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地方財政ダッシュボード

岩手県平泉町の財政状況(2023年度)

🏠平泉町

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

📅2023年度📅2022年度📅2021年度📅2020年度📅2019年度📅2018年度📅2017年度📅2016年度📅2015年度📅2014年度📅2013年度📅2012年度📅2011年度📅2010年度

総括表

人口の推移

財政比較分析表(2023年度)

財政力指数の分析欄

昨年度と比較して、増減は無いが、類似団体平均値より0.05ポイント下回った。町税については2,772万円増、地方消費税交付金については255万円減、財産収入が963万円増、地方交付税が3,383万円増となった。今後、人口減少による減収が見込まれることから、企業誘致や少子化対策、移住・定住化対策による税収等の増額に向けた取り組みを引き続き強化する必要がある。また、町税全般にわたる徴収率の向上にも努め自主財源確保に努める。

経常収支比率の分析欄

経常一般財源を充当した経常的経費のうち物件費及び人件費等が前年度より増額したが、補助費及び公債費が減額したため、令和4年度より0.7ポイント上回った。類似団体内平均値より8.1ポイント上回っている。物件費については物価高騰による各種経費の増、コンビニ交付システム使用料等の増などにより3,879万円増、公債費は起債償還元金で3,690万円減となっている。経常収支比率の中で大きな割合を占める人件費と公債費については引き続き抑制していく必要があり、人件費については、職員の採用に配慮をしつつ職員数の適正化に努めていくとともに、公債費については、総合計画に沿って優先順位付けを行い、プライマリーバランスを考慮し過大な負担とならないように慎重な起債発行に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

昨年度より5,939円増額となるも類似団体内平均値より20,872円下回っている。物件費については、毎年度人口減となっている一方で、物価高騰による各種経費の増や、地域おこし協力隊業務委託料や各種計画改訂業務委託料の増、コンビニ交付システム使用料等が増していることなどが影響している。人件費については、職員の採用に配慮をしつつ職員数の適正化に努めていくとともに、物件費については、事務事業評価などにより経費の抑制を図っていく。

ラスパイレス指数の分析欄

類似団体平均よりラスパイレス指数は高いものの、類似団体平均に近い水準に近づく傾向にある。今後も国及び県の給与水準を踏まえ、引き続き給与の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

昨年度より0.61人上回り、類似団体内平均値より1.43ポイント上回っている。近年、人口の減少が続く中、職員数については、定員適正化計画に基づき削減を図ってきたことで若干の改善が見られたが、平成23年度からは東日本大震災による放射線対策による増や、平成26年度からは被災地への職員の派遣を行ったことなどにより比率は横ばいとなっていたものの、今後数年間退職者の一時的な増に対応するため職員の前倒し採用を行ったことにより比率が増加となっている。また、世界遺産推進室や文化遺産センターなど特殊事情により教育部門での職員数が他団体に比べ特出している。今後とも、住民サービスの低下を招くことのないような水準を維持しながら人口規模に見合った職員数の適正化に努めていく。

実質公債費比率の分析欄

平成19年度の23.0%をピークに年々減少しているが、昨年度と比較して0.2ポイント増加し、類似団体内平均値より2.1ポイント上回っている。過去の大型投資事業での地方債発行や平成7年度より供用開始し令和3年度に整備完了した下水道事業への繰出金などにより高い数値となっている。世代間の負担の公平という視点から将来を担う子供たちへの過大な負担とならないよう引き続き比率の適正化に努める。

将来負担比率の分析欄

昨年度数値から11.1ポイント減少したが、これは過去に借り入れた起債の償還が進んだための残高減、公営企業債等繰入見込額の減による。開発計画に基づき、計画的な事業の選択を行い、今後とも普通建設事業の厳選及びコスト縮減による新規地方債抑制に努め、地方債残高の縮減に努めるとともに、可能な限り基金の増額に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2023年度)

人件費の分析欄

昨年度より0.7ポイント増加しており、類似団体平均値より8.3ポイント上回っている。定員適正化計画に基づき削減を図ってきたことで若干の改善が見られたが、平成23年度からの東日本大震災による放射線対策による増や、平成26年度から被災地への職員派遣を行ったこと、今後数年間退職者の一時的な増に対応するため職員の前倒し採用を行ったことなどにより比率は高くなっている。また、世界遺産推進室や文化遺産センターなど特殊事情による教育部門での職員数が他団体に比べ特出していることも高い要因である。職員採用に配慮をしつつ、今後とも住民サービスの低下を招くことのないような水準を維持しながら人口規模に見合った抑制を図っていく。

物件費の分析欄

昨年度より1.2ポイント増加したが、類似団体内平均値より0.7ポイント下回っている。平成19年度から国主導で行われた集中改革プランの取り組みにより抑制してきたが、平成21年度から国の緊急雇用対策により物件費が増加している。平成26年以降は情報セキュリティ関係費用の増加しており、令和3年度以降は各種施設電気料等の高騰により増加傾向となっている。今後とも経費節減を心がけ現状維持に努める。

扶助費の分析欄

昨年度より0.3ポイント増となっており、類似団体内平均値より2.3ポイント上回っている。高齢化人口の増による介護給付費・訓練給付費の増や、子育て施策として行っている町単独医療費助成も増の傾向にあること、処遇改善を行ったことによる児童クラブ運営委託料の増、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金給付金の増などにより比率が高くなっている。今後とも住民サービスの低下を招くことのないような水準の維持に努めていく。

その他の分析欄

繰出金で増額、積立金で減額となり、昨年度より0.1ポイント増となったが、類似団体内平均値より5.8ポイント下回っている。繰出金については、令和2年度に駐車場特別会計事業に対し新型コロナ影響による収益悪化のため繰出しを行った。健康福祉交流館事業については、施設老朽化に伴う維持管理費の増等により繰出金が高水準で推移している。経営コスト抑制や入館料改定を含めた経営改善を促していく。駐車場特別会計事業については、コロナ禍後の経済活動の回復状況を踏まえつつ、引き続き独立採算の原則に基づき健全運営を促していく。

補助費等の分析欄

昨年度より0.3ポイント下回ったが、類似団体内平均値より5.8ポイント上回っている。令和2年度は下水道事業・農業集落排水事業の企業会計化に伴う出資金・補助金が大幅増の要因であったが、令和5年度は、水道事業会計負担金・補助金及び下水道事業会計出資金・補助金が減となったため、ポイントが減少した。今後とも補助費等における各種団体への補助金については見直しを行うなど経費の節減に努める。また、下水道事業・農業集落排水事業については、令和3年度に整備完了したが依然として基準外繰出も多いことから、使用料金の改定も含め、効率的な運営を促していく。

公債費の分析欄

平成19年をピークに年々数値が下降しており、昨年度より1.3ポイント減となった。類似団体平均値より1.8ポイント下回っている。平成19年度から平成21年度まで高利率の地方債を国制度で補償金免除繰上償還を実施したことにより数値が減少してきている。令和元~3年度に実施したスマートインターチェンジや周辺道路整備事業、社会教育施設整備事業により今後とも増額となるが、新規発行についてはプライマリーバランスを考慮しながら慎重な地方債発行に努める。

公債費以外の分析欄

昨年度より2.0ポイント上回り、類似団体内平均値より9.9ポイント上回っている。その他では類似団体81団体中5位となっているものの、人件費では81団体中80位と経常収支比率の割合を高めている。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

消防費が前年比で減少し、住民一人当たり30,771円となっているが、防災行政無線デジタル化事業の完了等によるものである。商工費が前年比で減少し、住民一人当たり22,203円となっているが、新型コロナ経済対策事業の完了及び地域企業経営強化支援事業費補助事業の完了によるものである。災害復旧費が前年比で増加し、住民一人当たり8,965円となっているが、各種災害復旧事業の実施によるものである。総務費が前年比で増加し、住民一人当たり108,843円となっているが、地域おこし協力隊業務委託料の増や各種基金積立金の増額によるものである。議会費が住民一人当たり12,309円と類似団体に比べ高額になっているが、人口減少が要因である。それ以外の目的については、類似団体に比べ住民一人当たりの決算額は低額となっている。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

人口が減少する中で、主な構成比である人件費は住民一人当たり169,224円となっており、平成26年度以降増加で推移している。定員適正化計画に基づき削減を図ってきたことで若干の改善が見られたが、平成23年度からの東日本大震災による放射線対策による増や、平成26年度からは被災地への職員派遣を行ったこと、今後数年間退職者の一時的な増に対応するため職員の前倒し採用を行ったこと、世界遺産推進室や文化遺産センターなど特殊事情により教育部門での職員数が他団体に比べ割合が高いことから、高い水準で推移している。普通建設事業費が前年比で減少し住民一人当たり55,060円となっているが、平泉スマートインターチェンジ駐車場トイレ新築工事や防災行政無線デジタル化工事が前年度に完了したこと等による。災害復旧費が前年比で増加し住民一人当たり8,965円となっているが、各種災害復旧事業の実施による。維持補修費は住民一人当たり14,418円となっており、平成26年度の9,976円と比較すると44.5%増となっている。これは、世界遺産登録に伴う環境整備に係る費用が増加したことや、道路・河川・各種施設の老朽化に伴う維持管理費が増加したためである。扶助費は、住民一人当たり80,087円で昨年度より8,464円増加した。介護給付費・訓練給付費及び子育て支援として実施している町単独医療費給付金等が毎年度増加傾向のためである。

実質収支比率等に係る経年分析(2023年度)

分析欄

財政調整基金は、適切な財源の確保と歳出の精査により取り崩しを回避し、平成23年度から毎年度決算余剰金の積立により増加してきたが、平成30年度から令和2年度は平泉スマートIC整備事業及び関連道路改良事業等の大型事業の本格化に対応するため基金の取り崩しを行ったことで比率は減少、令和3年度は取り崩しを回避し積立できたこと等により比率は上昇、令和4年度は町道整備事業等の各種事業の一般財源分に充てるため基金の取り崩しを行ったが、普通交付税についても交付税措置対応起債償還額の減により減少したため、比率は上昇した。令和5年度は、町道整備事業等の各種事業の一般財源分に充てるため基金の取り崩しを行ったが、標準税収入額等及び普通交付税額が増となったことにより標準財政規模が拡大したため、対前年度比2.05ポイント減の36.04%となっている。実質収支額は、対前年度比0.31ポイント増の6.52%であり、適正範囲(3~5%)で概ね推移している。実質単年度収支は、対前年度比1.86ポイント減の-1.55%となっているが、これは、町道整備事業等の各種事業及び子育て支援課新設に伴う事業により基金の取り崩しが増加したためである。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2023年度)

分析欄

○国民健康保険特別会計・・・平成25年度に国保税の改定を行い、平成29年度では3.65%まで上昇し、平成30年度は前期高齢者交付金の廃止等により2.44%に減少、令和5年度は-0.25%と赤字になり翌年度からの繰上充用金で補てんした。○水道事業会計・・・平成27年度使用料の平均改定率9.18%引き上げを行い、平成27年度では9.34%まで上昇し、平成30年度は簡易水道事業の統合に伴い11.68%に上昇、令和5年度は統合6年目で14.25%となった。○一般会計・・・平成23年度は東日本大震災の影響による3.57%、令和5年度は6.44%となっている。○下水道事業会計・・・下水道事業特別会計と農業集落排水事業特別会計が令和2年度に公営企業会計化、令和3年度は一般会計からの繰入金増により1.31%、令和5年度は1.92%となっている。なお、下水道事業・農業集落排水事業ともに平成20年度に使用料10%アップを行っているが、一般会計からの繰入金で財政運営を行ってきたこと、加えて農業集落排水事業は新たな拡張事業を行っておらず維持管理のみとなっている。また、下水道事業は令和3年度に面的整備が完了したため、今後は維持管理費用が主となっていく。○町営駐車場特別会計・・・平成23年度世界遺産登録により観光客が増加し0.41%となったが、平成24年度以降は観光客数の減少により減となった。平成27年度は世界遺産5周年プレイベント等の影響により使用料が増加し0.23%となった。令和5年度は0.14%となっておりコロナ禍前と同水準で推移している。○健康福祉交流館特別会計・・・世界遺産登録により一時入館者が増えたが、施設の老朽化や燃料高騰等により年々経営の悪化が見られ、赤字補てん分として一般会計からの繰り入れを行っている状況であり、令和5年度は0.06%となっている。○後期高齢者医療特別会計・・・一般会計の繰り入れで財政運営を行っていることから、令和5年度は0.02%の範囲内にとどまっている。

実質公債費比率(分子)の構造(2023年度)

分析欄

○元利償還金・・・平成19~21年度の3ヵ年にわたり高利率の起債を繰上げ償還したことや、新規発行の起債をプライマリーバランス黒字に配慮して発行したことにより平成26年度502百万円まで減少、平成30年度に繰上げ償還を実施し492百万円まで減少、令和5年度は451百万円となった(対前年度37百万円減)。○公営企業債の元利償還に対する繰入金・・・下水道事業会計等においても事業費を過大にならないよう計画的な実施により平成22年度以降平成25年度まで減少したが、令和5年度は196百万円と前年度比2百万円減となった。○組合等が起こした地方債の元利償還金に対する負担金等・・・一関地方広域行政組合の負担金である。令和5年度1百万円となった。○債務負担行為に基づく支出額・・・近年圃場整備等の新たな事業を行っていないことなどから年々減少していたが、平泉町企業奨励条例に基づく資金の借入に対する利子補給等により令和5年度は4百万円となった。○算入公債費等・・・過去の起債に対する基準財政需要額であり、対前年度8百万円減の370百万円となった。○実質公債費比率の分子・・・(B)において臨財債償還費等が減したが、(A)において元利償還金のうち公営住宅事業債や緊急防災・減債事業債等の減の影響が上回ったため、前年度比31百万円減の282百万円となった。

将来負担比率(分子)の構造(2023年度)

分析欄

○一般会計等に係る地方債残高・・・平成19年度をピークに平成30年度まで減少してきたが、令和1年度はスマートインターチェンジ整備事業等の本格化により増額、令和3年度は社会教育施設整備事業により増額となり、令和5年度末で4,975百万円、前年度比で198百万円減少している。○債務負担行為に基づく支出予定額・・・近年圃場整備等の新たな事業を行っていないこと等から年々減少している。○公営企業債等繰入見込額・・・下水道事業会計の影響が大きいが、令和5年度は全体で185百万円の減額となっている。○組合等負担等見込額・・・一関地方広域行政組合で新たな投資を行っていないことから減少している。○退職手当負担見込額・・・積立金の増により減額(78百万円)となっている。○充当可能基金・・・集中改革プラン、行財政改革などにより平成25年度以降増額となっている。令和1と令和2年度はスマートインターチェンジ整備事業等のため基金を取り崩した。令和5年度は財政調整基金や減債基金等の取崩しを行ったため、1,798百万円で前年度と比較して80百万円減となった。○充当可能特定歳入・・・町営住宅使用料。年々減少している(対象となる公営住宅建設事業債の償還金額の減少に伴う)が、令和5年度は住宅管理費の一時的な減のため6百万円増となった。○基準財政需要額算入見込額・・・平成18年度以降の起債の新規発行を抑制していることから減少してきており、令和5年度は、交付税措置対象の起債償還額の減少や下水道に係る地方債の減少等により3,650百万円となり、前年比105百万円減少した。○将来負担比率の分子・・・(B)において基準財政需要額算入見込額等が減少したが、(A)において公営住宅建設事業債や緊急防災・減債事業債等の地方債の現在高の減の影響が上回ったため、前年比283百万円の減となった。

基金残高に係る経年分析(2023年度)

基金全体

(増減理由)町道整備事業等の各種事業及び子育て支援課新設に係る事業の一般財源分に充てるため財政調整基金の取り崩し等を行った結果、58百万円の減、社会教育施設整備事業の起債償還に充てるため減債基金の取り崩しを行った結果、2百万円の減となった。また、ふるさと応援寄附基金は、寄附金の増により16百万円を積立てた結果、基金全体の残高合計は1,517百万円となった。(今後の方針)今後、基金残高は減少傾向になる見込みであり、適正な財政運営に努める。

財政調整基金

(増減理由)前年度比58百万円減の1,112百万円となった。地方財政法第7条に基づき決算剰余金として94百万円積み立てるとともに、町道整備事業等の各種事業の一般財源分に152百万円充てるため取り崩した。(今後の方針)令和1~令和3実施したスマートインターチェンジや周辺道路整備事業、社会教育施設整備事業の起債償還に充てる見込みである。また、今後建設を予定している一般焼却施設の建設費への充当を見込んでいる。

減債基金

(増減理由)前年度比2百万円減の255百万円となった。臨時財政対策債償還基金費相当額12百万円を積み立てるとともに、社会教育施設整備事業の起債償還に充てるため取り崩した。(今後の方針)財政調整基金同様の考え方で、スマートインターチェンジや周辺道路整備事業、社会教育施設整備事業の起債償還に充てる。また、令和4~令和6の3ヶ年、起債償還のため取り崩しを予定している。

その他特定目的基金

(基金の使途)ふるさと応援寄附基金:平泉町を愛し、応援しようとする個人又は団体から広く寄附金を募り、これを財源として各種事業を実施し、個性豊かな活力あるまちづくりに資する福祉振興基金:高齢化社会に対応し、福祉活動の促進及び福祉施設の整備その他町民福祉の増進を目的とする事業を推進する公共施設等整備基金:公共施設等の整備世界遺産推進基金:平泉の文化遺産の保存活用事業及び世界遺産追加登録推進事業(増減理由)ふるさと応援寄附基金は、寄附金の増により16百万円増の68百万円となった。福祉振興基金は、前年比で増減はなかった。公共施設等整備基金は、前年比で増減はなかった。世界遺産推進基金は、前年比で増減はなかった。(今後の方針)ふるさと応援寄附基金については、取り組みを強化し寄附金の増に努めるとともに、寄附金を財源として各種事業へ充当していく。世界遺産推進基金については拡張登録に向けた取組みへの充当を見込んでいる。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2022年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率は、類似団体平均を8.3ポイント下回っている。引き続き、公共施設等総合管理計画及び策定済みの個別施設計画に沿い、施設の維持管理に努める。

債務償還比率の分析欄

債務償還比率は、令和4年度実施した防災行政無線整備事業等の起債発行の影響や、世界遺産に係る職員数が必要となり人件費割合が高いため、類似団体平均より高くなっている。引き続き、義務的経費の削減に努め、債務償還比率の改善に努める。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率は、昨年度に比べて6.7ポイント上昇し、有形固定資産減価償却率は1.9ポイント上昇している。有形固定資産減価償却率は、類似団体よりは低い水準にあるが、有形固定資産減価償却率の高い施設については、公共施設等総合管理計画に基づき適切な維持管理・更新を計画的に進めていく。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

令和4年度は、スマートインターチェンジ整備事業に係る公共事業等債の元金償還開始に伴う元利償還金の増加などにより、令和3年度と比較し実質公債費比率では1.2ポイント増となった。また、将来負担比率については、防災行政無線整備事業に伴う地方債現在高の増加などにより令和3年度と比較して6.7ポイント増となった。

施設類型別ストック情報分析表①(2022年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

道路、橋りょう・トンネル、学校施設の有形固定資産減価償却率は、類似団体平均に比べて低い水準にある。幼稚園・保育所の有形固定資産減価償却率は類似団体平均に比べてやや高い水準にあるが、今後の出生数との兼ね合いもあることから、引き続き維持修繕を図り適切な管理に努める。公民館については、図書館機能を有した新たな社会教育施設として整備したため大幅に低い水準となっている。また、公営住宅の有形固定資産減価償却率は高い水準にあるが、下水道設備の設置を行い、引き続き維持修繕を図り適切な管理に努める。

施設類型別ストック情報分析表②(2022年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

体育館・プール、消防施設については、有形固定資産減価償却率は、類似団体平均に比べて低い水準にある。図書館については、公民館機能を有した新たな社会教育施設として整備したため大幅に低い水準となっている。保健センター、庁舎については、類似団体平均より高い水準にあるため、個別施設計画に沿った計画的な維持修繕により、適切な施設の維持管理に努める。

財務書類に関する情報①(2023年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、令和5年度の資産総額は、前年度より14億60百万円少ない405億92百万円となった。固定資産は、取得増加よりも減価償却等による減少が多かったこと等により、前年度より14億50百万円少ない389億60百万円となった。流動資産は基金の減少等により、前年度より10百万円少ない16億31百万円となった。また、負債は地方債の新規発行よりも償還支払額が多かったこと等により、前年度より2億98百万円少ない54億43百万円となった。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、令和5年度の経常費用は56億91百万円で前年度より1億33百万円の減少となった。そのうち、人件費や物件費(減価償却費を含む)等の業務費用は前年度より88百万円減少の40億57百万円となった。補助金や社会保障給付費等の移転費用は16億34百万円で前年度より46百万円の減少となった。経常収益は退職手当引当金戻入益の影響により前年度より39百万円増加の3億4百万円となり、純行政コストは前年度より1億24百万円少ない54億35百万円となった。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、令和5年度の税収等の財源は42億66百万円となったが、純行政コストを下回っているため本年度差額は△11億70百万円となり、純資産残高は11億62百万円下回る351億49百万円となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、令和5年度の業務活動収支は、業務支出の減少が業務収入の減少を上回ったことにより、前年度より25百万円多い4億30百万円となった。投資活動収支は、社会教育施設整備事業の終了に伴い公共施設等整備費支出の大幅な減額等によりマイナス額が減少し、△2億20百万円となった。財務活動収支は、地方債の発行収入より償還支出が多かったことにより△1億99百万円なった。

財務書類に関する情報②(2023年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

令和4年度の住民一人当たり資産額は類似団体平均を大きく上回った。令和5年度は令和4年度と比較すると8.1万円減少の591万8千円となった。また、令和4年度の有形固定資産減価償却率は類似団体を下回ったが、令和5年度は令和4年度を1.9ポイント上回る60.7%となった。今後公共施設の老朽化に伴い計画的な予防保全による長寿命化を進める必要がある。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

令和4年度の純資産比率は、類似団体平均を上回った。令和5年度も純行政コストが税収等の財源を上回ったが、令和4年度と比較すると0.3ポイント増加となった。また、令和4年度の将来世代負担比率は、類似団体を大きく下回っている。令和5年度は地方債残高が減少しているものの、有形・無形固定資産の減少が大きいことにより前年度と比較すると0.3ポイントの増加となった。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

令和4年度の住民一人当たり行政コストは類似団体平均を上回っている。令和5年度は前年度に比較すると1千円減少の79万2千円となったが、防災行政無線の機器更新等の収容や学校施設・道路等の維持修繕費の減少によるものである。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

令和5年度の住民一人当たり負債額は類似団体を下回っている。令和5年度は前年度と比較すると2万5千円減少の79万4千円となったが、今後の大型事業実施による起債発行により、基礎的財政収支が低水準で推移すると見込まれる。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

令和4年度の受益者負担比率は類似団体平均と比較すると下回っている。令和5年度は前年度と比較すると0.7ポイント増加の5.3%となった。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,