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平成28年度の、単年度財政力指数は0.967と対前年度0.002ポイントの増となった。分母となる基準財政需要額が社会福祉費、地域の元気創造事業費、高齢者保健福祉費などの増により6.4億円増加したが、それ以上に分子となる基準財政収入額が、地方税の増により6.7億円増加したことが主な要因となっている。また、基準財政収入額、基準財政需要額ともに増加が続いており、単年度財政力指数が平成26年度0.962、平成27年度0.965、平成28年度0.967、となり、左図3か年指数も横ばいとなった。
平成28年度の経常収支比率が対前年度1.8ポイントの増となった主な要因は、分母となる経常一般財源が、地方税などの増加により前年度より0.3億円増加したのに対し、歳出は、退職手当等の減少に伴い人件費充当分などが減少したが、それ以上に文化創造拠点シリウスのオープンなどにより物件費充当分が10.2億円増加したことなどにより、分子となる経常経費充当一般財源が前年度より8.0億円増加したことである。
人件費は2年連続での減となった。平成28年度は職員給与費の減少などにより0.5億円減となった。維持補修費もごみ処理施設にかかる経費などの減により2.2億円減となった。一方で物件費は、全体で16.4億円増加しており、特に委託料(文化芸術ホール管理運営事業等)の増加が影響している。
ラスパイレス指数は、人事評価結果の適正な反映などにより低下傾向にあったが、平成24年度決算においては、平成24~25年度に、国家公務員の臨時特例に関する法律に基づいた平均7.8%の給与減額支給措置が行われたこと等が主な要因となり上昇した。しかし、平成25年度(平成26.4.1現在)は、前記の臨時特例法による国家公務員の給与減額措置の終了、平成25年10月の本市給料表の改定および現給保障の廃止等により低下した。平成26年度(平成27.4.1現在)も採用・退職に伴う職員構成の変動等により低下、平成27年度(平成28.4.1現在)は国との給料表改定時期の相違による昇給額の影響差等により上昇し、平成28年度決算(平成29.4.1現在)においては、採用・退職に伴う職員構成の変動等により、前年度より0.1ポイント上昇した。
定数管理計画を着実に実行することにより、類似団体の平均値よりも低い数値を実現している。今後も職員数の適正化の取り組みを進めていくとともに、各部門の業務量分析を的確に行い、職員の適正配置を図っていく。
実質公債費比率は3ヵ年の平均で算定されるため、平成25年度の2.41%から平成28年度の0.50%と減になったことにより、平成27年度の1.3から0.7に0.6ポイント良化した。平成28年度と平成27年度の単年度比較で0.5ポイント減となっており、分子を構成する公営企業債の元利償還に対する繰出金等(下水道債-1.5億円)が減少したことによる。また、分母を構成する標準財政規模が前年度比で6.3億円増加したことによるもの。
将来負担比率は、市債残高の増加により平成26年度から上昇に転じており、平成28年度は、3.8ポイント上昇した。分母にあたる標準財政規模等、分子にあたる将来負担額等ともに増加したが、分母の増加(前年度比6.2億円増)より分子の増加(前年度比15.5億円増)が大きいためである。分母は、標準税収入額等において地方消費税交付金(前年度比3.2億円増)や固定資産税(前年度比2.2億円増)が増となったことなどから、前年度より約6.2億円増額となった。分子は、文化創造拠点シリウスの整備などにより一般会計等の市債残高が大幅に増加(対前年度6.7億円増)したことにより、前年度比約15.5億円の増額となった。
人件費は、職員数の適正化を進めるとともに、退職者と新採用職員の世代交代が進んでいくことなどにより減少傾向にあるが、平成26年度は退職者が多かったことにより退職金が4億円増となり、全体で5.3億円の増となった。平成28年度は退職金の減により、人件費全体で対前年度2.5億円の減となり、経常収収支比率に占める割合も減少した。
物件費は、委託料や賃金の増加により年々増加傾向にある。平成28年度も芸術文化ホール管理運営事業や図書館管理運営事業などの増により、物件費全体で10.2億円の増となった。これに伴い、経常収支比率に占める割合も増加した。
扶助費は、保育関連経費などの増により増加傾向にある。平成28年度は、保育所施設型給付事業や児童発達支援事業が増加したものの、生活保護事業費が大きく減少に転じたなどにより扶助費全体で1億円の減となり、経常収支比率に占める割合も減少した。
繰出金は、下水道事業会計への繰出金が減少したものの、介護保険事業会計、後期高齢者医療事業会計への繰出金が増加し、繰出金全体では対前年度で1.3億円増加となった。維持補修費は、環境管理センターごみ処理施設維持補修事業の減少などにより、維持補修費全体では対前年度で1.1億円減少となった。その他全体では微増となったが、分母である経常一般財源も微増となったため、経常収支比率に占める割合は横ばいとなった。
補助費等は、年度間での増減はあるものの横ばい傾向にある。平成28年度は、民間認可保育所運営支援事業の増などにより、補助費等全体で0.9億円増となったことから経常収支比率に占める割合は増加した。
公債費以外の経常経費充当一般財源は増加傾向にある。人件費が2.5億円減、扶助費が1億円減となったものの、物件費が10.2億円増加するなど、平成28年度は対前年度で7.8億円の増加となった。類似団体平均の経費割合が大きく増加したことから、類似団体内順位は改善したものの、依然として大きな差がある。
将来負担比率は、平成25年度までは一般会計等に係る地方債現在高、公営企業債等繰入見込額など将来負担額が減少したことにより減少傾向にあったが、平成26年度以降は、大和駅東側第4地区市街地再開発事業債などにより一般会計等に係る地方債の現在高が増加し、将来負担額が増加したことにより、将来負担比率は増加に転じている。また、実質公債費比率は、元利償還金等の合計額が年々減少していることなどから、分子が減少傾向にある。分母についても、標準財政規模に算入する標準税収入額が増額傾向にあるから、実質公債費比率は、減少が続いている。しかし、平成26年度以降、地方債の現在高が増加し将来負担比率が増加に転じた要因となっている大和駅東側第4地区市街地再開発事業債について、据置期間にあり元金の償還をしていないため、実質公債費比率への影響は現れていない。
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