武豊町
地方公共団体
愛知県 >>> 武豊町
地方公営企業の一覧
農業集落排水施設
公共下水道
簡易水道事業(法適用)
収集されたデータの年度
2022年度
2021年度
2020年度
2019年度
2018年度
2017年度
2016年度
2015年度
2014年度
2013年度
2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2019年度)
財政力
財政力指数の分析欄
類似団体内平均値を上回っているが、本町は財政構造に対する法人町民税の占める割合が高いため、景気動向や企業の経営方針の変更等により、基準財政収入額が大きく増減するおそれがある。平成30年度と令和元年度は、法人町民税や固定資産税(償却資産)の増収により増加となった。今後は、補助金の活用や受益者負担の適正化、公有地財産の積極的な売り払い等、財源の確保を図りながら、行革プランに基づく事務事業の見直し・縮小・廃止を検討、事業の選択と計画的な実施に努め、健全な行政運営を図っていく。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
経常一般財源等は、地方税の増収により、昨年度より137百万円の増加となったが、経常経費充当一般財源等も、139百万円の増加となり、経常収支比率は0.2%の増加となった。労務単価の上昇、公共施設等の老朽化による維持補修費の増加など、今後も財政需要は高まりを見せていくことが予想される。また、扶助費についても継続的な増加が予想されるため、既存事業の一層の精査・見直しをおこない、限られた財源の中でより効果的、効率的な財政運営に心がけていく必要がある。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
類似団体内平均値と比較すると良好な水準であるが、人件費・物件費ともに、一部事務組合や公営企業への繰出を加味すると大幅に増加するため、定員計画や行革プランに基づきながら、コストの削減に努めていく必要がある。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
類似団体内平均値と比較して2.1%上回っている。今後も類似団体内平均値や近隣市町の状況を参考に給与の適正化に努めていく。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
年々増減を繰り返しながらも類似団体平均とほぼ同じ程度の水準となっている。これから人口減少社会へ向かうことが予測される中で、行政サービスの取捨選択を適正に行いながら、定員計画や行革プランに基づいて計画的に対応していく。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
実質公債費比率は減少傾向にあり、類似団体平均値と比較しても低い比率で推移している。令和元年度の減少要因は、一般会計における公債費が減少したこと、「公共下水道事業特別会計の地方債の償還に充てることが認められる繰入金の額」が減少したこと等が挙げられる。また、税収の増加により、算定式の分母である標準財政規模が増加したことも比率が下がった要因と言える。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
令和元年度の将来負担比率は、昨年度に引き続き、充当可能財源が将来負担額を上回り、算定式の分子がマイナスとなったため値なしとなった。地方債現在高は増加したものの、公営企業債等繰入見込額が減少したこと、土地開発公社に対する負債額の負担見込額が減少したことが、将来負担額が減少した主な要因である。今後は、屋内温水プール建設など、大規模事業を予定しているため、将来負担比率は増加する見込みである。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費は年々増加傾向にあり、令和元年度は、町制65周年記念事業に伴う時間外勤務手当等の増加により、昨年度から1.3%の増加となり、類似団体平均を2.2%上回る結果となった。記念事業に伴う一時的な業務量の増加が要因であるため、翌年度以降は減少していく見込みである。引き続き定数管理によりコストの増とならないように努めていくとともに、アウトソーシングとのバランスにも留意していく。
物件費
物件費の分析欄
物件費は横這いで推移しており、令和元年度は昨年度と比較して0.1%の増加に留まっている。アウトソーシングや労務単価は年々上昇傾向にあるため、今後も行政改革プランに基づきながら節減に努めつつ、経常的支出が過大とならないよう慎重に事業選定していく。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費は年々増加傾向にあり、高齢者や障がい者への生活支援などに対する経費の増加が主な要因となっている。令和元年度は昨年度から0.2%の増加となった。今後も福祉施策の充実により増加が見込まれるが、適切な制度設計・運用・資格審査により支出が過大とならないように努める。
その他
その他の分析欄
令和元年度は昨年度と比較して1.4%の減少となった。内訳は、維持補修費が27百万円の増加、繰出金が133百万円の減少となっている。全体では、106百万円の減少となった。公共施設等の老朽化に伴う維持補修費は今後も増加していくと考えられるため、経費節減や、独立採算の原則に立ち返った使用料や保険料の見直し等を図り、財源の確保に努めていく。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等は類似団体内平均値よりも低い水準で推移している。令和元年度は、昨年度と比較して0.9%の増加となっている。主な要因として、常滑武豊衛生組合への負担金の増加が挙げられる。同組合の運営するごみ処理施設は、令和3年度末に稼働を終える予定であるが、令和4年度に知多南部広域環境組合の運営する新しいごみ処理施設の稼働開始が予定されているため、今後も継続的な支出が見込まれる。
公債費
公債費の分析欄
公債費は年々減少傾向にあり、令和元年度は、昨年度から0.9%の減少となった。しかし、令和元年度末の地方債現在高は、昨年度末残高を上回っており、今後も屋内温水プール建設事業など、大型事業の推進により、公債費の一時的な増加が見込まれる。行政改革プランに掲げた起債残高の上限に留意した財政運営に努め、現在の水準を超過しないように努めていく。
公債費以外
公債費以外の分析欄
扶助費や物件費が影響し、類似団体内平均値と比べて6.3%高くなっている。扶助費については、今後も増加が見込まれるため、事業の必要性を追求し削減を図っていく。物件費やその他の費目についても、住民ニーズが多様化する中で支出の増加が見込まれるため、行政改革プランに基づきながら節減に努めつつ、経常的支出が過大とならないよう慎重に事業選定していく。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
目的別歳出の分析欄
農林水産業費は、畜産クラスター協議会設立に伴う畜産・酪農収益力強化整備等特別対策事業補助金(120百万円)が隔年ごとに計上されるため令和元年度は4,177円の増加となった。商工費は、プレミアム付商品券交付事業に伴う補助金の増加(65百万円)により1,721円増加した。教育費は、小中学校の空調整備工事(402百万円)や屋内温水プール建設用地買収費(506百万円)等により15,809円の増加となった。教育費及び公債費は、令和4年度供用開始予定の屋内温水プールの建設事業にあわせて、事業経費や借入による公債費の増加が見込まれる。今後も将来のまちづくりを見据えた中で必要と考えられる事業が想定されるため、事業費が過大とならないよう、選択と集中の理念のもと、事業の取捨選択を徹底していくよう努めていく。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
性質別歳出の分析欄
住民一人当たりのコストは、類似団体内平均値と比べて概ね低い数値で推移している。ただし、新規整備に係る普通建設事業費は類似団体内平均値を大きく上回っており、屋内温水プール建設事業や武豊中央公園整備事業等により前年度から29,096円の増加となった。一方で、更新整備にあたる普通建設事業費は道路補修費や公共施設の維持更新に係る費用を抑制したことにより10,997円の減少となった。補助費等は畜産・酪農収益力強化整備等特別対策事業補助金(隔年で計上、120百万円の増)が令和元年度は計上されていることに加え、常滑武豊衛生組合への負担金の増加等により、7,000円の増加となった。その他の項目ついて、物件費は町制65周年記念事業費等により2,239円の増加、維持補修費は施設の老朽化に伴う修繕料の増加により530円の増加、公債費は地方債の償還が進んだことにより1,665円の減少となっている。今後も、将来のまちづくりを見据えた中で必要と考えられる大型施設の建設事業や公園整備、継続的な区画整理に伴う物件補償等が見込まれるが、事業費が過大とならないように、取捨選択を徹底していく。
実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)
分析欄財政調整基金残高は、適切な財源の確保と歳出の精査を行いながら、将来的な財政需要に対応すべく備えているところである。景気の好調を受けて地方税の歳入が増加したが、それを上回る歳出の増加により、令和元年度の財政調整基金の残高は143百万円減の2,078百万円となった。実質収支は、単年度収支及び積立額が93百万円、基金取崩し額が410百万円となったため、-317百万円となり、昨年度から319百万円の増加となった。標準財政規模比は財政調整基金残高の減少により全体で0.94%減少した。今後も将来を見据えた大型事業が進められていく予定があるが、適正な財政運営に心がけ、財政調整基金の適切な確保に努めていかなければならない。
|
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)
分析欄連結実質赤字比率を構成する各会計については、各々赤字決算とならないよう適切な予算編成、財政運営に努め、現状を維持していく。一般会計において黒字額が増加しているのは、財政調整基金の取り崩し金額の増加が主な要因である。農業集落排水事業特別会計及び下水道事業特別会計において黒字額が計上されているのは、令和2年度より特別会計を統合し企業会計へ移行するため発生したものである。国民健康保険事業特別会計において黒字が減少しているのは、平成30年度以降、保険事業の運営主体が町から県へと変更となったためである。
|
実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄令和元年度に償還終了となる額が新たに償還開始となる額を上回ったことで、元利償還金が減少した。また、「公共下水道事業特別会計の地方債に充てることが認められる繰入金の額」が、償還の一部完済により減少した。これにより、実質公債費比率を算定する分子が大きく減少し、実質公債費比率も減少した。今後とも、行政改革プランに掲げた地方債残高の上限に留意した財政運営に努め、現在の水準を過度に上回らないように努める。
分析欄:減債基金該当なし
|
将来負担比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄一般会計の地方債現在高は小中学校空調整備事業(372百万円)等、新たな地方債の借入により増加した。下水道会計は地方債の償還が進んでいることで地方債残高が減少し、公営企業債等繰入見込額も減少している。加えて、設立法人等の負債額等負担見込額の減少は、土地開発公社からの用地買戻し(屋内温水プール建設用地)により、約503百万円の将来負担(債務保証)が減少したことによるものである。これらの要因によって、将来負担比率も減少することとなった。今後は屋内温水プール建設事業など、大規模事業を予定しており、地方債の借入に伴い、将来負担比率も一時的に増加する見込みである。
|
基金残高に係る経年分析(2019年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)地方税の収入増加により歳入総額は増加したが、それを上回る歳出総額の増加により、財政調整基金を410百万円取り崩した。歳計余剰金は267百万円を積み立てたため、差し引きで財政調整基金の残高は143百万円減少した。その他の基金については、特に屋内温水プール建設事業のために教育施設等整備事業基金に150百万円を積み立てている。(今後の方針)財政調整基金は、令和4年度までは基金を取り崩しての財政運営をおこなう。令和5年度以降は臨海部における法人の事業投資による増収が見込まれているため、財政調整基金の残高を1,000?1,600百万円程度で維持できるように積み立てをおこなう。特定目的基金は、令和5年度以降、積み立て額を増やし、老朽化する公共施設等の維持補修や長寿命化、建替え費用など、将来必要になる経費への充当財源とする。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)財政調整基金は、適切な財源の確保と歳出の精査を行いながら、将来的な財政需要に対応すべく備えているところである。令和元年度決算は、地方税の収入増加により歳入総額は増加したが、それを上回る歳出総額の増加により、取崩し額が増加し(110百万円の増加)、基金残高は143百万円減少することとなった。(今後の方針)今後もこれまでと同様、財源調整機能を果たすために適切な残高の確保に留意していく。中長期財政計画における町税は令和4年度までは減収見込みであることや、また、屋内温水プール建設事業など大規模事業も見据え、多額の取り崩しも予想される。令和4年度までは基金を取り崩しての財政運営をすることとなるが、令和5年度以降においては臨海部における法人の事業投資による増収が見込まれているため、財政調整基金の残高を1,000?1,600百万円程度で維持できるように積み立てをおこなう。
減債基金
減債基金
(増減理由)該当なし(今後の方針)該当なし
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)教育施設等整備事業基金、都市計画事業基金、福祉施設整備基金、庁舎建設基金、砂川会館運営基金の5つの基金を設けており、それぞれ、施設整備等において必要とされた事業に充てることとしている。近年では、屋内温水プールの建設に向けた教育施設等整備事業基金の積み立てと、将来の庁舎建設へ向けた基金積み立てを行っている。また、砂川会館においては、施設修繕などの必要性が生じた際に、取り崩しを行っている。(増減理由)令和元年度は、屋内温水プールの建設用地の買戻し費用に充てるため、教育施設等整備事業基金を506百万円、砂川会館の修繕のために砂川会館運営基金百万円取崩しをおこなったため、基金残高が減少している。教育施設等整備事業基金については、屋内温水プールの建設事業のために令和3年度までにほぼ全額の取崩しをおこなう予定である。(今後の方針)教育施設等整備事業基金については、屋内温水プールの建設事業のために令和3年度までにほぼ全額の取り崩しをおこなう予定である。その他の基金については、町税の増収が見込まれる令和5年度までは、現状の積み立て額に大きな変更はないが、令和5年度以降は、積み立て額を増やし、老朽化する公共施設等の維持補修や長寿命化、建替え費用など、将来必要になる経費への充当財源とする。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産減価償却率は類似団体よりも高い水準にあり、施設の老朽化が進行している。各施設においては、個別施設計画の策定により、耐用年数の延長(長寿命化)、除却又は更新等を進めていく。具体的には、町営住宅の長寿命化工事、学校プールの除却及び屋内温水プールの整備等を予定しており、今後は有形固定資産減価償却率は減少に転じる見込みである。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
債務償還比率は類似団体よりも低い水準にあり、昨年度と比較しても減少傾向にある。令和元年度において比率が減少した要因は、、将来負担比率が減少したためであり、その内訳は、公営企業債等繰入見込額の減少、組合負担等見込額の減少及び土地開発公社の負債額等負担見込額の減少である。今後は屋内温水プール建設事業に係る地方債の借入や、知多南部広域環境組合が整備する新たなごみ処理施設の整備に係る地方債の借入による負担金等の増加により、比率の増加が見込まれる。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
有形固定資産減価償却率は、類似団体よりも高い水準で推移しているが、今後は施設の除却や更新等により減少する見込みである。将来負担比率は減少傾向で推移しており、平成30年度以降は「-」表示となっている。将来負担比率の今後の見通しであるが、大規模な投資的事業に係る新たな地方債の借入に応じて増加していくことが見込まれる。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
実質公債費比率は減少傾向にあり、類似団体と比較しても低い水準にあるため良好な状態であると言える。今後数年は大規模な投資的事業に係る新たな地方債の借入が見込まれるため、実質公債費比率も一時的に増加することが予想される。将来負担比率は、平成27年度以降減少傾向にあり、将来負担比率についても実質公債費比率と同様に大規模な投資的事業に係る新たな地方債の借入に応じて増加していくことが予想される。
施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)
施設情報の分析欄
分析表①の中で、類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、公営住宅、公民館、児童館である。特に公営住宅と児童館については、有形固定資産減価償却率が80%を超えている。これは、施設の建設年度が、町営住宅は昭和40年代後半から50年代の前半、児童館については昭和50年代であることから、老朽化がかなり進んでいるためである。今後は個別施設計画の策定や交付金などを活用しながら、効率的な維持修理を行い、維持保全や改修に対応していく。保育所については、有形固定資産減価償却率が比較的低い数値となっているが、これは、近年、園舎の建て替えが進んだことが要因と考えられる。しかしながら、保育需要が高まる一方で園児が減少していく傾向もあるため、個別施設計画や財政状況を踏まえながら効率的な整備を進めていかなければならない。
施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)
施設情報の分析欄
分析表②の中で、類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は一般廃棄物処理施設、保健センター・保健所、福祉施設、図書館である。特に一般廃棄物処理施設の有形固定資産減価償却率は88.7%と高い値となっているが、現行施設の稼働が令和3年度までとなっており、令和4年4月より新たなごみ処理施設の稼働が予定されているため、令和4年度以降は数値が改善する見込みである。現行施設については、残りの稼働期間で安定且つ効率的にごみ処理を続けるための適切な施設管理を行っていく。
財務書類に関する情報①(2019年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等では、前年度末と比較し、資産総額、負債総額ともに増加(資産総額583百万円、負債総額320百万円)した。資産の主な増加要因としては、屋内温水プール建設事業等の各種建設事業によるインフラ資産の増加(689百万円)であり、それに伴う地方債の増加により負債総額も増加したものである。今後は、老朽化した施設の更新等による大規模普通建設事業の増加が見込まれていることから、事業用資産の増加、基金の減少、負債の増加が見込まれる。水道事業会計、下水道事業特別会計等を加えた全体では、資産総額は、上水道、下水道管等のインフラ資産として、一般会計等に比べて16,263百万円多く、前年度末から233百万円増加している。負債総額は、上記のインフラ資産に係る地方債等により一般会計等に比べて6,702百万円多く、負債総額は前年度末から211百万円減少している。企業債の償還が進んだことにより負債額が減少したと言える。一部事務組合等を加えた連結では、常滑武豊衛生組合や知多南部広域環境組合等が加わり、資産総額が全体と比べて1,705百万円多く、前年度末から308百万円増加している。負債総額は全体と比べて782百万円多くなっているが、前年度末から118百万円減少している。一部事務組合が管理するごみ処理施設については、令和3年度に新施設が完成する予定であるため、今後は資産と負債の増加が見込まれる。
2.行政コストの状況
一般会計等では、経常費用は12,766百万円となり、前年度とほぼ同額であった。業務費用の方が移転費用よりも多く、その中で最も金額が大きいのは減価償却費や維持補修費を含む物件費等(4,530百万円)であり、純行政コストの37.1%を占めている。物件費はアウトソーシングや施設整備に伴うランニングコストの影響による数値の上昇も見込まれ、また社会保障給付費についても依然として上昇傾向であるため、既存事業の見直しや公共施設等の集約化・複合化・廃止など、適正な管理に努めることにより、経費の縮減に努める。全体では、一般会計等に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が1,050百万円多くなっている。また、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が4,962百万円多くなり、純行政コストは5,857百万円多くなっている。連結では、全体に比べて、愛知県後期高齢者医療広域連合の費用等により、経常費用が3,668百万円多くなり、純行政コストは3,639百万円多くなっている。
3.純資産変動の状況
一般会計等では、税収等の財源(11,771百万円)が純行政コスト(12,202百万円)を下回っており、本年度差額は△432百万円となったが、純資産残高は263百万円の増加となった。税収は景気に左右され、恒常的な増収が見込みにくいが、国県補助等については、適切な制度の理解をし、取りこぼしの無いように努め財源の確保に努める。全体では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料等が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等の財源が6,036百万円多くなっており、本年度差額は△252百万円となり、純資産残高は444百万円の増加となった。連結では、愛知県後期高齢者医療広域連合の国県等補助金等により、全体と比べて税収等の財源が3,621百万円多くなっており、本年度差額は△269百万円となり、純資産残高は426百万円の増加となった。純資産の増加の要因としては、固定資産等形成分の増加に加え、余剰分(不足分)も増加していることから、地方債等の償還が進んでいることが理由となる。
4.資金収支の状況
一般会計等では、業務活動収支は801百万円であったが、投資活動収支は財政調整基金への基金積立等により、▲873百万円となった。財務活動収支については、地方債発行収入が償還額を上回ったことから、213百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から140百万円増加し、438百万円となった。経常的な活動に係る経費は税収等の収入で賄えている状況である。全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より766百万円多い1,567百万円となっている。投資活動収支では、水道事業会計の公共施設等整備費支出等により、1,260百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、▲248百万円となり、本年度末資金残高は前年度から59百万円増加し、1,593百万円となった。連結では、業務活動収支は1,604百万円、投資活動収支は1,423百万円、財務活動収支は158百万円となり、本年度末資金残高は前年度から25百万円増加し、1,720百万円となった。
財務書類に関する情報②(2019年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額は類似団体平均と同水準、歳入額対資産比率と有形固定資産減価償却率は類似団体平均を上回っている。有形固定資産減価償却率については、町営住宅や保育園園舎など、昭和40年代、50年代頃に整備された資産が多、老朽化が進み、類似団体より高い水準にある。また、これらの公共施設等の老朽化に伴い、前年度より0.8%上昇している。今後は、個別施設計画に基づき長寿命化や設備の更新等適切な維持管理を進めていく予定であるため、住民一人当たり資産額及び歳入額対資産比率は増加、有形固定資産減価償却率は減少する見込みである。
2.資産と負債の比率
純資産比率は、類似団体平均を上回っている。一般会計等については、純行政コストが税収等の財源を上回っているが、大規模普通建設事業の増加に伴う基金の減少や、地方債の増加等により、純資産比率は昨年度から0.4%減少している。純資産の減少は、将来世代が利用可能な資源を過去及び現世代が消費して便益を享受したことを意味するため、今後も行革プランなどにより、行政コストの削減に努める。社会資本等形成に係る将来世代の負担の程度を示す)将来世代負担比率は、類似団体平均を下回っている。償還額以内での借入や、低利率での借入に留意することで地方債残高が圧縮でき、将来世代の負担の減少につながっている。今後は老朽化する公共施設等の施設整備に要する地方債発行やまちの将来を見据えた中央公園整備事業、区画整理事業などの大規模事業も進んでいくため、純資産比率、将来世代負担比率とも、その変動に留意する必要がある。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは類似団体平均を下回っているが、今後は社会保障給付費や老朽化する公共施設等の維持補修費、アウトソーシングや施設整備に伴うランニングコストの影響で物件費の上昇も見込まれるため、数値の上昇には留意する必要がある。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は類似団体平均を下回っているが、昨年度より0.7%増加している。これは地方債発行額が地方債償還額を上回っているため、固定負債である地方債の額が増加していることが要因と考えられる。基礎的財政収支は前年度以前、類似団体平均を上回っていたが、令和元年度は下回った。業務活動収支が前年度より小さくなったことに加え、温水プール建設事業等による各種積立金の取り崩しが大きく影響していると言える。業務活動収支が黒字であることで、経常的な支出について、税収等の収入で賄えていることを意味する。投資活動収支が赤字となっているのは、道路改良工事や学校施設整備、区画整理事業など公共施設等の整備に要する経費が、国県等補助金収入を上回っているためである。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、類似団体平均を上回っているが、経常費用の中でも純行政コストに占める割合の高い物件費や社会保障給付費は今後も増える傾向にあるため、既存事業の見直しや公共施設等の集約化・複合化・廃止など、適正な管理に努めることにより、経費の縮減に努める。また、経常収益についても公共施設等の使用料の見直しを検討し、今後も受益者負担の適正化に努めるとともに、未利用地の売却や広告収入など新たな財源の確保についても留意することで、今後見込まれる経常費用の増加にもしっかり対応していく必要がある。
類似団体【Ⅴ-1】
おいらせ町
加美町
美郷町
高畠町
庄内町
会津美里町
西郷村
茨城町
境町
上三川町
益子町
高根沢町
那須町
大泉町
邑楽町
川島町
上里町
寄居町
横芝光町
愛川町
上市町
入善町
志賀町
越前町
箕輪町
養老町
垂井町
揖斐川町
大野町
長泉町
吉田町
大口町
阿久比町
東浦町
武豊町
幸田町
東員町
菰野町
日野町
愛荘町
与謝野町
多可町
稲美町
多度津町
苅田町
みやこ町
大津町
さつま町