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地方財政ダッシュボード

岡山県井原市の財政状況(2020年度)

🏠井原市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2020年度)

財政力指数の分析欄

前年度と同数値であり、類似団体内平均値を下回っている。新型コロナウイルス感染症の影響等により、自主財源である地方税が減少しており、依然として地方交付税等の依存財源に頼ることの大きい財政状況である。今後も、企業誘致と並行し地場企業の育成・支援を推進し、将来的な税収の確保に努めるとともに、収納率向上による地方税の増収に取り組む。

経常収支比率の分析欄

前年度から5.0ポイント減少(改善)し、類似団体内平均を下回った。これは、下水道事業が公営企業会計に移行したことに伴い経常的な補助費等が減少したことや、新型コロナウイルス感染症対策を優先したことにより、経常経費全般が減少したことによるものである。新型コロナウイルス感染症の影響の長期化により、今後も市税全般において増収が見込めない中、コロナ禍を転換期ととらえ、行財政改革の取り組みを強力に推進し、歳出全体の徹底した洗い直しや節減合理化を行い、歳出規模の抑制を図る。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

類似団体内平均値を下回っているものの、前年度と比較して10,451円増加した。これは、会計年度任用職員制度の開始により、人件費が増加したこと、新型コロナウイルス感染症対策、緊急経済対策経費等の臨時的な物件費が増加したことが主な要因である。今後も、行財政改革の取り組みを強力に推進し、経常的な経費の徹底した洗い直しや節減合理化を行い、物件費等の抑制を図る。

ラスパイレス指数の分析欄

前年度と比較して0.3ポイント減少し、100を下回ったものの類似団体内平均を上回っている。これは、経験年数階層の変動によるもの、給料の高い職員が退職し、給料の低い職員が採用されたことによるもの、一般行政職と税務職・企業職の間での異動によるものによりラスパイレス指数の寄与率に差が生じたことが要因として挙げられる。今後も、国や他の地方公共団体との比較・検討を行い、財政状況や地域の実情等にも配慮しながら適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

類似団体内平均値を下回っている。これは、集中改革プランに基づき、職員数の削減に取り組んできたことによるものである。近年の行政需要の多様化・複雑化に対応し、市民サービスの質を維持するため、中長期的視野に立った職員採用計画による定員管理に加え、業務の民間委託や地域との協働により、行政の担うべき役割の重点化を図るとともに、RPAやAIの導入も推進し、引き続き適正な職員数の維持に努める。

実質公債費比率の分析欄

前年度と比較して0.4ポイント減少したものの、類似団体内平均値を上回っている。これは、地方債の償還金が減少したためである。しかし、今後は、田中美術館新館建設事業等の大規模事業を実施することとしているため、増加に転じると予想される。今後も、地方債の新規発行の抑制を図り、地方債残高の抑制に努める。

将来負担比率の分析欄

前年度と同様に将来負担比率は、算定されていない。これは、地方債の新規発行抑制、地方交付税算入措置のある有利な地方債の活用、基金への積立による充当可能基金の維持確保に取り組んできたことによるものである。しかし、中学校建設事業等の大規模事業の実施により地方債の新規発行は増加している傾向にあるため、引き続き、投資的経費及び地方債の新規発行の抑制を図るほか、地方交付税算入率の高い有利な地方債を活用し、財政の健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)

人件費の分析欄

人件費に係る経常収支比率は、前年度と比較して4.7ポイント増加したものの、類似団体内平均値を下回っている。これは、会計年度任用職員制度の開始によるものが主な要因である。近年の行政需要の多様化・複雑化に対応し、市民サービスの質を維持するため、引き続き適正な職員定員管理に努める。

物件費の分析欄

物件費に係る経常収支比率は、前年度と比較し2.9ポイント減少し、類似団体内平均値を下回っている。これは、会計年度任用職員制度の開始によるものが主な要因である。今後も、行財政改革の取り組みを強力に推進し、経常的な経費の徹底した洗い直しや節減合理化を行い、物件費の抑制を図る。

扶助費の分析欄

扶助費に係る経常収支比率は、前年度と比較して1.0ポイント増加したものの、類似団体内平均値を下回っている。これは、養護老人ホーム偕楽園の指定管理制度へ移行したことにより、人件費や物件費等から組替わったことが主な要因である。今後、ますます少子高齢化が進み、扶助費の増加が見込まれることから、経常経費全般の抑制に努める。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率は、前年度と比較し9.5ポイント減少したものの、類似団体内平均値をやや上回っている。これは、その他の大半を占めていた繰出金について、令和2年度から簡易水道事業や公共下水道事業が公営企業会計に移行し、補助費等に組替わったたことが主な要因である。

補助費等の分析欄

補助費等に係る経常収支比率は、前年度と比較し2.7ポイント増加し、類似団体内平均値を上回っている。これは令和2年度から簡易水道事業・下水道事業が公営企業会計へ移行し、繰出金から組替わったことが主な要因である。今後も、行政改革プランに基づき、補助金や負担金等の見直しを行い、補助費等の抑制を図る。

公債費の分析欄

公債費に係る経常収支比率は、前年度と比較して1.0ポイント減少し、類似団体内平均値を下回っている。これは、地方債の新規発行抑制に取り組んできたことによるものである。今後は、田中美術館新館建設事業等の大規模事業を実施することから、増加に転じると予想されるため、地方債の新規発行の抑制を図り、地方債残高の抑制に努める。

公債費以外の分析欄

公債費以外に係る経常収支比率は、前年度と比較し4.0ポイント減少し、類似団体内平均値程度となった。これは、下水道事業の公営企業会計移行に伴い経常的な補助費等が減少したこと等により経常経費全般が減少したためである。補助費等が類似団体内平均値を上回っているため、行政改革プランに基づき、補助金や負担金等の見直しを行い、補助費等の抑制を図る。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

類似団体内平均値と比較し、大きく上回っているものは衛生費、農林水産業費、商工費、教育費である。衛生費については、新型コロナウイルス感染症対策費・ワクチン接種事業費が皆増したこと、農林水産業費は、畜産クラスター協議会補助事業の皆増、商工費は新型コロナウイルス感染症緊急経済対策費の皆増や寄附受納による産業振興基金積立金の増、産業団地開発事業への繰出金の皆増が主な要因である。教育費については、前年度から継続して学校や公民館等において大規模な施設整備を実施しているため、類似団体内平均値を上回っている。災害復旧費については、平成30年7月豪雨災害の復旧に係る事業費が減少したため、類似団体内平均値程度に減少した。今後も、第7次総合計画等に基づき、予算配分の重点化・効率化を図りながら、各種事業を進めていく。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

歳出決算総額は、住民一人当たり730千円で、前年度から201千円の増額となっている。類似団体内平均値と比較し、大きく上回るものは補助費等、普通建設事業費、繰出金である。災害復旧費については、平成30年7月豪雨に係る事業費の減少により、類似団体内平均値程度へ減少した。補助費等については、特別定額給付金や新型コロナウイルス感染症緊急経済対策補助金等が臨時的に発生したことが主な増加要因としてあげられる。また、令和2年度から簡易水道事業・下水道事業が公営企業会計へ移行したことにより、繰出金から補助費へ組替わったことも要因としてあげられる。繰出金については、簡易水道事業・下水道事業が公営企業会計へ移行したことにより減少しているものの、産業団地開発事業への繰出により、類似団体内平均値を上回っている。普通建設事業費については、公共施設等の老朽化が著しく、大規模な更新整備事業を実施しているため、増加しており、類似団体内平均値を上回っている。今後、少子高齢化に伴う扶助費の増加や、大規模事業実施による普通建設費の増加も見込まれるため、経費全般について引き続き徹底した歳出抑制に努める必要がある。

実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)

分析欄

実質収支額は前年度と比較し0.22ポイント増加し、黒字で推移している。これは、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、一部事業を中止したことにより、余剰金が生じたためである。実質単年度収支は前年度と比較し1.60ポイント減少している。今後も、引き続き、収支バランスに考慮した適正な財政運営に努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)

分析欄

いずれの会計も赤字の発生はなく、連結実質収支は平成28年度以降は標準財政規模比25%前後で推移しており、黒字を維持している。今後も適正な財政運営に努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)

分析欄

地方債の新規発行抑制等により元利償還金等が減少したため、実質公債費比率の分子は減少した。今後は、田中美術館新館建設事業等の大規模事業を実施することとしているため、元利償還金は増加に転じると予想されるが、公共施設等総合管理計画の基本方針に沿い、優先度を精査した計画的な整備により地方債の発行抑制に努める。

将来負担比率(分子)の構造(2020年度)

分析欄

一般会計等に係る地方債の現在高が増加したことにより、将来負担額は増加した一方で、充当可能基金が減少し、控除額である充当可能財源等は減少した。充当可能財源等が将来負担額を上回る状態を維持できており、財政の健全性は保たれているが、将来負担額は増加に転じ、充当可能基金は減少傾向にあることから、今後、地方債の新規発行を抑制し、交付税算入率の高い有利な地方債の借入を行うとともに、基金残高の確保に努めることで、将来負担比率の抑制を図る。

基金残高に係る経年分析(2020年度)

基金全体

(増減理由)決算余剰金を公共施設整備事業のため「公共施設整備基金」に、積み立てる等により、全体としては334百万円を積み立てた。一方、市債の償還に必要な財源を確保するため「減債基金」から78百万円、公共施設整備のため「公共施設整備基金」から70百万円、合併後のまちづくりを推進するため「地域振興基金」から108百万円を取り崩したこと等により、全体としては1,382百万円を取り崩した。このことから、基金全体としては1,048百万円の減少となった。(今後の方針)基金残高は年々減少傾向にあるため、今後の財政運営においては、基金残高の確保に向け、基金からの繰入に依存することなく、歳入確保に努める。

財政調整基金

(増減理由)産業団地開発事業のため取り崩したことにより減少した。(今後の方針)地方交付税の合併算定替特例措置期間が終了したことにより、ますます厳しい財政状況となっており、基金残高の減少が見込まれる。今後の財政運営においては、基金残高の確保に向け、基金からの繰入に依存することなく、歳入確保に努める。

減債基金

(増減理由)減債基金繰入計画に基づく償還のために取り崩したことにより減少した。(今後の方針)今後も、基金残高を考慮しながら、減債基金繰入計画に基づき償還を行う。

その他特定目的基金

(基金の使途)「公共施設整備基金」・・・公共施設整備事業の財源に充てるため。「地域振興基金」・・・新市将来構想・建設計画に定められた事業に要する経費の財源に充てるため。「次世代育成基金」・・・明日を担う子どもたちが、心身ともに健康で、人間性や社会性の豊かな人に育つよう、地域ぐるみでの子育てを支援する。(増減理由)「公共施設整備基金」・・・公共施設整備事業へ充当したため減少した。「地域振興基金」・・・地域公共交通関係事業へ充当したため減少した。「次世代育成基金」・・・保育園及び幼稚園保育料無償化事業等へ充当したため減少した。(今後の方針)高度経済成長期に整備した公共施設が多いため、その整備のための「公共施設整備基金」や子どもたちの育成や子育て支援充実のための「次世代育成基金」の取り崩し額が大きくなると見込まれる。引き続き、基金残高を考慮しながら、それぞれの目的に応じて基金の活用を図っていく。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

本市の公共施設は高度経済成長期に整備された施設が多く、耐用年数を迎えつつあることから、有形固定資産減価償却率は類似団体より高い水準にあり、かつ上昇傾向にある。井原市公共施設等総合管理計画に従い、用途別施設計画を策定・推進し、施設の長寿命化・複合化に取り組んでいく。

債務償還比率の分析欄

類似団体の平均値を下回っているが、今後は充当可能基金残高が減少の見込みであることから、将来負担額と充当可能基金残高の差である実質債務は増加することが想定される。そのため、将来負担額の上昇を抑えるべく、地方債の新規発行抑制に努めていく。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

充当可能財源等が将来負担額を上回る状態を維持できており、将来負担比率は算定されない。一方で、高度経済成長期に整備された施設が多く、耐用年数を迎えつつあることから、有形固定資産減価償却率は類似団体より高い水準にあり、かつ上昇傾向にある。今後、施設の老朽化により、一斉に建替えや大規模改修が必要な時期を迎え、財政負担の増加が懸念されるため、井原市公共施設等総合管理計画に従い、用途別施設計画を策定・推進し、施設の長寿命化・複合化に取り組んでいく。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

充当可能財源等が将来負担額を上回る状態を維持できており、将来負担比率は算定されない。実質公債費比率については、近年低下傾向にあるものの、類似団体の平均を上回っており、これは公営企業債の元利償還金に対する繰出金が要因として挙げられる。今後、市債を充当して実施する大規模事業が控えており、実質公債費比率の上昇が想定されるため、公共施設等の適正な管理の徹底と優先度を加味した計画的な整備により地方債の新規発行抑制に努めていく。

施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、橋りょう・トンネル、公営住宅、児童館である。橋りょう・トンネル、公営住宅については、それぞれに長寿命化計画を策定しており、同計画に基づいて長寿命化に取り組んでいく。類似団体内平均値との差が最も大きい児童館については、昭和50年代に多くの施設が建設されており、耐用年数を迎えつつあるためである。日常・定期的な点検を実施し、予防保全の考え方に基づき適切な維持管理及び修繕に努め、利用状況・老朽化等を考慮して、長寿命化・複合化に取り組んでいく。学校施設については、市内の小中学校は昭和40・50年代に建築された建物が多く老朽化が進んでいるが、市内の全中学校で耐震改修を完了させる等、老朽化対策を進めており、令和2年度に井原中学校を整備したことにより、有形固定資産減価償却率が類似団体と同水準にまで改善された。公民館については、令和2年度に荏原公民館と県主公民館を整備したため有形固定資産減価償却率が類似団体より低い水準となった。認定こども園・幼稚園・保育所については、平成18年度に甲南保育園と西江原幼稚園と西江原公民館を複合化し、施設を建設したため、有形固定資産減価償却率が類似団体より低い水準にある。

施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、図書館、一般廃棄物処理施設、保健センター・保健所であり、低くなっている施設は消防施設である。図書館については、昭和31年に建設された井原図書館が、耐用年数である50年を経過していること、保健センター・保健所については、昭和50年代に多くの施設が建設されており、耐用年数を迎えつつあることにより有形固定資産減価償却率が類似団体より高い水準にある。いずれについても日常・定期的な点検を実施し、予防保全の考え方に基づき適切な維持管理及び修繕に努め、利用状況・老朽化等を考慮して、長寿命化・複合化に取り組んでいく。一般廃棄物処理施設については、施設の機械設備・電気設備の多くが耐用年数を経過していることにより有形固定資産減価償却率が類似団体より高い水準にある。施設の有効性・効率性を考慮した総合管理計画を策定し、老朽化対策を実施していく。消防施設については、平成29年度に施設の新築・増改築等をしたことにより有形固定資産減価償却率が類似団体より低い水準にある。

財務書類に関する情報①(2020年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等において、令和元年度と比べ、資産合計は約17億1千万円減少、負債合計は約13億6千万円増加し、その結果、純資産合計は約30億7千万円減少した。資産については、井原中学校建設等の施設整備を行っているものの、過去に整備した道路等が減価償却により減少したため、減少した。負債については、道路整備事業債や辺地債が償還終了したものの、井原中学校建設等の大規模事業を実施していることに伴い、地方債の発行額が増加しており、増加した。近年、大規模事業を実施していることに伴い、地方債の発行額が増加しており、負債は増加していくものと考えられるが、事業の選択と集中を図り、地方債の新規発行抑制に努めていく必要がある。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等において、令和元年度と比べ、経常費用は約100万円増加、経常収益は約2億3千万円増加、臨時損失は約59億円増加、臨時利益は約4百万円増加しており、これらにより、純経常行政コストは、約2億3千万円減少、純行政コストは約57億円増加した。経常費用については、施設の老朽化に伴う公共施設の維持管理コストが増加していることにより増加した。臨時損失については、新型コロナウイルス感染症への対策費等の臨時的な経費が大幅に増加したことにより増加した。今後、施設の老朽化に伴う公共施設の維持管理コストに多額の経費を要することが予測されるため、「井原市公共施設等総合管理計画」に基づき、施設の統廃合など、計画的な整備を行っていく必要がある。また施設の使用料の見直しなどにより、受益者負担の適正化に努める。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等において、令和元年度と比べ、純資産残高は約30億7千万円減少した。過去に整備した有形固定資産の減価償却が進んだことなどにより純資産額が減少した。国庫補助金及び税収等の収入が増加したことにより、本年度差額は改善したが、依然として純行政コストを税収等の財源で賄いきれていないため、純資産額が減少した。未利用財産の売却や有効活用、企業誘致、地場企業の育成・支援を推進し、財源の確保に努める。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等において、令和元年度と比べ、業務活動収支は約2億9千万円減少し、投資活動収支は2億5千万円減少し、財務活動収支は10億5千万円増加し業務活動収支は、新型コロナウイルス感染症による一部事業の中止や経常経費の抑制により減少した。投資活動収支は、産業団地開発事業をはじめとした積極的な投資活動を行ったことなどにより減少した。財務活動収支は、大規模事業の実施に伴い、地方債の発行額が増加したことにより増加した。行政活動に必要な財源を基金の取崩と地方債の発行収入により確保している状況であり、事業の選択と集中を図り、地方債の新規発行抑制に努めていくことや、未利用財産の売却や有効活用、企業誘致、地場企業の育成・支援を推進し、財源の確保に努める。

財務書類に関する情報②(2020年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産や有形固定資産の減価償却率については、平成28年度から令和2年度にかけて大きな変動はない。これは、施設整備を行っているものの、過去に整備した施設が老朽化しているためである。類似団体と比較して、住民一人当たり資産は多くなっているしかし、老朽化している施設が多く、有形固定資産減価償却率は上回っている。消防施設やスポーツ施設の老朽化が進んでおり、「井原市公共施設等総合管理計画」に基づき、施設の統廃合など、計画的な整備を行っていく必要がある。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

類似団体と比較して、純資産比率は高く、将来世代負担率は低くなっている。しかし、近年、大規模事業を実施していることに伴い、地方債の発行額が増加しており、将来負担比率は増加していくものと考えられるが、事業の選択と集中を図り、地方債の新規発行抑制に努めていく必要がある。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは、令和2年度で増加しているが、新型コロナウイルス感染症への対策費等の臨時的な経費が大幅に増加しているためである。また、施設の老朽化に伴う公共施設の維持管理コストに多額の経費を要することが予測されるため、「井原市公共施設等総合管理計画」に基づき、施設の統廃合など、計画的な整備を行っていく必要がある。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

類似団体と比較して、住民一人当たり負債額は低くなっている。しかし、近年、公共施設の整備をはじめとした積極的な投資活動を実施していることに伴い、地方債の発行額が増加しており、地方債の残高は増加しているため、事業の選択と集中を図り、地方債の新規発行抑制に努めていく必要がある。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率については、類似団体が令和2年度に大きく減少していることから、類似団体と比較して上回ることとなった。今後、施設の老朽化に伴う公共施設の維持管理コストに多額の経費を要することが予測されるため、「井原市公共施設等総「合管理計画」に基づき、施設の統廃合など、計画的な整備を行っていく必要がある。また施設の使用料の見直しなどにより、受益者負担の適正化に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,