経営の健全性・効率性について
本県は、人口密度が全国で第43位と極めて低く、かつ山間部が大部分を占めていることから、装置産業である水道事業を経営していくには極めて厳しい環境にあります。このような中においても、業務の見直しを行い、経費の縮減に取り組むなどの経営努力によって、単年度の収支均衡(経常収支比率、流動比率の100%以上)を確保するなど公営企業に求められている経営水準を維持しているところです。今後は、さらなる人口減少や施設の老朽化の進行など、今まで以上に厳しい経営環境になっていくため、平成28年3月に策定した「島根県企業局経営計画」に基づき健全かつ効率的な経営に取り組んでいくこととしています。※また、累積欠損金比率については、平成27年度において江の川水道送水管の一部を受水団体に移管し除却損を計上したことによるものです。なお、当該施設の資本費はすでに回収済みであり経営への影響はないものです。
老朽化の状況について
企業局で最初に供給を開始した飯梨川水道の現施設は給水開始から40年近くが経過し施設の老朽化が進行しています。また、江の川水道の施設も給水開始から30年以上が経過し、一部の施設には老朽化が見られます。今後、施設管理の基本的な考えを定めた「施設管理基本計画」を策定し、必要に応じた施設の修繕改良を進めます。
全体総括
水道事業は、県民生活に不可欠である安全で良質な水道水を安定的に供給し、県民生活を支えていく必要があります。そのために、「島根県企業局経営計画」を着実に実行し、経費の縮減と適正な収入の確保に努めます。また、施設の老朽化対策については、施設の長寿命化に向けた基本計画の策定を進めるなど、引き続き経営努力を行っていきます。