経営の健全性・効率性について
経常収支比率については、平成27年度において大きく伸びているものの、年々悪化していることには変わりなく、100%を割り込む状況にある。これは、人口減少や世帯数の減に伴い下水道使用料収入が減少していることに関連性があり、今後は人口及び世帯数の増加は見込めないことから引き続き経営健全化へ向けた取組が必要となる。また、経費回収率についても、料金水準は類似団体と比べ、やや高めであるものの、これも下水道使用料収入の低下により、更なる悪化が予想されることから、現時点では必要ないものの、今後の状況を勘案したうえで、経営の効率化を進めつつ、適切な下水道料金体系を整備し、新料金制度への移行を検討する必要性がある。
老朽化の状況について
根室市の管渠施設については、昭和46年度から現在に至るまで汚水管及び雨水管あわせて約139kmを整備し、維持管理を行っているが、40年以上経過している管渠もあるため、今後についても国の補助制度の活用、ストックマネジメント計画を策定するなど老朽化対策や延命化などの改築・更新が必要となってくる。
全体総括
将来的に水洗化人口の増加が見込められず、施設の老朽化が進むという厳しい状況の中、人件費や設備の投資額の合理化に努めたうえで収支均衡を図る必要性が生じる。そのうえで収支均衡が図れない場合は料金体系を見直す必要があると考える。