中之条町：電気事業

経営の状況について

・収益的収支比率及び営業収支比率は平成26年度以降一定である。収益的収支比率及び営業収支比率の数値は、ともに100%以上であるので収支は黒字であり、今後も現状維持を目指す。・供給原価は平均値より高い傾向である。総費用についてはリース料や施設管理委託料などが高額で毎年一定の経費がかかり、総費用を大幅に減少させることは難しい。供給原価を下げていくには年間発電量を増加させることが望ましく、改善策として沢渡温泉第１発電所の設備修繕を行ったり、発電量の少なくなる冬期には除雪作業で発電環境を整えるなどの対策をとっている。・EBITDA（減価償却前営業利益）について平成26年度と比べると数値が減少しているのは、平成26年度と比べて総費用が増加したのが要因と考えられる。平成27年度には新しい太陽光発電所の用地取得費支払があり、平成28年度からは消費税納付が始まり、結果として総費用が増え、EBITDA（減価償却前営業利益）の数値が減少したと思われる。

経営のリスクについて

・修繕費が毎年０であるのは、施設管理は施設管理委託料として委託業者に対し一括で費用を支払っているため、原則として修繕があった場合でも町に費用は請求されない。そのため実際の修繕にかかった費用がどのくらいかを町としては把握をしていないため修繕費は０となっている。・設備利用率について多少低下傾向が見られる。ゆるやかな低下であるが、今後の設備利用率を維持・向上のためには除草・除雪作業等の発電環境を整える維持管理が重要である。・FIT収入割合は100％である。FIT調達期間終了後については、事業廃止予定である。・沢渡温泉第1太陽光発電所及び沢渡温泉第2太陽光発電所の発電設備はリース料を支払って設備を使うリース契約である。そのためリース料の支払いをしていく代わりに、企業債はかかっておらず、企業債残高対料金収入比率は事業開始の平成25年度から0%のままである。

全体総括

経営戦略策定の時期については現在のところ未定であるが、20年間の特別措置法適用期間は安定した収入が見込まれ経営状況は良好である。またFIT調達期間終了後は事業廃止予定である。当面は現状維持のため、各発電施設で発電環境管理を重要視し、より安定した発電量を確保していきたい。