おいらせ町
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2011年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2020年度)
財政力
財政力指数の分析欄
前年度と同指数であり、平成28年度以降は徐々に指数が上昇傾向にあるが、全国及び類似団体の平均値を下回っている。町では、令和元年度に策定した財政計画において財政健全化の目標を掲げ、令和2年度から財政健全化に向けた重点事項として、「収入確保につながる取り組み、事務事業経費の縮減、公共施設マネジメントの推進、民間活力の活用によるトータルコスト縮減等」の取り組みを進めている。引き続き、町財政計画に沿った施策を推進し、財政基盤の強化に努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
類似団体、全国、青森県いずれも平均値を上回っており、前年度から0.9%上昇している。主な要因として、直営施設を指定管理者制度に移行したことにより、令和元年度と比べ物件費が増加したことが挙げられる。指定管理者制度については、行政の効率化が期待できるため、引き続き導入の検討をしつつ、扶助費については今後も増加する見込みのため、既存事務事業の見直しをはじめとした財政健全化の取り組みを推進し、町財政計画に掲げる「経常収支比率の改善」に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
類似団体、全国、青森県いずれも平均値を下回っているのは、主に人口1人当たりの職員数が少ないため、人件費が抑制されていることが要因として挙げられる。物価や燃料費の高騰、民間の賃金上昇に伴い物件費が増加傾向にあるほか、保有する公共施設の老朽化に伴う維持管理費についても増加が見込まれることから、既存事務事業の見直しを計画的に進め、コスト削減を図っていく方針である。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
前年度から、0.8%上昇したが、類似団体、全国市、全国町村いずれも平均値を下回っている。大学卒の経験年数7年以上の職員給が国に比べて低いことが要因として挙げられることから、今後も国や類似団体との比較を行い、適正な給与水準の維持に努める必要がある。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
平成18年度の市町村合併以降、新規採用抑制策により、類似団体、全国、青森県いずれの平均値を下回っている。定員適正化計画では、主に専門職の採用を行っていく方針であるため、定年退職や勧奨退職の状況を踏まえた適切な職員数の維持に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
類似団体、全国、青森県いずれの平均値を上回っている。要因としては、平成22年度以降から実施している学校や講堂の改築などの義務教育施設に係る地方債が挙げられる。引き続き、緊急度・住民ニーズを的確に把握した事業の選択により、起債に大きく頼ることのない財政運営に努めるとともに、今後控えている大規模な事業計画の策定にあたっては、公債費負担が財政をひっ迫させることのないよう慎重に検討する必要がある。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
類似団体、全国、青森県いずれの平均値を下回っている。これまで将来負担が過大にならないよう計画的な地方債発行を行ってきたことや、地方債現在高の減並びに財政調整基金の積立てによる充当可能基金が増えたことにより、比率は年々減少傾向にある。今後も、公債費負担が財政をひっ迫させることがないように、財政計画に沿った計画的な新規借入・償還を行い財政健全化に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)
人件費
人件費の分析欄
類似団体、全国、青森県いずれも平均値を下回っており、類似団体内では最小値である。前年度と比べ人件費抑制となった要因として、会計年度任用職員制度の導入に伴い、直営施設を指定管理者制度に移行したことが挙げられる。当町は、消防、ごみ処理、し尿処理等の業務を一部事務組合で行っているほか、公立保育所を所有していないため、他団体よりも、組織が小規模かつ効率的であると考えられる。今後も、定員適正化への取り組みを継続し、人件費の適正化を図る。
物件費
物件費の分析欄
物件費に係る経常収支比率が上昇しているのは、会計年度任用職員制度の導入に伴い、直営施設から指定管理者制度に移行し、職員人件費等から委託料(物件費)へのシフトが起きているためである。人件費に係る経常収支比率は低下傾向にある。今後も、既存の事務事業見直しを進め、民間委託化が可能な施設・業務について検討を進める。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費に係る経常収支比率が類似団体の平均値を上回っている。前年度から上昇した要因として、公立保育所は所有しないものの、私立保育所13施設に係る運営費のほか、自立支援・障害児通所等給付事業等の扶助費が増加したことが挙げられる。このほか、町単独事業として中学生以下の医療費無償化事業等の子育て支援策を実施しているため、扶助費が財政をひっ迫する要因とならないよう注視する必要がある。
その他
その他の分析欄
類似団体、全国、青森県いずれも平均値を上回っているのは、特別会計に対する繰出金の増加、病院事業会計への投資・出資金の増加が挙げられる。今後、下水道事業については独立採算の原則に立ち返った使用料見直しによる健全化を図ることなどにより、税収を主な財源とする普通会計の負担額を減らしていくよう努める。
補助費等
補助費等の分析欄
全国平均値を上回っているが、類似団体、青森県の平均値は下回っている。新型コロナウイルス感染症を機に、町が出資する各種団体への単独補助金について、補助対象事業及び対象経費の明確化を図るとともに、補助金カルテを活用し見直しを行ったところである。今後、見直しによる効果が見込まれる。
公債費
公債費の分析欄
全国及び青森県の平均値は下回ったものの、類似団体平均値を上回っている。地方債残高は減少したものの、前年度より0.2%上昇した要因としては、病院事業会計における企業債等繰入見込額が増加したことが挙げられる。財政計画では、公債費のピークは令和8年度になると見込んでいるため、地方債の新規発行を伴う普通建設事業の実施にあたっては慎重に検討する。
公債費以外
公債費以外の分析欄
類似団体、全国、青森県いずれも平均値を上回っている。主な要因としては、特別会計に対する繰出金が多額であることが挙げられる。今後は、経費別の抑制の取り組みを実施し、比率の減少を図る必要がある。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
目的別歳出の分析欄
・総務費が住民一人当たり151,651円となっているのは、特別定額給付金の支給に伴うものである。・民生費は、住民一人当たり146,872円となっている。決算額全体でみると、民生費のうち児童福祉行政に要する経費である児童福祉費が前年度から増加している。これは、児童館施設を直営から指定管理者制度に移行したこと、新型コロナウイルス感染症に関連した補助金の増加が要因である。・土木費は、住民一人当たり56,004円となり、前年度と比べ4,881円増加した要因は、大雪の影響により除雪作業に要する経費が前年度より約7千7百万円増加したことが挙げられる。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
性質別歳出の分析欄
・歳出決算総額は、住民一人当たり516,795円となっている。・前年度に比べ、維持補修費の住民一人当たりのコストが上昇した要因は、大雪により例年に比べ除雪作業に要する経費が増加したことが挙げられる。・扶助費については、平成29年度以降上昇してきており、類似団体平均と比べて高い水準にある。児童手当や自立支援給付等の補助事業による扶助費のほか、中学生以下の医療費を無償化する単独事業を実施しているため、扶助費が財政をひっ迫することのないよう注視する必要がある。・補助費等については、特別定額給付金をはじめとする新型コロナウイルス感染症に伴う補助事業により例年より大幅に増加している。・繰出金については、公共下水道使用料の見直しなど適正な受益者負担を検討する必要がある。
実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)
分析欄令和2年度の財政調整基金残高については、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う事業費抑制により、歳計剰余金を積み立てたため前年度比で増加している。実質単年度収支については、前年度に比べマイナス幅が減少したものの赤字であることを踏まえ、地方税収及び新たな税外収入の確保に努めるとともに、単独事業の事業債抑制を図る必要がある。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)
分析欄連結実質赤字(黒字)比率については、すべての会計において赤字は無く黒字決算となったが、各特別会計に対する一般会計からの繰出金は多額のため、各会計の受益者負担の適正化を図るなど、繰出金を抑制する必要がある。また、令和2年度の病院事業会計においては、新型コロナウイルス感染症の影響による受診控えなどが影響し、黒字幅は減少傾向となっている。今後は、地方交付税をはじめ、一般財源の確保がさらに厳しくなることが予想されるため、実質収支の黒字を確保できるよう、町財政計画に掲げる財政健全化に向けた取り組みを進め、歳出の削減及び歳入確保に努める。
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実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄単年度による実質公債費比率は、前年度比率よりも0.5%減少し、3カ年平均比率では前年度と同程度の水準となった。一般会計における元利償還金も、平成20年度にピークを迎えてからは、今後も大きな変動はないものと予想される。今後とも、公債費負担が財政を圧迫することのないよう普通建設事業費の抑制と平準化を図っていく。
分析欄:減債基金該当なし
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将来負担比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄将来負担比率は、年々減少を続け、前年度から3.2%減となった。主な要因としては、過去に実施している地方債の繰上償還と新規発行抑制により、地方債現在高の増加抑制が図られたことが考えられる。今後も、普通建設事業費の抑制と平準化を図り、将来負担の抑制につなげるとともに、充当可能財源の確保に努める必要がある。
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基金残高に係る経年分析(2020年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)・基金全体では25百万円の増となり、財政調整基金は新型コロナウイルス感染症の影響に伴う事業抑制により歳計剰余金を積み立てたため6百万円の増、特定目的基金では、公共施設整備基金を後年度の事業に充てる財源として18百万円、ふるさと応援寄附基金を5百万円積み立てるなど、全体としては19百万円の増となった。(今後の方針)・基金の使途の明確化を図るとともに基金管理を徹底し、基金の確保のために歳出削減策等を講じてくこととしている。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)・新型コロナウイルス感染症の影響に伴う事業費抑制より、歳計剰余金を積立てたため前年度から6百万円増加している。(今後の方針)・災害等不測の事態への対応や当初予算繰入金と年度途中分の財源調整基金分を勘案すると、10億円程度の確保が財政運営上必要であると考え、歳出削減策等を講じて基金確保に努めることとしている。
減債基金
減債基金
(増減理由)・基金利子分を積み立てているため、若干ではあるが残高は増加している。(今後の方針)・経済事情が著しく変動した場合や、地方債の償還額が他の年度の地方債の償還額を著しく超える場合などで、財源不足が生じた際に対応するため、現状の残高規模を保有していくこととしている。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・地域振興基金:町民の連帯の強化及び地域振興を図るため。・公共施設整備基金:公共施設の整備に要する経費の財源に充てるため。・地域福祉基金:高齢者等の福祉の増進に関する事業で、民間の団体に対する補助事業及び町が推進する事業の財源に充てるため。・まちづくり活動支援事業基金:町民又は町内における独創的かつ自主的なまちづくり活動を支援するため。・ふるさと応援寄附基金:寄附者から収受したふるさと応援寄附金を適正に管理運用するため。(増減理由)・公共施設整備基金:庁舎整備等の後年度の事業に充てる財源として18百万円積立てたことによる増・地域福祉基金:敬老会開催事業などの事業充当財源として5百万円繰入したことによる減(今後の方針)・公共施設整備基金:町単独事業による学校給食費無償化を継続する間は、財源確保のため計画的な一般財源積立は休止とする。ただし、収支見込が黒字の年度は財政調整基金残高を確保した上で状況に応じ積立てを検討する。・まちづくり活動支援事業基金:まちづくり団体等の自主的な活動推進に充てるため取崩をして事業に活用していく。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
当町では、平成28年度に策定した「公共施設等総合管理計画(令和4.3月改訂)」(計画期間:2017年度から2056年度)において、計画期間の40年間で更新費用を442億円縮減することを目標に掲げている。有形固定資産減価償却率については、上昇傾向にあるものの、類似団体平均を下回っている。引き続き、公共施設等管理計画及び個別施設計画に基づき、長寿命化を図るとともに施設の適正化に取り組む。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
債務償還比率は、類似団体平均値を上回っているが、昨年度より減少している。地方債の新規発行抑制等により発行額が当年度償還額を下回った結果、地方債現在高が減少したことが主な要因と考えられる。引き続き、地方債現在高の減少に努め、将来負担額及び債務償還比率を改善できるよう取り組んでいく必要がある。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率については、類似団体と比べ低い水準となっている。地方債の新規発行を抑制してきたことが要因と考えられる。また、有形固定資産減価償却率については、類似団体よりも低い水準だが緩やかに上昇傾向にある。既存施設については、耐用年数を考慮しながら、コスト・利用状況・役割等の視点から施設の適正化に取り組むとともに、今後の財政見通しを踏まえた公共施設全体のトータルコスト縮減に向けた取り組みが必要である。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
実質公債費比率については、類似団体内平均値を上回っているが、将来負担比率については類似団体平均値を下回っている。実質公債費比率低下のため、引き続き地方債の新規発行抑制及び有利な地方債の活用を進めていく必要がある。
施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却費率が高くなっている施設等は、橋りょう・トンネル、公民館、児童館であり、特に低くなっている施設は、道路、学校施設である。有形固定資産減価償却率が高い要因として、橋りょう・トンネルについては、昭和45年以前に建設された15m以上の橋が3本存続していることや、昭和43年建築の公民館施設が存続していることが考えられる。公共施設等総合管理計画および個別施設計画に基づき、長寿命化を図るとともに、効率的かつ効果的な運営維持に取り組む。
施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高い施設は、庁舎、消防施設だが、その他の施設においても全国平均を上回っている状況である。有形固定資産減価償却率が高い要因として、庁舎については平成17年度の2町合併以降も旧庁舎(本庁舎昭和58年築、分庁舎昭和49年築)を使用した分庁方式により行政運営を行っているためである。公共施設等総合管理計画および個別施設計画に基づき、長寿命化を図るとともに、効率的かつ効果的な運営維持に取り組む。
財務書類に関する情報①(2020年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等は、資産および負債ともに前年度から減少している。資産のうち、固定資産が36,763百万円となり、このうち土地や建物等で構成される有形固定資産が31,225百万円で約8割を占めている。有形固定資産は、今後の維持管理・更新等の支出を伴うため、引き続き公共施設等総合管理計画に基づいた公共施設の適正管理に努める全体会計では、資産および負債ともに前年度末から減少しているが、特に有形固定資産は一般会計と比べて、7,710百万円大きくなっており、公共下水道事業特別会計(6,778百万円)、病院事業会計(662百万円)で多額の有形固定資産を有しているためである。負債合計では、地方債合計が一般会計と比べ6,420百万円大きくなっている。公共下水道事業特別会計(5,852百万円)および農業集落排水事業特別会計(506百万円)で多額の地方債等を有しているためである。
2.行政コストの状況
一般会計においては、経常費用は12,830百万円となり、前年度比3,213百万円の増となった。そのうち、人件費等の業務費用は4,672百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は8,158百万円であり、移転費用が業務費用を上回っている。なお、補助金については、特別定額給付金の給付実施の影響で前年度に比べ2,654百万円増えている。また、社会保障給付は、前年度に比べ228百万円増えているが、今後も高齢化の進展等により、この傾向が続くことが見込まれるため、事業の見直しや介護予防の推進等により経費抑制に努めることが必要である。全体会計が一般会計と比べて大きくなっている要因は、①経常費用のうち、移転費用について国民健康保険特別会計(2,280百万円)、介護保険特別会計(2,059百万円)計上されているため、②経常収益について、病院事業会計(740百万円)及び公共下水道事業特別会計(161百万円)で収益が計上されているためである。
3.純資産変動の状況
一般会計等では、税収等の財源(12,396百万円)が純行政コスト(12,659百万円)を下回り、本年度差額は△263百万円となったため、純資産残高は327百万円の減少となった。固定資産の変動(内部変動)の内訳では、有形固定資産の新規取得等に伴う内部変動として、固定資産等形成分が279百万円の増加、有形固定資産の減価償却等の減少に伴う内部変動として固定資産等形成分が1,368百万円の減少となった。全体会計が一般会計と比べて大きくなっているのは、国民健康保険特別会計で国民健康保険料等(739百万円)、介護保険特別会計では介護保険料及び支払基金交付金等(1,474百万円)が計上されているためである。
4.資金収支の状況
一般会計においては、業務活動収支は643百万円、投資活動収支は63百万円となった。財務活動収支については、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、△578百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から22百万円増えて336百万円となった。しかし、行政活動に必要な資金を基金の取り崩しと地方債の発行収入によって確保している状況に変わりないことから、新たな税外収入の確保に取り組むなどの調査研究が必要である。
財務書類に関する情報②(2020年度)
1.資産の状況
①一般会計においては、資産合計が前年度から995百万円の減少となった。資産総額のうち有形固定資産の割合は約80%である。これらの資産は将来の維持補修経費等を伴うため、公共施設の適正管理が必要である。②歳入額対資産比率は、前年度よりも大きく減少し、類似団体平均値を下回った。特別定額給付事業費補助金(2,520百万円)の増により、歳入総額が大きく増加したことが要因であり、平均的な値とされる3.0~7.0をわずかに下回った。しかしながら、今後は徐々に令和元年度以前の状況に戻ると考えられ、当該値の上昇傾向が続く場合は資産形成が過剰であることも考えられるため、注意する必要がある。③有形固定資産減価償却率は、類似団体平均値を下回っているが、平均的な値とされる35~50%の範囲内である。公共施設等総合管理計画に基づき外壁塗装を実施するなど、施設の長寿命化に向けた取り組みを進めている。
2.資産と負債の比率
④負債を除いた資産割合(純資産比率)は前年度をわずかに上回ったが類似団体平均値を下回っており、純資産は前年度に比べ328百万円減少している。純資産の減少は、将来世代が利用可能な資源を、過去および現世代が消費して便益を享受したことを意味するため、既存事務事業の見直しなど行政コストの抑制に努める。⑤将来世代負担比率は、類似団体平均値を上回っているが、地方債残高は前年度に比べ458百万円減少している。今後も、新規に発行する地方債の抑制や高利率の地方債の借り換えを行うなど、地方債残高を圧縮し、将来世代の負担減少に努める。
3.行政コストの状況
⑥住民一人当たり行政コストは、前年度と比較すると大きく増加し、類似団体平均値については、やや上回っている。経常費用のうち、補助金等が特別定額給付金の給付で大きく増加したが社会保障給付も増加しているため、今後も増加傾向が続く場合は、資格審査等の適正化や各種手当の独自加算等の見直しなど社会保障給付の増加に歯止めをかける取り組みの検討が必要である。
4.負債の状況
⑦住民一人当たりの負債額は、類似団体平均値を上回っているが、前年度末に比べ2.7万円減少している。これは、固定負債のうち、地方債(通常分・特別分)のすべてにおいて残高が減少したためである。⑧業務活動収支及び投資活動収支いずれも黒字となり、基礎的財政収支は前年度より133百万円増加し、類似団体平均値を上回った。投資活動収支が124百万円増加しており、国県等補助金収入の増が要因と考えられる。新規事業においては、優先度・緊急度必要性の高いものに限定するとともに、既存事務事業の見直しを行うなど、地方債に頼らずに必要な投資が行えるよう持続可能な財政運営に努める。
5.受益者負担の状況
⑨受益者負担比率は前年度より減少したものの、類似団体平均値を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担割合は低くなっている。なお、経常費用は人件費や燃料費高騰等の理由により経費抑制は難しいと考えられる。平成18年の町合併以降、当町は公共施設使用料の見直しを行っていない。また、受益者負担比率は2~8%の間が平均的な値とされているため、適正水準の確保に向けた取り組みとして、県内市町村と比較の上、受益者負担の考え方を明らかにし、公共施設等の使用料の見直しを行うべく作業中である。
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