70%となっている。全体については、負債総額が5,828百万円となっており、地方債は前年度に比べ76百万円減少した。負債で金額が大きいのは過疎対策事業債で1,656百万円で総額に占める割合は28%となっている。肘折温泉郷振興株式会社、最上広域市町村圏事務組合等を含んだ連結については、資産総額が12,627百万円、そのうち有形固定資産が8,261百万円と65%を占めている。負債総額は6,559百万円で、過疎対策事業債や臨時財政対策債の割合が大きくなっている。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は3,454百万円となった。業務費用の方が移転費用よりも多く、金額が大きいのは物件費や減価償却費を含む物件費等(1,099百万円)であり、純行政コストの34%を占め、さらに、人件費(919百万円)については、純行政コストの28%を占めている。全体については、一般会計等と同様の傾向で、業務費用の方が移転費用よりも多く、物件費等(1,463百万円)が純行政コストの35%を占め、人件費(956百万円)で純行政コストの23%を占める。連結についても、業務費用の方が移転費用よりも多く、物件費等(1,683百万円)と純行政コストの36%を占め、移転費用の補助金等(1,495百万円)は32%を占める。今後公共施設の適正管理を図りコスト縮減に努めていく。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源(2,474百万円)が純行政コスト(3,229百万円)を下回っており、本年度差額は▲116百万円となり、純資産残高が4,901百万円となった。全体については、税収等(2,992百万円)が純行政コスト(4,143百万円)を下回っており、本年度差額は▲179百万円、純資産残高が5,609百万円となった。連結についても、一般会計等や全体と同様の傾向で、税収等(3,158百万円)が純行政コスト(4,631百万円)を下回っており、本年度差額は▲311百万円、純資産残高が6,069百万円となった。課税客体の少ない本村では、大幅な増収が期待できないため、徴収強化を図り、税収等確保に努める。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支が169百万円であったが、投資活動収支については、村道熊高桂線道路改良事業等を行ったことから▲172百万円となっている。財務活動収支については、地方債等発行収入が地方債償還支出を上回ったため、17百万円となっている。全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれ、水道使用料、下水道使用料などが使用料及び手数料収入に含まれるため、業務活動収支は、一般会計等より200百万円多い、369百万円となっている。財務活動収支は、地方債償還支出が地方債等発行収入を上回ったため、▲80百万円となっている。連結では、業務活動収支が365百万円で、投資活動収支は▲227百万円と全体より41百万円多くなった。財務活動収支は▲89百万円と地方債償還支出が地方債等発行収入を上回った。今後は、事業の優先順位を見極め、地方債発行抑制に努めていく。

財務書類に関する情報②(2016年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額が類似団体平均を大きく下回っているが、本村では、道路、河川及び水路の敷地のうち、取得価額が不明であるため、備忘価額1円で評価しているものが大半を占めているためである。歳入額対資産比率についても同様の理由である。有形固定資産減価償却率については、類似団体平均値を若干上回っている状況である。これは、全体的に公共施設等の老朽化によるもので、今後公共施設の適正管理に努めていく。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は、類似団体平均を大きく下回っているが、負債の大半を占めているのは、地方交付税の不足を補うために特例的に発行している臨時財政対策債である。将来世代負担比率は、資産額で取得価額が不明であるため、備忘価額1円で評価しているものが大半を占めていることにより、類似団体平均を大きく上回っている。今後については、地方債発行額の抑制を図り、将来世代負担の減少に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは類似団体に比べ若干下回っている。しかし、純行政コストに対し、物件費等が34%を占め、人件費が28%を占めるため、適正な行政コスト維持のためにも、事業見直しや公共施設の適正管理を図り、コスト抑制に努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は、類似団体平均値に比べ下回っているが、近年大規模事業を実施していることから地方債発行額の増加が見込まれる。今後、事業の優先順位を見極め、地方債発行額の抑制を図る。基礎的財政収支は、業務活動収支の黒字が投資活動収支の赤字分を上回ったため、21百万円となっている。投資活動収支が赤字となっているのは、地方債を発行して村道熊高桂線道路改良事業などの事業を実施したためである。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は、類似団体平均値と同程度であるが、経常費用のうち物件費等の占める割合が高いため、公共施設の適正管理を図りコスト縮減に努めていく。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,