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地方財政ダッシュボード

埼玉県秩父市の財政状況(2015年度)

🏠秩父市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2015年度)

財政力指数の分析欄

類似団体平均0.73、全国平均0.50、埼玉県平均0.78に対し、0.59であり、対前年度比-0.01減となっている。人口の減少や高齢化率の増加に加え、固定資産税の減収等により、類似団体平均を大きく下回っている。今後は、交付税措置の大きい合併特例債や臨時財政対策債の償還費が大きくなることから財政力指数はさらに小さくなる傾向にある。

経常収支比率の分析欄

類似団体平均88.7%、全国平均90.0%、埼玉県平均90.9%を下回る84.1%であり、対前年度比-0.5%減となっている。地方税や臨時財政対策債が減収した一方、地方消費税交付金が増額となり、さらに人件費が減額したことによる。地方税の収納率向上や受益者負担の原則に則った使用料等の見直し等を図るとともに財政健全化計画の推進により経常経費の削減に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

類似団体平均118,522円、全国平均121,920円、埼玉県平均98,814円を上回る120,625円であり、対前年度比293円増となっている。人件費、物件費ともに減少したが、人口も減少しており、対前年度比では増額となっている。市町村合併により類似の施設を複数抱え、維持管理費が大きくなっており、今後は、公共施設ファシリティマネジメント方針等に沿って、類似施設の統廃合など、身の丈に合った施設規模への転換を図っていく。

ラスパイレス指数の分析欄

類似団体平均98.4、全国平均99.1、埼玉県平均96.3に対し、98.7であり、対前年度比-1.0減となっている。給与表の改定により給与減額を行った。市町村合併の際、給与水準の見直し、一部で昇給抑制を行っているが、引き続き給与の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

類似団体平均7.10人、全国平均6.96人、埼玉県平均5.70人を上回る7.36人であり、対前年度比で横ばいとなっている。市町村合併により、職員数が一時的に増加しているため、類似団体平均を上回っている。定員適正化計画に基づく取り組みにより、経年比較では減少傾向となっており、今後も引き続き、より適正な定員管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

類似団体平均7.8%、全国平均7.4%、埼玉県平均4.9%を下回る4.2%であり、対前年度比-0.1%減となっている。平成27年度の実質公債費比率が平成26年度と比較して上昇したものの、平成24年度の実質公債費比率が3か年平均から外れたことにより0.1%減少した。今後も、行政評価を活用し、事業の取捨選択をするとともに地方交付税措置の大きい起債を活用し、実質公債費比率の上昇を抑えていく。

将来負担比率の分析欄

類似団体平均37.3%、全国平均38.9%、埼玉県平均24.3%に対し、38.3%であり、対前年度比-8.2%減となっている。主な要因としては、減債基金の積み立てによる充当可能基金の増額と標準財政規模の増加、算入公債費等の額の減少による影響となっている。今後も、公債費等の義務的経費の削減を中心とする行財政改革を推進し、財政の健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2015年度)

人件費の分析欄

類似団体平均22.7%、全国平均23.3%、埼玉県平均24.1%を下回る20.8%であり、対前年度比-0.9%減となっている。定員の適正化により人件費は年々減少傾向にあり、類似団体平均と比較すると低い比率を保っているものの、その要因として消防、ごみ処理、火葬業務等を一部事務組合で行っていることがあげられる。

物件費の分析欄

類似団体平均15.4%、全国平均14.3%、埼玉県平均17.9%を下回る13.1%であり、対前年度比-0.1%減となっている。業務の民間委託や指定管理者制度のさらなる導入により、人件費から物件費(委託料)への移行が考えられる。物件費抑制のため、公共施設ファシリティマネジメント方針等に沿って必要な施設を取捨選択する必要がある。また、物件費は年々減少傾向で、類似団体平均と比較すると低い比率を保っているものの、その要因としては業務を一部事務組合で行っていることが挙げられる。

扶助費の分析欄

類似団体平均9.9%を上回り、全国平均11.8%、埼玉県平均13.0%を下回る10.1%であり、対前年度比0.3%増となっている。扶助費は生活保護費や障害者自立支援給付事業の増加により年々増加しているが、資格審査等を適正に行い、財政を圧迫する上昇傾向に歯止めをかけるよう努める。

その他の分析欄

類似団体平均13.8%、全国平均13.2%、埼玉県平均12.5%を下回る12.2%であり、対前年度比0.5%増となっている。12.2%の内訳は維持補修費0.9%、繰出金11.3%である。繰出金のうち主なものは、国民健康保険、後期高齢者医療、介護保険、下水道等で、今後も増加傾向にあるため、料金等の収入の適正化を図ることなどにより普通会計の負担額を減らしていくよう努める。

補助費等の分析欄

類似団体平均10.9%、全国平均10.0%、埼玉県平均9.6%を上回る12.5%であり、対前年度比-0.3%減となっている。類似団体平均と比較して高い要因は、消防、ごみ処理、火葬業務等を一部事務組合で行っていることが挙げられる。また、水道事業への赤字繰出を行っていることも要因である。

公債費の分析欄

類似団体平均16.0%、全国平均17.4%を下回り、埼玉県平均13.8%を上回る15.4%であり、対前年度比の増減はない。公債費は近年横ばい傾向であるが、今後は、地方交付税原資の不足により発行した臨時財政対策債や合併特例債の償還費が増加することから、増加傾向に転じると推計している。

公債費以外の分析欄

類似団体平均72.7%、全国平均72.6%、埼玉県平均77.1%を下回る68.7%であり、対前年度比-0.5%減となっている。今後も経常収支比率の改善に向けて、歳入面では納税コールセンター等を活用した収税強化対策や使用料等の見直し等、自主財源の確保に努める。歳出面においても適切な予算編成、執行を行うとともに、国、県等からの補助金のさらなる活用を図り、経常一般財源の削減に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2015年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

歳出決算総額は、住民一人当たり435,889円となっている。コストが大きい費目は、順に民生費149,127円、総務費94,545円、公債費42,556円、土木費35,002円、教育費34,855円となっている。民生費では介護給付・訓練等給付費や、生活保護費の増額等により、増加傾向にある。総務費は、平成26年度まで減少傾向が続いていたが、庁舎及び市民会館建設工事に伴い、平成27年度は前年度比28,032円の増となっている。教育費は、平成26年度で小中学校の耐震化事業が概ね完了したことに伴い、平成27年度は-15,117円の減となっている。農林水産業費は、平成25年度大雪被害における経営体育成条件整備事業の終了に伴い、前年度比-4,717円の減となっている。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2015年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

歳出決算総額は、住民一人当たり435,889円となっている。性質別歳出を降順にすると、扶助費82,598円、人件費63,819円、物件費57,033円、補助費等53,677円、繰出金47,273円となっている。類似団体と比較して22,062円高い積立金は、庁舎及び市民会館建設に伴う公共施設整備基金へ積立ての増。また、財政調整基金へ積立等も増の要因である。類似団体と比較して9,820高い補助金等は消防、ごみ処理、火葬業務等を一部事務組合で行っていることが挙げられる。また、水道事業への赤字補てんの繰出を行っていることも要因である。類似団体と比較して8,350円高い扶助費は生活保護費や障害者自立支援給付事業の増加により、年々増加傾向である。類似団体と比較して5,564円高い繰出金は国民健康保険、後期高齢者医療、介護保険、下水道等で、今後も、増加傾向にあるため、料金等の収入の適正化を図ることなどにより普通会計の負担額を減らしていくよう努める。

実質収支比率等に係る経年分析(2015年度)

分析欄

平成28年度完成予定の庁舎及び市民会館の建設にあたり、公共施設整備基金や減債基金への積立を実施したことから平成23、24年度は実質単年度収支は0を下回った。平成25及び26年度は、国からの経済再生に向けた緊急経済対策に係る臨時交付金の影響が大きく、実質収支は増加し、実質単年度収支も黒字となった。平成27年度は財政状況が好転しない中、経費の削減や節約に取り組み、実質収支は10%以上となっている。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2015年度)

分析欄

本市の連結対象の全ての会計で、実質赤字又は資金不足は生じていない。法適用公営企業の水道事業及び市立病院事業では、将来の設備投資に備えて現金・預金を着実に留保しているため、黒字の構成比率が高くなっている。

実質公債費比率(分子)の構造(2015年度)

分析欄

元利償還金及び準元利償還金の合計額は年度により増減があるものの、ほぼ横ばいで推移している。一方、算入公債費等も年度による増減があるものの、概ね増加傾向であり、実質公債費比率の分子が減少傾向となっている要因のひとつである。これは、平成17年4月1日の市町村合併の恩恵を受けて、交付税措置の大きい合併特例債の占める割合が大きくなっているほか、償還費の全額を交付税措置される臨時財政対策債の割合が大きくなっているからである。

将来負担比率(分子)の構造(2015年度)

分析欄

将来負担額は増加傾向であり、充当可能財源等も増加傾向を示している。一般会計等に係る地方債の現在高は、合併特例債の発行可能年度が限られていることから増加傾向にあるほか、普通交付税原資の不足を補填する臨時財政対策債の発行の影響により増加している。また基準財政需要額算入見込額は、交付税措置率の大きい合併特例債や臨時財政対策債の占める割合が大きくなっているため増加している。また、退職手当の支給事務を埼玉県市町村総合事務組合で処理しているが、組合への加入年が早かったこともあり、過去における市が組合に対し納付してきた負担金累積額と組合から支給を受けた給付金累積額との差額から算定する退職手当組合への積立不足額が発生しており、将来負担比率を押し上げる要因となっている。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2015年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率68.6%であり、公営事業会計の一部の数値を含んだものとなっている。一般会計等の数値は71.5%である。類似団体に比べ高い水準となっているが、その主な要因は道路と公園の減価償却率が特に高いことによる。なお、道路と公園を除いた減価償却率は57.1%となる。インフラ資産の施設管理については、関係各課と調整中であり、方針は今後定めていく予定である。

債務償還可能年数の分析欄

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率は、充当可能基金の増額と標準財政規模の増加、算入公債費等の額の減少により、対前年度比▲8.2%になっており、類似団体と比較してほぼ同じ水準になっている。一方、有形固定資産減価償却率は類似団体内平均値を大きく上回っている。その大きな要因は道路や公園の減価償却率が高いことにあるが、道路などのインフラ資産については、具体的な管理方針が定まっていないため、今後関係各課と調整の上、適切な維持管理に努める。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率は類似団体と比較して、ほぼ同水準であり、実質公債費比率は低い水準にあり、年々減少傾向にある。実質公債費比率が減少している主な要因としては、交付税措置率の大きい合併特例債や臨時財政対策債の占める割合が大きくなっているためである。今後も引き続き将来負担比率及び実質公債費比率の抑制に努める。

施設類型別ストック情報分析表①(2015年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

当市では【道路】・【橋りょう】(トンネルは資産登録なし)の減価償却率が類似団体内で1位になっており、全国平均・埼玉県平均・類似団体平均と比べて高い数値となっている。なお、橋りょうについては道路を含めて算出しており、それを除くと減価償却率は、66.7%となる(橋りょう一人当たり有形固定資産(償却資産)額は58,424円となる)。また、道路は類似団体平均と比較し特に減価償却率が高くなっている。この理由は、道路一人当たり延長から、類似団体の中で道路延長が長いことがわかるが、投資可能な財源に限りがあり、老朽化を解消するには至っていないためである。類似団体よりも特に減価償却率が低くなっているのは、【学校施設】である。学校施設については、この10年間で校舎10棟、体育館8棟、プール6基と数多くの改築工事が行われていたためである。他方、道路以外で類似団体よりも特に減価償却率が高くなっているのは、【児童館】である。児童館は、2ヵ所あるうち1ヵ所の耐用年数が経過しており、もう1ヵ所についても建築年数が経過しているため、減価償却率が高くなっている。なお、耐用年数が経過している児童館については、移転も視野に入れている。

施設類型別ストック情報分析表②(2015年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

減価償却率が類似団体と比べ、特に低くなっているのは、【福祉施設】と【消防施設】である。福祉施設については、該当する施設がすべて平成に建築されているため低くなっている。【消防施設】については、秩父市の消防施設だけを見ると、減価償却率は55.2%であり、類似団体を上回っているものの、広域の消防施設の減価償却率が24.6%であり、非常に低くなっていることによる。なお、広域の減価償却率が低くなっているのは、この5年間で消防署を4棟建築し、本部の庁舎も平成12年度建築と比較的新しいためである。他方、減価償却率が類似団体と比べ、特に高くなっているのは、【一般廃棄物処理施設】と【庁舎】である。一般廃棄物処理施設は、市の施設と広域の施設それぞれの減価償却率が70%を超えている。庁舎については、各総合支所・道路維持課分室・建築住宅課分室の建物が古いことによる。なお、総合支所の中で最も建築年数が経過している大滝総合支所については、旧大滝中学校への移転計画が進んでいる。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,