北海道青森県岩手県宮城県秋田県山形県福島県茨城県栃木県群馬県埼玉県千葉県東京都神奈川県新潟県富山県石川県福井県山梨県長野県岐阜県静岡県愛知県三重県滋賀県京都府大阪府兵庫県奈良県和歌山県鳥取県島根県岡山県広島県山口県徳島県香川県愛媛県高知県福岡県佐賀県長崎県熊本県大分県宮崎県鹿児島県沖縄県

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地方財政ダッシュボード

秋田県仙北市の財政状況(2021年度)

🏠仙北市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2021年度)

財政力指数の分析欄

類似団体平均値と同様に横ばいとなった。令和3年度は地方交付税の原資である国税の増収に伴う普通交付税の再算定等の増加(+319百万円)となり、歳入総額に対し普通交付税の占める割合は約37%となっており、引き続き地方交付税に依存した財政構造となっている。令和2年度をもって合併算定替が終了し、今後、交付額は減少することが想定される。合併算定替の縮減に合わせて段階的に経常経費を縮減すべきところ、現時点で充分な取組が行えていないことから、引き続き財政規模に見合った予算構造の実現に向けた予算見直しを行っていく。

経常収支比率の分析欄

歳出面については、近年の退職者数の増加により積立不足額の発生に伴う退職手当組合負担金の増加(+180百万円)等があったため、前年度比124百万円増の11,536百万円となった。一方、歳入面については、地方財政対策により普通交付税の増加(+319百万円)等により、前年度比467百万円増の12,383百万円となり、経常収支比率は前年度比2.6ポイントの改善となった。しかし依然として類似団体平均値を上回っており、さらにコロナ禍で平時の財政状況とは言い難いことから、引き続き経費節減や特定財源の有効活用により比率の改善に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

類似団体平均値と比較し、人口1人当たりの金額が上回っている要因として、人件費と維持管理費が要因となっている。人件費については、本市は人口規模に対して面積が広大であり、支所・出張所を多数設置していることに加え、合併前の旧3町村ごとに市庁舎を配置する分庁舎方式を取っていることから類似団体と比較し、職員の人員配置が多くなっていることが挙げられる。維持管理費についても、降雪量の多い本市は除排雪経費に費用がかかっていることが挙げられる。今後、定員適正化計画及び道路除雪計画の見直し等行い、住民サービスの低下を招かないことに留意しつつ、コストの削減を図る。

ラスパイレス指数の分析欄

国家公務員給与削減措置の終了後、平成26年度以降緩やかな減少基調にあったが、年齢階層の変動等により令和元年度以降増加基調に転じている。類似団体平均との差は縮小したものの引き続きこれを下回る値となった。引き続き県人事委員会勧告に沿い、地域実情との均衡も考慮した適正な給与水準を維持していく。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

職員数は前年度と同数となったが、人口減少により人口1,000人当たり職員数は0.32人の増となった。令和2年度に10人採用した職務経験者の採用は定員適正化計画外のものとなり、令和4年4月1日時点の定員適正化計画の職員数よりも6人上回っている。本市は比較的広大な面積を持ち、出張所を多数設置していることに加え、合併前の旧3町村ごとに市庁舎を配置する分庁舎方式を取っていることから、一定程度類似団体平均値を上回るのはやむを得ないものと考える。今後も、事務事業の見直し等により業務の効率化を推進し、定員適正化計画も踏まえた採用者数の抑制を行うことで、適切な定員管理を実現する。

実質公債費比率の分析欄

令和2年度に引き続き、下水道事業会計に対する繰出基準額算出方法の変更等に伴う公営企業債の元利償還金に対する繰入金の減少の影響により、単年度比率では約1.0ポイント減少し、3カ年平均値は前年度比で0.6ポイント改善した。一般会計の元利償還額のピークは近年の大規模建設事業等の元金償還の開始に伴い、令和5年度と見込んでおり、今後は比率の上昇が想定される。その後は、令和3年度に引き続き償還額が借入額を上回る値となるように地方債の新規発行の抑制等を行い、後年度負担となる元利償還金の減少を図り、比率の改善に努める。

将来負担比率の分析欄

令和2年度末で過去の大規模建設事業等の地方債償還が終了したことにより、地方債残高が前年度比で314百万円減少し比率は21.5ポイントと大きく減少した。また標準財政規模のうち普通交付税(臨時財政対策債を含む)が地方財政対策の影響により増加となったことも減少の要因となった。地方債残高及び将来負担比率は令和2年度をピークとしており、一般会計・企業会計ともに今後大規模な地方債発行を伴う建設事業の実施は計画されていないことから、減少していく見込みである。引き続き事業計画や対象経費の精査により地方債の新規発行を抑制し、比率の低下を推進する。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2021年度)

人件費の分析欄

令和2年度の会計年度任用職員制度の導入により類似団体平均同様増加したことに加え、令和2年度に10人採用した職務経験者の採用に伴う増加等により類似団体平均を上回った。令和3年度については、近年の退職者数増加により積立不足額の発生に伴う退職手当組合負担金の増加等があり0.3ポイント増加した。今後、事務事業の見直しやDXの推進により適正配置を実現し人件費を抑制していく必要がある。特に正職員については長期的な支出に関わるものであるため、仙北市定員適正化計画も踏まえた行政運営の実現を図る。

物件費の分析欄

物件費の支出決算額は、新角館庁舎の設備維持管理費や清掃業務委託費等の増や中央公民館管理運営費の増等により、0.2ポイント増加した。一方で、ふるさと仙北応援寄附金の財源活用等を行った結果、類似団体内平均値を大きく下回る形となった。しかしながら、ふるさと納税収入について臨時的収入と考えており、将来の安定的な収入とは言い難いため、引き続き仙北市公共施設等総合管理計画に基づく統廃合、除却を推進し、経常経費の抑制を図る。

扶助費の分析欄

令和2年度より認定子ども園2園の民営化に伴い児童福祉費が大きく減少した。令和3年度については、支出決算額としては微減となり、福祉医療費への過疎対策債の活用や児童福祉施設の給食業務委託事業費へのふるさと仙北応援寄附金の活用を行った結果、0.7ポイント減少した。扶助費等については人口減少に伴い緩やかな減少が見込まれているため、単独事業についてもニーズや人口減少の状況を勘案し所要の見直しを行っていく。

その他の分析欄

令和2年度より繰出金について国民健康保険田沢診療所の用途廃止に伴う減少、下水道事業関連3会計への地方公営企業法の適用に伴う皆減により減少しており、類似団体平均を下回った。令和3年度については、大曲仙北広域市町村圏組合介護保険費負担金が経常一般財源ベースで前年度比1.2百万円減等により、0.5ポイント減少した。除排雪経費については積雪量に対応した増減はやむを得ないが、近年労務単価の上昇等の影響から増加基調にあるため、手法の見直し等により市民生活への影響も勘案しつつ抑制を図る。

補助費等の分析欄

病院事業会計補助金や大曲仙北広域市町村圏組合廃棄物処理費負担金の増加があった一方で、一部事務組合等への工事請負費についてふるさと仙北応援寄附金等の財源活用を行った結果、1.5ポイント減少した。しかし、依然として市内2つの両病院に対する補助金を含む企業会計補助金と一部事務組合負担金が支出決算額の大部分を占めており、類似団体平均値を大きく上回る数値となった。引き続き企業会計に係る経営改善等を推進し支出額の抑制に努める。

公債費の分析欄

支出決算額は地方債元利償還金が前年度比で24百万円増加した一方で、比率は0.4ポイント減少し引き続き類似団体平均を下回っている。地方債残高は大規模建設事業等の実施を当面想定していないことから令和2年度末をピークに減少傾向にある。一方で、元利償還額については今後増加に転じ令和5年度にピークを迎えるため、比率の上昇が懸念される。引き続き事業計画の精査による地方債の新規発行の抑制や交付税算入率の高い地方債の活用により実質公債費の抑制を図る。

公債費以外の分析欄

令和3年度については、歳入面において地方財政対策により普通交付税の増(+319百万円)、臨時財政対策債の増(+93百万円)、新型コロナウイルス感染症対策地方税減収補填特別交付金の皆増(+66百万円)等の影響が大きく、比率として2.2ポイントの改善へと繋がった。依然としてコロナ禍にあり平時の財政状況とは言い難いことから今後、同様の推移となるとは考えにくいため、引き続き企業会計も含めた経費削減や特定財源の獲得・活用を図り適切な水準の経常経費負担の実現に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

総務費は令和2年度に行った特別定額給付金給付事業の皆減や新角館庁舎建設事業及び田沢湖庁舎耐震化事業の終了等の減少に伴い、住民一人当たりのコストが前年度と比較して172,419円の減少となった。民生費は住民税非課税世帯等に対する臨時特別給金給付事業費の皆増、子育て世帯への臨時特別給付金給付事業費の増加等に伴い、決算額が前年度を大きく上回り、住民一人当たりコストも併せて増加した。衛生費は病院事業会計補助金が市立角館総合病院建設事業費の準元利償還金繰出しに伴う増加、新型コロナウイルスワクチン接種体制確保事業費及び接種対策事業費の増加等により決算額が前年度を大きく上回り、住民一人当たりコストも併せて増加した。農林水産業費はメガ団地等大規模園芸拠点育成事業費補助金の皆増、農地集積加速化基盤整備事業費の増加等により決算額が前年度を上回り、住民一人当たりコストも併せて増加した。消防費は消防車両購入費等の減少に伴う大曲仙北広域市町村圏組合消防費負担金の減少等により決算額が前年度を下回り、住民一人当たりコストも併せて減少した。目的別で見ると過去5か年において議会費、衛生費、労働費、農林水産業費、商工費、消防費及び公債費において住民一人当たりのコストが類似団体内平均値と比較し、大きく上回っている状況である。今後、財政力の脆弱な本市が安定的な財政運営をするためには財政規模や今後の人口減少等に見合った予算構造の実現に向けた予算見直しを行っていく。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

人件費は積立不足額の発生に対応した退職手当負担金の増加、新型コロナウイルスワクチン接種体制確保に伴う会計年度任用職員の増加等により大きく増加した。維持補修費は本市は面積が広大であり、降雪量の多い本市は除排雪経費に多額の費用がかかっていることから、住民一人当たりコストは類似団体内平均値と比較し約2.5倍となった。補助費等は令和2年度に行った特別定額給付金給付事業の皆減等により前年度と比較し、住民一人当たりのコストが111,715円大きく減少となった。一方で、類似団体内平均値と比較するとまだまだ水準は上回っている状況である。この要因としては、本市は2つの市立病院を有しており、両病院の経営安定化を図るために補助金を交付していること等が挙げられる。病院経営を取り巻く状況は厳しく、本市ではこれまで総務省公営企業アドバイザー派遣事業の活用等を通じて経営改善を図ってきたが、収益増加の見通しが十分に安定している状況とは言い難いことから、一般会計からのさらなる補助費等の増加を求められる現状である。扶助費は住民税非課税世帯等に対する臨時特別給金給付事業費の皆増、子育て世帯への臨時特別給付金給付事業費の増加等に伴い大きく増加したものの、類似団体平均を下回る結果となった。普通建設事業費の更新整備分については新角館庁舎建設事業及び田沢湖庁舎耐震化事業の終了に伴い大きく減少した。性質別で見ると依然として人件費と補助費等において住民一人当たりのコストが類似団体内平均値と比較し、大きく上回っている状況である。人件費は先述の要因に加え令和2年度に職務経験者の採用等に伴う職員数の増加により常勤職員に係る支出も増加している。今後は中長期的視点も踏まえ新規採用数を再考し、人件費抑制を図っていく。補助費等は依然として公営企業会計に対する補助金や一部事務組合に対する負担金、イベント開催等に係る補助金も高い水準で推移している。一般会計・企業会計問わず事務事業の見直しやニーズも踏まえた施策の在り方の検討により一般財源ベースでの支出削減に努める。

実質収支比率等に係る経年分析(2021年度)

分析欄

国税の増収に伴う普通交付税再算定による増加等により、財政調整基金残高は前年度比で335百万円増加した。また実質収支額も前年度比で90百万円増加したことから、実質単年度収支は496百万円改善された。今後は庁舎整備事業等の実施に伴い発行した地方債に係る償還費の増加が見込まれるため、引き続き予算見直しによる歳出削減や特定財源の獲得・活用に努め財政調整基金に依存した予算構造からの脱却を図る。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2021年度)

分析欄

赤字額(資金不足額)の発生は前年度に引き続き病院事業会計のみであり、連結実質赤字は発生していない。○仙北市病院事業会計入院・外来患者数の減少を診療単価の増加により補うことで収益の改善は見られたものの、令和3年度に地方債償還額のピークを迎えたため資金繰りの観点から流動負債となる一時借入金の借入額が増加し、それに伴い資金不足額が前年度比94百万円増の563百万円となった。○仙北市水道事業会計一般会計からの基準外繰出金の皆減による利益剰余金の減少に伴い、流動資産が前年度より大きく減少し、資金剰余額は前年度比95百万円減の564百万円となった。○仙北市国民健康保険特別会計(事業勘定)国民健康保険財政調整基金への積立金の増加等により実質収支額が182百万円減の188百万円となった。

実質公債費比率(分子)の構造(2021年度)

分析欄

令和2年度に引き続き公営企業債の元利償還金に対する繰入金について、下水道事業会計の地方公営企業法適用に伴う繰出基準額算出方法の変更により大きく減少し、実質公債費率の分子は前年度比75百万円減の814百万円となった。一般会計における地方債現在高は前年度比で315百万円減少し、令和3年度においては償還額が借入額を上回った。近年の大規模建設事業等の元金償還の開始に伴い、元利償還金額は令和5年度のピークを見込んでおり、実質公債費比率の分子は増加する見込みである。今後、令和3年度に引き続き償還額が借入額を上回る値となるように地方債の新規発行の抑制等を行い、後年度負担となる元利償還金の減少を図っていく。

将来負担比率(分子)の構造(2021年度)

分析欄

公営企業債現在高の減少等に伴う公営企業債等繰入見込額の減少に加え、過去の大規模建設事業に係る地方債の償還終了等により一般会計等の地方債残高が315百万円の減少となっており、将来負担比率の分子が前年度比で1,762百万円と大きく減少した。一般会計等に係る地方債の現在高は、新角館庁舎建設事業が完了し地方債発行額が抑制されたことで令和2年度末をピークに減少傾向にある。また公営企業会計における大規模投資の実施も見込まれていないことから、企業会計も含めた地方債現在高は今後も減少していくものと想定される。令和4年度以降は更に地方債の新規発行を抑制していくとともに、活用にあたっては交付税算入率等を考慮し将来負担額の低減を図っていく。また、充当可能基金について、中長期的な財政運営を視野に入れることはもちろんだが、災害などの不測の事態等に備え、全ての基金において一定規模の残高確保に努める。

基金残高に係る経年分析(2021年度)

基金全体

(増減理由)令和3年度の国税の増収に伴う普通交付税再算定による増加の影響が大きく、財政調整基金及び減債基金の積立てを確保出来た。一方で、その他特定目的基金のうち旧合併特例債を原資とした仙北市ふるさと振興基金については、令和2年度をもって積立額の限度額を迎えたことから、取崩し額が上回り、基金の現在高として目減りした形となっている。(今後の方針)基金繰入金を原資とした大規模事業は当面想定されていないが、安易な財源補てん的取崩しは避けることに努める。また、中長期的な財政運営を視野に入れることはもちろんだが、突発的な自然災害や施策実施等に備え、全ての基金において一定規模の残高確保に努める。

財政調整基金

(増減理由)地方消費税交付金の上振れや国税の増収に伴う普通交付税再算定による増加、コロナ禍における事業中止に伴う減少等に伴い増加。(今後の方針)令和4年度当初予算における取崩し予定額は380百万円と前年度当初予算における33百万円から大きく増加したことに加え、コロナ禍における市税の減少、普通交付税の一本算定化等による一般財源の減収が想定され先行きが不透明な状態となっているが、引き続き取崩し額の増加抑制に努める。今後は更に予算見直し等を推進することで財政調整基金取崩し額を抑制し、標準財政規模の概ね10%程度の残高の確保を図る。

減債基金

(増減理由)令和3年度普通交付税再算定(臨時財政対策債償還基金費)相当分の積立てたことにより、増加。(今後の方針)今後、大規模な取崩し・積立は想定していないが、引き続き標準財政規模の1%程度の残高推移を目指していく。

その他特定目的基金

(基金の使途)・仙北市ふるさと振興基金:地域住民の連帯の強化及び地域振興のための事業に充てる・ふるさと仙北応援基金:市のまちづくりに賛同する人々の寄附金を財源として、豊かなふるさとづくりに資する事業に充てる・仙北市公共施設等総合管理基金:公共施設等の更新、統廃合及び長寿命化等に要する経費に充てる・仙北市温泉事業施設整備基金:仙北市水道事業等の設置等に関する条例で定める温泉事業に必要な温泉ゆう出地の開発及び保全整備等要する経費に充てる・仙北市森林環境譲与税基金:森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律(平成31年法律第3号)第1条の規定に基づく森林整備及びその促進に関する施策の財源に充てる(増減理由)仙北市ふるさと振興基金については、令和2年度をもって旧合併特例事業債を財源とした積立の限度額を迎えたため、令和3年度は利息のみの積立てとなった。一方で、取崩し額は前年度比9百万円減の173百万円となったことに伴い、現在高は732百万円となった。ふるさと仙北応援基金については、ふるさと納税寄附金を原資として積立を行っており、ふるさと納税寄附金収入としては前年度比325百万円減の1,134百万円となり、積立額としては前年度比331百万円減の1,106百万円となった。一方で、取崩し額は前年度比40百万円増の1,211百万円となった。仙北市公共施設等総合管理基金については、過疎対策債を原資として積立を行っており、積立額は前年度比40百万円増の50百万円となり、取崩額は前年度比59百万円減の17百万円となった。(今後の方針)仙北市ふるさと振興基金については今後追加の積立は見込んでいないため、取崩しにあたっては一層対象経費を精査のうえ行う。ふるさと仙北応援基金はふるさと納税寄附金の減収となったものの、本市の貴重な財源となっている。原資が寄附金であることも鑑み早期に活用していく方針だが、寄附金収入については安定的なものとは言い難いことから、収入状況を勘案し一定規模を確保できるよう活用を行う。仙北市公共施設等総合管理基金については今後は取崩しを抑制し、仙北市公共施設等総合管理計画等に基づく除却や統廃合の大規模実施に備え残高の増加を図る。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

類似団体よりも高い水準となっており、事業用資産よりもインフラ資産の方が85%超と高い水準となっている。当市としての課題は計画的な固定資産の更新ができておらず、老朽化が進行してしまっている点である。市の面積が広く、施設が点在しているため、今後も仙北市公共施設等総合管理計画に基づき施設の統廃合を進め、除却も視野に入れた公共施設の適正配置の実現により限られた財源を適切に長寿命化改良へ活用していく。

債務償還比率の分析欄

経常的に確保できる資金で返済する場合の債務償還能力を示すため、主に地方債が該当する将来負担額が多く、充当可能財源が少ないことが要因である。住民一人当たりの負債額も類似団体平均よりも高く、充当可能基金残高や充当可能特定歳入が計画的に確保できていないことが起因している。新角館庁舎建設により、令和元年度がピークで令和2年度は減少しているものの、類似団体内でも最も高い水準となっているので、計画的な地方債の借入と償還を実施し、減債基金等へ長期的に積んでいくバランスの確保が必要である。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

庁舎建設事業等の大規模建設事業の完了に伴い、地方債の償還額が発行額を上回り、将来負担比率は減少した。一方で、各有形固定資産の計画的な更新・長寿命化等が十分に行えていないため有形固定資産減価償却率は依然として類似団体平均と比較し高水準となっている。今後も引き続き、地方債発行の抑制に努めるとともに仙北市公共施設等総合管理計画に基づく適切な長寿命化改良を実施し両比率を減少させていく。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率については、庁舎建設事業等の大規模建設事業の完了に伴い、地方債の償還額が発行額を上回り、残高が前年度末比314,794千円の減となったことと、普通交付税(臨財債含む)が増加したことが比率減少の主な要因となったことから前年度比21.5ポイントの減となっている。実質公債費比率については、分母である標準財政規模のうち標準税収入額等が市町村民税及び固定資産税の減等により前年度比62,895千円の減となった。一方で、普通交付税交付額(臨財債含む)が前年度比411,869千円増となったことから前年度比0.6ポイントの減となっている。今後は一般会計においても、近年工事完成した新角館庁舎本体工事及び外構工事等に係る地方債の元金償還が始まることから、分子の増加が見込まれるため実質公債費比率については増加していくものと予想される。今後も比率増加の抑制のため、投資的経費の精査による地方債発行の抑制や予算見直しによる基金残高の確保等を図る。

施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体と比較して全体的に有形固定資産減価償却率は高くなっているが、特に問題として挙げられるのが、道路の有形固定資産減価償却率である。94.7%と類似団体平均を大きく上回っており、秋田県平均からも大きく乖離している状況である。要因としては、道路全体に対して工事額が小規模である点が考えられる。各路線について随時、優先順位を定めて改修工事が行われているものの、面積が広大なため抜本的な解決には至っていない。事実、一人当たりの延長については、平均よりも高くなっている。また、公営住宅や認定こども園、児童館、公民館についても、人口減少が進んでいる一方で、集約化が進んでいないことから、建物の老朽化が進行している。財源が限られており、更新費用等に投資が十分でないことから有形固定資産減価償却率を抜本的に改善するまでには至っていない。一人当たりの面積については高い水準となっていることからも、住民の割合に対して施設数が多く、各地に点在していることが要因と考えられる。本市は人口規模に対して面積が広大である。また高齢者の割合が高く自身での長距離移動手段の確保等が困難なことから、施設を一つの地域に集約することは難しい。しかし、財政規模等を鑑みると現有施設の維持継続は不可能であるため、住民のニーズを考慮しつつ仙北市公共施設等総合管理計画に基づき、施設の適正配置の実現に努めると共に財源も検討の上、老朽化対策を実施していく。

施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

庁舎については新角館庁舎を新築しているため、類似団体と比較しても良好な水準で推移している反面、一人当たりの面積については非常に広くなっている。これは合併等により面積が大きいことから、田沢湖庁舎と角館庁舎と西木庁舎の分庁舎方式を採用している点が挙げられる。今後、業務の集約化や住民の利用頻度に応じたスケールダウンを検討する必要はある。一方で、図書館や体育館・プール、市民会館、保健センター・保健所、消防施設について、有形固定資産減価償却率は類似団体の平均からも大きく乖離している。体育館・プールの減価償却率については、令和3年度に実施された生保内市民体育館改修工事により改善がみられたものの、依然として類似団体と比較して建物の減価償却率が大きくなっている。今後、利用状況や市民ニーズが高い施設について、改修工事等を行っていく必要がある。本市の課題として施設の集約化が図れておらず、財源的にも更新工事なども分散しており、非効率となっている可能性がある。施設の利用率などを算定し、人口減少の中で住民サービスを維持しながら、統廃合や除却などを検討し、計画的な地方債の借入と償還を行い、有効的な財源の活用を検討していく必要がある。

財務書類に関する情報①(2021年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産が342百万円(△0.6%)の減少となった。そのうち固定資産については、継続事業である大瀬蔵野橋橋梁や古館野橋橋梁の整備工事の完了等による増加があったものの、減価償却による資産の減少により890百万円の減となった。一方で、財政調整基金積立金の増及び減債基金積立金の皆増による基金の増等により資産の減少は抑えられている。新角館庁舎本体工事等による大規模事業が令和2年度に終了し負債残高のピークを過ぎ、地方債等償還支出が地方債発行収入を上回ったこと等により負債は560百万円(△2.1%)の減少となった。今後も地方債の発行を抑制し財政健全化に努める。全体においては、令和2年度に終了したにしき園の屋根防水修繕工事、令和3年度に終了した外壁改修工事、神代診療所の電子カルテシステム等による資産の増加があったが減価償却による資産の減少により固定資産が1,711百万円の減となり、資産は1,833百万円(△2.1%)の減少となった。市町村総合事務組合、大曲仙北広域市町村圏組合等を加えた連結では、資産は2,107百万円(2.2%)の減少、負債は1,580百万円(△3.1%)の減少となった。資産については全体と比較すると、大曲仙北広域市町村圏組合のごみ処理センターや第三セクターの現金預金等により資産は6,961百万円多くなっており、負債も連結対象事業等の退職手当引当金等により2,338百万円多くなっている

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は18,585百万円(前年度比△1,831百万円)となり、純経常行政コストは前年度比△1,715百万円(△8.7%)の18,023百万円、純行政コストは前年度比△1,865百万円(△9.4%)の18,156百万円となった。経常費用の減少の主な要因としては、特別定額給付金給付事業費補助金の皆減(△2,576百万円)新角館庁舎建設事業終了等に伴う庁舎整備事業債(旧合併特例債)の減(△1,547百万円)等による移転費用の補助金等の減である。上記の事業が終了したことで、令和3年度の補助金等は減少したが、人件費については長期的に増加の推移が見込まれるため、今後も事務事業の見直しを行う。全体では、一般会計等に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が4,097百万円多くなっているほか、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が1,041百万円多くなり、純行政コストは3,332百万円多くなっている。連結では、全体に比べて、連結対象事業等の事業収益を計上し、経常収益が497百万円多くなっている一方、人件費が870百万円多くなっているなど経常費用9,731百万円多くなり、純行政コストは9,212百万円多くなっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、特別定額給付金給付事業費補助金の皆減等による財源の減があったものの、特別定額給付金給付事業が終了したことに伴う事業費の皆減や消防車購入費等の減に伴う大曲仙北広域市町村圏組合消防費負担金の減等による行政コストの減により、純資産残高は219百万円(+0.8%)の増となった。全体については、一般会計からの繰入金等による相殺消去処理により本年度差額は増となったものの本年度純資産変動額は362百万円(△94.8%)の減となった。連結については、大曲仙北広域市町村圏組合でのはしご付消防ポンプ自動車の購入の減に伴う本市の負担金負担割合の減により比例連結割合が減となった。結果、純資産変動額は△528百万円となり、純資産残高は42,847百万円となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、新角館庁舎建設事業の終了に伴う普通建設事業費の減及び庁舎整備事業債(旧合併特例債)の発行額の減より、投資活動収支が1,978百万円の増で△925百万円、財務活動収支の地方債等償還支出が地方債等発行収入を上回ったことから、1,844百万円(△120.6%)の減で△315百万円となった。全体においては、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料収入があることから、業務活動収支は一般会計等より650百万円の増の2,018百万円となっている。財務活動収支は、地方債等償還支出が地方債等発行収入を上回ったことから、△1,132百万円となった。連結においては、業務活動収支が全体より169百万円多い2,187百万円となり、財務活動収支は、地方債等償還支出が地方債等発行収入を上回ったことから、△28百万円となった。

財務書類に関する情報②(2021年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

大瀬蔵野橋等の改修・改良工事のほか、生保内市民体育館や介護老人保健施設にしき園等の改修工事により資産が増えたものの、減価償却累計額も増加しており、資産合計は34,190万円の減となったが、人口減により住民一人当たりの資産額は増となった。歳入額対資産比率について資産合計と歳入総額はともに減となっており、特に歳入総額については資産合計の減額を上回る3,745百万円の減となっているため、当該値は増となった。歳入総額が減少した理由としては特別定額給付事業費補助金の皆減や新角館庁舎建設事業終了等に伴う庁舎整備事業債(旧合併特例債)の減が挙げられる。橋梁の改修工事等によるインフラ資産の増や介護老人保健施設の改修工事等による事業用資産の増があったものの、既存施設の減価償却累計額も昨年度に引き続き増となっており、有形固定資産減価償却率は0.3%の増となった。類似団体平均値と比較すると約20%高い数値であり、特にインフラ工作物の有形固定資産減価償却率が86%超となっていることから、早急な対応が必要である。今後も仙北市公共施設等総合管理計画に基づく除却や統廃合を推進し、予算見直しにより捻出した財源による公共施設等の長寿命化を図る。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率が51.3%と類似団体平均を大幅に下回っており、負債が50%近くを占める。負債の大半を占めている通常分地方債は新角館庁舎建設事業等に使用した旧合併特例債を含む-般単独事業債、角館総合病院整備事業や農地集積加速化基盤整備事業等に使用した過疎対策事業債である。予算見直しにより捻出した財源により長寿命化改良等建設事業を実施し、比率の改善を図る。減価償却による資産の減少等により有形・無形固定資産の合計は減少している一方、特例的な地方債を除いた地方債残高は4百万円の増となっており、社会資本等形成に係る将来世代の負担の程度を示す将来世代負担比率は増加基調にある。新規に発行する地方債の抑制を行い、地方債残高を圧縮し、将来世代の負担の減少に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

特別定額給付金給付事業費の皆減により移転費用の補助金等が2,139百万円の減となったこと等により純行政コストは前年度比△1,865百万円(△9%)の減となり、人口減少があったものの住民一人当たり行政コストは減となった。人件費、補助金等が経常行政コストの約60%を占めており、人件費については、退職者数の増による積立不足額の発生等に伴う退職手当組合負担金の増や新型コロナウイルス感染症ワクチン接種体制確保事業に係る会計年度任用職員の増等により233百万円の増となった。新型コロナウイルス感染症対策のような予想外の支出もあるが、今後も事務事業の抜本的見直し等による歳出削減に引き続き取り組むとともに、使用料・手数料の改定による増収も検討し純行政コストの削減を図る。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は増加基調にあり、類団平均と比べても非常に高い水準となっている。令和3年度は地方債の償還が進んだこと等により、令和2年度と比較して負債額自体は減少しているものの、人口減少による影響が大きく住民一人当たりの負債自体は増えている。また、令和3年度投資活動収支について、新角館庁舎の建設の終了等により前年度と比較して赤字幅2,167百万円縮小しており、基礎的財政収支がプラスに転じた。今後は地方債の新規発行の抑制と建設事業の事業量精査による規模縮小を合わせて行い、地方債残高の減少を図ってい

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

特別定額給付金給付事業費の皆減やふるさと納税寄附金収入の減少に伴うふるさと納税ふるさと便事業費の減等により経常費用が1,831百万円(△9%)の減となっている。また経常収益については、武家屋敷河原田家の観覧料の皆増等による使用料及び手数料の増があったものの、投資損失引当金の取り崩し額の減等により116百万円(△17%)の減となった。受益者負担比率は、前年度比△0.3%となり、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は悪化している。今後も事務事業の抜本的見直しを行い経常経費の縮減を図り受益者負担比率の改善に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,