地域において担っている役割
急性期医療の役割を担う地域の急性期基幹病院として、がん治療、小児・周産期医療、救急医療等の高度で専門的な医療を提供するとともに、より重篤な患者への対応に注力できるよう、地域の医療連携のネットワークを強化しています。また、新基準での災害拠点病院、DMAT指定病院となり災害医療体制の強化に努め、神奈川県がん診療指定病院に指定される等、病院機能の充実を続けています。
経営の健全性・効率性について
医業収益は順調に推移する一方で、医業費用が収益を上回る伸びを示す状況にあり、その結果、平成28年度以降、3年続けて経常収支比率が100%を大幅に下回る比率となっています。支出増の主な要因としましては、夜勤体制確保を目的とした新たな看護師の採用により人員が増えたことや、電子カルテシステムの導入により維持管理費が増加していることや新たな医療機器の購入に伴う保守点検費用などが増加していることが挙げられます。また、安定的な病院経営を行っていくために、一般会計からの繰出金について、基準の見直しを図っていく予定です。
老朽化の状況について
当院の現在の建物は、平成12年に西側が、平成15年に東側がそれぞれ完成し、現在まで時代の要請に応えるために診療機能の充実を進め、その都度必要な改修を行ってきました。なお、平成29年度より、病院本館機能の充実を図るため、別棟建設工事をおこない、令和元年度に完成する予定です。また、医療機器の更新については、耐用年数を大幅に過ぎた機器が多数あるもの、修理できるものについては、修理対応をおこない、修理対応できない機器については、現場と調整を行いながら更新しています。
全体総括
平成28年度以降、3年連続で大幅な赤字決算が続き、茅ヶ崎市立病院の経営改善については喫緊の課題と受け止め、令和元年9月に「茅ヶ崎市立病院の経営改革について(茅ヶ崎市立病院リバイバル・ロードマップ)」を策定し、将来にわたり健全な経営環境のもと、地域の基幹病院として市民に安全で良質な医療が提供できるよう、集中的に経営改革に取り組んでいます。今後、病院の規模の適正化に関する事項や経営形態の変更に関する事項などの検討を行います。