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2013年度
2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2022年度)
財政力
財政力指数の分析欄
令和4年度の財政力指数は0.95で、前年度に引き続き0.01ポイント下降した。平成22年度に8年ぶりに普通交付税交付団体となり、平成24年度に1.0を割ってから、ほぼ横ばいで推移しながらも、類似団体平均を上回る数字を維持している。しかし、今後は生産年齢人口の減少や社会保障経費の増加等により財政の圧迫が予想されることから、引き続き財源確保の取り組みを進めるとともに経常経費の抑制を図り、自然災害のような不測の事態にも対応できるよう財政基盤の強化を図っていく。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
経常収支比率は前年度から2.7ポイント増加した。分母である経常一般財源(歳入)については、臨時財政対策(-1,934,642千円)、地方交付税(-659,716千円)などが減となり、大きく増となったものがなかったことから、全体で減(-1,115,832千円)となった。分子である経常経費充当一般財源(歳出)については、公債費の増(+38,572千円)のほか、扶助費が障害者支援費の増(+289,090千円)、児童福祉運営費の増(+228,871千円)などの影響により増(+632,934千円)となった。また、人件費も会計年度任用職員(パート)報酬の増(+49,816千円)、委員報酬の増(+45,534千円)、時間外勤務手当の増(+43,707千円)などの影響により増(+28,794千円)となった。一方、物件費は、保育運営費の減(-194,718千円)、所沢ブランド推進事業費の減(-113,305千円)などの影響により減(-261,021千円)となった。その結果、経常一般財源がが前年度比で-約11億円減少、経常経費充当一般財源が前年度比で約7.9億円となったことから、経常収支比率は令和3年度より2.7ポイント増え、92.7%となった。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
前年度から3,639円の増となった。人件費については、一般職給の減(-36,619千円)などの減要因があったものの、参議院議員選挙執行費の増(+23,879千円)や時間外勤務手当の増(+45,261千円)などにより全体として増(+9,868千円)となった。また、物件費についても、子ども・子育て支援対策推進費(子育て家庭応援事業、若者応援事業)の皆増(+1,009,019千円)などの影響により増(+1,103,183千円)となった。なお、人口については大きな変動はなく、これらの要因により前年度と比較して増となった。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
職員の給与については、民間給与との均衡を基本とする人事院勧告を尊重し、国家公務員に準じた給与改定を行っている。給与の総合的見直しの実施により給与水準の適正化を図っており、今後も人事院勧告に準拠していくことを基本として、引き続き給与水準の適正化に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
各業務の最適な担い手による実施により、類似団体内平均値を下回っている。今後も、第2次所沢市定員管理計画の方針(現状の職員規模を基準に、業務ごとのサービス提供体制を踏まえたうえで、業務量と職種ごとの人員数の適正なバランスを維持する)に則り、全体最適を旨とし、流動的かつ機動的に定数の配分・配置を行うこととする。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
令和4年度は、公営企業の地方債償還の財源に充てる繰出金が増加し、それらに充てられる基準財政需要額も減少したため、単年度の比率では前年度の4.89を上回る5.50となった。3年平均では令和元年度の3.02が算定対象から外れたことから平均値は前年を0.8ポイント上回る数値となり、全国・県平均との比較では低い水準を維持しているが、類似団体数値を上回る結果となった。今後も元利償還金の増加も見込まれるため、経費節減や借入れの適正化に努め、適正な比率水準の維持に努める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
将来負担額については、地方債現在高が前年度より約31億円の大幅減となり、その他の公営企業債等繰入見込額や退職手当負担見込額などの項目もすべて減少したことなどから、全体として42億円減少した。充当可能財源については、充当可能基金は約5億円の増となったが、基準財政需要額算入見込額などが減となり、充当可能財源の合計が前年度と比較して約15億円減少した。以上により充当可能財源が将来負担額より大きくなり、マイナス値となった。今後も、世代間負担の公平性とのバランスにも考慮し、将来を見据えて適切に、地方債の借入れ等による財源調達を行うとともに、限られた財源の有効活用を図り、引き続き適正な財政運営に努めていく。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費にかかる一般財源充当歳出(分子)は前年度比で28,794千円の増、経常一般財源等(分母)は同1,115,832千円の減となり、指標値としては0.5ポイントの増となった。令和4年度の人件費については、時間外勤務手当の45,261千円の増などの要因により3年度と比較して9,868千円の増となった。今後も引き続き、適正な人員管理と事務事業の効率化に取り組み、負担の軽減を図っていく。
物件費
物件費の分析欄
前年度より0.1ポイント減となったものの、類似団体や全国平均を上回っている。物件費にかかる一般財源充当歳出(分子)が、東部クリーンセンター費の電気計装設備借料(59,908千円)の皆減などにより前年度比261,021千円の減となったため、経常一般財源等(分母)が同1,115,832千円の減となったものの、指標値としては0.1ポイントの減となった。物件費は今後も増加傾向を示す可能性があるが、事務事業の見直し等により経費節減に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費の決算総額は、子育て世帯等臨時特別給付金費の4,369,576千円の減、住民税非課税世帯等臨時特別給付金費の1,398,764千円減などの影響により前年度比で3,767,739千円の減となり、指標値としては1.2ポイントの増となった。保育需要への対応や、高齢化に伴う福祉サービスの拡大など、今後も扶助費への増加が見込まれるが、市単独事業の見直しなどを図り、扶助費の抑制に努めていく。
その他
その他の分析欄
繰出金の経常収支比率が0.7ポイント増、また維持補修費の経常収支比率が0.3ポイントの増となり、全体では0.8ポイントの増となった。他会計への繰出金においては、独立採算性の観点を踏まえ、普通会計の負担額軽減に努めていく。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等は、ここ数年横ばいで推移し、類似団体や全国・県平均を上回っている。当市は、埼玉西部消防組合負担金3,818,870千円等の影響で、比率として高い水準にある。令和4年度においては、補助費等にかかる一般財源充当歳出(分子)が前年度比126,732千円の減額となったものの、経常一般財源等(分母)も同1,115,832千円の減となったため、指標値は前年度と同ポイントとなった。今後も引き続き、補助金の交付額や制度の見直しなど、事業の見直しに取り組み、経費の節減を図っていく。
公債費
公債費の分析欄
所沢駅西口土地区画整理事業債元金償還金の49,600千円の増などにより、公債費にかかる一般財源充当歳出は前年度比で20,924千円の増となり、指標値としては0.3ポイントの増となった。類似団体と比べて当市の値は低い水準を維持しているが、引き続き世代間負担の公平性に留意しながら、計画的な運用に努めていく。
公債費以外
公債費以外の分析欄
人件費や扶助費の増などにより前年度より2.4ポイント増となった。依然として類似団体や全国・県平均を上回っていることから、公債費以外の経費経常経費の削減とともに、新たな財源の獲得や事務事業の廃止を見据えた検討など、抜本的な見直しに努めていく。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
目的別歳出の分析欄
全ての項目において、類似団体平均を下回ったものの、議会費、総務費、農林水産業費、消防費、教育費、公債費については前年度と比較して微増となっている。それぞれの主な増要因としては、議会費については、旅費6,689千円の増、総務費については、市庁舎空調・給水設備改修設計業務委託料125,400千円の増、農林水産業費については、農業者支援事業補助金43,677千円の増、消防費については、消防団詰所の建設工事費95,920千円の増、教育費については、小中学校給食費保護者負担軽減補助金359,265千円の増、公債費については、元利償還金20,924千円の増となっている。一方で、民生費、衛生費、労働費、商工費、土木費は微減に留まっており、それぞれの主な減要因として、民生費については、子育て世帯等臨時特別給付金費4,369,576千円の減、衛生費については、新型コロナウィルスワクチン接種事業費625,706千円の減、労働費については、公共施設屋根改修工事費40,909千円の減、商工費については、所沢市観光情報・物産館建設工事費535,230千円の減、土木費については、区画整理事業における仮換地指定に伴う物件移転等補償料280,404千円の減となっている。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
性質別歳出の分析欄
積立金を除き、すべての項目で類似団体の平均値を下回る結果となった。歳出決算総額は、住民一人当たり339,742円となっている。主な構成項目のひとつである物件費は、住民一人当たり55,938円となっており、類似団体の平均を下回っているものの平成30年度から令和4年度まで年々増加している状況となっている。令和5年度についても、人件費や物価の高騰の影響によりさらに増加することが見込まれるところである。また、公債費については住民一人当たり22,553円となっており、類似団体の平均を下回っているところであるが、こちらも平成30年度から令和4年度まで年々増加している状況となっており、今後も公共施設の老朽化に係る工事や大規模な普通建設事業が予定されていることから増加していくことが予想される。当市は全体的に人口規模に対するコストは低水準となっているが、普通建設事業費のほか、扶助費や物件費、人件費なども今後増加が見込まれるため、事業費の精査や積極的な財源の確保に努め、引き続き健全な財政運営を行っていく。
実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)
分析欄財政調整基金は、令和4年度は取崩額が積立額を上回ったため、前年度比で残高788百万円減となり、標準財政規模比も0.97ポイント減となった。。実質収支額は、歳入・歳出ともに子育て世帯等臨時特別給付金の減により前年比減となったが、財政調整基金繰入金の増等による歳入が伸びたため2,349百万円の増となり、実質収支比率としては4.01ポイントの増となった。実質単年度収支額は、令和4年度は基金取崩額の増等により前年度比2,565百万円の減となり、標準財政規模に占める割合では3.94ポイントの減となった。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)
分析欄全ての会計において黒字を計上した。連結黒字額全体のうち、一般会計と水道事業会計の余剰額の合計が14,366百万円となり、連結黒字全体の70.1%を占めている。前年度と比較して黒字額は一般会計が2,408百万円増、下水道事業会計が358百万円増等により、連結黒字額総額では前年度を1,719百万円上回る20,507百万円となった。主な会計の実質収支額は以下のとおり。一般会計:9,996百万円水道事業会計:4,370百万円下水道事業会計:3,703百万円病院事業会計:522百万円介護保険特別会計:1,803百万円
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実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄令和4年度は、公営企業の地方債償還の財源に充てる繰出金が1.7億円増加したことなどにより、実質的な公債費が1.8億円増加した。一方、道路橋りょう費、地域振興費(人口)等の各事業に係る公債費分として見込まれた基準財政需要額が1.5億円減少したことなどにより、公債費等から控除される財源として1.1億円減少した。こうしたことから、実質公債比率の分子としては前年度より2.9億円の増となった。
分析欄:減債基金
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将来負担比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄令和4年度は新たな地方債の借入額よりも、元金償還額が上回ったため、地方債現在高は前年度から約31億円の減となった。また、基金のうち、特に道路調整基金や施設整備基金について、取崩以上に積立を行ったことから、将来負担額に充当可能な充当可能基金が前年度と比較して、約5億円の増となったが、基準財政需要額算入見込額などが減となり、充当可能財源の合計が前年度と比較して約15億円減少した。これらの理由により、充当可能財源が将来負担額を上回り、将来負担率の分子が約-8億円となった。
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基金残高に係る経年分析(2022年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)令和4年度は、基金全体として、6,154百万円を積立て、5,822百万円を取崩し、331百万円の増となった。積立金については前年度比759百万円減となっており、減の理由としては前年度分の補助金等の返還金が増額となり、前年度繰越金のうち基金積立の原資となる金額の減に拠るものである。特定目的基金については、施設整備基金や道路整備基金が前年度繰越金分により積立を行ったため、基金残高の増要因となっている。(今後の方針)市街地再開発整備事業等、特定の事業を目的とした基金は中長期的には減少傾向が見込まれる。一方で、公共施設の長寿命化計画に基づく施設の適正化・長寿命化が予定されており、財源については施設整備基金の活用も想定されていることから、必要な財源を計画的に確保するため基金を有効に活用していきたい。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)令和4年度は、普通交付税の追加交付や前年度繰越金により3,629百万円を積立て、財源調整として4,424百万円取崩したため、基金残高は788百万円減少した。(今後の方針)令和4年度は、年度末残高が788百万円減少することとなり、普通交付税の追加交付や前年度繰越金については後年度も継続的に見込める事由ではないことから、今後も年度間の財源調整や計画的な財政運営のため、適切に積立・取崩を行っていく。更には、災害や原油価格・物価高騰などに備えるため、当市においては標準財政規模の5%から10%となる約30億円から60億円程度の額は確保に努めていきたい。
減債基金
減債基金
(増減理由)設置していない。(今後の方針)設置の予定なし
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(主な基金の使途)・施設整備基金:公用又は公共用に供する施設の修繕その他の整備事業・中心市街地再開発整備基金:市庁舎跡地等再開発事業をはじめとする中心市街地再開発整備事業・道路整備基金:道路整備事業(主な増減理由)・施設整備基金:市民文化センター改修工事や短期修繕計画に基づく施設整備事業等の財源として815百万円を取り崩した一方、翌年度以降の施設整備事業のため前年度繰越金のうち1,802百万円を積み立てたため987百万円の増・中心市街地再開発整備基金:中心市街地整備事業等で50百万円取り崩した一方、積立は無しのため50百万円の減・道路整備基金:道路維持補修事業のため200百万円取り崩した一方、翌年度以降の道路整備事業のため500百万円積み立てたことにより300百万円の増(今後の方針)公共施設等の長寿命化計画に基づく施設改修等、各事業を円滑かつ計画的に実施していくため、それぞれの基金の設置目的に応じて基金を有効に活用していきたい。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産減価償却率は、固定資産の新規取得より減価償却が進んだため前年度と比較し増加したものの、類似団体平均及び全国・埼玉県よりも低く、有形固定資産全体としては老朽化が著しく進行している状況にはないと判断できる。ただし、施設類型ごとに減価償却率に偏りが見られ、著しく減価償却率の高い施設類型については注視していく必要がある。今後も、公共施設長寿命化計画に基づき、適切に公共施設を維持管理していく。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
債務償還比率は、前年度と比較して減少し、類似団体平均及び全国・埼玉県平均よりも低い。減少した主な要因としては、将来負担額に充当可能な充当可能基金が前年度と比較して、約36.6億円増加したことなどにより実質的な将来負担額が前年度と比較して総額で約21億円減少したこと等があげられる。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率については、基金を取り崩した以上に積み立てたことにより、充当可能基金額が増加し、実質的な将来負担額が減少したことから、低くなった。その結果、類似団体との比較では依然として低い水準を保っている。また、有形固定資産減価償却率については上昇傾向が続き、特に「橋りょう・トンネル」に係る減価償却率は76.4%、「児童館」に係る減価償却率は75.1%と類似団体平均値より高い。今後も、公共施設長寿命化計画に基づき、将来負担の負担額を抑える取り組みと合わせ、更新及び統廃合に要する費用の財源として、計画的な基金・起債管理を進めていく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
類似団体と比較して実質公債費比率は高く、将来負担比率は低い。実質公債費比率の増加の主な要因は、複数の大規模事業による借入により元利償還金が年々増加していること等があげられる。今後数年についても、借入を伴う大規模な事業を予定しており、一定期間の間は地方債残高増による将来負担比率の上昇及び償還額増による実質公債費比率の上昇が予測される。世代間負担の公平性とのバランスに考慮し、引き続き将来を見据えた計画的な借り入れを行い、財政健全性の維持に努めていく。
施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)
施設情報の分析欄
令和3年度の有形固定資産減価償却率は55.3%となっており、類似団体内平均及び全国・埼玉県平均よりは低いものの、「学校施設」や「児童館」、「庁舎」等は70%を超えている。中でも学校教育系施設は公共施設の延べ床面積全体の半数以上である52.1%を占めていることから、有形固定資産減価償却率が71.8%となる「学校施設」の老朽化の影響は大きいと言える。「学校施設」は、一人当たり面積が1.063㎡と類似団体内平均及び全国・埼玉県平均と比較しても少ないが、児童生徒数がピーク時と比較して大きく減少していること、施設規模が大きく多額の維持管理費用を要することが見込まれること等を総合的に勘案し、施設の集約化・複合化等を検討していく。その他、類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、「橋りょう・トンネル」(76.4%)である。「橋りょう・トンネル」については、橋梁長寿命化計画に基づき、計画的に点検・診断を実施しており、この結果に基づき長寿命化工事を実施する。今後も継続的に点検を実施し、管理していく。また、有形固定資産減価償却率76.2%となっている「児童館」については、単館児童館は、まちづくりセンター、コミュニティセンター、学校等へ機能を移転するなど、施設の集約化・複合化など検討していく。同様に有形固定資産減価償却率75.9%と高くなっている「公営住宅」は、昭和40年代に建設された建物があることから、大規模改修や更新の時期を迎えるにあたっては、施設の必要性について入居者の状況に応じつつ施設集約化・複合化等についても総合的に検討していく。
施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)
施設情報の分析欄
一方、有形固定資産減価償却率が低い施設は、「道路」、「図書館」、「一般廃棄物処理施設」、「福祉施設」等であり、この中で特に低いのが、「図書館」及び「一般廃棄物処理施設」である。「図書館」については、平成21年度に取得した資産の取得価額が図書館全体に占める割合が高く、比率を下げる要因となっている。また、「一般廃棄物処理施設」について、比率が低くなっている要因は、令和2年度に延命化工事をした「東部クリーンセンター」が令和2年度に算入されたことによるものである。いずれにせよ、施設の老朽化度や保全優先度、総量の適正化などを考慮しながら、施設の長寿命化とライフサイクルコストの縮減を図っていく。
財務書類に関する情報①(2021年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前年度末から41億円の増となった。固定資産においては、増額分以上に減価償却等が進んだ一方で、基金について施設整備基金等が増加し、前年度比6億円の増加となった。また、流動資産においても、現金預金や財政調整基金の増加により前年度比34億円の増となった。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は1,062億円となり、前年度比284億円の減少(21.1%)となった。前年度と比較して経常収益は微減、経常費用は284億円と大きく減少したため、差額である純経常行政コストは282億円の減少となった。経常費用減少の主な要因は、移転費用(補助金等)である特別定額給付金の344億円減である。一方で、経常費用の約31%を占める物件費等については、新型コロナウイルスワクチン接種業務委託等の増加により、前年度と比較して20億円増となった。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、令和3年度の財源は1,065億円となっており、その内訳は税収等686億円、国や県からの補助金収入が379億円となった。財源1,065億円が純行政コスト1,034億円を上回っていることから、当該年度中に発生したコストを財源で賄うことができている。本年度末純資産残高は、前年度と比較して46億円増加した。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は106億円、投資活動収支は▲85億円、財務活動収支は▲4億円となり、本年度資金収支額は17億円となった。業務活動収支は、特別定額給付金事業費や新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用した事業費の減少により、収入・支出ともに大幅に減少したが、普通交付税の増加による税収等の増加により、前年度と比較して37億円黒字が増加した。投資活動収支は、前年度の大規模な公共施設等整備費支出がなくなったことや、基金積立金支出の増加、繰入金収入の減少により前年度と比較して赤字額が32億円増加した。財務活動収支は、リース取得した資産に係る費用や、元金償還開始に伴う地方債償還支出の増加分を、臨時財政対策債の増等による地方債発行収入等の増加分等が上回り、3億円増加した。
財務書類に関する情報②(2021年度)
1.資産の状況
人口一人当たりの資産総額は、人口微減及び資産合計増となり、前年度増となった。有形固定資産減価償却率の増加は、償却資産の新規取得より減価償却が進んだことによる。依然として類似団体平均値よりは低く、老朽化が著しく進行している状況にはないと判断できる。
2.資産と負債の比率
将来世代負担比率は、各種工事のために新たに借り入れた地方債により地方債残高が増加したため、0.2ポイント増加となった。依然として類似団体平均値より低く、財政状況は問題ないといえるが、世代間負担の公平性とのバランスにも考慮し、将来を見据えて適切に財源調達を行っていくよう努める。
3.行政コストの状況
主に特別定額給付金の補助金等の費用の減少により純行政コストが減少したため、住民一人当たり行政コストは8万円減少した。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は、類似団体平均を下回っている。近年、大規模な施設更新などの投資を行い、今後も大規模な投資的事業が予定されているため、財政負担の増加を見込む必要がある。基礎的財政収支は、プラスの数値となり、地方債発行収入に依存しない財政運営が行われたことを意味する。今後も持続可能な財政運営を図るため投資的支出に注視していく必要がある。
5.受益者負担の状況
一般的に平均的な値は2%から8%程度と言われており、所沢市はその範囲内となっている。類似団体平均を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっているが、受益者負担の観点から税負担の公平性・公正性や透明性の確保も努める。
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