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地方財政ダッシュボード

沖縄県八重瀬町の財政状況(2022年度)

🏠八重瀬町

地方公営企業の一覧

農業集落排水 漁業集落排水


収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2022年度)

財政力指数の分析欄

土地区画整理事業により、住宅地や幹線道路沿いの商業・業務施設等が集積され、生活基盤・利便性が高まり人口が増加している。その影響を受け土地区画整理地域以外でも宅地化が進み、町民税や固定資産税等の税収入が毎年増加傾向にある。令和3年度に引き続き、臨時経済対策債、臨時財政対策債償還基金の影響を受け、財政力指数は前年同ポイントとなった。沖縄県平均値より0.05ポイント上回っているものの全国平均値には0.06ポイント下回っており、類似団体内平均値には0.23ポイント下回っている。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は、沖縄県平均を5.9ポイント下回った。収入のうち地方交付税が-25,627千円減となったものの、地方税106,109千円増となっている、人口増加に伴い税収等が増加傾向にある。同時に、人口増加に伴う保育所関係経費や障害者の訓練給付費、障害児通所支援費等の扶助費は未だに増加傾向であるため、今後も高い水準になると見込まれる。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費ついては、前年度同様、地方創生臨時交付金を活用し緊急雇用対策事業を充実させ雇用の確保に努めたため増額となった。物件費については、新型コロナウイルス感染症対策として、ワクチン接種を行ったため増額となっている。沖縄県平均と比較して、人件費・物件費等が低くなっている要因は、公立保育園を全て法人化し、法人保育園へ移行したため保育所の管理運営費の人件費がかからないこと、ごみ処理業務を南部広域行政組合、消防業務を島尻消防組合の一部事務組合が行っているためである。

ラスパイレス指数の分析欄

ここに入力

人口1,000人当たり職員数の分析欄

ラスパイレス指数は、昨年同様、類似団体平均と同値となり、全国町村平均より1.7ポイント上回っている。給与実態調査より経験年数階層区分の職員構成の階層(20年以上の高卒者)の寄与率が一つの要因である。今後も類似団体の状況を踏まえ、給与の適正化に努める。

実質公債費比率の分析欄

前年度より0.09ポイント下回った。類似団体平均より0.52ポイント、沖縄県平均より1.48ポイント下回った。要因は、平成18年度の合併時過剰だった職員数を定員適正化計画に基づき、新規採用職員の抑制を行い職員の減数を実施、その後人口増加に伴う行政サービスに対応するために、平成27年度定員管理計画を見直し、人口及び類似団体職員数を参考に職員の増を図ったため、類似団体平均とほぼ同等となっている。今後も定員管理計画や事務事業に沿った適正な職員配置に努める。

将来負担比率の分析欄

標準税収入等(住民税、固定資産税等)の増額、地方債残高の減少により、前年度比0.3ポイント改善されているが、類似団体内平均より1.9ポイント、沖縄県平均より1.5ポイント上回っている。要因は、継続事業の都市公園整備事業や土地区画整理事業などの投資的事業に加え庁舎建設や公立学校施設建設事業が加わったことによる地方債の借入増加によるものである。今後も引き続き地方債借入額の抑制を図り、公債費の負担軽減に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)

人件費の分析欄

平成18年度合併時、職員数を定員適正化計画に基づき、新規採用職員を抑制、その後、平成27年度において定員管理計画を見直しすることで、類似団体に比べ下回っている。沖縄県平均とは3.7ポイント下回り、全国平均では5.4ポイント下回っている。今後も引き続き定員管理計画に基づき、適正な定員管理に努める。

物件費の分析欄

物件費については、前年度比0.4ポイント上回っているが、類似団体平均より7.5ポイント下回っており、昨年に引き続き、順位は1位となっている。要因としては、公立保育所を全て民営化し保育所管理運営に対する物件費がかかっていないこと、ゴミ処理業務や消防業務を一部事務組合が行っているためである。今後も適正な執行に努める。

扶助費の分析欄

扶助費については、類似団体平均より3.3ポイント上回っているが、沖縄県平均より3.8ポイント下回っている。類似団体平均より高い要因は、土地区画整理事業等による宅地化に伴い人口増加によるもので、特に保育所関係経費や障害者に係る給付費及び支援費の伸びが要因と考えられる。今後も増加が見込まれるため、資格審査等の適正化や各種手当の見直しを検討する。

その他の分析欄

その他については、類似団体平均より1.0ポイント下回っており、沖縄県平均より1.4ポイント上回っている。要因としては、集落排水事業及び土地区画整理事業の公営企業会計への繰出金が必要になっているため。また、国民健康保険事業特別会計への赤字補てん繰出金も依然として多額であるため、今後は保険料の見直しや国民健康保険税の適正化を図ることで、負担軽減に努める。

補助費等の分析欄

補助費等については、前年度より0.7ポイント上回り、沖縄県平均より2.1ポイント上回っている。全国平均とは0.4ポイント上回っている。消防業務及び塵芥処理・し尿処理等が一部事務組合となっていることが要因の一つ考える。今後は、負担金を交付する団体を調査し適正な事業執行に努める。

公債費の分析欄

公債費については、類似団体平均より4.0ポイント上回り、沖縄県平均では、0.4ポイント下回っている。要因としては、平成18年度に市町村合併し、合併特例債を活用した区画整理事業や公立学校建設事業、庁舎建設等の新町建設計画に沿った事業を実施したことによるのもである。近年は改善傾向にあるため、引き続き地方債の発行抑制に努める。

公債費以外の分析欄

公債費以外については、前年比4.0ポイント上回っているものの類似団体平均より10.9ポイント、沖縄県平均より9.5ポイント下回っている。類似団体では上位となっているが、今後も健全化を行うことで安定した財政運営に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

民生費については、年々増加傾向にあり、類似団体内順位2位と高順位となっている。要因としては、人口増加に伴い児童数が増加し、法人保育園等に対する扶助費が増額したことや、障害者への給付費が増額したことによる。今後も増加する見込みである。農林水産業費ついては、農業が盛んな地域であることから類似団体内平均より4,317円上回っている。教育費については、具志頭運動公園健康増進機能強化事業、沖縄振興特定事業等により前年度比3,076円増となり、類似団体内平均より25,163円、沖縄県平均においても7,241円上回っている。公債費については、年々減少しているものの、依然として類似団体内平均より7,516円上回り、沖縄県平均よりも1,987円上回っている。要因としては、合併特例債を活用した事業によるものである。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

歳出決算額の住民一人当たり523,299円となっている。本町の特徴は扶助費、公債費、普通建設事業費(うち新規整備)が類似団体内で高い順位となっている。特に扶助費については、金額は若干減少した、ものの、類似団体内順位1位となっており毎年高水準値となっているいる。要因としては、人口増加に伴い児童数が増加し、法人保育園等に対する扶助費が増額したことや、障害者への給付費が増額したことによる。普通建設事業費(うち新規整備)については、スポーツ観光交流施設整備、具志頭運動公園健康増進機能強化工事、都市公園整備事業工事等の大型事業の実施により依然として高水準値となり、類似団体内順位6位となっている。公債費については、合併により新たな町づくりのために合併特例債を活用した事業が多く、そのため毎年の地方債発行に伴う公債費が要因となっている。今後は、扶助費の一人当たりのコストを全国平均へ近づけるよう調査分析を行い対策を図る。普通建設事業及び公債費については、地方債の発行を抑制し、全国平均のコストに近づけるよう努める。

実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)

分析欄

令和4年度について、地方税及び地方消費税交付金、ふるさと納税寄付金が各々増額となり、財政調整基金残高が横ばいとなっている。実質収支額についてもほぼ横ばいであるものの、実質単年度収支については、島尻消防署出張所建設費等の影響を受け-0.64%と下回っている。今後も財政健全化の取組みを着実に実行するよう努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)

分析欄

平成30年度より国民健康保険税の見直しを行い、国庫支出金の増額もあり、令和2年度から僅かではあるが黒字となったものの、令和4年度については、-0.11%と僅か赤字となった。今後も、国民健康保険税見直しにつて計画的に取組む必要がある。一般会計については、黒字額がほぼ横ばいであり、要因としては、地方税及び地方消費税交付金、ふるさと納税寄付金の増によるものと考える。

実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

元利償還金は、合併特例債を活用した投資的建設事業により、年々増加傾向であったが、平成28年度からは地方債発行を抑制し、令和元年度より減少傾向となっている。公営企業債の元利償還金に対する繰入金は、集落排水事業特別会計の建設事業費に対する公債費となっている。組合等が起こした地方債の元利償還金に対する負担金等は、一部事務組合である南部広域行政組合が最終処分場建設に伴う起債があるため増となっている。算入公債費等については、合併特例債の元利償還金を基準財政需要額に算入しているが、令和元年度より元利償還金が減額となっているため、算入公債費等も減となっている。

将来負担比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

一般会計等に係る地方債の現在高は、合併特例債を活用した投資的建設事業を行ったため多額となっているが、平成28年度以降は減少傾向にある。基準財政需要額算入見込額は、合併特例債の公債費が平成29年度より減少になったため、算入額が減少となった。将来負担比率については、基準財政需要額算入見込額は減少したものの、充当可能基金が大きく伸びたため減額となった。

基金残高に係る経年分析(2022年度)

基金全体

(増減理由)令和4年度の基金残高は対前年度比より767百万円の増となっている。財政調整基金で32百万円の減、減債基金で101百万円の増、ふるさと応援基金で383百万円の増となっている。財政調整基金の減額要因については、公共施設等維持補修工事やふるさと納税寄附の増加に伴うふるさと納税支援委託業務等の単独事業の実施による取り崩しにより減額となっている。減債基金については、地方債の償還のための積立基金であり将来の公債費負担に備えるための目的とした増額となっている。ふるさと応援基金については、ふるさと納税に伴うものであり本町では積極的に取り組んでいるため順調に寄附額が増えており、その結果基金が増額となっている。(今後の方針)財政調整基金については、財政健全化の取組みを着実に実行し、適正な額を維持するように努める。減債基金については、将来の償還財源の計画的な確保、資金の流動性の向上を図り、地方債残高の状況及び公債費負担の今後の見通しに応じて、計画的な償還に努める。まちづくり振興基金については、令和2年度で積立は終了したため、今後はどのように新町のまちづくりへ活用するか検討する。ふるさと応援基金については、ふるさと納税を積極的に取り組むことで寄附額を伸ばしている状況であり今後もふるさと納税に関する業務を継続し財源の確保に努める。使い道については、町の発展や行政サービスの充実等へ活用に努める。

財政調整基金

(増減理由)財政調整基金については、対前年度比32百万円減の1,546百万円となった。主な要因として、公共施設等維持補修工事やふるさと納税寄附の増加に伴うふるさと納税支援委託業務等の単独事業の実施による取り崩しによるものである。(今後の方針)令和4年度については、主な要因が単独事業の実施となっているため、今後は手数料・使用料や負担金等の見直し、財産処分や財産の有効活用等で自主財源の確保を図る。また、基金に頼らない財政健全化の取組みを着実に実行するよう努める。

減債基金

(増減理由)令和5年度に繰り上げ償還するため基金の積立てを行い将来の公債費負担に備えた。(今後の方針)今後も必要があれば利子の高い公債費の繰り上げ償還を検討し、将来負担の軽減を図る。

その他特定目的基金

(基金の使途)まちづくり振興基金について、具体的な使途は未定であるが今後はどのような新町のまちづくりへ活用していくかを検討し計画的な執行を行っていく。ふるさと応援基金について、安心・安全なまちづくりに関する事業や自然・環境保全に関する事業等の寄附者の希望に沿った事業を検討し執行する。八重瀬町屋宜原町有地有効活用事業基金について、マルキン八重瀬複合施設の取得費用として。八重瀬町公共施設等総合管理基金について、公共施設等の集約化、複合化、転用、長寿命化及び更新、改修、修繕及び除却のため(増減理由)ふるさと応援基金について、ふるさと納税に伴うものであり本町では積極的に取り組んでいるため順調に寄附額が増えており、その結果基金が増額となっている。八重瀬町屋宜原町有地有効活用事業基金及び八重瀬町公共施設等総合管理基金については、令和4年度より新設し積み立てを行ったため増額となっている。(今後の方針)ふるさと応援基金について、ふるさと納税事業を積極的に行い、寄附者に対するお礼品を魅力ある品を拡充することで増額を図る。公共施設等総合管理基金について、総合的かつ計画的に管理し財政負担の平準化を図る。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2022年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率は、全国平均及び沖縄県平均を下回る結果となっているが、平成30~令和3までは経年で見ると増加。令和4はスポーツ観光交流施設整備や小学校大規模改造工事等に伴い、減価償却率が微減している。体育館や公民館、公営住宅や公園等の減価償却率が高い状況であり、修繕や建替え等の更新費用負担が多大となる見込みである。令和4年度時点の減価償却率は、事業資産が38.0%(前年度比-1.6%)、インフラ資産が60.4%(前年度比+2.0%)となっており、道路や公園等のインフラ資産が減価償却率を上げる要因となっている。

債務償還比率の分析欄

債務償還比率については平成30年度から令和4年度にかけて減少傾向にあり、令和元年度続けて類似団体平均値より下回っている。これは、地方債発行よりも償還が上回る状態を維持していくことが出来たことを表しており、行政運営としては良い傾向であるといえる。今後もこの比率を適正に維持していくように努める。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率は、他団体と比較した場合は7.1%高い状態だが、平成30年度から令和4年度まで52.9%下がり減少傾向にある。地方債の発行を抑え償還を行えていることが将来負担比率を減少させている要因だと考えるが、他団体と比較した場合はまだ高い状況にあるため、今後施設状況に応じて適切な資産整備を進めるためにも、起債について十分な検討を行い実施するように努める。有形固定資産減価償却率はほぼ横ばいであるが、他団体と比較した場合は令和3年度時点で12.9%低い。将来世代負担比率を加味し、上昇を抑えながら更新計画を進めていけるよう努める。また、類似団体と比較し優先度を考えた場合、老朽化施設の対応より地方債償還への対策を優先した方がよいと考えられる。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

本町は類似団体平均と比較すると、将来負担比率及び実質公債費比率どちらの値も高い状態が続いているが、これは、合併特例債を活用した教育施設、統合庁舎整備等による起債が要因になったと考えられる。経年で見ると、将来負担比率は平成30年度の61.6%から令和3年度の8.7%と低くなっている。また、実質公債費比率についても徐々に減少傾向にある。今後も新規の地方債発行の抑制や地方債償還については必要があれば償還計画の見直しを行い、財政的な負担をかけない行政運営を行っていくよう心掛ける。

施設類型別ストック情報分析表①(2022年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

道路・橋梁・港湾漁港・保育施設・学校施設では全国平均及び類似団体平均を下回っているものの、公営住宅・児童館・公民館においては全国平均、類似団体平均を上回っており、減価償却率が高い状況である。公営住宅・児童館においては、減価償却率が80%を超えており、個々の資産状況を確認し老朽化対策に取り組む。公民館は67.6%と老朽化が進んでおり、取得価額を基に施設更新費用を算定すると多大となる見込みである。中央公民館や東風平公民館など減価償却率が85%超えている施設も複数あるため、他資産と同様に資産状況を確認し老朽化対策に取り組む。また、道路においては毎年部分的な改修等を行ってはいるものの、減価償却率が改善するには至っていない状況である。

施設類型別ストック情報分析表②(2022年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

体育館・プールにおいては、全国平均及び類似団体平均を上回っており、その他施設においては、全国平均及び類似団体平均を下回る結果となった。仲座児童体育館や具志頭社会体育館、東風平運動公園体育館の建物が減価償却率80%を超えており老朽化が進んでいる。今後の施設更新費用も多大となる見込みであり、老朽化対策の検討・実施を継続し行う。減価償却率が低い施設累計においても、老人福祉センターなど個々の資産で確認すると減価償却率が高い施設もあるため、資産毎に確認し長寿命化や統廃合などの老朽化対策の検討・実施を継続し行う。

財務書類に関する情報①(2022年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が前年度末から832百万円の増加(+2.5%)となった。金額の変動が大きいものは基金や有形固定資産であり、公共施設等総合管理基金の増加(+300百万円)やふるさと応援基金の増加(+384百万円)、減債基金の増加(+100百万円)などがある。基金総額は前年度末から724百万円の増加となった。有形固定資産は、スポーツ観光交流施設関連工事や小学校大規模改造工事等の実施等による資産の取得額(1,124百万円)が、減価償却による資産の減少を上回ったこと等から114百万円増加した。負債については、前年度末から1,177百万円の減少(-8.5%)となった。金額の変動が最も大きいものは地方債であり、地方債償還額が発行額を上回り1,043百万円減少した。全体会計においては、資産総額が前年度末から754百万円の増加(+2.2%)となった。一般会計等と同じく基金や有形固定資産の増加が主な要因である。負債総額は前年度末から1,163百万円減少(-8.1%)となった。負債も一般会計等と同じく、地方債の減少が主な要因である。連結会計においては、前年度末から資産総額が1,125百万円の増加(+2.7%)、負債総額が987百万円の減少(-5.6%)となった。一般会計等や全体会計と同じく、基金や有形固定資産の増加が資産増加の主な要因であり、地方債減少が負債減少の主な要因である。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は13,934百万円となり、前年度比446百万円の増加(+3.3%)となった。そのうち、人件費等の業務費用は5,693百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は8,241百万円であり、移転費用の方が業務費用よりも多い。最も金額が大きいものは補助金等(4,573百万円、前年度比+3.6%)、次いで社会保障給付(3,142百万円、前年度比-7.5%)であり、純行政コストの58.4%を占めている。社会保障給付費は、令和3年度以降は3,000百万円を超えており、令和2年度以前と比較すると高い水準となっている。今後も高齢化の進展などにより、この傾向が続くことが見込まれるため、事業の見直しや介護予防の推進等により、経費の抑制に努める。全体会計においては、一般会計等に比べて国民健康保険等の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が3,357百万円多くなる等により、純行政コストは3,544百万円多くなっている。連結会計においては、純行政コストは20,897百万円となり、前年度比532百万円(+2.6%)の増加となった。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源(15,290百万円)が純行政コスト(13,202百万円)を上回ったことから、本年度差額は2,088百万円(前年度比-478百万円)となり、純資産残高は2,009百万円の増加となった。本年度差額のプラスの状況が続いているが、補助金を受けて施設整備事業を行っているため、財源に当該補助金の額が計上される一方、当該施設取得による行政コストの計上は減価償却により徐々になされるため、プラスの状況が続いていることが考えられる。全体会計では、国民健康保険特別会計等の国民健康保険税等が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が717百万円多くなっており、本年度差額は2,032百万円となり、純資産残高は1,918百万円の増加となった。連結会計では、沖縄県後期高齢者医療広域連合等の国県等補助金等が財源に含まれることから、全体会計と比べて財源が4,297百万円多くなっており、本年度差額は2,177百万円となり、純資産残高は2,112百万円の増加となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は2,142百万円であったが、投資活動収支については、スポーツ観光交流施設関連工事や小学校大規模改造工事等の施設整備や基金積立を行ったことから、1,130百万円となった。財務活動収支については、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、1,076百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から64百万円減少し、890百万円となった。全体会計及び連結会計においても、業務活動収支が黒字、投資活動収支は施設整備や基金積立に伴い赤字、財務活動収支は地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから赤字となり、本年度末資金残高は前年度から減少(全体会計前年度比▲116百万円、連結会計前年度比▲93百万円)となった。

財務書類に関する情報②(2022年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額が類似団体平均を下回る結果となった。経年で見ると、人口は増加傾向にあるが、それ以上に資産の増加が進んだため、住民一人当たり資産額は増加した。歳入額対資産比率については、類似団体平均を下回る結果となった。前年度と比較すると、資産総額の増加や歳入総額の減少に伴い、歳入額対資産比率は微増(+0.06年)した。有形固定資産減価償却率が類似団体平均を下回っているが、経年で見ると平成30年度から令和3年度までは増加し、令和4年度はスポーツ観光交流施設整備や小学校大規模改造工事等に伴い微減(-0.2%)している。引き続き計画的な予防保全による長寿命化を進めていくなど、公共施設の適正管理に努める。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は類似団体平均を大きく下回っているが、経年で見ると純資産比率は増加傾向である。(前年度比+4.4%)地方債の償還額が発行額を上回り、負債減少していることが主な要因である。(社会資本等形成に係る将来世代の負担の程度を示す)将来世代負担比率は、類似団体平均を上回っているが、経年で見ると減少している。(前年度比-2.8%)地方債の償還を進めたことによるものである。今後も地方債残高を圧縮し、将来世代の負担の減少に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは類似団体平均を上回っており、前年度と比較すると微増(+0.6万円)している。委託費や維持補修費、補助金等の増加に伴い、前年度より住民一人当たり行政コストが増加している。今後は、減価償却費の増加や社会保障給付が高い水準で発生する見込みもあるため、事業見直し等より経費の抑制に努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は類似団体平均を上回っているが、負債の大部分を占める地方債の償還が進んでいることと人口増加に伴い、住民一人当たり負債額は経年で減少している。(前年度比4.2万円)基礎的財政収支は、基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分が業務活動収支の黒字分を下回ったため、1,795百万円となっている。投資活動収支の赤字分は施設整備や基金積立を進めているものによる。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は類似団体平均を上回る結果となり、前年度比+0.6%増加した。経常費用が前年度より増加(+447百万円)しており、中でも経常費用のうち維持補修費の増加が顕著であることから、老朽化した施設の長寿命化や統廃合等を行うことにより、経常費用の削減に努める。併せて、収益は一定水準確保し支出は抑制する等、類似団体等の状況も見ながら適正な比率を見極め維持できるよう継続して努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,