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地方財政ダッシュボード

茨城県ひたちなか市の財政状況(2014年度)

🏠ひたちなか市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2014年度)

財政力指数の分析欄

類似団体内平均を上回る水準にあり,3か年平均,単年度(0.933)ともに指数は横ばいとなった。日本経済の長期的な低迷,東日本大震災による影響から,市税の減収傾向が続いていたが,景気の回復に伴う法人市民税の増,地価下落率の縮小や家屋の新増築数の伸びによる固定資産税の増により,市税が増加している。今後は,社会保障経費の伸びにより基準財政需要額の増加が予想されることから,法人実効税率の引下げなど地方税に影響を及ぼす税制改正の動向も注視しながら,安定した財源の確保に努めていく必要がある。

経常収支比率の分析欄

前年度と比較して1.4ポイントの増加となっている。職員定数の抑制に努めながら人件費を削減しているものの,社会保障経費の増大による扶助費,繰出金の増加,消費増税による物件費の増加等により,比率が悪化した。今後も継続して企業誘致や市税徴収率の向上に努め,更なる自主財源の確保に取り組む。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

類似団体内平均,茨城県平均を共に下回る低水準となっている。要因としては,体育施設,社会福祉施設,文化会館等への指定管理者制度の導入や,市立保育所の民営化,消防・救急・廃棄物処理業務の広域化等が挙げられる。また,定員適正化計画等に基づき,簡素で効率的な組織の構築と定員管理を継続して実施し,コスト削減に努めてきたことが挙げられる。

ラスパイレス指数の分析欄

平成23・24年度については,国の給与カットが実施されたため,指数が高くなっている。特別職期末手当・管理職手当の削減や,地域手当の抑制等の努力により,類似団体内平均値を下回り,低水準にある。今後も給与体系の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

類似団体内で最低水準にある。質の高い行政サービスを維持するため,今後も更なる定員の適正化に努め,効率的かつ効果的な行政運営を行っていく。

実質公債費比率の分析欄

指数としては改善傾向にあるが,類似団体内平均値を上回っている。前年度と比較して1.1ポイントの減少となったのは,基準財政需要額に算入される公債費の割合の増加が主な要因である。市債発行について当該年度の元金償還金を上回らない方針を堅持し,借入額を抑制してきたが,重点的に実施している学校耐震化事業により,市債残高は一時的に増加するものと見込まれる。

将来負担比率の分析欄

例年減少傾向にあり,平成26年度は前年度に比べ8.4ポイント減少し,類似団体内平均値を下回る水準となった。要因として,公共下水道事業における地方債現在高の減,50歳代の職員構成比縮小による退職手当負担の減等により将来負担額が減少し,財政調整基金,減債基金,公共用地取得基金に積立てたことにより,充当可能基金が増加したことによる。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2014年度)

人件費の分析欄

類似団体に比べて低い水準となっており,平成24年度に開始した消防・救急業務の広域化による,人件費から補助費等への性質の振替えが要因である。さらに,退職手当組合負担金の減により,前年度より0.9ポイント減少している。定員適正化計画等に基づく簡素で効率的な組織構築と定員管理を実施することで,コストの縮減に努めてきた。今後も,行政サービスの質を維持しながら,内部事務の見直しや組織の簡素化を推進していく。

物件費の分析欄

平成24年度に低コストで稼動する廃棄物処理施設の新設に伴い,一部事務組合に管理運営させることで,物件費に係る経常収支比率が類似団体を下回った。その後,物価上昇,電気料金値上げ等により増加傾向にあったが,平成26年度には消費増税の影響により,さらに0.5ポイント増となった。引き続き,事務経費の削減や事業効率の見直しにより,物件費の抑制に努めていく。

扶助費の分析欄

少子高齢化の影響により社会保障費の増加が構造化しているものの,扶助費に係る経常収支比率は10.1%と,類似団体と比較すると低水準にある。前年度よりも0.3ポイント上昇したのは,障害福祉サービス費の伸びが要因として挙げられる。今後も扶助費の増加が予想されることから,引き続き資格審査等の適正化,生活保護受給者の就労支援等により,経費の抑制に努める。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率は15.7%で,類似団体内平均値を上回っており,前年度と比較して1.1ポイントの増となっている。主な要因としては,社会保障経費の増加及び水産業施設の復興整備事業により,公営事業会計への繰出金が増加したことである。今後も,社会保障関連事業や一斉見直しを行っている区画整理事業への繰出金の増加が予想される。扶助費の支給に係る適正審査,事業の効率化等により,引き続き繰出金の抑制に努めていく。

補助費等の分析欄

平成24年度に消防・救急業務及び廃棄物処理業務の広域化により一部事務組合への負担金が,平成26年度にコミュニティーセンターの地域移管拡大によりコミュニティ施設地域運営補助金が増加し,人件費・物件費から補助費等に費用が振替わっている。運営効率化を更に推進し,補助費等の縮減に努める。また,引き続き補助金等審査委員会において,既存の補助金等の公平性,費用対効果等について検証し,適正化を図っていく。

公債費の分析欄

市債残高の減少に努めてきたが,国の政策により発行した臨時財政対策債の影響もあり,近年では公債費の大幅な減少は難しくなってきている。平成26年度では,新清掃センター整備事業債の償還開始等により,前年度と比較して0.1ポイントの増となった。今後は,平成29年度を完了目標年次として学校施設耐震化事業を重点的に実施しているため,公債費の増加が見込まれる。引き続き,プライマリー・バランスの黒字を堅持しながら,市債の適正な活用に努める。

公債費以外の分析欄

類似団体内平均値を下回ってはいるものの,前年度に比べて1.3ポイントの増となっている。人件費を除くすべての経費が増加しており,特に繰出金が影響したその他が1.1ポイント,消費増税により物件費が0.5ポイント,障害福祉サービス費等により扶助費が0.3ポイント増加している。

実質収支比率等に係る経年分析(2014年度)

分析欄

平成26年度の財政調整基金は,市町村復興まちづくり支援事業費交付金分として約0.3億円の取崩しを行ったが,競争入札によるコスト縮減等により,約5.6億円の積立てを行い,基金残高は前年度と比較し2.08ポイントの増となった。実質収支額は,法人市民税の大幅な増額により歳入が増大し,前年度より1.96ポイント増加している。実質単年度収支は,歳入増による単年度収支の黒字化,財政調整基金への積増しにより,6.79ポイント増加して黒字となった。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2014年度)

分析欄

平成26年度も各会計ともに黒字となっている。水道事業会計については,会計基準見直しに伴う長期前受金戻入の計上等により0.87ポイント増の黒字となり,墓地公園事業特別会計については,市営墓地の区画拡大により墓地使用料が増加し,0.21ポイント増の黒字となった。また,国民健康保険事業特別会計については,高額医療費の増加,高齢者や低所得者の加入割合が高いことによる保険税収入の減少という構造的な問題により,黒字を維持しているものの0.3ポイントの減となっている。今後とも各会計が健全な財政運営を図ることにより,赤字を生じさせないよう努めていく。

実質公債費比率(分子)の構造(2014年度)

分析欄

新清掃センター整備事業債の償還開始等により,元利償還金が59百万円増加し,ひたちなか・東海広域事務組合への消防公債費負担金の増により,組合等が起こした地方債の元利償還金に対する負担金等が16百万円増加している。また,臨時財政対策債償還費の増等により,算入公債費等が371百万円増加した。市債の借入れについては,借入金額を当該年度の元金償還額を上限とする方針としているが,重点的に実施している学校耐震化事業により,市債残高は一時的に増加するものと見込まれる。

将来負担比率(分子)の構造(2014年度)

分析欄

将来負担額の減,充当可能財源等の増により,将来負担比率の分子が減少している。将来負担額については,公営企業債等繰入見込額が公共下水道事業分等により1,226百万円減少し,退職手当負担見込額が50歳代の職員構成比縮小により457百万円減少した。充当可能財源等については,財政調整基金,減債基金,公共用地取得基金に積立てたことにより,充当可能基金が1,415百万円増加した。今後も市債を適正に活用するとともに,充当可能財源等の更なる確保に努め,実質的な将来負担額の抑制を図っていく。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,