さいたま市:市立病院

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末端給水事業 公共下水道 市立病院


収録データの年度

2023年度 2022年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度 2016年度

経営比較分析表(2023年度)

地域において担っている役割

当院は、急性期医療を中心に、国が体制整備を進める、がん、脳卒中、急性心筋梗塞等において高度な医療を提供しているほか、救急医療、周産期医療、小児医療等、地域住民から求められる医療サービスの提供を行っています。また、危機管理への対応として災害時医療、感染症医療、結核医療等で、地域医療において重要な役割を果たしています。

経営の健全性・効率性について

令和5年度決算については、入院収益及び外来収益の増加等により収益が増加したものの、新型コロナウイルス感染症に関する国県市補助金が大幅に縮小したこと等により収益が減少した一方、給与費単価の上昇等による給与費の増加等により費用が増加したことから、経常収支比率は前年度を下回り、健全経営の目安とされる100%を下回りました。前年度と同様、新型コロナウイルス感染症患者の入院病床を確保するため一部の病棟閉鎖を閉鎖し、一般の入院患者用の病床数を制限していましたが、段階的に制限を緩和したこと等により、令和4年度に対し、延べ患者数が増加しました。今後も収益改善の取組を強化し、経営の安定化を図ってまいります。

老朽化の状況について

令和元年12月の新病院開院に伴い、減価償却率が大幅に減少しました。病院建替と器械備品の更新により老朽化の状況が一新されたことから、今後収益の増加が見込めるものの、多額の設備投資による償却負担の急激な増加が経営課題となります。新建物設備の稼働効率と医療機器の採算性を厳しく検証しながら、機器を長期的な視野で計画的に更新を進め、健全で効率的な経営に繋げてまいります。

全体総括

市内では高齢化に伴い医療需要が急増することが見込まれ、市立病院の医療機能の必要性はますます高まるものと考えられます。感染症や結核医療等の維持や周産期医療の強化、急性期病院としての医療機能の充実を行い、地域の基幹病院として中核的な役割を引き続き果たしてまいります。経営の健全性・効率性としましては、令和元年12月の新病院開院、令和2年12月の救命救急センターの開設、令和5年5月のスポーツ医学総合センターの開設により、当院の医療機能が強化されました。今後は令和6年度から施行された働き方改革に取組み、質と安全が担保された医療を提供しつつ、稼働率を上昇させることにより入院患者数の増加を図るとともに、入院診療単価の増加を図ってまいります。また、経営コンサルタントを活用した経営課題の分析やSPDによる適切な在庫管理による材料費の縮減を図ることで、健全な経営基盤の確立を図ってまいります。