経営の状況について
収益的収支比率は303.7%で、目標値100%を上回っており、全国平均88.8%を上回っています。営業収支比率においても303.7%で、目標値100%を上回っており、全国平均269.8%を上回っています。収益的収支比率においては、全国平均値を大きく上回る高い比率となっていますが、これは地方債償還金が無いためです。供給原価は、12,104.2円と全国平均22,847.9円より安価にて供給出来ています。これは、平成27年度に運転を始めたばかりで、施設も新しく大きな設備投資も無く、ほぼ予定した順調な事業状況であります。これらのことから、健全な経営状態であると言えます。EBITDAについては経年の推移を見て経年比較としますが、現在のところ予定とした数値水準となっています。
経営のリスクについて
設備利用率は60.9%と施設全体の全国平均37.9%を上回っています。発電形式別の水力発電の全国平均61.6%のほぼ同等となっています。小水力発電電力量は、天候等の環境的要因に大きく水量が左右されるため、日頃の維持管理をしっかり行います。しかしながら、近年の異常気象による渇水等対処出来ない事案も否めません。修繕費比率は0.0%と施設全体の全国平均14.2%、発電形式別の水力発電の全国平均5.7%のいずれも下回っています。これは施設が新しく修繕経費負担が無い為と考えられます。施設設備の適正な維持管理のため、効果的な修繕を行って行きます。企業債残高対料金収入比率については、企業債現在高がないため0%となっています。FIT収入割合は100.0%と施設全体の全国平均74.8%、発電形式別の水力発電の全国平均85.6%のいずれも上回っています。固定価格買取制度の調達期間終了後、買取単価が下落することを想定し、これを踏まえた経営を行っていきます。
全体総括
今後、策定を予定していく経営戦略のなかで持続可能な再生可能エネルギーを長期的に調達するため、バランスの取れた効率的・効果的な施設設備の維持管理を行う他、固定価格買取制度の調達期間終了後、買取単価が下落することを想定し、これを踏まえた経営を行っていくとともに、効果的な修繕・更新計画に取り組み出来るよう基金積立を行います。