経営の状況について
本町が建設した2基の風力発電所は、全国的にみてもトップクラスの風況(年平均7.2m/s)である四国カルストに建設をしている。収益的収支、営業収支比率とEBITDAが平均値を上回り、供給原価が平均値を下回るなど平成28年度における経営状況はよいと言える。要因としては修繕費率が例年に比べて下がったことが要因として挙げられる。
経営のリスクについて
梼原町風力発電所は風況の良い環境である反面台風や落雷の影響を受けやすく停止をせざるを得ない場合がある。雷への対策としては、通信機器の無線化、避雷針の設置をすることにより被害の減少につながっている。また通信のトラブルが発生すれば職員が可能な範囲で対応し、停止時間を極力抑えるよう努めている。これらの対応で修繕比率の低下や設備利用率の上昇につながったと考えられる。なお、当施設の整備に充当した起債については、全て償還が完了しているが、全収入がFITで占められており、FIT適用期間終了の平成32年後は収入が大きく変動するリスクを抱えている。
全体総括
現在は順調に稼働しているが、建設から17年たっていることもあり老朽化が進んでいる。風力発電所付近の安全や事業性、自然エネルギーの対応等を考え、現在風車の建て替え(リプレース)を検討している。FIT適用終了(H32)後の事業の在り方についても建て替え等の検討を踏まえて、H32年度までに経営戦略策定を予定しており、FIT終了後の電気料収入の変動リスクも含めた検討をすることとしている。