経営の状況について
平成27年度途中から順次事業を開始していることから、事業期間が短く、経年比較や平均値比較はできないが、現在の経営状況は次のとおりである。・収益的収支比率は100%を上回っている。単年度の収支が黒字であり、健全な経営状態にあると言える。また、費用には当該事業による剰余金からの一般会計への繰出し金を含んでいる。・営業収支比率は100%を上回っており、営業活動から生じる収益で必要な費用を賄うことができている。・供給原価が前年度より下回り、EBITDA(減価償却前営業利益)は前年度より上回っており、健全な状態であると言える。ただし、年間を通した発電を行ったのは、平成28年度からであり、一概に比較することはできない。・経営自体は健全であると言えるが、経年比較ができないため、今後も情報分析を行っていきたい。
経営のリスクについて
・発電開始が、西山太陽光発電所は平成27年4月、岨谷1号太陽光発電所は平成27年8月、岨谷2号太陽光発電所は平成28年3月、岨谷3号太陽光発電所は平成27年10月、岨谷5号太陽光発電所は平成27年11月となっており、5施設とも新しい施設である。・設備利用率は、全施設とも平成27年度の途中からの売電開始であるため、経年比較はできないが、平均値より高い数値となっているため、健全な状態であると言える。・経年劣化による修繕も発生しておらず、今後とも維持管理に努めていきたい。・発電施設の整備は、全てリース方式としていることから、企業債が生じておらず、リスクは限定的である。・FIT収入割合が100%であるが、リース契約期間が平成47年までであることから、固定価格買取期間終了後は、撤去することも視野に入れ、維持管理基金を構成し、これに充てることとしている。・財源は全て売電収入である。自然現象や気象条件に左右されるとはいえ、FIT法により、20年間同価格での買取りであるため、財源は安定的である。・リース契約内で動産保険に加入しているため、自然災害や不慮に事故等による機器の故障については補償される。また、企業費用・利益総合保険に加入しているため、自然災害や不慮に事故等による発電停止については、売電収入が補償される。
全体総括
経営は健全であると考えられる。定期的な電気設備の点検費用や修繕費等の支出に備え、維持管理基金を構成し、安定的な運営に努めることとしている。平成27年度途中から順次事業を開始していることから、事業期間が短く、経年比較や平均値比較はできないため、今後も情報分析を行っていきたい。「経営戦略」の策定は、未着手であるが、検討していく。