飯田市：飯田市立病院

地域において担っている役割

当院は、地域医療支援病院、地域がん診療連携拠点病院、救命救急センター、地域周産期母子医療センター等の指定を受けており、飯伊医療圏における中核病院として、救急医療、周産期医療、高度医療などを中心に、地域の皆さんに安全・安心で質の高い医療を提供する役割を担っている。

経営の健全性・効率性について

平成30年度決算は、純利益が5,000万円余となり、３年ぶりの黒字決算となった。収益については、入院及び外来における延べ患者数や診療単価が増加したことにより、入院及び外来収益が対前年比７億6,400万円増加した。一方費用については、主に材料費が高額な薬品や入院患者等の増加に伴い１億1,800万円の増となるなど、医業費用全体で３億1,800万円の増加となった。平成29年度末から、病院経営改善コンサルタントを活用した経営・業務改善に取り組んできたが、その結果大きく経営状態が改善され、計画を前倒しする形で黒字化を達成することができた。今後も救急車の受入件数の増加、各種指導料や加算の算定、リハビリテーションの充実、ベッドコントロールの最適化などを進め、累積欠損金の早期解消を目指します。

老朽化の状況について

左記の有形固定資産減価償却率をみてもわかるように、当院の資産は平均よりやや老朽化が進んでいる状況にある。本館は平成４年に建築され、建築後26年が経過していることから、配管等の設備が老朽化しており、平成30年度から令和２年度までの３年計画である各病棟の長寿命化事業に着手したところである。

全体総括

平成30年度は、経営・業務改善の取組により３年ぶりに黒字化を達成することができたが、次年度以降も安定かつ継続していけるよう、院内のしくみ、基盤を構築することが重要である。働き方改革や診療報酬改定などへの対応をしつつ、当院が地域医療支援病院、地域がん診療連携拠点病院など地域の中心的な役割を安定的に担うことができるよう病院全体で更なる改善に取り組んでいく。