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地方財政ダッシュボード

愛知県北名古屋市の財政状況(2017年度)

🏠北名古屋市

地方公営企業の一覧

公共下水道


収録データの年度

📅2023年度📅2022年度📅2021年度📅2020年度📅2019年度📅2018年度📅2017年度📅2016年度📅2015年度📅2014年度📅2013年度📅2012年度📅2011年度📅2010年度

総括表

人口の推移

財政比較分析表(2017年度)

財政力指数の分析欄

基準財政収入額については、法人税割が-2億5,800万円(-28.6%)と大幅な減少となった一方、市民税所得割が+1億2,700万円(+3.3%)となり、全体としては-1億8,400万円(-1.6%)の減となった。基準財政需要額については、需要費個別算定経費では、社会福祉費が+2億3,400万円、(+11.8%)、公債費では合併特例債償還費が+9,300万円(+54.4%)と大幅な増加となり、全体で+3,300万円(0.3%)の増となった。今後10年程度は人口は増加する見込みであるが、平成34年度までは合併特例債の新規発行分が算入が終了されるものの、それ以降は公債費は減少していく見込である。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は、95.5%で、28年度に比べ0.7ポイント高くなっている。経常一般財源等は、地方税が1億9,300万円の減収となったものの、普通交付税と臨時財政対策債を合わせた実質的な交付税額が5億1,300万円の増収となり、全体で4億8,700万円の増となった一方、経常経費充当一般財源が、公債費充当額が2億1,300万円増加したことなどにより全体で5億8,300万円の増となったためである。今後については、合併算定替えの段階的縮小による交付税の減額など経常一般財源が減少するなか、扶助費や公債費といった義務的経費の増加は避けられないため、既存事業の見直しや公共施設の統廃合等を進め、物件費をはじめとする経常一般財源充当経費のさらなる抑制を図っていく必要がある。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費、物件費及び維持補修費の合計額の人口1人当たりの金額が類似団体平均を下回っているのは、主に人件費が低い水準となっていることが要因である。これは定員管理計画に基づき職員数の削減を進めた結果である。今後も職員数の適正化を図るとともに、会計年度任用職員制度の開始を見据え、非常勤職員を含めた総人件費を適正な水準に管理していく必要がある。

ラスパイレス指数の分析欄

各種手当については、国家公務員の給与改正に合わせて見直しを行っており、通勤手当、住居手当、扶養手当などにおける支給要件の確認を行うなど、定期的に支給チェックにも努めている。平成28年度以降の数値が高くなっているのは、主に職員階層の変化によるものであり、引き続き給与の適正化に取り組んでいく。※当該資料作成時点(平成31年1月末時点)において、平成29数値が未公表のため、前年度数値を引用している。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

平成18年度の合併以降、定員管理計画に基づいて取り組みを進めた結果、目標(10年間で60名の削減)を達成することができた。本数値においては、類似団体の平均値や県平均と比較しても低い水準を保っており、継続した取り組みを進めていることが分かる。今後は、新たな定員管理計画(平成28年度から平成32年度)に基づき、全体の職員数は維持しつつ、市民サービスの低下や職員への過重な負担を招かないよう、職員間において適正な人員配分を行い、定員の適正化に努める。

実質公債費比率の分析欄

29年度単年度では3.73%、3か年平均では3.1%となり、前年度に比べ0.3ポイントの増加となった。分子要因において、平成25、26年度に借入した地方債、及び一部事務組合で平成28年度に借入した地方債の元金償還が開始されたことによる増(+4.1億円)等があった一方、合併特例事業債や臨時財政対策債に係る償還元金は交付税公債費に算入され控除されるため、分子全体としては2.1億円の増となった。また分母要因において、標準税収入額は法人税割額が減少したことに伴い減額(-2.7億円)となった反面、普通交付税及び臨財債の発行可能額が増加(+5.1億円)したこと等により、分母全体として1.1億円の増加となり、指標全体としては、微増に留まった。

将来負担比率の分析欄

前年度に比べ4.7ポイントの減少となった。要因としては、庁舎耐震改修、保育園新設等の大型整備事業に係る地方債の新規発行に伴う地方債現在高の増加(+16.8億円)、土地開発公社の新規用地取得に係る債務負担行為に基づく支出予定額の増加(+4.1億円)があったことによる。反面、一部事務組合の地方債残高の減少等(-5.6億円)に加え、過年度から合併特例事業債及び臨時財政対策債を積極的に活用してきたこともあり、控除要因となる基準財政需要額算入見込額が増加、また土地開発公社が保有する用地のうち都市計画税が充当可能な用地が増加したこと等により、将来負担額から控除される額が増加(+22.2億円)し、将来負担額全体として-6.9億円の減額となったことによる。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2017年度)

人件費の分析欄

平成18年度の合併以降における定員削減計画の実行により、類似団体と比較しても平均値を下回る水準で推移している。今後も定員管理の適正化を通じ人件費の抑制に努める。

物件費の分析欄

平成29年度は前年度比+0.4%、類似団体内平均値との比較では+10.5%となり、類似団体内では最も高い数値となった。要因としては、施設の管理運営に係る非常勤職員賃金、敷地料及び需用費の占める割合が多いため、今後は公共施設の統廃合等により経常経費の削減を図るとともに経常的な一般財源収入の確保に努める必要がある。

扶助費の分析欄

類似団体平均を上回る状況が続いており、平成29年度は12.8%と前年度比-0.2%、類似団体内平均値との比較では+2.2%となった。障害福祉サービス費及び児童通所サービスが増加したためである。高齢化の更なる進展や多様化する子育て支援による扶助費の増加は不可避であるが、引き続き財源の適正な配分に努める。

その他の分析欄

平成29年度は、類似団体内平均値より1.9%下回っており、前年度に比べて0.3%の減少となっている。前年度との比較においては、後期高齢者医療特別会計への繰出金が増加した一方、公共下水道事業特別会計への繰出金が減少したためである。今後についても、特別会計への繰出金の増加が予想されるため、特別会計内での財源の確保に努めていく必要がある。

補助費等の分析欄

平成29年度は前年度比+0.7%、類似団体内平均+1.7%と上昇した。これは、小規模保育所が増加したことにより、地域型保育給付費が増加したこと及び一部事務組合への負担金が増加したことによるものである。今後については、一部事務組合への負担金及び各種団体の補助金等を精査していく必要がある。

公債費の分析欄

前年度から引き続き類似団体内平均を下回る状況が続いているが、前年度と比較して+1.0%の増となった。これは平成26・27年度に借り入れた合併特例債及び臨時財政対策債の元金償還が開始したためである。合併以降、合併特例債を活用し事業を実施してきたことから、今後も上昇していくため、地方債発行額を償還元金以内に抑制することにより財政負担の軽減を図る必要がある。

公債費以外の分析欄

平成29年度の公債費以外に係る経常収支比率については、物件費及び繰出金の上昇率が高かった。今後、繰出金は、高齢化に伴う医療費、介護給付費の増大により上昇傾向が続くことが見込まれる。物件費についても高止まりしており、公共施設維持管理や内部管理費の一層の削減が必要となっている。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

衛生費については、類似団体内順位が50位と、前年に比べて下落した。要因としては、北名古屋衛生組合が実施する環境美化センターの解体工事に伴う負担金が減となったことによるものである。土木費については、ここ数年類似団体内平均を大幅に下回る状況が続いているが、前年度より数値が減少した要因は道路橋りょう新設改良事業費やポンプ場用地取得事業費が減となったためである。公債費については、類似団体内平均を下回っているものの、数値は上昇しており今後も上昇が見込まれる。要因は25・26年度に借り入れた合併特例事業債及び臨時財政対策債の元金償還が始まったためである。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

人件費については、全国平均72,973円、愛知県平均70,969円の中、当市は44,265円、類似団体内順位88位と低い状況である。平成18年度の合併以降における定員削減計画の実行により、10年間で60名の削減となったが、今後も再任用職員及び非常勤職員人件費を含めた総人件費を適正な水準に保つ必要がある。物件費については、全国平均57,742円、愛知県平均51,331円の中、当市は69,534円、類似団体内順位17位と高い状況である。前年度に比べ減少したもの引き続き高い状況が続いており、庁舎分庁方式や類似する公共施設の維持管理費などが物件費を押し上げており、構造的な要因となっている。扶助費については、全国平均103,128円、愛知県平均89,470円の中、当市は65,041円、類似団体内順位81位と低い状況である。前値度に比べ減少した要因としては臨時的な国費である年金生活者等支援臨時福祉給付金が終了したことである。普通建設事業費のうち、新規整備については、全国平均17,554円、愛知県平均7,987円の中、当市は10,548円、類似団体内順位50位となり前年度に比べ上昇した。小学校空調整備工事や児童クラブ新設工事の終了に伴い、補助事業費は4,200万円の減となったが、東庁舎耐震改修工事や九之坪保育園建設工事により単独事業費は3億9,800万円の増となり、普通建設事業費は前年度に比べ3億5,500万円の増加となったためである。

実質収支比率等に係る経年分析(2017年度)

分析欄

財政調整基金残高については、前年度比約2.7億円の減となり、標準財政規模比1.8%の減少となった。実質収支については、歳入面では主要法人の外国税額控除の増加に伴う法人税割の減、歳出面では子育て支援策の充実に伴う民生費の増、北名古屋衛生組合負担金の減に伴う衛生費の減などにより、前年度に比べて1.36ポイントの減少となった。実質単年度収支については、財政調整基金を約2.7億円取り崩したことにより、前年度に比べて2.62ポイントの減少となった。今後とも健全な財政運営のため、適正な予算執行管理に努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2017年度)

分析欄

本年度まですべての会計において黒字であり、健全な状況にあるといえる。一般会計は、標準財政規模比において、1.36ポイント減少となっている。これは、実質収支額が約6.2億円となり、前年度に比べ約2.2億円の減となった一方、標準財政規模が前年度に比べ約2.5億円増となったためである。今後についても、黒字額確保及び黒字水準の維持のため、適正な予算執行管理を行うなど、健全な財政運営に努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2017年度)

分析欄

【元利償還金】H25合併特例債の元金償還開始による増+130H25・26臨財債の元金償還額の増+47H25減収補填債(特例分)の元金償還開始による増+25【公営企業債の元利償還金に対する繰入金】H23借入下水道事業債等の元金償還開始による増+23【債務負担行為に基づく支出金】尾張中部福祉の杜の建設に係る借入の一部(H18借入分)の償還終了に伴う負担金の減-23尾張土地開発公社の保有する用地の買戻しの減-31【算入公債費等】H25臨財債に係る理論償還の元金償還開始による増+35H25合併特例債に係る元金償還が開始されたことによる増+93

将来負担比率(分子)の構造(2017年度)

分析欄

【地方債現在高】新規発行債3,382,200千円に対し、元金償還額1,698,919千円となり地方債現在高が増加。【債務負担行為に基づく支出予定額】尾張土地開発公社による新規用地取得(高田寺久地野線、師勝環状線、鹿田中央公園、保育所等建設用地、鹿田雨水貯留地用地)に伴い、昨年度比+617,649千円となり、全体として増加。【公営企業債等繰入見込額】公共下水道事業特別会計の新規発行債546,400千円に対し、元金償還額は335,888千円となり地方債現在高が増加。【組合等負担等見込額】北名古屋衛生組合における地方債の新規発行が無かったことに対し、元利償還額が477,139千円となり、地方債現在高が減少。【退職手当負担見込額】控除要因である退手組合積立額の増加。(474百万円⇒770百万円+296百万円)【充当可能基金】財調-273百万円、国保財調+179百万円、介護+224百万円、都計基金+82百万円【充当可能特定歳入】都市計画事業に対し都市計画税収入が上回っているため、充当率(3年平均)100%とともに、都市計画税充当可能地方債等の現在高が増加。下水道事業債分(11,447⇒11,658:+211百万円)、公社都計認可用地(0⇒606百万円:皆増)【基準財政需要額算入見込額】算入される合併特例債残高の増(+1,382百万円)

基金残高に係る経年分析(2017年度)

基金全体

(増減理由)財源不足額に対応するため財政調整基金を274百万円取り崩した一方、都市計画事業基金を82百万円積み立てたことにより、基金全体では177百万円の減となった。(今後の方針)財政調整基金については、安定的な財政運営を図るために標準財政規模の10%程度の残高と維持するよう努める。特定目的基金については、目的や積立方針が不明確となっている基金があり整理する必要がある。

財政調整基金

(増減理由)【増理由】基金利子の積み立て【減理由】当初予算編成における財源不足額の補填主要法人の決算を受けた法人税割の予定納税還付(今後の方針)財政調整基金の残高は、標準財政規模の10%程度となるように努めることとしている。

減債基金

(増減理由)(今後の方針)

その他特定目的基金

(基金の使途)都市計画事業基金:都市計画事業の資金に充てるため公共施設建設整備基金:公共施設整備事業に充てるため天野教育文化事業基金:教育文化の振興を図るため駅及び周辺整備事業基金:駅及び駅周辺整備事業に充てるためふるさと応援基金:ふるさと納税寄附金の適正管理のため(増減理由)都市計画事業基金については、平成28度分都市計画税832百万円のうち、平成28年度に実施した都市計画事業に要した一般財源額750百万円に充当した残82百万円を基金に積み立てた。ふるさと応援基金については寄附者の意向に沿った活用を図るため、過年度の寄附を財源に積立てた基金を56百万円を取り崩した。(今後の方針)特定目的基金については、目的や積立方針が不明確となっている基金があり整理する必要がある。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2017年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却比率は類似団体内平均値よりやや低い水準にあるが、合併以降に旧町にそれぞれ存在した給食センターを統廃合したことや市役所西庁舎分館を取り壊し免震機能を備えた防災拠点に更新するなどしたことが比率を押し下げた要因である。しかしながら、本市の保有する建物の約7割が建築後30年以上経過しているため、令和元年度策定予定の公共施設等総合管理計画に基づく個別施設計画において計画的な除却や集約化・複合化を推進していく必要がある。

債務償還可能年数の分析欄

債務償還可能年数は、類似団体内平均をやや上回る数値となっている。その要因としては、大型普通建設事業に伴う合併特例債発行による一般会計等に係る地方債の現在高の増加や土地開発公社を利用した用地取得等による債務負担行為に基づく支出予定額等が増加したことなどにより将来負担額が増加傾向にある一方で、法人税の減収により経常一般財源が減少したためである。今後については、地方債の発行額抑制による将来負担額の減額とともに経常一般財源の増収を図る必要がある。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率、有形固定資産減価償却率とも類似団体内平均値を下回っている。旧町にそれぞれ存在した給食センターの統廃合や本庁舎分館の建替えといった老朽化施設の新設又は更新が有形固定資産減価償却率を押し下げる一方で、事業実施による地方債の発行に伴う地方債現在高の高止まりが将来負担比率を押し上げる要因となっている。今後については、公共施設等総合管理計画や令和元年度策定予定の個別施設計画に基づいて、将来負担も見据えた老朽化施設の計画的な更新等を実施していく必要がある。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

両指標ともに類似団体と比較して低い水準にあるが、将来負担比率は、平成25年度を境に年々増加傾向にあったが平成29年度は減少に転じた。一般会計等及び公共下水道特別会計における地方債現在高の増、尾張土地開発公社による新規用地取得による増があった反面、一部事務組合の地方債現在高の減、退職手当組合負担見込額の減、更に控除要因となる充当可能基金・交付税算入見込額が増加したことにより、分子である将来負担額が減少した結果、将来負担比率は12.4%となり、前年度比4.7ポイントの減少となった。実質公債費比率については、既発債の元金償還が増加となり比率が上昇した。今後については、土地開発公社による新規の用地取得、また、一部事務組合の新規発行地方債の増加が予想されることに加え、平成27年度以降に借り入れした多額の地方債の償還が始まることから、両指標とも上昇していくことが見込まれるが、借り入れた資金のほとんどが交付税算入される合併特例事業債のため、急激な上昇とはならない見込みである。ただ、合併特例事業債の発行は令和2年度までに限定され、それ以降については交付税算入も限定的な地方債に頼らざるを得ないため、これまで以上に地方債発行の抑制、公債費の適正化に取り組み、健全な数値の維持に努める必要がある。

施設類型別ストック情報分析表①(2017年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

有形固定資産減価償却率が類似団体内平均値を上回っているのは、「学校施設」、「児童館」及び「公民館」となっている。学校施設については、本市で最も大きな割合を占めていること、築30年以上が経過している施設が多いことから、特に計画的な維持管理を進め、平成30年度に策定した長寿命化計画に基づき老朽化対策に取り組んでいくこととしている。「児童館」においても大半が、築30年以上経過しており、令和元年度策定予定の公共施設等総合管理計画に基づく個別施設計画による適切な施設の維持管理を進めていく。また、東公民館については築40年以上が経過しており、エレベーター等の設備の老朽化が著しいため、当面の間は存続することとするが、大規模修繕が必要となった段階で廃止を検討する必要がある。

施設類型別ストック情報分析表②(2017年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

ほとんどの類型において、有形固定資産減価償却率は類似団体内平均値を下回っているものの、「図書館」ついては、類似団体平均を上回っている。「図書館」については、旧町地区のそれぞれにある東図書館と西図書館は、築20年以上経過しており、設備面の改修が必要となってきている。当該施設は複合施設のため、計画的な施設の維持管理を実施し長寿命化計画に合わせより一層効果的な運営方法を検討する必要がある。

財務書類に関する情報①(2017年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産合計が前年度末から195百万円の減少(-0.3%)となり、金額の変動が大きいものは事業用資産と基金であり、基金は財政調整基金の取崩により274百万円減少した。負債合計は、前年度末から1,045百万円増加(+3.2%)しているが、そのうち最も増加額の大きいものは地方債(+1,683百万円)であり、主な要因として、庁舎整備工事や保育園整備工事といった普通建設事業の財源となる合併特例事業債(130百万円)及び、普通交付税の算定における財源不足額の拡大に伴う臨時財政対策債(47百万円)が増加したためである。国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等を加えた全体では、資産合計は前年度より504百万円増加(+0.6%)し、負債合計は前年度より828百万円増加(+2.5%)した。北名古屋衛生組合、北名古屋水道企業団等を加えた連結では、資産合計、負債合計ともに各団体の資産及び負債が含まれることから多くなっており、一般会計等に比べて資産総額は18,917百万増加し、負債総額も8,029百万増加している。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等は、経常費用が24,704百万円となり前年度より1,691百万円減少し、純行政コストは前年度と比較して1,404百万円減少した。経常費用の減少要因は、業務費用の人件費等が、定員管理計画に基づき職員数の削減を進めたため、前年度より958百万円減少した4,125百万円となったこと等によるものである。また、経常収益は1,638百万円となり、前年度とほぼ同額であったため、前年度に比べ受益者負担は減少したが、引き続き行政サービスの効率化と適正な受益者負担の水準を引き続き検討し、行政コストの圧縮を図っていく。全体では、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が11,864百万円多くなり、純行政コストは12,214百万円多くなっている。連結では、一般会計等に比べて連結対象企業等の事業収益を計上し、経常収益が1,707百万円多い一方、社会保障給付が17,180百万円多い等、経常費用が20,582百万円多くなり、純行政コストは18,876百万円多くなっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源(21,924百万円)が純行政コスト(23,109百万円)を下回っており、本年度差額は1,185百万円となり、純資産残高は1,185百万円の減少となった。徴収体制の強化等により税収等の増加に努める。全体では、国民健康保険特別会計や介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べ9,011百万円多くなっているが、税収等の財源(34,470百万円)が純行政コスト(35,323百万円)を下回っており、本年度差額は▲853百万円となり、純資産残高は853百万円の減少となった。連結では、愛知県後期高齢者医療広域連合への国県等補助金等が財源に含まれることから、一般会計等と比べて財源が19,474百万円多く、本年度差額は587百万円となり、純資産残高は465百万円の減少となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は651百万円、投資活動収支については、道路改良等をはじめとしたインフラ整備などを実施したことから、▲2,577百万円となっている。また、地方債等発行収入3,382百万円が地方債等償還支出1,699百万円を上回り、財務活動収支は1,683百万円となり、本年度末資金残高は前年度より243百万円減少した645百万円となった。今後は、業務活動収支の範囲内に投資的経費を抑制していく必要がある。全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれることから、業務活動収支が一般会計等より402百万円多くなっている。連結では、業務活動収支は一般会計等より1,392百万円多い2,043百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債の発行収入を下回ったため、1,254百万円となり、本年度末資金残高は3,187百万円となった。

財務書類に関する情報②(2017年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

本市の住民1人あたり資産額は、類似団体と比較して5割程度となっており、低い水準となっている。特にインフラ資産が低い数値となっており、要因として市域面積が比較的小さいことが挙げられる。また、歳入額対資産比率及び有形固定資産減価償却率については、類似団体平均値を下回る結果となっている。これは、開始時に経過年数が不明だったインフラ資産の経過年数を耐用年数の半分としたことや、大型施設の売却や除却を行ったことが要因として挙げられる。今後は、歳出を圧縮し財政調整基金残高の確保を目指し、公共施設総合管理計画に基づき、施設の長寿命化や集約化等を進めていく必要がある。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は、類似団体平均を下回り、純資産は前年度と比較して1,240百万円減少した。将来世代負担比率は類似団体平均を上回り、負債に占める地方債の割合が高く、類似団体と比べ将来世代が負担への負担が高くなっているため、これまで以上に地方債発行の抑制に取り組み、世代間の負担が適正な負担になるよう努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

類似団体より低い結果となっており、類似団体に比べ減価償却費が低いことが影響していることが要因として考えられるが、引き続き、行政サービスの効率化や受益者負担の適正化を図っていく必要がある。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

類似団体と比べ住民1人あたり負債額が低くなっていることは好ましいが、前年度と比較して1万円/人増加している。引き続き地方債残高の縮小に努める。基礎的財政収支は、基金積立金支出及び基金取崩収入を除いた投資活動収支の赤字分が、支払利息支出を除いた業務活動収支の黒字分を大きく上回ったため、1,953百万円となっている。資産形成の財源として充当率の高い地方債を多く発行したことや臨時財政対策債を発行可能額の上限まで借り入れしていることなど、負債は増加傾向にあるため、今後は、新規の借り入れを抑制していく必要がある。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は、類似団体平均値を上回る結果となっており、引き続き「公共施設の使用料適正化計画」に基づき、使用料の見直しを行い、受益と負担のバランスの適正化を図る。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,