地域において担っている役割
全国でも数少ないこども病院を併設した大人とこどものための総合医療センターであり、救急医療、高度医療、特殊医療、不採算医療、医療従事者への研修などの役割を担っており、また、地域医療の拠点として地域医療支援病院に指定されている。このほか、8附属診療所を運営し、プライマリ・ケアを中心に地域に必要な医療を提供するとともに、相互に連携して救急医療にも対応している。
経営の健全性・効率性について
経常収支比率は、他会計補助金等の医業外収益の減少により下落した。医業収支比率は、年金制度変更による職員給与費の増加に伴い医業費用が増加したものの、PICU増床等により医業収益が増加したことで、平成28年度も同水準となっている。病床利用率は、PICU増床、入院及び外来患者数の増加により上昇した。入院患者1人1日当たり収益は、PICU増床により上昇した。職員給与費対医業収益比率は、年金制度の変更や職員の増員等に伴う職員給与費の増加により、上昇した。
老朽化の状況について
有形固定資産減価償却率は、平成26年度の会計基準見直しに伴うみなし償却制度の廃止により有形固定資産減価償却累計額が増加し、その後は経年により上昇している。機械備品減価償却率は、医療機器の更新等により機械備品減価償却累計額が減少したため下落した。1床当たり有形固定資産は、医療機器の更新等により上昇した。建物全体は比較的良好な状態で保たれている。
全体総括
■課題等・高い水準にある職員給与費対医業収益比率・看護師の不足・長期入院患者の退院促進■対策、今後の方向性1.収益の確保・長期入院患者の退院促進と新入院患者の確保・診療単価の向上(加算の算定向上、漏れ防止)2.費用の縮減・勤怠管理の強化による時間外勤務の縮減・材料の適正使用、低廉購入、後発品切替促進