北海道えりも町の財政状況(最新・2024年度)
北海道えりも町の財政状況について、2024年度の主要指標と分析コメントをまとめて確認できるページです。
えりも町
簡易水道事業
簡易水道事業
特定環境保全公共下水道
漁業集落排水
収録データの年度
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概観
普通会計の構造(2024年度)
財政比較分析表(2024年度)
財政力指数の分析欄
令和6年度決算における町税収入は約24百万円の減額となった。当町の基幹産業は漁業であり、漁獲高等によって自主財源である町税収入は大きな影響を受けるところであるが、令和3年度に発生した赤潮被害からはいまだ回復できておらず厳しい状況となっている。歳出面においては、人件費の上昇、物価高の影響もあり、経常的経費が増えていることから、歳出総額の底上げ要因となっている。当町の経常収支比率はほぼ横ばい状態で推移しているが、上記の要因により今後は悪化していく可能性もある。国や北海道の経済対策と合わせ、当町においても漁業経営基盤対策等を行い、町内経済を向上させることによる税収の増、事務事業の見直しなどにより財政基盤の安定・強化に努める。
経常収支比率の分析欄
経常的経費については、税収が約24百万円の減額となったものの、地方交付税が約70百万円の増となり、経常的な収入増額の一因となったが、経常的な支出において、人件費が約76百万円の増、物件費で65百万円の増など、物価高騰の影響などで大きく増額となったことにより経常収支比率が昨年よりさらに伸びる結果となった。当町は横に長い地形となっており、各地区における行政サービス実施のためにごみ処理に係る経費も多くなることや、町立高校を運営していること、各地区の保育所・小学校など施設運営に要する経費が類似団体に比して多い傾向にあることが要因となっている。
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
上記、財政構造の弾力性においても記載しているところであるが、当町は横に長い地形となっており、各地区における行政サービス実施のためにごみ処理に係る経費も多くなることや、町立高校を運営していること、各地区の保育所・小学校など施設運営に要する経費が類似団体に比して多い傾向にあることが、人件費、物件費上昇の要因となっている。しかしながら、人員配置や各行政サービスの在り方など、人口減少なども見据えて見直しを図っていかなければならない状況である。
ラスパイレス指数の分析欄
当町は国の人事院勧告を参考に給与改定を行っている。当町における指数の増減要因は、職員の経験年数階層構成比の変動によるものである。若年層の職員が少ない状況であり、年代の平準化を図るべく、引き続き定員管理計画に沿った職員数の適正化を進めていく。
人口1,000人当たり職員数の分析欄
当町は、町立の高等学校と保育所を運営していることから、類似団体と比較し職員数が多い状況となっている。今後少子化も進むことから施設の運営について検討を進めていく。また、昨年度に引き続き、定年引上げによる職員数の平準化等、定員管理計画の方針に沿った定員管理を行い、効率的な職員配置となるよう努める。
実質公債費比率の分析欄
実質公債費比率が、令和5年度と比べて0.2ポイント上昇しているが、これは実質公債費比率の算定方法が3か年平均をとるものとしていることから、最も比率が低かった令和3年度単年度比率が抜けたことにより、全体的に0.2ポイント上昇したためである。令和6年度単年度の比率では8.07%となっており、令和5年度単年度よりも0.40ポイント低い数値となっている。これは、普通交付税の額が伸びたことによるものや公債費の一般財源の額が減少したことによるものである。計画的な事業の実施により、今後も比率が上昇しないよう努める。
将来負担比率の分析欄
令和元年度以降は、地方債現在高の減少と充当可能基金残高の増によって将来負担比率が算定されない状況となっている。当町では、減債基金の適正な運用ができるよう、運用要綱を定め一定以上の基金を積み立てておくこととしている。今後においても、計画的な事業の実施と基金の運用により、適正な将来負担比率の維持に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2024年度)
人件費の分析欄
当町は、町立の高等学校と保育所を運営しているため、類似団体平均値より水準が高い状況となっている。令和6年度は、令和5年度と比べ職員数は2名減となったが、給与改定によるもので、給料は27百万円、期末勤勉手当で14百万円増など、人件費は上昇している。近年は公務員の採用も難しくなってきつつあり、また、早期退職者もあるため計画通りの採用、配置を行うことが難しい状況であるが、その中においても適正な人員配置の実施、適正な人件費の管理がなされるよう努める。
物件費の分析欄
物件費上昇において特に顕著であるのは、各施設の管理委託料である。施設管理委託料は物価高騰による影響もあり、適正な委託料となるよう委託先と協議を行い決定しているところであるが、その他消耗品費や燃料費等についても物価高騰の影響を受け上昇しているため、各施設の運営方法の見直しも含め、経費削減を徹底していく。
扶助費の分析欄
令和6年度については、近年の扶助費総額の底上げ要因となっていた物価高騰対策に伴う扶助費は12百万円ほどの減額となった。経常的な事業として実施している乳幼児、心身障がい者等の扶助費にも大きな増減はなく、扶助費全体では3百万円ほどの増額となっている。比率的には類似団体と同程度となってきているが、今後も同程度の水準で推移していくものと思われる。
その他の分析欄
その他が大きく減少しているのは、上記補助費等でも記載しているところであるが、簡易水道事業と下水道事業が公営企業法適用となったことにより、繰出金が補助金となったことによるものである。それ以外について、特に大きな変動要因はない。
補助費等の分析欄
令和6年度から、当町の簡易水道事業及び下水道事業が公営企業法適用となり、今まで繰出金としていたものが補助費へと変更になったことにより補助費総額が上昇することとなった。これにより令和6年度の比率が大きく伸びているが、一部事務組合の大型事業の終了により負担金は12百万円減額になるなど、大きな増加要因はない。今後もこの程度の水準で推移していくものと思われる。
公債費の分析欄
地方債残高は、発行額の抑制を行ってきたことから、令和2年度以降類似団体平均値を下回っている。しかし、令和2年度から令和4年度にかけて地方債の発行額がその他の年度に比べて約300百万円増となっており、今後その償還が始まることになる。再び類似団体平均に近づく、若しくは上回る可能性もあるが、その場合においても、引き続き地方債の発行については計画的に実施し、長期的な傾向とならないよう努める。
公債費以外の分析欄
公債費を除く経費については、ここまでに記載したとおり人件費の上昇や、物価高騰による物件費の上昇、施設を多く保有していることによる経費の増などにより、令和5年度比率と比べ4.9ポイント増、類似団体内順位でも最下位となってしまっている。昨年同様ではあるが、事務事業の費用対効果の検証、施設や職員の適正管理に努め、安定した財政運営が行われるよう努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2024年度)
目的別歳出の分析欄
総務費で昨年度数値と比較して79千円の伸びとなっているが、これは、人件費の伸びの他、令和6年度より開始した避難施設建設に関する普通建設事業費の増が要因となっている。民生費では、町内の生活館など施設経費が計上されており、物件費が決算額で12百万円の増となっていることが、一人当たりコストの上昇要因となった。衛生費では、町立診療所への繰出金が上昇しており、それが一人当たりコストの上昇要因となっている。農林水産業費では、漁港施設の建設事業が終了したことにより、一人当たりコストが減少した。商工費では施設の新築工事、土木費では国土強靭化に係る道路の建設事業費により一人当たりコストが上昇している。教育費には町立高校職員の人件費が含まれており、人件費の増額が上昇要因となった。各項目によって増減はあるものの、人件費、物件費は他個別分析においても記載のとおり上昇しており、各費目においてそれらが他経費項目の減額分を上回る傾向となっている。ここまでに記載した通り、事務事業の見直し、施設の適正配置など見直しが喫緊の課題となっていることは明白であることから、取り組みを進めていく。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2024年度)
性質別歳出の分析欄
人件費は、町立の高等学校1校、保育所3か所を運営していることから類似団体に比べ平均は高くなる傾向となっている。今後、保育所1か所は認定こども園となる予定であり、そのための人員配置も考えられることからその影響も考慮する必要がある。物件費についても、施設が多いことによる委託管理料や消耗品費、水道光熱水費など物価高騰の影響を受けた上昇により、類似団体内順位でも昨年度とほぼ変わらない状況となっている。この点については、施設の配置状況により大きく変わってくる部分でもあるため、町の情勢や人口状況を見据えて見直しを検討していく必要がある。補助費等及び繰出金については、簡易水道事業、下水道事業が法適用となったことにより、繰出金から補助金へ支出科目が変わったことによる増減が主な変動要因となっている。建設事業については、特に新規整備が他と比べて低い状況であるが、当町では人口減少、財政状況も考慮し、新規整備はあまり行わず既存施設を維持補修により利用していく方針のためである。公債費は令和5年度と比べ26百万円の減となっており、昨年より数値も減となっているが、今後、令和2年度以降の大型事業借り入れ分の償還が始まることから公債費は増額となる。事業が重なったことによりやむを得ないことではあるが、将来への影響が平準化されるよう、今後も計画的な事業実施に努めるところである。積立金については、年度ごとの事業実施状況によって変動があるが、基金が枯渇することのないよう適正な積立、取り崩しを行っていく。貸付金であるが、当町では奨学資金の貸し付け、産業資金の貸し付けを行っている。例年大きな変動はない。
実質収支比率等に係る経年分析(2024年度)
分析欄
歳入については、普通交付税の増(69百万円)やふるさと納税寄附金の増(194百万円)などにより全体で105百万円の増となった。一方、歳出については人件費の増(76百万円)や物件費の増(66百万円)などにより全体で99百万円の増となり、実質収支は68百万円、実質単年度収支は39百万円となっている。プラスに転じたものの、必要な行政サービスを行っていくうえでどうしてもマイナスになることもある部分であるので、過度な増・減とならないよう、多年度で見た場合の収支の均衡が図られるよう財政運営を行っていく。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2024年度)
分析欄
現状、全会計において黒字であることから連結実質赤字比率は算定されていない。これまで記載してきたとおり、財政状況は厳しい中ではあるが、安定した歳入の確保と事務事業の見直しによる適正な財政運営に努める。
実質公債費比率(分子)の構造(2024年度)
分析欄
令和6年度においては、算入公債費等は減少したものの、公営企業の元利償還金に対する繰入金の伸びを、元利償還金の減少が上回ったため、分子の額は昨年度を下回る結果となった。しかし、施設の更新や老朽化による大型事業実施による地方債の発行も見込まれることから、元利償還金総額は今後上昇することが考えられる。これらについては、適正な規模、適切な時期、適切な量を常に意識し、計画的な借り入れを行っていく。
将来負担比率(分子)の構造(2024年度)
分析欄
令和6年度においては、充当可能基金額が、臨時財政対策債償還基金費の積み立てにより大きく伸びたものの、基準財政需要額算入見込額がそれを超える減額となった。一方、将来負担額では退職手当負担見込額が増となったものの、公営企業債等繰入金見込額、地方債の現在高が減少した。以上により将来負担比率の分子が減少しているが、公営企業においては施設の老朽化から、今後、大規模な改修事業を予定しており、その借り入れによる地方債に対する繰入額は増大することが見込まれる。また、一般会計等においても実質公債費比率(分子)の構造で触れたとおり、施設の更新や老朽化による大型事業実施による地方債の発行も見込まれることから、今後分子が増大することが見込まれる。償還資金の確保を行い、比率の上昇が抑えられるよう努めなければならない。
基金残高に係る経年分析(2024年度)
基金全体
(増減理由)財政調整基金については、例年、当該年度のふるさと納税寄附金は一度基金に積み増しし、翌年度に各事業へ充当することとしており寄付額の増により財政調整基金全体で58百万円増額となった。減債基金も大きく伸びているが、これは、令和6年度普通交付税再算定における臨時財政対策債償還基金費を積み立てたことによる。また、映画製作事業を実施することとなり、寄附金を一時的に積み立てるための映画製作観光推進基金を設置したことにより、特定目的基金も増となっている。(今後の方針)ふるさと納税による寄附金の増額は一時的なものであり、減債基金の増額も国の制度によるもののため、毎年度積み立てを期待できるものではない。人件費の上昇、物価高騰による行政コストの増により基金を例年以上に取り崩さなければならない状況が今後予想される中、災害などの不測の事態に対応するための留保も必要であることから、取り崩し、積み立てのバランスが保たれるよう財政運営を行っていく。
財政調整基金
(増減理由)歳入及び歳出の精査を行い、340百万円を積み立て、282百万円を取り崩すこととした結果、残高は増額となった。また、内数であるが、ふるさと納税寄附金を翌年度事業に充当することとし、286百万円を積み立てている。(今後の方針)ふるさと納税寄附金による積み立ては、以前より地域振興のため活用することとしている。その他の財政調整基金積立金は財源不足に充てている。ただし、ふるさと納税寄附金分以外の取り崩しについては、財政の収支均衡が図られるまでの一時的な措置として位置付けているため、今後も財政の健全化を進め基金残高の確保に努める。
減債基金
(増減理由)令和6年度普通交付税再算定における臨時財政対策債償還基金費(14百万円)と合わせて計16百万円を積み立てたことにより増額となった。(今後の方針)住民一人当たりの公債費に係る算入公債費等控除後の負担額を平準化するための財源として、長期的かつ計画的に運用する
その他特定目的基金
(基金の使途)公共施設等総合管理基金:令和元年度新設。新設に伴い、計画が中止となった複合施設整備に係る複合施設整備基金を本基金の所属とした。公共施設全体の適正管理を行うための費用に充当。社会福祉基金:社会福祉の推進を目的とする。映画製作観光推進基金:令和5年度新設。現在進められている映画製作に関すること、完成後の観光推進に関する事業に充当する。漁業集落排水事業償還基金:漁業集落排水事業に係る地方債の償還に要する費用に充当。中山間ふるさと・水と土保全基金:中山間地域の活性化を目的とする。【左記掲載以外】社会教育振興基金:社会教育の振興・充実を目的とする。企業版ふるさと納税基金:令和5年度新設。企業版ふるさと納税を原資とし、指定のあった事業に充当する。(増減理由)社会福祉基金:社会福祉施設の整備に要する費用に充てるため、1.4百万円を取り崩し。漁業集落排水事業償還基金:地方債の償還に要する費用に充てるため、1.8百万円を取り崩し。映画製作観光推進基金:個人及び企業からの指定寄付金11.5百万円の積み立て、事業へ充当するための5.2百万円の取り崩し。上記以外は、利子を含めた積み立てを行っている。(今後の方針)各基金ともに、その目的に沿った運用を行っていく。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2023年度)
有形固定資産減価償却率の分析欄
当町では、現在建設中の施設はあるものの、既存施設については維持補修を基本としていたため、類似団体内の平均値を大きく上回っている。このことから、以前より既存施設の老朽化が課題となっている状況である。行政コストや固定資産への財源の計画的な配分を行い、固定資産の計画的な管理を行っていく必要がある。
債務償還比率の分析欄
令和4年度に基準財政需要額算入見込み額減少により比率が類似団体から大きく乖離する状況となった。令和5年度についても基金残高の減少もあり、状況は変わらない状態である。コロナ禍後、活動が平時に戻ったことにより経常収支比率も悪化していることから、事務事業の見直しを進め経常収支を改善し、債務返済能力の強化を図る。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
令和5年度、当町では将来負担比率は算定されていない。しかし、現在大型事業を進めているため、充当可能基金等財源の確保に努め将来負担額の減少を図る。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
令和5年度の実質公債費比率については、災害復旧事業等の基準財政需要額が7,093千円、元利償還金の特定財源の額が1,902万円減となり、実質的な公債費の一般財源の必要額が令和4年度と比べ10,701千円増額となった。これに対し、当該年度の実質的な一般財源は4,369千円の増となったものの、実質的な公債費の一般財源の必要額の上昇率が大きかったために、単年度の実質公債費率としては0.38682ポイント上昇する結果となっている。実質公債費比率は3か年平均の数値であるため、令和4年度と変化がないように見えるが、内部的な数値は上昇しているため、債務償還費率でも述べたところであるが、事務事業の見直しを進め経常収支を改善し、債務返済能力の強化を図る必要がある。
施設類型別ストック情報分析表①(2023年度)
施設情報の分析欄
有形固定資産減価償却率において、当町では毎年、公営住宅及び橋梁・トンネルの計画的な更新・改修を実施していることから類似団体平均を下回る結果となっているが、その他施設については大きな改修も行っておらず平均値を上回っている状況である。公営住宅及び橋梁・トンネル以外の施設については、維持補修を基本とした管理を進めることとしており、今後も、個別施設計画を元に計画的な管理を行っていくこととしている。
施設類型別ストック情報分析表②(2023年度)
施設情報の分析欄
令和4年度から令和5年度にかけては、特に大きな改修等行っておらず、有形固定資産減価償却率は、消防施設において0.1ポイントの改善はみられるものの、他は減価償却率が上昇する状況となっている。プールについては、令和2年度に476百万円で新築したことで減価償却率も改善されており、現状は特に問題はないものと考えている。役場庁舎や消防庁舎など、行政において中心的な役割を果たす施設であり、有事の際にも機能するよう平時から計画的な維持補修等を行うことが必要であるが、その他社会福祉施設の老朽化等にも対処していかなければならないことから優先順位が下がる傾向もある。こちらについても、個別施設計画を元に計画的に管理を行っていく。
一般会計等、全体、連結資金収支計算書内訳表(2023年度)
資金収支計算書(一般会計等・全体・連結)
一般会計等・全体・連結資金収支計算書内訳表を、業務活動・投資活動・財務活動の会計基準に沿って、最新年度の収入・支出構成として可視化しています。上部の数値は期首資金から期末現金預金残高までのつながりです。
財務書類に関する情報①(2023年度)
1.資産・負債の状況
資産では、有形固定資産において、建物の老朽化(減価償却費累計額522百万円増)や工作物の老朽化(減価償却費累計額593百万円増)が進み、現在進行中の建設事業に係る建設仮勘定の増(8百万円)や物品の増(41百万円)があったものの、全体では342百万円の減となった。一方、投資その他の資産においては、基金が増(175百万円)、流動資産においては現金預金が増(261百万円)となっている。その他増減を含め、最終的に資産は120百万円の増となった。負債では、固定負債においては、人件費の上昇により退職手当引当金が増(60百万円)、さらに流動負債において預り金が増(176百万円)となり、その他増減を含め、最終的に246百万円の増となった。資産については増となっているものの、現金等の資産が増えたことが要因であり、公共施設等の老朽化が一層進んでいる状況である。維持補修による長寿命化、人口減少に合わせた施設機能の集約化など様々な手法を模索しその対応を進めていかなければならない状況である。また、負債についても増となっており、現世代と将来世代の負担の差が大きくなることのないよう注視していく必要がある。
2.行政コストの状況
純経常行政コストについては、業務費用において人件費の上昇による増(215百万円)や物価高騰による物件費等の増(20百万円)、その他の業務費用で支払利息や徴収不能引当金が増となったことにより291百万円の増となった。移転費用についても、特別会計における補助金支出や令和4年度から実施し令和5年度に完成して支出が発生した水産施設整備等事業に対する補助金の増(180百万円)をはじめとして上昇する結果となった。しかし、経常費用の伸びに対し経常収益は127百万円の増で、そのうち120百万円はその他のものであり、受益者負担について検証が必要となっている。
3.純資産変動の状況
純行政コストが増(1,419百万円)となったものの、税収等に伸びがあったことにより増(1,347百万円)となり、令和4年度と比較し、本年度差額を37百万円減とする結果となった。一方で、純資産残高は令和4年度に比べ125百万円減となり、令和元年度から減少の一途をたどっている。税収等が常に上振れることは無いため、財源の確保に留意しつつ、行政コストの見直しと削減、それによる固定資産等への配分を計画的に実施していく必要がある。
4.資金収支の状況
業務活動収支においては、行政コストの状況でも述べたとおり、人件費の上昇や物価の高騰、補助金支出により業務支出が1,383百万円増となっているが、税収等の伸びにより業務収入が1,504百万円増となり、業務活動収支は121百万円の増となった。この点については、純資産変動の状況で述べたとおり、税収等が常に上振れることはないため、行政コストの見直しと削減、それによる固定資産等への配分を計画的に実施していく必要がある。投資活動収支については、公共施設等整備費支出の減(▲214百万円)、国県等補助金収入の増(74千円)を主な要因として、全体で224百万円となっている。令和4年度から急激にプラスに近づいており、政策によって税収等の支出先は変わってくるものの資産形成がほとんどない状態となっている。また、今年度収支がさらにプラスに近づいているのは、行政コストの上昇も要因となっていると考えられる。財務活動収支については、地方債発行収入の減(▲376百万円)により収支が令和4年度と比べ400百万円減となった。収支結果は単に地方債発行収入が減となったものである。地方債償還支出は今後も増加していく見込みのため、償還財源の確保に留意する必要がある。
財務書類に関する情報②(2023年度)
1.資産の状況
①であるが、資産合計が前年度に比べ増(12,077万円)となり、また、人口減少がさらに進んだことから一人当たりの資産額は増となった。ただし、この資産の増は現金預金や基金の増によるものである。固定資産等については現在建設中の施設はあるものの、既存施設については維持補修を基本としきたため、③のとおり類似団体に比べ有形固定資産減価償却率が高く、施設の更新が進んでいない状態である。当町では地方債の発行額を抑えてきており、⑦のとおり一人当たりの負債額は類似団体を下回っている状況であるが、この点からも有形固定資産の形成が進んでいないということが読み取れるため、行政コストや固定資産への財源の計画的な配分を行い、固定資産の計画的な管理を行っていく必要がある。
2.資産と負債の比率
④純資産比率は類似団体平均を上回る状況となっており、その差は昨年より0.1ポイント上昇する結果となった。資産合計は増加し、純資産は減少したものの、有形固定資産以外の資産の保有が多く、負債が少ないためであると考えられる。一方で、⑤将来世代負担比率は令和元年度と比べ6.1ポイント上昇しており、類似団体平均より上昇率が大きい状況となっている。資産でも述べたとおり、計画的な固定資産の管理を行い、将来世代への負担が過度なものとならないよう努める。
3.行政コストの状況
令和4年度までは類似団体平均を下回る状況であったが、令和5年度は15.8ポイント上回る状況となった。人口が減少している影響もあるが、人件費の上昇や物価高騰による物件費の上昇、補助金支出の増により純行政コストが上昇したことが原因である。人件費や物件費については、当町は町立高校を擁すること、横に広い地形から各地区に保育所や小学校があることにより類似団体に比べて多額となる状況である。人件費の上昇や物価高騰は今後も続くと思われることから、行政コストの見直しを進めていく必要がある。
4.負債の状況
⑦住民一人当たり負債額については、預り金の増などにより負債合計も増加しているものの、資産の状況で述べたとおり、当町は地方債の発行を抑えてきた経緯があり、類似団体に比べても一人当たり負債額は低い状況にある。(ただし、固定資産等の老朽化に関する課題もある。)⑧では、業務活動収支において、令和4年度と比べ126百万円の増となっており、投資活動や財務活動に配分できる財源が増えているものの、業務収入増加の要因は税収等となっており、税収等が常に上振れることは期待できないこと、また、財務活動において地方債等償還支出が今後増加することが見込まれることから、投資活動へ配分できる財源が減少することが考えられ、財源の確保と計画的な配分を検討しておく必要がある。投資活動収支についてはマイナスとなっており、資産形成等が行われている状況だが、公共施設等整備費支出は214百万円減少しており収支もプラスに近づいてきている。既出であるが、固定資産の計画的な管理を行っていく必要がある。
5.受益者負担の状況
令和5年度については、人件費の上昇や物価高騰による物件費の上昇、補助金支出の増により経常費用が増加したため受益者負担比率が類似団体平均を超えることとなった。補助金支出についてはその時々の政策により増減もあるが、それを除いても経常費用は様々な要因で上昇していることから、行政コストの変化は今後どうなるか、固定資産の管理方法をどうしていくのかなど、様々な角度から受益者負担の在り方を含め検証していく必要があると考えている。
出典:
財政状況資料集
,
統一的な基準による財務書類に関する情報
,
よくある質問
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データの出典はどこですか?
総務省の『財政状況資料集』および『統一的な基準による財務書類に関する情報』をもとに構成しています。
関連する地方公営企業も見られますか?
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