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2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2022年度)
財政力
財政力指数の分析欄
本市には、全国有数の石油化学コンビナートやIT関連企業等の多様な産業が集積し、税収面で恵まれた状況にあることから、類似団体の平均より良好な値となっています。令和4年度は、過去の大型設備投資に係る償却資産の減価償却が進んだことによる固定資産税の減収などにより、市税収入が減収したことなどから、本市の財政力指数は、前年度から0.08ポイント減の1.13となりました。これらの税は、景気に左右されやすく、安定して見込まれる歳入ではないことから、引き続き行財政改革に取り組み、経常経費の抑制等、歳出の徹底的な見直しを行うとともに、税等の徴収率向上対策を中心とする歳入確保に努めていきます。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
固定資産税の減収による経常一般財源総額の減少と、下水道事業会計への繰出(負担金)の増加などによる経常経費に充当する一般財源の増加により、令和4年度における本市の経常収支比率は、前年度から2.6ポイント増の80.8%となりましたが、依然として良好な水準を保っています。なお、本市の経常収支比率は良好な水準にありますが、これは、近年の市税収入の大幅増加に伴う一般財源の増が主な要因であることから、引き続き、歳出における経常経費の節減や費用対効果の向上などの取り組みを継続していきます。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費については、国体事業に係る任期付職員の退職や新型コロナウイルス感染症対応に係る時間外手当の減少等により、前年度に比べ減となっています。物件費については、近年の物価高騰に伴い上昇傾向にあり、令和4年度は学校給食費の公会計化による小学校給食費の皆増などにより、前年度に比べ増となっています。なお、人口1人当たりの人件費・物件費等決算額については、前年度と比べ3,977円増の143,531円となりました。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
本市の職員構成によるものから、類似団体平均を上回る数値で推移しており、全国でも給与水準が高い自治体となっています。社会経済情勢の変化や国の給与水準等を踏まえ、引き続き本市の給与水準の適正化に努めていきます。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
新・行財政改革大綱(平成10年度策定)に基づき、他都市に先がけて職員数の削減を実施してきたことにより、人口千人当たり職員数は、令和元年度まで類似団体平均を下回っていました。しかしながら、平成29年以降、三重とこわか国体・三重とこわか大会関連の職員の増員などから、職員数は増加傾向にあり、令和2年度には、人口千人当たり職員数が類似団体平均を上回りました。令和3年度に引き続き、令和4年度においても類似団体平均を上回りました。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
過去の大型プロジェクトの実施や下水道事業の推進により、令和元年度までは類似団体平均を上回っていましたが、償還のピークが過ぎたことや、市債の発行抑制に努めてきたことにより、令和2年度以降は類似団体平均を下回っています。近年は減少傾向にありましたが、令和4年度は、令和5年度からの学校給食センター稼働に伴い、PFI事業に係る支出が準元利償還金として算入されたことなどから、前年度の1.9%から0.9ポイント増の2.8%となり増加に転じました。今後も、起債に大きく頼ることのない財政運営に努めます。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
将来負担比率は、平成30から引き続き-%(将来負担なし)となりました。今後も、将来世代の負担を軽減するため、市債発行の抑制や基金残高の確保などに取り組み、健全で持続可能な財政運営を行っていきます。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)
人件費
人件費の分析欄
新・行財政改革大綱に基づき、他都市に先駆けて職員数の削減に努めてきたことにより人件費が抑制され、類似団体平均を下回っています。令和4年度は、国体関係の任期付職員のほか、土木技師などの技術職や給食調理員などの技能労務職が減少したことなどにより、前年度から0.1ポイント減の24.0%となっています。今後も事務の効率化・合理化を継続しながら、業務量の的確な把握と適正な定員管理を行っていきます。
物件費
物件費の分析欄
行財政改革の中で外部委託等を推進し、委託料が増加してきたことで、平成29年度までは類似団体平均に比べ高い水準となっていましたが、平成30年度以降は、市税等の増収による一般財源の増により、類似団体平均を下回っています。さらに、令和2年度には会計年度任用職員制度が開始され、それらの職員に支出する給料等の性質が物件費から人件費に変更となったことから、数値が大きく減少しました。令和4年度においては、学校給食費が公会計化したことに伴い、小学校給食費が皆増となったことなどにより、前年度から0.9ポイント増の16.1%となっています。
扶助費
扶助費の分析欄
社会保障関連経費の伸びにより増加傾向が続いており、令和4年度は、生活保護費の増などにより扶助費は前年度から0.5ポイント増の10.9%となっています。現段階では類似団体平均を下回っていますが、今後も扶助費の精査を行い、適正な執行に努めます。
その他
その他の分析欄
アセットマネジメント事業として公共施設の計画的な維持補修を進めており、維持補修費が増加しているほか、高齢化の進展から後期高齢者医療特別会計や介護保険特別会計への繰出金が増加していることから、近年は比率が上昇傾向にあります。なお、下水道事業への繰り出しが補助費等となることから、類似団体平均よりも低い指標となっています。
補助費等
補助費等の分析欄
下水道事業や四日市港管理組合への負担金支出が多額であることから、類似団体平均を上回っています。平成30年度以降、市税等の増収による一般財源の増により、数値が年々改善していましたが、令和4年度は固定資産税の減収に加え下水道事業への負担金が増加したことなどにより、前年度から1.0ポイント増の10.2%となっています。これらの支出について精査する一方で、各種団体への補助金・負担金を始め、個々の補助事業についても、必要性や効果の検証を行うとともに、適宜見直しを進めることで、適正化を図っていきます。
公債費
公債費の分析欄
過去に発行した市債の償還が順次終了するとともに、市債発行の抑制により市債残高の減少を図ってきたことから、令和4年度は前年度から0.4ポイント改善し、類似団体中最も低い水準となりました。今後も、効果的かつ効率的な市債の発行に努めます。
公債費以外
公債費以外の分析欄
令和4年度については、償却資産に係る固定資産税が前年度に比べて大幅な減収となったことなどで、一般財源が減少し、数値が増加しましたが、依然として類似団体平均を下回る結果となっています。本市は普通交付税の不交付団体であり、市税収入の増減の影響を受けやすい傾向である上、高齢化の進展等に伴う社会保障関連経費のさらなる増加も見込まれるため、引き続き適正な執行に努め、経常経費の節減を図っていきます。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
目的別歳出の分析欄
住民一人当たりの総務費は53,830円となっており、類似団体平均を上回っています。令和4年度は、一般繰越金の増加に伴う財政調整基金積立金の増などにより、前年度から増となりました。住民一人当たりの民生費は162,606円となっており、全国平均、類似団体平均、県内平均を下回っています。令和4年度は、子育て世帯への臨時特別給付金事業が概ね完了したことなどにより、前年度から減となりました。住民一人当たりの衛生費は48,835円となっており、類似団体平均を上回っています。令和4年度は、新型コロナウイルス感染症にかかる検査費用や、新型コロナワクチン接種に係る国庫支出金の受入超過分の過年度返還金が増となったことなどにより、前年度から増となりました。住民一人当たりの商工費は16,885円となっており、類似団体平均を上回っています。令和4年度は、新型コロナウイルス感染症に伴う外出自粛や、営業自粛により落ち込んだ地域経済の回復を目指し、四日市市プレミアム付きデジタル商品券を発行したことなどにより、前年度から増となりました。住民一人当たりの教育費は62,253円となっており、類似団体平均を上回り、前年度決算と比較して24.6%増となりました。これは、市立22校の中学校給食を一括で調理する学校給食センターの整備や、学校給食費が公会計化したことによる小学校給食費の増などにより、前年度から増となりました。住民一人当たりの公債費は19,770円となっており、市債発行の抑制に努めた結果、類似団体平均を下回る状態が続いています。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり449,239円となっています。住民一人当たりの人件費は、68,384円となっており、平成25年度以降ほぼ横ばいで推移していましたが、会計年度任用職員制度が令和2年度から開始されたことに伴い、これまでの嘱託職員や臨時職員の経費を物件費から人件費に移行したことで大幅な増となりました。類似団体の平均を上回っていることから、引き続き職員の適正配置や給与制度の見直し等による人件費の抑制に努めてまいります。住民一人当たりの公債費は、19,770円となっており、計画的な市債の発行に努めてきたことで、類似団体の平均を下回る状態が続いています。引き続き、効果的かつ効率的な市債の発行に努めていきます。住民一人当たりの扶助費は、102,224円となっており、類似団体の平均を下回っています。令和4年度は、子育て世帯への臨時特別給付金事業が概ね完了したことにより減となっています。扶助を必要とする方には適切な支援を行いつつ、今後も現在の状況を維持できるよう、扶助に頼らないまちづくりを進めていきます。住民一人当たりの普通建設事業費は、64,986円となっており、類似団体の平均を大きく上回っています。これは、市立22校の中学校給食を一括で調理する学校給食センターの整備をはじめ、近鉄四日市駅周辺等整備事業や博物館空調設備更新など、大規模な投資を実施したことが主な要因です。住民一人当たりの積立金は、20,402円となっており、引き続き類似団体の平均を上回っています。これは、将来の公共施設更新に向けてアセットマネジメント基金へ1,016百万円を積み立てたほか、今後予定する大規模プロジェクトの進捗が税収等に左右されないよう、都市基盤・公共施設等整備基金に861百万円積み立てたことが主な要因です。住民一人当たりの補助費等は、60,693円となっており、下水道事業や四日市港管理組合への負担金支出額が多額であることから、類似団体と比較して高い水準にあります。一方で、下水道事業への繰出金を補助費等として整理していることから、住民一人当たりの繰出金は30,575円と、類似団体と比較して低い水準となっています。
実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)
分析欄財政調整基金残高については、新型コロナウイルス感染症の影響により落ち込んだ地域経済の回復を図るため、当初予算においてプレミアム付きデジタル商品券の発行などに22.6億円を取り崩すとともに、補正予算の収支差調整等のため繰入金を計上した一方、前年度決算剰余金の1/2ルール分など42.3億円を積み立てたため、令和4年度末の残高は約142億円となっています。実質収支額については、新型コロナウイルス感染症対策に係る事業費や感染拡大に伴う事業中止による歳出不用額が多く生じたことなどにより、42億円となりました。また、実質単年度収支については、過去最大となった前年度の実質収支額85億円が影響したことにより、-39億円となりました。今後も、災害などの不測の支出や景気変動による減収に備え、安定した市民サービスを行うため、財政調整基金等の残高確保に努めるとともに、実質収支・実質単年度収支が適正な値となるよう、健全な財政運営を行っていきます。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)
分析欄連結実質赤字比率は、都市下水路想定特別会計を除き、指標作成当初から「赤字なし」の状況が継続しています。一方、都市下水路想定特別会計は、赤字額を計上しています。これは令和4年度から、下水道事業会計のうち、都市下水路想定特別会計において、一般会計からの補助金の充当方法を整理したうえで、損益勘定予算と資本勘定予算それぞれの充当額を精査した結果、都市下水路想定特別会計全体では赤字となりました。しかしながら、下水道事業会計全体では黒字となっており、問題ないものと分析しています。今後も、引き続き、企業会計の収益構造の改善や特別会計の採算性の向上に努めるとともに、人口減少や高齢化社会の進展など、社会構造の変化に対応するため、介護保険や後期高齢者医療をはじめとした特別会計の財政基盤の強化を目指します。
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実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄過去の大型プロジェクトに係る市債の償還が順次終了するとともに、「償還額以上は借り入れない」、「交付税措置のない地方債を借り入れない」など、計画的な市債発行に努めてきました。令和4年度の元利償還金は、前年度に引き続いて減少したものの、債務負担行為に基づく支出額が、学校給食センターの稼働により285百万円から2,234百万円に増加したことなどから、実質公債費比率の分子も1,351百万円から3,238百万円へと増加しました。実質公債費比率は前年度に比べて上昇したものの全国市町村平均や同規模の地方自治体である中核市平均などを依然として下回っています。今後も計画的な市債の発行に努めていきます。
分析欄:減債基金※満期一括償還地方債の発行無し。
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将来負担比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄令和4年度は、一般会計等に係る地方債の現在高が、市債の発行抑制により4,467百万円の減となったものの、学校給食センター稼働に伴い、債務負担行為に基づく支出予定額が8,855百万円の増となったことなどから、将来負担額は前年度に比べて4,463百万円の増となりました。一方で、充当可能財源等は、基準財政需要額算入見込額が交付税措置のある市債の償還が順次終了していることに伴い5,132百万円の減となったことなどにより、前年度に比べて3,125百万円の減となりました。これらの要因により、将来負担比率の分子は前年度と比べて7,589百万円増の-7,059百万円となりました。今後も、将来世代の負担を軽減し、健全な財政運営を維持するため、市債発行の抑制や基金残高の確保などに努めていきます。
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基金残高に係る経年分析(2022年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)新型コロナウイルス感染症への本市独自の支援策を実施すること等に対応する財源として、財政調整基金を3,901百万円取り崩したこと等により、基金全体の繰入金は4,159百万円となりました。一方、前年度決算剰余金の二分の一ルール分等4,247百万円を財政調整基金に積み立てたことや、将来の公共施設更新に係る財源を確保するために1,016百万円をアセットマネジメント基金に積み立てたこと等により、基金全体の積立金は6,319百万円となり、基金残高は前年度に比べて2,160百万円の増となりました。(今後の方針)令和6年度は、アセットマネジメント基金などに積立金を計上する一方、財政調整基金から2,047百万円の繰入金を計上していることから、基金全体の残高についても減少する見込みとなっています。今後も、災害等の発生や市税収入の急激な落ち込み等の不測の事態に備え、決算剰余金等を財源として、財政調整基金の残高の維持に努めるとともに、将来に発生する大型投資事業や公共施設の大量更新に要する経費を確保するため、各種基金の残高の確保に努めていきます。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)新型コロナウイルス感染症への本市独自の支援策を実施すること等に対応する財源として3,901百万円の取り崩しを行いましたが、前年度決算剰余金の二分の一ルール分など4,247百万円の積み立てを行ったため、基金残高は前年度に比べて346百万円の増となりました。(今後の方針)令和6年度は、財政調整基金から2,047百万円の繰入金を計上しています。今後も、災害等の発生や市税収入の急激な落ち込み等の不測の事態に備え、決算剰余金等を財源として、財政調整基金の残高の維持に努めていきます。
減債基金
減債基金
(増減理由)運用益の積み立てを行ったことから、残高は314百万円となりました。(今後の方針)大規模な投資にかかる今後の償還状況や会計検査等において繰上償還を命じられるリスクを踏まえ、市債残高の一定割合を確保するなど、市債の償還に必要な財源を確保し、将来にわたる財政の健全な運営に努めていきます。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・アセットマネジメント基金:公共施設等総合管理計画における公共施設の建替え及び大規模改修、長寿命化に伴う維持補修や解体撤去・都市基盤・公共施設等整備基金:道路・河川等の都市基盤整備のほか、市庁舎等や小中学校・幼稚園・保育園などの公共施設等の整備(増減理由)・アセットマネジメント基金:「四日市市財政プラン2020」における毎年度の積立目標額から、1,016百万円を積み立てました。・都市基盤・公共施設等整備基金:今後の大規模投資事業に備えるため、861百万円を積み立てました。(今後の方針)・アセットマネジメント基金:公共施設の大量更新が始まる令和16年度までに残高を200億円とすることを目標に、当面の間毎年度10億円の積立を行っていきます。・都市基盤・公共施設等整備基金:市税収入の年度間の変動に左右されず、大規模投資事業を着実に進められるよう、本基金を活用しながら所要の財源の確保に努めていきます。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産減価償却率は類似団体平均より高い水準にあります。これは、所有資産全体の47.1%を占める道路等のインフラ資産や、昭和40~50年代に建設された多数の公共施設が老朽化していることに起因しており、本市では「四日市市公共施設等総合管理計画」に基づき長寿命化事業の実施により予防保全型の管理を行い、施設の機能や安全性を確保していきます。令和3年度の本市の償却率は令和2年度より0.4%上昇にとどまりましたが、これは国体のための運動施設など新規施設整備の影響が大きく、既存施設の老朽化は進んでいます。このため、社会情勢の変化やそれに伴う市民ニーズの変化を踏まえ、集約化・複合化や廃止など公共施設の再編に取り組んでいきます。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
本市の債務償還比率は、前年度に引き続き改善しました。これは、「四日市市財政プラン2020」に基づき、計画的に地方債残高の削減に努めたことにより、将来負担額が対前年度比で約83億円減少したことに加え、持続可能な財政基盤を確立する視点から公共施設の大量更新など将来の財政需要を見据え、計画的に各種基金の積立を行ったことなどにより、充当可能財源についても前年度と同等規模を確保できていることによります。今後、市の重点的な大型投資事業に伴う地方債発行額の増加に加え、高齢化の進行による義務的経費の増加や公共施設の老朽化に伴う維持管理費の増加が見込まれるため、引き続き計画的な地方債の償還と基金積立に努め、将来にわたり持続可能で自立した財政運営に取り組んでいきます。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率については、平成30年度決算以降、大幅に類似団体平均を下回っている状況にありますが、有形固定資産減価償却率については、近年は減少傾向であるものの依然として類似団体平均を上回っています。昭和40~50年代に建設された公共施設の大量更新に備え、基金を活用し、所要の財源を中長期的な視点で確保していくほか、定期的な修繕、機器更新を行い、公共施設の長寿命化を行うことで、財政負担の平準化を図っていきます。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
過去に発行した地方債の償還が順次終了するとともに、近年は交付税措置のない地方債の発行抑制を行っていることから、将来負担比率及び実質公債費比率は減少傾向であり、令和3年度決算においてはいずれも類似団体平均を下回っています。将来負担比率については、平成30年度決算において、土地開発公社における債権債務の清算が完了し、設立法人等の負債額等負担見込額が皆減となったことから、比率が大幅に改善し、以降は将来負担額が充当可能財源等を下回る状態(「-」)となっています。
施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)
施設情報の分析欄
類似団体平均と比較して、特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は道路と公民館であり、特に低くなっている施設は、港湾・漁港、児童館です。道路は、取得原価が本市全体の有形固定資産の約40%を占め、有形固定資産減価償却率が84.6%と高いことから、本市の全体における有形固定資産減価償却率の高止まりの大きな要因となっています。また、公民館機能を持つ地区市民センターは市内に24箇所ありますが、老朽化が進み、今後順次更新の時期を迎えるため、将来人口・ニーズの変化に適合した施設のあり方を検討する必要があります。港湾・漁港については、主に漁港施設の防災・減災対策事業に基づく改修工事や浚渫工の実施により、児童館については、平成29年度に老朽化施設を閉館し、より新しい施設に移転させたことにより、有形固定資産減価償却率が類似団体平均を下回っています。今後も全ての施設について、「四日市市公共施設等総合管理計画」に基づき、長寿命化事業の実施により予防保全型の管理を行い、施設の機能や安全性を確保していきます。なお、学校施設の減価償却率が令和元年度以降低下傾向にあるのは、空調設備の整備や計画的に小中学校の大規模改修を進めていることによるものです。今後、順次更新時期を迎えることから、更新のピークが始まる2034年度末までに200億円を確保することを目標にアセットマネジメント基金への計画的な積立を行います。
施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)
施設情報の分析欄
類似団体平均と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は図書館であり、特に低くなっているのは、体育館・プール、福祉施設及び一般廃棄物処理施設です。図書館については、築年数が40年以上経過し、老朽化が進んでいることから、現在新図書館を含む複合的な中心市街地拠点施設整備について検討を進めています。体育館・プールについては、令和2年度に国体開催を目的とした総合体育館を新設したため、福祉施設については、平成29年度に老朽化していた児童福祉施設について移転先に新設したため、一般廃棄物処理施設については、平成27年度にごみ処理施設を新設したため、有形固定資産減価償却率が低下しました。今後も、「四日市市公共施設等総合管理計画」に基づき、長寿命化事業の実施により予防保全型管理を行うほか、老人福祉施設について、将来的な市民ニーズに適合した施設機能を重視し、施設の再編を進めていきます。
財務書類に関する情報①(2021年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前年度末から7,989百万円の増加(+2.1%)となりました。主な要因は、小中学校の増築や大規模改修による事業用資産3,543百万円の増加(+2.0%)です。インフラ資産については、道路の新設改良工事等により220百万円の増加(+0.2%)となりました。一方、負債総額は、地方債の償還(4,985百万円、▲11.7%)に努めたことなどにより、前年度末から6,196百万円の減少(▲8.3%)となりました。
2.行政コストの状況
一般会計等の経常費用は117,665百万円となり、前年度比19,313百万円の減少(▲14.1%)となりました。これは、物件費等が5,111百万円増加(+17.6%)、減価償却費が650百万円増加(+6.9%)したものの、移転費用が昨年度より25,690百万円減少(▲30.2%)したためです。減少の主な要因は新型コロナウイルス感染症に関する特別定額給付金を含む補助金等が、25,075百万円減少(64.1%)、他会計への繰出金が1,629百万円減少(▲9.0%)となっています。経常費用のなかでは、新型コロナウイルス感染症などの一過性の要因を除くと、社会保障給付が前年比1,054百万円増と引き続き増加傾向にあり、今後も高齢化の進行に伴い、この傾向は続くため、引き続き効果的かつ効率的な財政運営に努めていきます。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、財源(124,828百万円)が純行政コスト(112,694百万円)を上回ったことから、本年度差額は12,134百万円(▲901百万円)となり、純資産残高は14,185百万円の増加となりました。この増加は、国県補助金(新型コロナウイルス感染症に関する特別定額給付金に伴う交付金)の減少に伴い、純行政コストも減少したことによるものです。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は前年度より312百万円増(+1.6%)の20,246百万円となりました。投資活動収支については基金取崩収入が2,730百万円増(+374.0%)、公共施設等整備費支出が1,832百万円減少(13.5%)したこと等により、前年度より2,568百万円増(+19.8%)の△10,421百万円となっています。地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、財務活動収支は▲5,547百万円となっています。経常的な活動に係る経費が税収等の収入で賄えているだけでなく、地方債の償還を進める余力がある状況です。
財務書類に関する情報②(2021年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額は、前年度より3.2万円増加しました。これは主に小中学校の増築や大規模改修等により固定資産が前年度より4,847百万円増加(+1.4%)したことなどによるものです。歳入額対資産比率は、前年度より0.33年上回りましたが、これは、国県等補助金収入(新型コロナウイルス感染症に関する特別定額給付金)の減少(19,972百万円)により歳入総額が減少(▲16,213百万円)したためです。有形固定資産減価償却率は、令和3年度における減価償却累計額の増加率(2.6%)が有形固定資産の増加率(2.2%)を上回ったため、前年度より0.3%増加しました。
2.資産と負債の比率
純資産比率は、前年度より2.0%増加しました。これは、主に有形固定資産残高の増加や、基金積立等により前年度から資産合計が7,989百万円(+2.1%)増加した一方、地方債の償還が進んだこと(4,985百万円、▲11.7%)などにより負債総額が前年度末から6,196百万円減少(▲8.3%)したためです。これに伴い、将来世代負担比率は対前年度比1.0%減少しました。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは、前年度より純行政コストが19,044百万円減少(▲14.5%)したため、5.9万円減少しました。これは、前年度一過性の要因(新型コロナウイルス感染症に関する特別定額給付金)により移転費用が増加した反動減によるものです。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は、地方債償還が進んだこと等による負債合計減少(6,196百万円、▲8.3%)に伴う前年度に比べて1.8万円減少しました。基礎的財政収支は、支払利息支出を除く業務活動収支の黒字分(20,462百万円)が基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分(▲9,417百万円)を上回ったため、11,045百万円(1,187百万円、+12.0%)となっています。これは、公共施設等整備費支出の減少(▲1,832百万円、13.5%)等に伴い投資活動収支が改善(+938百万円、9.0%)したこと等によるものです。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、経常収益の減少額(▲22百万円)を、経常費用の減少額(▲19,313百万円)が上回ったことから前年度より0.5%増加しました。経常費用が減少した主な要因は、新型コロナウイルス感染症に関する特別定額給付金による移転費用の減少であり、一過性のものです。一方で、減価償却費などは年々増加傾向にあるため、効果的効率的な公共施設の全体マネジメントに努めていきます。
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