吉田町
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2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2019年度)
財政力
財政力指数の分析欄
町内に大型事業所が進出していることもあり、歳入全体における税収等の自主財源比率が近隣自治体と比較して高く、類似団体平均と比較しても財政力指数は0.23ポイント上回っている。地方税は平成30年度と比較して、税率改正により税率の減少した市町村民税法人税割以外の税目は増加しており、分子となる基準財政収入額全体でも増額となった。一方、分母となる基準財政需要額について、保育無償化に伴う施設型給付費及び高齢者人口の増加に伴う扶助費の増額等の要因により平成30年度と比較して増額となった。基準財政収入額、基準財政需要額共に増額となったことから、3か年平均の財政力指数は0.94となり、前年度と同値となった。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
経常収支比率は類似団体平均と比較して2.0ポイント上回っており、平成30年度と比較しても2.4ポイントの増となっている。主な増加の要因として、一部事務組合の平成28年度実施事業の公債費(借入額1,280万円)の元金償還が開始されたことによる負担金の増額、及び下水道事業における公債費や人件費等への繰出金の増加が挙げられる。今後も、同程度の下水道事業への繰出金や「津波防災まちづくり」に係る公債費の償還に加え、高齢者人口の増加による後期高齢者医療特別会計や介護保険事業特別会計への繰出金の増加も予想されるため、事業の見直しを実施し普通会計の負担額の抑制に努める必要がある。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費、物件費等決算額の人口一人当たりの金額が類似団体平均を下回っていることについて、ラスパイレス指数が100を下回っていることに加え定員管理の状況でも類似団体平均を下回っていることから人件費が抑制できていることが要因の一つとして挙げられる。また、ごみ処理業務、し尿処理業務、学校給食業務等を一部事務組合で運営しているため、これらの経費を補助費等に区分して計上していることも人件費、物件費等決算額が類似団体平均を下回る要因となっていると考えられる。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
給与水準について、平成30年度と比較して0.9ポイントの減となっているが、これは、国の給与水準に近い勤務年数の長い複数の職員の退職等があったことが主な要因である。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
令和元年度は、町が掲げる「津波防災まちづくり」の一層の推進及び保育需要に対応するために、前年度と比較し新規採用職員数が増加した。一方で、退職等による職員の減少もあったため、最終的な人口1,000人当たりの職員数は前年度とほぼ同等となった。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
将来負担比率と同様に、全国、県及び類似団体平均を上回っている。これは、東日本大震災以降の「津波防災まちづくり」の施策により、平成25年度に集中して多くの事業を実施したため一時的に地方債残高が増加したためである。また、平成28年度以降実質公債費率が増加傾向にあるが、これは、上記対象事業の元金償還が始まったことによるものである。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
全国、県及び類似団体平均を大きく上回っている。これは、東日本大震災以降の町の施策「津波防災まちづくり」として実施した津波避難タワーの整備(総額57.5億円)など、防災インフラをはじめとした積極的な投資活動を行ってきたことによるものである。また、前年度比では1.9ポイントの減となっており、近年の、地方債管理原則(当年度借入額-当年度緊急防災・減災事業債借入額<当年度元金償還額)に基づき事業を実施してきたことに加え、交付税措置の高い起債を優先して活用してきたことの結果が表れている。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)
人件費
人件費の分析欄
職員数や手当の水準が類似団体平均と比較して低くなっており、経常収支比率では3.6ポイント下回っている。これは、人口1,000人当たりの職員数とラスパイレス指数が類似団体平均を下回っていることが要因であると考えられる。また、ごみ処理業務、し尿処理業務、学校給食業務等を一部事務組合で運営していることや消防救急業務を広域化して事務を委託していることも人件費削減の要因となっている。
物件費
物件費の分析欄
物件費に係る経常経費について、事務備品をリース契約に切り替えてきたため単年度負担が増加傾向にあったが、備品の更新が進んだことから、物件費の経常収支比率は平成30年度と比較して0.3ポイント減少した。類似団体平均と比較して経常収支比率が低く推移しているのは、ごみ処理業務、し尿処理業務、学校給食業務等を一部事務組合で運営しており、これらの経費を補助費等に区分していることが主な要因であると考えられる。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費の経常収支比率について、類似団体平均と比較して3.5ポイント下回っている。吉田町は、高齢化率が県内でも低く、介護等に係る社会福祉費関連の扶助費が少ないため、類似団体平均を下回ったと考えられる。しかしながら、全国的な傾向と同様に高齢化率が上昇していくことが予測されるため、社会保障給付費等の増額が見込まれる。以上のことから、適正な予算措置を講ずるべく状況を注視していく必要がある。
その他
その他の分析欄
その他に係る経常経費収支比率が類似団体平均を上回っている要因として、これまでの下水道整備に係る公債費償還等に対する下水道事業への繰出金が平成30年度と比較し増加したことが挙げられる。また、扶助費の項目でも示されているように、今後は高齢者人口の増加による後期高齢者医療特別会計や介護保険事業特別会計への繰出金の増加も予想されることから、普通会計の負担額の抑制に努める必要がある。
補助費等
補助費等の分析欄
ごみ処理業務、し尿処理業務、学校給食業務等を一部事務組合への補助費等としているため、経常収支比率は類似団体平均と比較して6.8ポイント上回っている。また、一部事務組合の平成28年度実施事業の起債(借入額1,280万円)の元金償還が始まったため、平成30年度と比較して経常収支比率が2.6ポイント増となった。
公債費
公債費の分析欄
平成29年度から「津波防災まちづくり」により実施した事業に活用した起債の元利償還が始まったため、公債費が大きく増額となっていたが、地方債管理原則(当年度借入額-当年度緊急防災・減災事業債借入額<当年度元金償還額)に基づき事業を実施し公債費の削減に努めたため、平成30年度と比較して経常収支比率は0.7ポイントの減となった。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外の経常収支比率が類似団体平均よりも0.9ポイント下回っているが、平成30年度と比較して3.1ポイントの増となった。経常収支比率の増の主な要因として、下水道事業及び後期高齢者医療特別会計や介護保険事業特別会計への繰出金の増加が挙げられるが、今後も人件費、扶助費、補助費等の増加も見込まれるため、経費の削減に努める必要がある。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
目的別歳出の分析欄
土木費について、住民一人当たりの決算額は3万9,148千円となっており、類似団体平均とほぼ同等となっている。平成29年度以降「防災まちづくり」の推進のため、防潮堤の整備を進めており、令和元年度は防潮堤盛土の整備を実施した。また、「防災まちづくり」の推進は教育費についても計上されており、被災時に避難所となる各小中学校体育館の空調設備整備を積極的に行ってきたため、事業開始前の平成28年度と比較して約1万3,000円増額している。防災面以外にも、町独自の教育施策「TCPトリビンスプラン」を推進しており、教員補助員の増員や部活動指導員の配置等により教員の負担を軽減するとともに、保護者の教育のニーズに応えるため公設学習塾の運営を行い教育環境の充実にも努めている。教育費について、住民一人当たりの決算額は3万6,644円となっており、類似団体平均よりも低い水準であるが、これは吉田町の学校数は小中学校併せて4校と県内他市町と比較して少数であることが要因の一つである。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
性質別歳出の分析欄
歳出総額は、住民一人当たり36万213円となっており、平成30年度と比較して5,605円の増となった。主な増加の要因として、補助費等が住民一人当たり7万2,128円となっており、平成30年度と比較して1万804円の増となっている。令和元年度は補助費等として企業立地促進事業費補助金(1億4,485万8千円)が交付されたこと及びふるさと納税寄附額の増額に伴う返礼品代(2億2,472万円)の増が主な要因となっている。一方、主な減少の要因としては、令和元年度に実施した漁港施設環境整備事業において平成30年度と比較し事業費が減少(-7,636万7千円)したことや、学校施設環境改善交付金(国補正分)を活用した小中学校のトイレ改修事業(2億7,374万7千円)や子ども子育て支援整備交付金を活用した放課後児童クラブ建設事業(1億7,481万3千円)が完了したことにより、普通建設事業費が平成30年度と比較して住民一人当たり1万4,764千円の減となった。また、類似団体平均や県平均を下回る項目として、人件費や維持補修費については、ごみ処理業務、し尿処理業務、学校給食業務等を一部事務組合において運営していることに加え、消防救急業務を広域化していること、扶助費については、高齢化率が県全体の数値(※29.1ポイント)と比較して4.3ポイント低いことが要因の一つであると考えられる。※静岡県公式ホームページ令和元年度高齢者福祉行政の基礎調査結果参照
実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)
分析欄財政調整基金残高については、令和元年度は防潮堤の盛土整備や災害時の指定避難所となっている小中学校体育館の空調設備の整備、放課後児童クラブの拡充に係る人員の増加などの施策を行ったことで、前年度と比較し1億2,268万7千円の減となった。また、実質単年度収支が平成30年度と比較して6,110万9千円減少しており、平成28年度から4年連続でマイナスとなっているが、これは津波防災まちづくりやTCPトリビンスプランに係る事業を強力に推進してきたためである。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)
分析欄一般会計及びすべての特別会計において赤字は発生していない。一般会計について、町が掲げる「津波防災まちづくり」の一層の推進及び保育需要に対応するために職員を増員したが、適切な人員配置等により人件費を抑制できていることや、地方債管理原則(当年度借入額-当年度緊急防災・減災事業債借入額<当年度元金償還額)に基づき事業を実施し公債費の削減に努めたため、防災まちづくりの推進により大型事業を実施する以前の平成28年度に近い比率まで標準財政規模比の抑制につながった。今後も、津波防災まちづくりやシーガーデンシティ構想の実現に係る事業の実施による財政需要の増が見込まれるため、赤字を発生させないための経費の削減に努めるとともに、新たな収入確保策や収納対策強化等の財源確保を図っていく必要がある。特別会計については、高齢化率の上昇等により後期高齢者医療事業や介護保険事業における給付費が上昇傾向にある。また、下水道事業については、一般会計からの繰出金により赤字を発生させていない状況にあるため、今後、一般会計からの繰出金を抑制するよう努めていく。
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実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄公債費の地方債管理原則に基づいた借入対策を行ってきたことにより、元利償還金は平成30年度と比較して5,500万円の減となった。一方、吉田町牧之原市広域施設組合が借入を行った地方債について、平成28年度に借入を実施した防災倉庫新設事業及び消防庁舎等整備事業の元金償還の開始により1,200万円の増となった。また、実質公債費率の分子について、令和元年度は地方債の元利償還金が減少したことに加え、交付税措置率の高い地方債を優先して活用してきたため、平成30年度と比較して公債費に係る基準財政需要額は増加しており、結果として5,700万円の減となった。
分析欄:減債基金当町では、現状、満期一括償還地方債の借入実績はない。定時償還を活用することで、毎年元本が低減されることによって利払費用が抑制されるメリットがあり、また市場公募債を発行していないことから、市場流動性を重視した償還方法の選択をしていないためである。
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将来負担比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄将来負担額の合計額は198億6,300万円と前年度と比較して3億7,300万円の減となった。特に減少割合の大きい項目として、一般会計等に係る地方債の現在高は2億6,400万円の減となっており、過去5年で最大の減額となっている。一方、令和元年度は勤続年数の長い複数職員の退職があったため、それに係る退職手当負担見込み額が9,200万円の増額となっている。また、将来負担比率の減少要因となる充当可能財源等について、合計額が159億2,800万円となり前年度と比較して3億1,600万円の減となったが、将来負担額の減額のほうが多かったため、将来負担率の分子は5,600万円の減となった。
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基金残高に係る経年分析(2019年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)財政調整基金について、一時的な財政需要に対応するため取崩しを行ったことにより令和元年度末の基金残高は1億2,300万円の減となったが、ふるさと納税の寄附金受入額の増額により、基金全体では8,500万円の減額となった。(今後の方針)津波防災まちづくり事業について、今後も防潮堤の整備や範囲の拡大等の事業の実施が見込まれており、併せて、既存施設の長寿命化の実施による財政需要の増大が予想されるため、緊急時の財政支出への備えの他に、一定の財政調整基金の確保は必要であると考えている。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)津波防災まちづくりやTCPトリビンスプランの推進による一時的な財政需要に対応するため取崩しを行ったことにより令和元年度末の基金残高は1億2,300万円の減となった。(今後の方針)津波防災まちづくり事業について、今後も防潮堤の整備や範囲の拡大等の事業の実施が見込まれており、併せて、既存施設の長寿命化の実施による財政需要の増大が予想されるため、緊急時の財政支出への備えの他に、一定の財政調整基金の確保は必要であると考えている。
減債基金
減債基金
(増減理由)利息分の積み立てを行ったのみであり、大きな金額変動はなかった。(今後の方針)津波防災まちづくり関連やTCPトリビンスプラン関連の多くの事業を実施してきたことにより、起債の元利償還額は令和4年度にピークを迎える予定である。今後の事業展開、起債残高や元利償還金額の推移を注視し、過年度の高金利な起債等については繰上償還も視野に入れながら基金残高の増額を検討していく。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)特定目的基金のうち最も積立額の多い項目としてふるさとよしだ寄附金基金があり、吉田町の主要事業「新たな安全と賑わいの創出に向けた「シーガーデンシティ構想」」、「災害に強く安全・安心に暮らせるまちづくり」、「誰もが健康でいきいきと暮らせるまちづくり」、「活力あふれる多様な交流を生むまちづくり」、「魅力あふれる多様な交流を生むまちづくり」、「次代を担う心豊かな人を育むまちづくり」、「豊かな自然と共生するまちづくり」、「行政と住民が一体となって取り組むまちづくり」の8項目について、ふるさと納税寄附金の用途を指定された指定寄附分について当基金を積み立てて、翌年度以降の事業に充当している。また、小中学校の建設に備えた「吉田町立小中学校建設基金」、吉田町の教育の振興を図るための「教育振興基金」を合わせた3つの基金で特定目的基金残高の90%以上を占めている。(増減理由)主な増減の要因として、ふるさと納税の寄附金額が増加し、ふるさとよしだ寄附金基金の残高が増加したことが挙げられる。(今後の方針)ふるさとよしだ寄附金については、ふるさと納税の指定寄附を原資としているため、寄附者の意向に沿った活用をしつつ、今後の事業展開に合わせて適正な基金の積立に努めていく。また、その他特定目的基金についても今後の事業の動向を注視し、基金の目的に沿った運用を行うとともに、状況に合わせた活用について検討を行う。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
東日本大震災以降、沿岸部に位置する当町は、住民の生命及び財産を守ることを喫緊の課題として、「津波防災まちづくり」を強力に推進してきた。国県等補助金や交付税措置のある優位な地方債を積極的に活用し、合計15基の津波避難タワーの建設や、避難路の整備、防災拠点の整備、公共施設の耐震化や空調設備等整備を概ね完了しており、現在は防潮堤整備を中心に事業を進めている。これら施設等の取得価格が非常に大きく、有形固定資産減価償却率を押し下げていることから、類似団体内順位が高くなっている。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
左記の事業実施に伴い、それまでと比較し地方債を多く発行したことで、その償還により比率が大きくなった。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
上記の事業実施に伴い資産が大きく増加したため、有形固定資産減価償却率は類似団体と比較し小さくなっている。また、事業実施に際し発行した地方債の償還負担が大きくなったことから、将来負担比率は類似団体と比較し大きくなっている。ただし、地方債管理原則に基づき地方債を発行してきたことで、地方債残高は徐々に減少しており、将来負担比率も減少に転じている。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
上記の事業実施に際し発行した地方債の元金償還が開始したことで一旦の償還ピークが到来し、実質公債費比率が大きくなった。ただし、地方債管理原則に基づき地方債を発行してきたことで、地方債残高は徐々に減少しており、将来負担比率も減少に転じている。
施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)
施設情報の分析欄
町立の保育所は、保有している保育所数が少ない(全4園)中で、そのうちの2園の更新を近年実施し資産が増加したことで、有形固定資産減価償却率における類似団体内順位が非常に高くなっている。学校施設は、普通教室、特別教室及び体育館の空調整備やトイレ改修を近年実施し資産が増加したことで、有形固定資産減価償却率における類似団体内順位が高くなったと推察される。また、保有する学校数が少ない(小学校3校、中学校1校)中、1校あたりの児童・生徒数が多いことで、一人当たり面積が類似団体において低くなっている。漁港は、国庫補助金等を活用し計画的に補修等を実施しているものの、整備時期の関係で有形固定資産減価償却率における類似団体内順位が低くなったものと推察される。公民館は、老朽化等に伴う大規模改修が完了したことで、有形固定資産減価償却率における類似団体内順位に大きな変動が生じている。なお、公民館は町内に1施設しか保有していないため、一人当たり面積が類似団体内において低くなっている。
施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)
施設情報の分析欄
図書館、福祉施設及び庁舎は、整備時期の関係で有形固定資産減価償却率における類似団体内順位が平均を上回っていると推察される。反対に、保健センター及び市民会館は、整備時期の関係及び当初整備以降は特段の改修等を実施していないことで、有形固定資産減価償却率における類似団体内順位が平均を下回っていると推察される。一般廃棄物施設は、平成28に更新が完了した施設があったが、その後は特段の改修等を実施していないため、類似団体内平均値との差が徐々に小さくなっている。消防施設は、老朽化等に伴う改修や車両更新を近年実施し資産が増加したことで、有形固定資産減価償却率における類似団体内順位に変動が生じた。体育館は、老朽化等に伴う大規模改修が平成29に完了し資産が増加したことで、類似団体内順位に大きな変動が生じている。
財務書類に関する情報①(2018年度)
1.資産・負債の状況
(一般会計等)資産については、H30に放課後児童クラブの増設(1.7億円)や町内小中学校トイレ様式化(3.0億円)、同報無線デジタル化整備工事(1.2億円)などを実施したが、H24からH25にかけて整備した津波避難タワー等の減価償却額(△7.8億円)等が資産計上額を上回ったことから減少した。負債については、一般会計等の地方債残高の減少(△0.8億円)等の影響により減少した。(全体、連結)連結団体等において特段の影響を与える特徴がなかったため、一般会計等の推移と概ね同程度となっている。
2.行政コストの状況
(一般会計等、全体、連結)純経常行政経営コストについては、H29と比較し、人件費が職員構成等の関係で増となったが、補助金等の4.3億円の減などが影響し、全体として減少した。補助金等の減の主要因は企業立地促進事業費補助金(△2.9億円)となっている純行政コストについては、資産売却益の増(+0.5億円)の影響により減少した。
3.純資産変動の状況
(一般会計等、全体、連結)負債合計の減少額が資産合計の減少額を上回ったことにより、純資産残高が増加した。
4.資金収支の状況
(業務活動収支)人件費支出(+1.7億円)や社会保障給付支出(+0.3億円)等が増加したが、税収等収入(△3.3億円)や国県等補助金収入(△1.6億円)等の影響により全体の収支幅が変動した。(投資活動収支)公共施設等整備費支出(△2.2億円)が減少したが、それ以上に基金取崩収入(△3.5億円)等の減少が影響し全体の収支幅が変動した。(財務活動収支)地方債発行収入(+0.1億円)が増加したが、それ以上に地方債償還支出(+0.3億円)が増加し全体の収支幅が変動した。
財務書類に関する情報②(2018年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額(歳入額対資産比率)が類似団体平均値を上回っているが、有形固定資産減価償却率については下回っている。これは、特に東日本大震災以降の町施策(津波防災まちづくり」により実施した津波避難タワーの整備(総額57.5億円)など、比較的近年に実施した大型事業による影響が主たる原因と考えられる。
2.資産と負債の比率
純資産比率は類似団体平均値を上回り、将来世代負担比率は類似団体平均値を下回っている。上記の防災インフラをはじめとした積極的な投資活動を行いつつも、財政規律の観点から起債残高の減少を図るよう努めている結果によるものと考えられる。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは類似団体平均値を下回っている。この要因として、純行政コストの約22%を占めている人件費について、類似団体よりも低いことが推測される。(H30ラスパイレス指数:97.6)また、別の要因として、社会保障給付についても類似団体と比較し低いことが推測される。(H30高齢化率:24.27%)
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は、類似団体平均値と概ね同程度であるものの下回っている。負債の大部分を占める地方債残高については、当該年度の借入額を同償還額以内に抑制する基本ルールにより運用することで抑制を図ってきたことが影響してきたように考えられる。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は類似団体平均値を大きく下回っている。この状況は、受益者の負担を抑えながら行政サービスが提供できていると評価できる反面、適切な受益者負担を設定し賦課しているものか検討の余地があると考える。当町の公共施設等においては、多くの施設において空調設置や照明のLED化などの環境改善が完了しつつあり、受益者負担率について改めて検討する時期に差し掛かっていると考える。
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