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地方財政ダッシュボード

愛媛県八幡浜市の財政状況(2010年度)

🏠八幡浜市

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2010年度)

財政力指数の分析欄

長引く景気低迷、過疎化による個人・法人市民税の減収、地価の下落による固定資産税の減収などから0.36と類似団体平均を下回っている。退職者不補充等の職員数の削減による人件費の削減(5年間で4.23%減)、第三者機関の補助金検討委員会による補助金の見直し、指定管理者制度の積極導入、投資的経費を抑制する等、歳出の徹底的な見直しを実施するとともに、税収の収納率向上対策(5年間で95%以上)、税外債権の回収(平成24年度に債権管理室)、市有財産の売却等歳入確保に努める。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は、89.5%と類似団体平均を上回っているが、平成21年度の93.0%から3.5ポイント改善し89.5%となった。これは、資本費平準化債の活用により公共下水道事業への繰出金が前年度に比べ14.7%(-279,540千円)と大きく減少したことと、地方交付税が4.8%(307,144千円)増加したためである。今後、経常経費の構成比が最も大きい人件費については、退職者不補充等による職員数の削減を行い(5年間で4.23%減)、公債費については、市債発行額を元金償還額より抑える方針とし、経常経費の削減に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費については、類似団体平均を下回っているが、物件費については、類似団体平均に比べ上回っており、結果、人口1人当たり人件費・物件費は類似団体平均に比べ上回っている。これは、八幡浜市行政改革大綱に基づき、業務の民間委託を推進し、職員人件費等から委託料(物件費)へのシフトが起きているためである。また、職員数の削減により、臨時職員が増え、賃金(物件費)が増加していることも要因となっている。今後も指定管理者制度の導入などにより委託化を進め、コストの低減を図っていき、職員削減による代替職員としての臨時職員という安易な採用は行わない方針である。

ラスパイレス指数の分析欄

現行の給料表は人事院勧告を完全実施し、手当の見直し等行っているが、高年齢層の職員が多いため、ラスパイレス指数は、類似団体平均を0.7ポイント上回っている。人事評価制度の導入などにより、職務・職責に応じた給与構造への転換を図り、今後5年間で類似団体の平均水準まで低下させる。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

前回の定員適正化計画(計画期間:平成17年度~21年度)において、40人(-10.5%)の削減を行っており、類似団体平均を下回っている。平成22年度より定員適正化計画(計画期間:平成22年度~26年度)を実施し、退職者不補充などにより34名の削減を図り、平成26年度には、市町村合併前の平成16年度旧八幡浜市の職員数程度に削減する。

実質公債費比率の分析欄

普通建設事業に係る起債の償還等に伴い上昇し、類似団体を上回っているが、平成22年度は、資本費平準化債の活用により準元利償還金が大きく減少したことにより、前年度より2.0ポイント改善し15.0%となった。今後は、地域交流拠点施設整備事業などの八幡浜港湾振興ビジョン、市立八幡浜総合病院改築など大型の建設事業が控えているので、事業の優先度を厳しく点検し、歳出の見直しを進めるとともに、過疎債等交付税措置のある優良起債を優先発行し、5年間で類似団体の平均水準まで低下させるよう努める。

将来負担比率の分析欄

過去3年間150%前後であった比率が飛躍的に改善し、将来負担比率は、95.6%と類似団体平均を上回っている。これは、資本費平準化債の活用により準元利償還金が大きく減少したことが要因である。今後は、充当可能基金である財政調整基金及び減債基金の積み増し(5年間で15億円)を行いたい。また、地方債現在高の減少(市債発行額を元金償還額より抑える)に努め、義務的経費の削減を中心とする行財政改革を進め、財政の健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2010年度)

人件費の分析欄

定員適正化計画により人員削減を行っており、類似団体と比較すると、人件費に係る経常収支比率は低くなっている。今後も人件費の削減に取り組むため、定員適正化計画に基づく、退職者不補充などにより人員の削減を図り、平成26年度には、市町村合併前の平成16年度旧八幡浜市の職員数程度に削減する。また、人事評価制度の導入などにより、職務・職責に応じた給与構造への転換を図り、人件費の抑制に努める。

物件費の分析欄

物件費に係る経常収支比率が類似団体平均より高くなっているのは、八幡浜市行政改革大綱に基づき、業務の民間委託を推進し、職員人件費等から委託料(物件費)へのシフトが起きているためである。南環境センター運転管理業務、ゴミ収集運搬業務等の清掃費関係、養護老人ホーム管理、スポーツセンター管理が主なものである。今後も民間委託を積極的に進めていく。

扶助費の分析欄

扶助費にかかる経常収支比率は、類似団体平均を下回っている。社会福祉、児童福祉、老人福祉、生活保護とも人口減少による給付の減少によるものと考えられる。生活保護の資格審査等の適正化に努めるため、行政調整官を配置しており、引き続き縮減に努める。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率が類似団体平均を上回っているのは、繰出金の増加が主な要因である。旧保内町の下水道が未普及であったため整備を行い、繰出金が必要となっているためである。平成22年度に資本費平準化債の活用により公共下水道事業への繰出金が減少し、前年度と比較し2.7ポイント改善した。今後は、資本費平準化債を活用し、繰出金を減少させるだけでなく、独立採算の原則に立ち返った使用料の値上げによる健全化に努める。

補助費等の分析欄

補助費等に係る経常収支比率が類似団体平均より高くなっているのは、広域消防への施設事務組合負担金及び市立八幡浜総合病院への負担金が多額になっているためである。消防、病院の負担金は、地域住民の安全・安心のために必要なものである。補助金等検討委員会からの提言に基づき補助金の見直しを行い、不適当な補助金は見直しや廃止を行う方針である。

公債費の分析欄

公債費に係る経常収支比率は、類似団体平均を1ポイント下回っている。しかし、元利償還金の人口1人当たり決算額が、類似団体平均より3.0ポイント上回っており、市立八幡浜総合病院改築等により、公債費のピークは平成27年度になると見込まれることにより、非常に厳しい財政運営になることが予想される。市債の新規発行を伴う普通建設事業を抑制し、市債発行額を元金償還額より抑える方針とする。

公債費以外の分析欄

公債費以外に係る経常収支比率は、類似団体を3.7ポイント上回っている。委託料等の物件費1.7ポイント、広域消防、市立八幡浜総合病院への負担金等の補助費等3.8ポイント、公共下水道事業への繰出金等1.8ポイントなどが要因である。経常収支比率を改善するには、経常一般財源の増加も大きな要因となる。市税の収納率向上や市有財産の売却等、歳入確保に努める。

実質収支比率等に係る経年分析(2010年度)

分析欄

財政調整基金残高は、積み増すことができ2.22%改善し、標準財政規模の10%を超えることができ良好な状態である。実質収支額も6億超の黒字であったため、3.61%改善し、標準財政規模の5%を超えることができ良好な状態である。実質単年度収支が7.11%改善した。今後も財政調整基金を積み増すことができるよう、歳入と歳出のバランスを考え財政の健全化に努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2010年度)

分析欄

平成22年度において、全ての会計で実質赤字が生じていないため、連結実質赤字比率は0%です。過去においても赤字となった会計はありません。よって健全段階となっているので、現在の財政状態を維持していく。

実質公債費比率(分子)の構造(2010年度)

分析欄

元利償還金は、普通建設事業に係る起債の償還に伴い高止まりしている状況である。公営企業債の元利償還金に対する繰入金は、資本費平準化債の活用により大きく減少し、特別養護老人ホーム青石寮等の組合等が起こした地方債の元利償還金に対する負担金等は減少し、実質公債費比率の分子が減少することにより、実質公債費比率が改善した。今後は、市債発行額を元金償還額より抑える方針とし、実質公債費比率の改善に努める。また、資本費平準化債を活用し、公共下水道事業への繰出金を減少させ、過疎債等交付税措置のある起債の優先発行に努める。

将来負担比率(分子)の構造(2010年度)

分析欄

県営畑地帯総合整備事業等の債務負担行為に基づく支出予定額、退職手当負担見込額、特別養護老人ホーム青石寮等の組合等負担等見込額が減少し、公共下水道事業等の公営企業債等繰入見込額が、資本費平準化債の活用により大きく減少した。財政調整基金等の充当可能基金、公営住宅等の賃貸料等の充当可能特定歳入、基準財政需要額が増加し、将来負担比率の分子が減少することにより、将来負担比率が飛躍的に改善した。今後は、充当可能基金である財政調整基金及び減債基金の積み増しを行うとともに、一般会計等に係る地方債現在高の減少に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,