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地方財政ダッシュボード

福島県飯舘村の財政状況(2021年度)

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2021年度)

財政力指数の分析欄

財政力指数は類似団体平均を上回っているものの、人口の減少や高齢化の進行に加え、東日本大震災の影響で村内産業が衰退していること等により、財政基盤は弱い。復興・創生事業により、村税収入の確保を見据えた産業の再生・振興に取り組み、また、歳出削減等の取組みを通して、財政基盤の強化に努める。

経常収支比率の分析欄

類似団体平均と同様、普通交付税の増額等に伴う経常一般財源の増加により、経常収支比率は前年度比3.3ポイントの減少となっている。しかしながら、経常一般財源が充当される経常的な支出は、前年度に比べて128,007千円(+6.2%)増加しているため、歳出削減に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

復旧・復興事業の影響により、人口1人当たり物件費、維持補修費は類似団体平均を大きく上回る状況となっている。復興創生期間が終了するまでの間は、この傾向が続くことが予想されるが、コスト低減を意識した復旧・復興事業を進める。

ラスパイレス指数の分析欄

ラスパイレス指数は類似団体平均を上回っている。業務の効率化や適正な人員配置等による超過勤務手当の縮減など、給与のより一層の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

人口1,000人当たり職員数は、類似団体平均を下回っている。しかしながら、復旧・復興業務に従事する県派遣職員や任期付職員、会計年度任用職員がここには含まれていないことに留意されたい。

実質公債費比率の分析欄

平成29年度に発行した消防積載車更新事業債や村道小滝大倉線修繕事業債等の元金償還が開始されたため、実質公債費比率は前年度比0.3ポイント増加しているが、類似団体平均を下回っている。引き続き、適切な歳入の確保や歳出の精査により、公債費負担が過大にならないよう取り組む。

将来負担比率の分析欄

前年度に引き続き、充当可能基金等の充当可能財源が、地方債現在高等の将来負担額を上回っているため、将来負担比率は算定されなかった。今後も適切な歳入の確保や歳出の精査等により、将来負担が過大にならないよう努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2021年度)

人件費の分析欄

経常一般財源が普通交付税の増額等により増加したことに加え、経常一般財源が充当される経常的な人件費が、一般会計と特別会計との間における人事異動等により、3,616千円(-0.6%)減少したため、本指標は前年度比4ポイントの減少となった。しかしながら、当村のラスパイレス指数は類似団体平均を上回っている状況であるため、より一層の給与の適正化に努める。

物件費の分析欄

経常一般財源は普通交付税の増額等により増加したものの、本年度は臨時的支出と経常的支出の計上区分の一部見直し等を行ったことにより、経常一般財源が充当される経常的な物件費が94,852千円(+29.7%)増加したため、本指標は前年度比1.9ポイントの増加となった。類似団体平均を下回ってはいるものの、近年は物価・原油価格等が上昇傾向にあることから、より一層の経常経費節減に取り組む。

扶助費の分析欄

扶助費に係る経常収支比率は類似団体平均を下回っている。引き続き、資格審査の適正化等により、扶助費の支出が適正に行われるよう努める。

その他の分析欄

普通交付税の増額等による経常一般財源の増加に加え、簡易水道事業特別会計操出金の減少等により、本指標は前年度比2.7ポイントの減少となった。

補助費等の分析欄

経常一般財源は普通交付税の増額等により増加したものの、震災以降減免されていた南相馬市一般廃棄物施設運営費負担金の再開等により、経常一般財源が充当される経常的な補助費等が17,212千円(+5.5%)増加したため、本指標は前年度比0.6ポイントの減少にとどまった。

公債費の分析欄

経常一般財源は普通交付税の増額等により増加したものの、平成29年度に発行した消防積載車更新事業債や村道小滝大倉線修繕事業債等の元金償還が開始されたため、本指標は前年度と同水準となった。引き続き、適切な歳入の確保や歳出の精査等により、公債費負担が過大にならないよう努める。

公債費以外の分析欄

普通交付税の増額等による経常一般財源の増加等により、公債費を除く経常収支比率は、前年度比3.0ポイントの減少となった。しかしながら、これは外部的な要因によるところが大きい。そのため、引き続き、適切な歳入の確保や歳出の精査等により、経常経費の節減に努め、財政の硬直化を招かないように取り組む。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

農業基盤整備促進事業、被災地域農業復興総合支援事業、木質バイオマス施設等緊急整備事業等の復旧・復興事業により、農林水産業費は住民一人当たり820,073円と、類似団体平均を大きく上回っている。また、総務費、土木費についても、それぞれ主に、帰還環境整備交付金基金元金積立て、村道舗装機能回復工事等の復旧・復興事業により、住民一人当たりのコストが類似団体平均を大きく上回っている。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

維持補修費は住民一人当たり305,451円であり、類似団体内で最大値を示している。これは、村道舗装機能工事等復旧・復興事業によるものである。また、普通建設事業費(うち更新整備)も住民一人当たり453,427円であり、類似団体平均を大きく上回っているが、これについても農業基盤整備促進事業等復旧・復興事業によるものである。

実質収支比率等に係る経年分析(2021年度)

分析欄

本年度の実質収支は、収入を予定していた被災地域農業復興総合支援事業費(県補助金)が、令和4年3月福島県沖地震の影響で工事出来高が減少したことに伴って収入されなかったこと(※令和4年度に収入予定)等により、前年度から大幅に減少した。それに伴い、本年度実質収支から前年度実質収支を減じて算出される(実質)単年度収支は、前年度実質収支が東京電力損害賠償金の収入等により例年に比べ多額だったことも相まって、赤字となった。しかしながら、単年度実質収支の赤字は、本年度実質収支が前年度実質収支を少しでも下回れば発生するものであり、さらに実質収支額は黒字で推移していることから、赤字だからと言ってすぐに問題となる性質のものではない。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2021年度)

分析欄

全ての会計について、黒字で推移している。なお、本年度一般会計の黒字額の大幅な減少の要因は、前記「(7)実質収支比率等に係る経年分析」のとおりである。

実質公債費比率(分子)の構造(2021年度)

分析欄

平成29年度に発行した消防積載車更新事業債や村道小滝大倉線修繕事業債等の元金償還が開始されたため、元利償還金は43百万円(+9.3%)増加した。引き続き、適切な歳入の確保や歳出の精査等により、実質公債費比率が低水準で推移するよう努める。

将来負担比率(分子)の構造(2021年度)

分析欄

適切な歳入の確保や歳出の精査等により、地方債発行額は減少傾向にあり、その結果として、地方債現在高を含む将来負担額は減少傾向にある。また、充当可能基金については、帰還環境整備交付金等の元金積立て等により増加傾向にあり、その結果として、充当可能財源等も増加傾向にある。結果として、将来負担比率は負数となっているが、老朽化した公共施設等の更新費用や復興事業で整備した公共施設等の維持管理費用の将来的な発生が予測されることから、引き続き、適切な歳入の確保や歳出の精査等を行い、将来世代の負担が過大にならないよう財政運営に取り組む。

基金残高に係る経年分析(2021年度)

基金全体

(増減理由)帰還環境整備交付金基金が、事業実施に必要な国庫補助金の積立て等により、3,739百万円(+42.4%)増加した。また、財政調整基金は、決算剰余金等の積立てにより、550百万円(+22.5%)増加した。上記の事由等により、基金全体としては、4,653百万円(+52.7%)増加した。(今後の方針)その他特定目的基金の大部分が東日本大震災への対応のために設けられたものであり、中長期的には減少していくものと予測される。そのような状況のもと、将来における収入の急激な減少や臨時的な財政需要の増加等により財源が不足するリスクを回避するため、今後は基金の整理や必要額の精査等を進め、将来の村政運営に支障が生じないようにする。

財政調整基金

(増減理由)決算剰余金等の積立てにより、550百万円(+52.7%)増加した。(今後の方針)適切な財源の確保と歳出の精査により、取崩しは必要最小限にとどめ、将来における収入の急激な減少や臨時的な財政需要の増加等に備える。

減債基金

(増減理由)決算剰余金等の積立てにより、4百万円(+0.7%)増加した。(今後の方針)将来世代の公債費負担が過大にならないよう、計画的に積立て及び取崩しを行う。

その他特定目的基金

(基金の使途)帰還環境整備交付金基金:避難住民の帰還環境整備のために交付される福島再生加速化交付金を原資とし、必要事業の実施に充てられるもの。陽はまた昇る基金:寄附金等を原資とし、村内産業の復興や教育・福祉の充実に充てられるもの。北風と太陽基金:村内に立地する再生可能エネルギー企業からの寄附金等を原資とし、復興拠点の整備・維持管理等に充てられるもの。(増減理由)帰還環境整備交付金基金:木質バイオマス等緊急整備事業や特定復興再生拠点エリア整備事業等の実施のために必要な福島再生加速化交付金を積み立てたため増加した。公共施設等整備基金:公共施設等の将来的な維持管理・更新等に備えて、年度末時点における財源の余剰分を積み立てたため増加した。(今後の方針)帰還環境整備交付金基金:必要事業の実施に伴い、減少していくものと予測される。公共施設等整備基金:公共施設等の将来的な維持管理・更新等に要する経費について、必要な額を積み立て、将来の不足が生じないようにする。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

復旧・復興事業により新たに整備した公共施設等が多く存在することから、有形固定資産減価償却率は類似団体より低い水準にある。有形固定資産は近年増加傾向にあるが、公共施設等総合管理計画等に基づき、公共施設等の適切な維持管理に努める。

債務償還比率の分析欄

充当可能財源が将来負担率を上回っているため、債務償還比率は0.0%である。今後も地方債の計画的な発行を行い、本指標が低水準で推移するよう努める。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

地方債等の将来負担額に対して充当可能基金残高が上回っているため将来負担比率は算定されない。復旧・復興事業により新たに整備した公共施設等が多く存在することから、有形固定資産減価償却率は類似団体より低い水準にある。有形固定資産は近年増加傾向にあるが、公共施設等総合管理計画等に基づき、公共施設等の適切な維持管理に努める。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

地方債等の将来負担額に対して充当可能基金残高が上回っているため将来負担比率は算定されない。地方債を計画的に発行していることから、実質公債費比率は類似団体より低い水準にある。今後も地方債の適切な発行により、本指標が低い水準で推移するよう努める。

施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

学校施設、公営住宅等の公共施設は復旧・復興事業により新たに整備したものであるため、有形固定資産減価償却率は類似団体を下回っている。有形固定資産は近年増加傾向にあり公共施設等総合管理計画等に基づき、公共施設等の適切な維持管理に努める。

施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

消防施設は、近年消防分署の建替えや屯所の整備を行ったことから、有形固定資産減価償却率は類似団より低い水準にある。一般廃棄物処理施設及び庁舎に関しては、今すぐに更新が必要な状態ではないが、更新費用が多額にのぼることが予想されるため、将来の過大な費用の発生防止のため適切な維持管理に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,