地域において担っている役割
平成21年10月に地方独立行政法人化し、平成30年度には新病院での診療を開始した。輪番病院として、二次救急を担当し救急搬送患者の積極的な受け入れを行っている。また、令和元年11月からHCUを12床とし、重症患者に対する集中治療を充実させた。地域の医療機関との連携を推進し、紹介率・逆紹介率ともに向上した。BCP(事業持続計画)の策定、DMATの配置等、緊急時における医療提供体制の整備を進め、令和2年3月に災害拠点病院の指定を受けた。
経営の健全性・効率性について
経常収支比率及び医業収支比率は、前年と比べ増加したが、いずれも平均値を下回った。累積欠損金比率については、旧棟(B棟C棟)の解体に伴い、工事費用などを計上したため、大きく増加した。手術件数の増により入院患者1人1日当たりの収益は増加した。外来は、特に化学療法の件数が増加し、外来患者1人1日当たりの収益も増加した。医業収益の増により、職員給与費比対医業収益比率は下がった。外来化学療法の抗がん剤の使用が増えたことにより、材料費対医業収益比率は増加した。平成31年4月より400床フル稼働し第二四半期から徐々に安定した経営となっており、現状の運用を維持継続し収益を確保する。また、材料費等の価格交渉をすすめ、費用削減を行う。職員教育を充実させ、患者サービスに貢献する。
老朽化の状況について
老朽化について、平成30年1月末に新棟の建設が完了し、また医療機器についても新病院に向けて多く更新していることから現状の償却率は類似病院平均値と比べ低くなっている。
全体総括
令和元年度は、第二四半期から入院患者数及び手術件数等が上昇し、入院収益が増加した。また、外来においても外来化学療法等、高額診療の患者数が増加し収益の増につながった。令和2年度は地域医療支援病院の認証を受け、中核病院として安全・安心な確固たる医療を構築し、他の医療機関と連携しながら患者ニーズにマッチした診療を提供する。