経営の健全性・効率性について
本市の経営状況ですが、分析表の①収益的収支比率が低下傾向にあります。要因の一つには平成28年度から企業会計制度導入のための費用発生(維持管理費等)があげられます。このことが⑥汚水処理原価の増加と⑤経費回収率の減少にも影響しております。この傾向は企業会計制度導入後の平成32年度以降は改善すると考えております。【収入:総収益】料金+繰入金等H27年度:778,442千円⇒H28年度:739,088千円(△39,354)【支出:総費用】維持管理費等+地方債償還金H27年度:1,023,874千円⇒H28年度:984,113千円(△39,761)その他の指標につきましては、概ね類似団体なみとなっております。なお、水洗化率につきましては、微増傾向を維持しております。
老朽化の状況について
老朽化の状況ですが、浄化センター、汚水ポンプ場は建設後26年、雨水ポンプ場は37年が過ぎております。これまで保守点検を民間に委託(包括的民間委託)し、その専門的な技術、手法、情報、経験を活用させることで施設の安定稼働及び機器の延命を図ってまいりました。これらの下水道施設は住民生活に直結しており、特に汚水施設に関しては、原則止めることができません。そのため常時稼働しており、老朽化が顕著となってまいりました。引き続き、管渠も含め本市の保有する施設の規模・能力及び老朽化・耐震化の状況を把握しながら、優先順序をつけて改築・更新をしてまいります。
全体総括
平成28年度策定の水俣市下水道事業経営戦略基本方針に基づき、建設投資から維持管理を中心に進めてまいります。そして、ストックマネジメント計画を策定し、改築・更新費を平準化させるために優先順序をつけながら実施してまいります。また、経営基盤の強化を目指し、地方公営企業法の適用を視野に入れ企業会計方式の導入を進めてまいります。これらを柱とし、将来にわたって水質保全及び防災のまちづくりの一翼が担えるよう努めてまいります。