経営の状況について
●収益的収支比率についてメガソーラー発電事業での総費用の内訳は発電設備等一式借上料、保安管理業務等が主なものです。売電による総収益が当初見込みよりも約20%多くなっていることもあり、平成26年度から黒字で推移しています。また、平成28年度は天候に恵まれ、順調に売電ができたことから大きな黒字となりました。●供給原価について販売電力量1MWhあたり、どれだけの費用がかかっているかを表す指標ですが、平成28年度は前年度に対し16.2%減となしました。総費用の大部分を占める発電設備等一式借上料は契約により決まっている一方で、年間発電電力量が増加したことにより供給原価が削減となりました。●EBITDAについて企業の本業の収益が継続して成長しているかどうかを判断するための指標ですが、大幅な平均値の低下に比べ、平成27年度から平成28年度は大幅に上昇しました。このまま発電することで、当指標についても安定した利益が継続できるものと思われます。●営業収支比率について発電による料金収入の営業活動から生じる収益はあるものの、人件費や発電費等の営業費用が無いことから、営業収支比率は算出されません。
経営のリスクについて
●設備利用率について発電能力と実際の発電電力量との割合である設備利用率ですが、平成28年度については18.5%となりました。平均値に比べ約1.3倍となりました。●FIT収入割合について当施設はFITによる全量売電施設です。発電施設を借上契約している期間は現状の売電価格となっていることから、事業期間中の収入が減少するリスクは回避することができます。また当施設の設備はリース契約により借り受け、発電事業者として売電しています。FIT期間終了後は設備撤去となりますが、撤去費用についてもリース料に含まれていることから、リスクは低いものと考えます。●修繕費比率について太陽光パネルの修繕も含めたリース契約となっており、修繕費のみを区別することができないことから、修繕費比率は算定されません。●企業債残高対料金収入比率について発電設備をリース契約による借上げで実施していることから、企業債は活用していないことから企業債残高対料金収入比率は算出されません。
全体総括
安定した発電により、想定を上回る売電収入と、費用のほとんどを占めています発電設備借上料は定額であり、収入が大きく上まわっていることから、収益的収支比率のとおり黒字経営が続いています。更に発電効率を向上させ、収益増を図ることも検討していきます。設備をリース契約により借り受け、発電事業者として売電しており、FIT期間終了後は設備撤去となりますが、撤去費用についてもリース料に含まれており、リスクは低いものと考えます。ただし、経営戦略の策定については、策定時期も含めて検討していきます。