地域において担っている役割
岐阜市医師会および周辺医師会や他の地域医療支援病院・地域がん診療連携拠点病院とともに、地域として患者さんが適切な医療を受けられるよう医療・介護・福祉の分野が互いに協力を図りながら、先進的かつ高度な医療を提供するなど、市民の医療を確保する「医療立市」を重要な政策として取り組んでいる。こうした中で、民間病院があまり扱わない不採算の医療分野や救急医療を引き受けるなど、いわゆる政策医療を担うのが公立病院の役割であると位置づけ、当病院を市民にとっての「最後の砦(最後のよりどころ)」として、しっかりと守って行くとともに、岐阜大学医学部附属病院や岐阜県総合医療センターなどと連携しながら、岐阜圏域全体の急性期医療を担っている。
経営の健全性・効率性について
・入院患者及び外来患者の1人1日当たり収益(⑤・⑥)については、類似病院平均を下回っている。前者の理由は精神病床を有しているためと考えられる。また後者の理由は、岐阜市休日急病センター等を有していることと、総合病院であることで入院患者の他科受診が多い影響があると考えられる。数値はともに上昇傾向にあり、引き続き経営改善に努める。・職員給与費対医業収益比率(⑦)が類似病院平均を上回っており、引き続き収益性確保に努める。
老朽化の状況について
・類似病院平均をおおむね下回っている。施設・医療機器の更新にあたっては、医療需要、財政状況等を考慮しながら、今後も計画的に実施していく。
全体総括
「救急医療、がん医療を軸とする高度・専門医療の提供」「政策医療(救急医療、小児医療、精神科医療、災害医療など)の提供」「地域医療機関との連携による切れ目のない<地域完結型>医療の提供」「高度急性期病院の強みを生かした人材育成の実施」「災害医療の充実」を将来像に、心にひびく医療のさらなる実践を進める。経営面では、退職給付引当金を除いた経常収支比率100%以上を目標とし、持続的な経営を実現していく。