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地方財政ダッシュボード

愛媛県八幡浜市の財政状況(2017年度)

🏠八幡浜市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2017年度)

財政力指数の分析欄

長引く景気低迷、過疎化による個人・法人市民税の減収、地価の下落による固定資産税の減収などから0.35と類似団体平均を0.04下回っている。退職者不補充等の定員管理・給与の適正化、第三者機関の補助金検討委員会による補助金の見直し、指定管理者制度の積極導入、投資的経費の抑制等、歳出の徹底的な見直しを実施する。また、税収の徴収率向上対策、債権管理室による税外債権の回収、市有財産の売却、広告事業、ふるさと納税のPRの強化等の歳入確保に努める。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は、平成24年度から90%台で推移し、29年度は94.7%と類似団体平均を2.5ポイント上回っている。人件費・扶助費・公債費の義務的経費については、いずれも類似団体平均を下回っているが比率が高くなっているのは、市で自治体病院を抱えることによる繰出金や公共下水道の整備率が高いことに伴い公共下水道事業会計へ公債費の繰出金が多くなっているためである。今後、経常経費の中で構成比が大きい人件費については、退職者不補充等の定員適正管理により抑制に努め、繰出金については、全ての特別会計で経費支出の効率化に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

投資的経費の増加に伴う事業費支弁人件費の増加や退職者数の増に伴う退職手当の増加により前年度に比べ4,497円増加しているが、類似団体平均を400円下回っている。人件費のうち職員給については、類似団体平均を下回り、定員管理計画の成果が表れているが、物件費については平均を上回っている。これは、八幡浜市行政改革大綱に基づき、業務の民間委託を推進し、職員人件費等から委託料(物件費)へシフトしていることや職員数の削減により臨時職員が増え、賃金(物件費)が増加していることが要因となっている。今後も民間委託が可能な業務については適宜見直しを行う。

ラスパイレス指数の分析欄

現行の給料表は人事院勧告を完全実施し、手当の見直し等を行っており、ラスパイレス指数は類似団体平均と同じ数値となっている。人事評価制度の導入などにより、職務・職責に応じた給与構造への転換を図り、今後も類似団体平均水準を維持する。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

入力類似団体平均を1.23人下回っており、定員適正化計画の成果が表れている。定員適正化計画(計画期間:平成17年度~22年度、22年度~26年度)において、79人の削減を行い、合併(平成17.3.28)以降、退職者の不補充等により目標数値以上に職員数を削減してきたが、過剰な職員数の削減は住民サービスの低下をまねくおそれがあるため、今後は、定員適正化計画(27年度~31年度)に基づいて中長期的な視点で職員採用を実施し、適正な人員配置に努める。

実質公債費比率の分析欄

平成21年度まで17.0%前後であった比率は、22年度から資本費平準化債を発行したことにより改善され、その後は安定している。29年度は、既発債の償還終了に伴う元利償還金の減少等により11.1%と前年度から0.7ポイント改善されたものの、類似団体平均では1.3ポイント上回っている。今後は、耐震フェリー桟橋整備事業等の大型事業を実施する予定であるため、事業の優先度・必要性を厳しく精査するとともに、過疎債等の交付税措置率の高い起債を優先発行し、比率の急激な上昇を抑制する。

将来負担比率の分析欄

平成21年度まで150%前後であった比率は、22年度から資本費平準化債の発行により下水道事業への繰出金を抑制したことで飛躍的に改善された。29年度は前年度の市立八幡浜総合病院改築工事の大型事業が終了したことにより起債発行が抑えられ77.9%と9.5ポイント改善されたものの、類似団体平均では24.7ポイント上回っている。今後は、33年度にかけて実施する耐震フェリー桟橋整備事業等の大型事業により地方債現在高が増加し、比率は上昇する見通しであるが、33年度以降は投資的経費を縮小し、地方債現在高の縮減に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2017年度)

人件費の分析欄

平成29年度については、退職者数の増に伴う退職手当の増加により、人件費に係る経常収支比率は前年度に比べ0.1ポイント悪化したが、定員適正化計画により人員削減を行ってきたため、類似団体平均では2.5ポイント下回っている。今後数年間は退職者が比較的多い年が続く見込みであり、退職手当の増加が見込まれるため、退職者不補充などの定員適正管理により人件費の抑制に努める。また、状況に応じて退職手当債の活用も検討する。

物件費の分析欄

物件費に係る経常収支比率が類似団体平均より高くなっているのは、八幡浜市行政改革大綱に基づき、業務の民間委託を推進し、職員人件費等から委託料へシフトしていることや職員数の削減により臨時職員が増え、賃金が増加していることが要因である。南環境センター運転管理業務、ゴミ収集運搬業務等の清掃費関係、養護老人ホーム管理、市民スポーツセンター管理が民間委託の主なものであり、今後も積極的に進めていく。

扶助費の分析欄

扶助費に係る経常収支比率は、類似団体平均以下の水準で推移している。これは、社会福祉、児童福祉、老人福祉において、各分野とも人口減少により給付も減少しているためと考えられる。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率は類似団体平均を5.5ポイント上回っている。これは、公共下水道の整備率が高いことに伴い、公共下水道事業会計への公債費の繰出金が高い水準で推移していること及び高齢化による介護保険事業会計への繰出金が主な要因である。今後は、下水道事業については独立採算の原則に立ち返った使用料の見直しにより経営の健全化に努め、介護保険事業においても介護保険料の適正化を図る。

補助費等の分析欄

補助費等に係る経常収支比率が類似団体平均より高くなっているのは、広域消防の施設事務組合への負担金及び市立八幡浜総合病院への負担金が多額になっているためである。消防、病院への負担金は地域住民の安全・安心のために必要なものであるが、年々増高する補助費等を抑えるため経営改善努力を促す必要がある。また、補助金については、補助団体の活動・運営状況等を的確に把握し、廃止・縮小などの見直しを図る。

公債費の分析欄

公債費に係る経常収支比率は、類似団体平均を1.4ポイント下回っている。過去の大型事業の償還終了により元利償還金額は減少しているが、中学校校舎耐震改修事業、大島地区種苗生産施設整備事業等の償還が始まることにより、今後は公債費の増加が見込まれるため、起債の新規発行を伴う普通建設事業を抑制し、臨時財政対策債を除く起債発行額を原則として元金償還額より抑える方針とする。

公債費以外の分析欄

公債費以外に係る経常収支比率は、類似団体平均を3.9ポイント上回っている。委託料等の物件費0.1ポイント、広域消防、市立八幡浜総合病院への負担金等の補助費等5.0ポイント、公共下水道事業等への繰出金5.5ポイントなどが要因である。経常収支比率を改善するには、経常一般財源の増加も大きな要因となるため、市税の収納率向上や市有財産の売却等、歳入確保に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

農林水産業費において一人当たりコストが類似団体と比較して高くなっているのは、農産物加工施設を整備したためである。また、土木費が前年度と比べ大きく増加しているが、これは、耐震フェリー桟橋整備事業やシーロード八幡浜浮消波堤改修事業等の大型事業を実施したことによるもの。衛生費は前年度と比べ大きく減少しており、これは、市立病院改築事業分の繰出金の減等によるもので、教育費の減少は、スポーツセンター改修事業の減によるものである。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

歳出決算総額は、住民一人当たり585,482円となっている。主な構成項目である人件費は、住民一人当たり83,647円となっており、定員適正化計画の成果の表れにより類似団体平均以下の水準で推移している。平成28年度から増加しているのは、退職者数の増に伴い退職手当が増加しているためである。物件費は住民一人当たり83,011となっており、一人当たりコストが高い状況となっている。これは、八幡浜市行政改革大綱に基づき、業務の民間委託を推進し、職員人件費等から委託料(物件費)へシフトしていることや、職員数の削減により臨時職員が増え、賃金(物件費)が増加していることによるものである。補助費等及び繰出金が類似団体と比較して一人当たりのコストが高い状況となっているのは、市で自治体病院を抱えることによる繰出金や公共下水道の整備率が高いことに伴い、下水道事業会計へ公債費の繰出金が多くなっているためである。下水道事業会計への繰出金が大きなウエイトを占めているが、29年度に面整備が完了したことにより、今後は緩やかに減少していくものと見込まれるが、全ての特別会計で経費支出の効率化に努める。普通建設事業費(うち更新整備)が類似団体平均より高くなっているのは、耐震フェリー桟橋整備事業、シーロード八幡浜浮消波堤改修事業、水産物供給基盤機能保全事業等の大型事業を実施したことによる。今後は「公共施設等総合管理計画」に基づき公共施設等の全体を把握し、長期的視点をもって更新・統廃合・長寿命化を計画的に行うことにより、財政負担を軽減・平準化する。

実質収支比率等に係る経年分析(2017年度)

分析欄

昨年度は市立病院改築事業に伴う繰出金、耐震フェリー桟橋整備事業、王子の森公園整備事業、中学校耐震改修事業等の大型事業の実施により財政調整基金の取崩しを行ったが、29年度は大型事業が少なかったこと、農業所得が増加したこと等により基金を積み増すことができ、標準財政規模の10%超を持続している良好な状態である。実質収支額は前年度に比べ1.15ポイントと改善されているが、事業の優先度・必要性を厳しく精査し、歳出の見直しを進めるとともに、今後も財政調整基金を積み増しできるよう歳入と歳出のバランスを考え、財政の健全化に努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2017年度)

分析欄

平成29年度において、全ての会計で実質赤字は生じていないため、連結実質赤字比率は0%である。過去においても赤字となった会計はなく、良好な状態となっているため、現在の財政状態を維持していく。

実質公債費比率(分子)の構造(2017年度)

分析欄

既発債の償還終了により元利償還金は減少しているが、普通建設事業に係る起債償還に伴い高い水準にある。公営企業債の元利償還金に対する繰入金は、市立病院改築事業に伴う企業債発行により平成25年度から増加傾向にある。算入公債費等は、近年過疎債等の算入率の高い起債を優先発行しているため今後増加する見込みであり分子の改善要因となるが、起債発行額を元金償還額より抑える方針とし、比率の改善に努める。

将来負担比率(分子)の構造(2017年度)

分析欄

一般会計等に係る地方債の現在高は、普通建設事業に伴う起債発行により高い水準で推移している。公営企業債等繰入見込額は、公共下水道の整備率が高いことに伴う公共下水道事業会計への繰入が高止まりしていることに加え、市立八幡浜総合病院改築事業に伴う企業債発行により、平成25年度からさらに増加している。過疎債等の算入率の高い起債を優先発行していること等により、基準財政需要額算入見込額が9年連続で増加していることは分子の改善要因ではあるが、今後は普通建設事業を縮小し、地方債現在高の減少に努める。また、充当可能基金である財政調整基金及び減債基金の積み増しを行い、比率の改善に努める。

基金残高に係る経年分析(2017年度)

基金全体

(増減理由)前年度と比較して48百万円増加しているが、これは、決算剰余金の1/2を積み立てたことによる財政調整基金の増及び平成29年度に売買された旧土地開発公社の土地売払い代金を減債基金に積み立てたことによるもの。(今後の方針)当市は財政力が弱く、交付税等の動向に大きく左右されるため、今後も厳しい財政状況を見込んでいる。各種基金の有効活用を図り、将来の財政需要、経済情勢の変化に備え、財政の健全な運営を図る。

財政調整基金

(増減理由)前年度と比較して45百万円増加しているが、これは、平成28年度に財政調整基金を4億円取り崩した後、地方財政法第7条に基づき決算剰余金の1/2を積み立てたことによるもの。(今後の方針)今後も、人口減少に伴う市税や交付税の減少を見込んでおり、また、災害等の予期せぬ事態に備えて、将来を見据えた適正な水準を維持するよう努める。

減債基金

(増減理由)前年度と比較して20百万円増加しているが、これは、土地開発公社解散にあたって、市の代位弁済の原資として第三セクター等改革推進債を借り入れた際、借入の条件として、土地開発公社から市へ所有権移転された土地が売却された場合、減債基金へ積み立てることとしており、平成29年度に売買された旧土地開発公社の土地売払い代金を減債基金へ積み立てたもの。(今後の方針)市債の償還に必要な基金であるため、繰上償還等が発生した場合は同基金を活用し、財政の健全な運営を図る。

その他特定目的基金

(基金の使途)地域振興基金:八幡浜市における市民の一体感の醸成及び地域振興を図る。地域福祉基金:本格的な高齢社会を迎え、地域の置ける高齢者等の保健及び福祉の増進を図る。(増減理由)地域振興基金については、新八幡浜市市誌印刷製本事業等へ充てたことによるもの。地域福祉基金については、地域における高齢者等の保健及び福祉の増進を図るため、民間団体・ボランティア団体へ助成したもの。(今後の方針)地域振興基金については、新市建設計画に位置付けられた事業の推進を図る財源として活用を検討していき、その他の特定目的金についても、それぞれの目的に応じて適切な活用を図る。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2017年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率は、道路・橋りょう・トンネル等の生活インフラ資産、保健センター等の老朽化比率が高いことが要因と思われる。今後、施設の更新については、固定資産台帳等を活用し施設の経年状況等を比較・分析しながら、中長期的な視点で検討することとしたい。

債務償還可能年数の分析欄

過去に実施した大型事業の地方債残高は減少傾向にあるものの、債務償還可能年数は類似団体と比べると長くなっているため、地方債借入の際は、事業の必要性を精査し、臨時財政対策債、災害復旧事業債等を除く地方債について、発行額を原則として元金償還額以下に抑える方針で取り組んでいく。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

当市の将来負担比率、有形固定資産減価償却率は、類似団体平均値と比べ上回っており、将来負担比率は、市立八幡浜総合病院改築事業に伴う企業債発行に伴い地方債残高が大幅に増加したことによるもので、有形固定資産減価償却率は、道路・橋りょう・トンネル等の生活インフラ資産、保健センター等の老朽化比率が高いことが要因と思われる。今後、施設の更新については、固定資産台帳等を活用し施設の経年状況等を比較・分析しながら、中長期的な視点で検討することとしたい。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率については、市立八幡浜総合病院改築事業に伴う企業債発行に伴い地方債残高が大幅に増加したことで、平成27年度に大きく上昇したものの、平成29年度は減少となった。実質公債費比率については、平成25年度以降、上昇に転じているが、既発債の償還が進んだこと、また合併特例事業債、過疎対策事業債等、交付税算入率の高い起債発行の割合が増えていることにより、平成28年度は減少となった。今後も八幡浜港フェリー桟橋再整備事業、防災行政無線デジタル化事業等の大型事業の実施により、起債発行額が高い水準で推移することが予想されるが、発行額を元金償還額より抑える方針を原則とし、交付税算入率の高い起債を優先発行することなどにより比率の改善に努める。

施設類型別ストック情報分析表①(2017年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

これらの施設の中でも、橋りょう・トンネル等の生活インフラ資産、幼稚園・保育所・学校施設については類似団体数値と比べ大きく上回っている。生活インフラ施設は市民が生活する上で必要不可欠のものであるが、幼稚園・保育所や学校等の施設は、昭和40~50年代にかけて、全国的に進められた非木造校舎への増改築により建築されたものが多く老朽化が進んでいる。今後については、当市の将来を見据えて統廃合・複合施設にするなどして検討していく必要がある。

施設類型別ストック情報分析表②(2017年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

これらの施設の中でも、特に保健センター・保健所について類似団体数値と比較して大きく上回っている。当市の保健センターは昭和38年に建築され平成11年に改修を行っているが、築56年を経過して老朽化が激しく、更新が必要な時期が来ている。中長期計画上では、令和4~5年にかけて施設の更新を行う予定としている。

財務書類に関する情報①(2017年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が前年度末から1,102百万円の増加(+2%)となった。金額の変動が大きいものはインフラ資産であり、耐震フェリー桟橋整備事業等の実施により729百万円増加した。今後は、市立八幡浜総合病院事業会計繰出金が病院建設に伴い増加していることに加え、下水道事業への繰出金も高い水準で推移する中、老朽化の進む各施設の更新や改築も計画的に実施する必要があり、今後は過剰な投資をしないよう費用対効果を慎重に判断し、さらなる経費節減に努める。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は17,021百万円で前年度比726百万円の減額となった。内訳として、業務費用の方は移転費用より多く、最も金額が大きいのは物件費等(5,371百万円)で、純行政コストの33%を占めている。施設の集約化・複合化事業に着手するなど、公共施設等の適正管理に努めることにより、経費の縮減に努める。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、財源(16,831百万円)が純行政コスト(16,135百万円)を上回ったことから、本年度差額は696百万円(前年度比+741百万円)となり、純資産残高は641百万円の増加となった。特に、本年度は、補助金を受けて耐震フェリー桟橋整備事業や保内総合児童センター建設事業等の大型の投資的事業を行ったため、財源に当該補助金の額が計上される一方、当該施設取得による行政コストの計上は減価償却により徐々になされるため、純資産が増加していることが考えられる。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等において、投資活動収支については、耐震フェリー桟橋整備事業や保内総合児童センター建設事業等の大型の投資的事業を実施したことから△1,165百万円となり、財務活動収支については、地方債の発行額が地方債償還支出を上回ったことから59百万円となったが、業務活動収支は1,096百万円であったため、本年度末資産残高は10百万円減少し、304百万円となった。

財務書類に関する情報②(2017年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

当市の住民一人当たりの資産額や歳入額対資産比率は類似団体平均値と比べ低い数値となっているが、人口、面積、地価等によっても変わっていくため、同規模の団体でもばらつきがあり、この数値が妥当かどうかの判断は難しい。資産を多く保有すれば、減価償却費や維持補修費等のコストが発生するため、「適正な規模の資産」を考えていく必要がある。有形固定資産減価償却率は、道路・橋りょう・トンネル等の生活インフラ資産、保健センター等の老朽化比率が高いことが要因と思われる。今後、施設の更新については、固定資産台帳等を活用し施設の経年状況等を比較・分析しながら、中長期的な視点で検討することとしたい。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

類似団体平均値と比べ、当市の純資産比率は低く、また、将来世代負担比率は高い数値となっており、厳しい財政状況といえる。今後も耐震フェリー桟橋整備事業や防災行政無線デジタル化事業等の大型事業の実施により、起債発行額が高い水準で推移することが予想されるが、発行額を元金償還額より抑える方針を原則とし、交付税算入率の高い起債を優先発行することなどにより、比率の改善に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たりの行政コストは類似団体平均値と比べ低い数値となっており、効率的に行政サービスが提供されているといえる。令和元年10月より消費税増税の影響で、物にかかるコストは増加していく見込みであるため、出来る限り経費節減に努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

類似団体平均値と比べ、住民一人当たりの負債額は低いものの、財政の健全性を表す指標である基礎的財政収支(プライマリーバランス)の投資活動収支が赤字となっているのは、地方債を発行して、耐震フェリー桟橋整備事業や保内総合児童センター建設事業等の大型の投資的事業を行ったためであり、地方債に依存する方になっている。起債発行額を元金償還額より抑える方針を原則とし、交付税算入率の高い起債を優先発行することなどにより、地方債残高の縮小に努める。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は一般に2~8%程度が平均的な値と言われており、当市は標準値内の数値ではあるが、財源のより一層の確保のために適切な使用料や手数料の見直し等を定期的に行う必要がある。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,