地域において担っている役割
難治性の呼吸器疾患医療、結核医療及びアレルギー性疾患医療のセンター機能、エイズ治療拠点病院、大阪府がん診療拠点病院(肺がん)、感染症指定医療機関(結核病棟及び第2種感染症病床)、2次救急告示病院(呼吸器内科)、指定障害福祉サービス事業者(重症心身障がい児者医療型短期入所(空床利用型))、妊婦健診、乳児健診、がん検診受託、立地自治体及び周辺市町村における唯一の分娩取扱医療機関
経営の健全性・効率性について
①経常収支比率:経営努力による改善に努めたことから、平成28年度は、前年度より0.4ポイント改善し、類似病院平均値と同水準となった。②医業収支比率:平成28年度は、診療単価の増等による医業収益増及び、人件費の抑制等による費用減となったことから、前年度より3.9ポイント改善した。③累積欠損金比率:平成26年度から累積欠損金が発生しているが、経年的な取り組みにより年々減少しており、平成28年度は前年度より0.3ポイント改善した。④病床利用率:平成28年度は許可病床減により、前年度より1.0ポイント改善したが、類似病院平均値より0.9ポイント下回った。⑤入院患者1人1日当たり収益:年々増加傾向であり、平成28年度は特定入院料算定病床への機能転換等により、前年度より1,156円増加した。⑥外来患者1人1日当たり収益:平成28年度は医学管理の実施や高額医薬品の採用により、前年度より1,555円増加したが、依然として類似病院平均値より下回って推移している。⑦職員給与費対医業収益比較:人件費の抑制に努め、平成28年度は前年度より2.1ポイント改善した。⑧材料費対医業収益比率:手術件数の増加や高額医薬品の採用により、前年度より2.3ポイント上回った。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率:平成28年度は前年度より3.2ポイント上回り、類似病院平均値より4.0ポイント上回った。老朽化が進んでおり、平成34年度中の建替えを予定している。②機械備品減価償却率:類似病院平均値より16.6ポイント下回っており、平成34年度中の建替えに向け、必要性等を考慮しながら計画的な設備投資を行う必要がある。③1床当たり有形固定資産:平成28年度は、類似病院平均を15,151千円下回っている。
全体総括
平成28年度においては、医療提供の充実のために、呼吸器内科を標榜とした救急告示、急性期を脱した患者の在宅復帰支援のため地域包括ケア病床を開設したこと等から、経営の健全性・効率性の面①~⑧の項目全てにおいて、前年度と比べ改善している。今後も良質な医療サービスを継続的に提供するために、医療ニーズの質の変化や患者動向等にも迅速に対応できるように取り組むとともに、更なる経営改善を行い、安定的な病院経営に取り組んでいく。