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平成24年度は、分母である基準財政需要額において、既存の特例費目の縮減となる地域経済基盤強化・雇用等対策費などの減などがあったものの、生活保護費、社会福祉費などの福祉関係経費の増や、臨時財政対策債等の特例債の増に伴う公債費の増などにより需要額は増加した。分子となる基準財政収入額においては、子ども手当や評価替えに伴う固定資産税の減などはあったものの、個人市民税、法人市民税の増などにより、基準財政収入額は増加した。基準財政需要額、基準財政収入額がともに増となったが、収入額の増が需要額の増を上回ったため財源不足額が縮小し、単年度の財政力指数は前年度より上昇したものの、3ヵ年平均では単年度数値入れ替えにより低下となった。今後も普通交付税制度の動向を注視するとともに、市税をはじめとした自主財源の確保に引き続き努めていく。
分母となる経常一般財源は、地方税や地方交付税、、臨時財政対策債等が増となったため1.6%増となっている。また、分子となる経常経費充当一般財源においては、物件費や扶助費充当経常一般財源の増加などにより、2.2%の増となり、経常収支比率は0.5ポイント上昇した。引き続き、物件費等の経常経費の抑制に努めるとともに、税をはじめ使用料等の自主財源の確保に努めていく。
人口1人当たり人件費・物件費等決算額は、類似団体の全国平均を下回っている。人件費については、退職者の補充を最低限に抑え、再任用職員の活用を図ることにより総人件費抑制に努めている。平成24年度は、19年度から実施している給与構造改革の諸施策について、引き続き推進を図った。今後も給与水準の適正化と人員の最適配分に努めていく。物件費・維持補修費については、経常経費に対する配分予算や配分予算におけるマイナスシーリングの導入などにより節減に努めている。民間委託の推進など、物件費が増加する要因もあるが、今後も経常経費の節減に努め、人件費などを含むトータルコストを考慮し、行政運営に取り組む。
ラスパイレス指数は、類似団体の全国平均との差が徐々に広がっている。職員の給与については、民間準拠を基本とする人事院勧告に基づいて、水準の適正化を図ることとしている。今後も、人事院勧告に準拠することを基本に社会経済情勢の変化や他の地方公共団体の動向等を考慮しつつ、引き続き適正な給与水準を維持できるよう努めていく。
平成17年度から平成22年度までの5年間においては、総職員数を4.67%(125人)削減することを目標値とする定員管理計画を定め、取組を進めた結果、5.12%(137人)の削減を図り目標を達成した。こうした取組を進めた上で、平成27年4月の中核市移行を目指し、特に保健所設置に伴う専門職員を必要数確保するなど、市民サービスを低下させることなく、行政需要に的確に対応できる人員体制の整備に努めている。なお、平成25年4月1日時点での普通会計部門における一般職員等数は1,935人とした。
本市の場合、健全化基準が25%、再生基準が35%となるが、平成24年度は平成23年度の10.5%に比べ0.3ポイント減少した。これは、元利償還金にかかる額が増加したものの公債費に準ずる債務負担行為にかかる額が減少したことなどよるものである。現在、地方債許可団体への移行基準である18%を下回ってはいるが、地方債は後年度の償還が財政の弾力性を阻む要因となることから、引き続き中長期的視点で、新規発行の抑制に努めていく。
本市の比率は、類似団体平均を上回るものの、前年度に比べ8.3ポイント減少している。比率が減少した主な要因としては、越谷市土地開発公社に係る債務負担の解消等による債務負担行為支出予定額の減少、特別会計等への繰入見込額の減少、職員給与の減少等に伴う退職手当負担見込額の減少などが挙げられる。
人件費に係る経常収支比率は、ほぼ類似団体平均となっている。本市では、平成19年4月1日より給与構造改革の諸施策を講じた新たな給与制度を導入するとともに、平成22年度までを計画期間とする集中改革プランの取組等により、職員数の計画的な削減に努めてきた。また、公営企業会計等の人件費に充てる繰出金等の人件費に準ずる費用等を合計した場合の人口1人当たりの歳出決算額は、類似団体平均を下回っており、今後もこれらを含めた人件費関係経費全体について抑制に努めていく。
本市の比率は、類似団体平均を下回っている。本市では、経常経費に対する配分予算や配分予算におけるマイナスシーリングの導入などにより節減に努めている。予防接種の拡大などにより物件費が増加する要因もあるが、指定管理者制度等の活用によりコスト削減に努めているところである。今後も人件費から物件費へのシフトが進む状況にあるが、さらなる経常経費の抑制や適正な執行に努めていく必要がある。
本市の比率は類似団体を0.6ポイント下回っている。類似団体に比べ老年人口比率が低いことなどが要因であるが、児童手当及び子ども手当に係る経費やこども医療給付費、生活保護扶助費の急激な伸びや、老年人口比率が増加していることなどから、近年は他団体と同様に数値は上昇傾向にある。今後も福祉サービス水準を維持しながらも、各種サービスに係る受給資格審査の適正化や各種手当への特別加算等の見直しを進めていくことで、扶助費の上昇を抑制するよう努めていく。
本市の比率は、類似団体平均を下回っている。介護保険事業や国民健康保険事業などへの繰出金が全体として減少しているとともに、経常収支比率の分母となる経常一般財源収入額が増加したため、比率は前年度から0.3ポイントの減少となった。今後も引き続き、独立採算の原則による使用料などの適正化を図り、普通会計の負担軽減に努めていく。
本市の比率は、類似団体平均を下回っている。その要因として、市単独の補助金に対する客観的な評価や、補助金の抑制に努めたこと等が挙げられる。今後も、評価の低い補助金には見直し計画等に基づく効果の拡大や減額、終期の設定等の改善を図るとともに、定期的な補助制度の見直しを継続し、補助目的の明確化と効果の拡大に努めていく。
本市は臨時財政対策債など特例債の元利償還金が増加する一方、通常債の借入れについては毎年度50億円以下に抑制しているため、平成24年度では特例債も含めた市債発行額より元金償還額が多く、後年度の財政負担の軽減に努めている。また、準元利償還金を含めたベースでは、平成24年度は平成23年度に比べ土地開発公社に係る債務負担行為の解消などにより、人口1人当たりの決算額は類似団体平均を2.1ポイント上回っている。今後も、公営企業債、一部事務組合の元利償還金に対する繰出金、負担金などが減少傾向にあることから、公債費は減少するものと見込まれる。
本市の比率は、類似団体平均と比較して3.5ポイント低い70.1%となっている。また、平成21年度及び22年度に減少となったものの、全体的にはやや上昇傾向にあり、平成24年度は前年度と比べ0.7ポイント上昇している。今後も税収の大幅な増加が見込めない状況であり、引き続き経常経費について抑制に努めていく。
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