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地方財政ダッシュボード

福岡県糸島市の財政状況(2016年度)

🏠糸島市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2016年度)

財政力指数の分析欄

平成26年度までは類似団体平均を下回って推移していたが、平成27年度は類似団体平均となり、平成28年度には類似団体平均を上回った。しかし、財政状況が脆弱であることは否めず、その要因として法人事業所が少なく、一人当たりの法人市民税額が県内都市では最低レベルである。また一人当たりの個人市民税額や固定資産税額も比較的低いことが挙げられる。今後も引き続き、都市基盤整備や企業誘致を推進していくことにより、法人市民税、固定資産税等の増収や雇用の創出による市内経済の活性化を図り自主財源の確保を目指す。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は86.0%となり、前年度より1.6ポイント悪化した。分子である経常的歳出一般財源等は、扶助費95,836千円、繰出金40,456千円、物件費34,448千円などが増加したが、公債費240,448千円、人件費52,668千円が減少し、全体として97,847千円の減額となった。また、分母である経常的歳入一般財源等のうち地方税が344,597千円増額となったが、臨時財政対策債は253,722千円減額となり、全体として496,785千円の減額となった。分子・分母ともに減額となったが、分母の減額が大きいので経常収支比率としては悪化した。今後も、繰出金などの増加が見込まれるので、糸島市行政改革大綱に基づく行財政健全化計画計画をもとに、行財政改革の推進を図る。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

類似団体平均を大きく下回っているが、要因として合併により職員数の削減を行ったことにより人件費の抑制が図られていることが挙げられる。一方、物件費はごみ処理業務に係る維持管理費が多額となり、放課後児童クラブの管理運営費等も増加している。今後、職員数の削減等の合併効果や窓口業務等の民間委託推進により、相対的にはコスト削減効果が表れることが見込まれる。

ラスパイレス指数の分析欄

ラスパイレス指数は類似団体平均を上回っているが、要因として職員構成の変動や給与制度改定に伴う現給保障者の割合が高いことが挙げられる。今後も、国の動向や他自治体の状況を踏まえ、給与の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

類似団体平均を大きく下回り、類似団体中3位である。合併に伴う事務の統廃合縮小や、民間委託を積極的に行っていることが要因である。今後も、合併に伴う事務の効率化を推進することにより、職員数の削減が見込まれる。

実質公債費比率の分析欄

平成27以前は、類似団体平均を上回っていたが、類似団体平均を下回っている。過去の急激な人口増加に伴い道路、学校新設等の都市基盤整備を集中して実施したことや、ごみ・し尿処理、火葬場、消防施設の整備の地方債の元利償還金(平成25:4,818百万円、平成26:3,834百万円、平成27:3,037百万円、平成28:2,857百万円)がピークを過ぎたことにより、実質公債費比率は改善傾向にある。今後も引き続き、地方債の計画的な発行を行い、公債費の抑制に努める。

将来負担比率の分析欄

前年度に比べ大幅に改善し、類似団体平均も下回っている。公営企業等負担見込額が髙い傾向にあるが、地方債の現在高が毎年減少、かつ充当可能基金が増加しているので、将来負担比率は改善傾向にある。今後も地方債の計画的な発行により、財政の健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2016年度)

人件費の分析欄

類似団体平均より低い傾向にある要因は、職員数の削減(-6人〔平成27:499人→平成28:493人〕)によるものである。次年度以降も行財政健全化計画に基づき職員数を削減(目標:平成32440人(消防職員を除く))するため、減少する見込みである。

物件費の分析欄

休日・夜間急患センターやごみ処理業務、し尿処理業務、火葬業務を市では直接行わず、委託により行っているため、類似団体平均よりも高い傾向にある。今後も民間委託化を進めていくことから、物件費の割合は高く推移すると見込まれる。

扶助費の分析欄

全国平均と比較して年少人口比率が高く、類似団体と比較して児童福祉費が多額となっていることから、類似団体平均よりも高い傾向にある。(平成27年少人口比率全国平均12.6%糸島市13.6%)

その他の分析欄

類似団体平均よりも低い傾向にあるが、大きな割合を占めるのが、繰出金である。高齢化に伴う国保、介護、後期高齢者会計への繰出金の割合が、高額で推移している。(平成26:約34.7億円、平成27:約42.4億円、平成28:約39.8億円)特に、国保会計は平成26年度に赤字決算となったため、法定外の繰出金を平成27年度約5.7億円、平成28年度3.0億円一般会計より支援した。

補助費等の分析欄

合併によりごみ処理業務、し尿処理業務、火葬業務、消防業務を市で直接行っており、合併前に構成していた一部事務組合に対する負担金がないため、類似団体平均よりも低い傾向にある。

公債費の分析欄

平成25年度まで公債費に係る経常収支比率が類似団体平均より高く推移していたが、その要因は、急激な人口増加に伴う道路、学校新設等の都市基盤整備及び合併前に一部事務組合で行ってきた大型事業であるごみ・し尿処理、火葬場、消防施設の整備に係る地方債の元利償還金によるものであった。平成26、27年度にかけて、これらの償還が終了したことにより、類似団体平均より低くなった。元利償還額の推移(平成25:4,818百万円、平成26:3,834百万円、平成27:3,037百万円、平成28:2,857百万円)

公債費以外の分析欄

平成27年度以前は、類似団体平均よりも低い傾向にあったが、平成28年度は財政調整基金から公共施設等総合管理推進基金への積み替えを行ったことにより、積立金の割合が大幅増となったことから、類似団体平均を上回る状態となった。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2016年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

土木費は、平成10年度代前半にかけて、急激な人口増及び都市化に対応するため、道路等の都市基盤整備を行ってきたが、近年の傾向は、新設道路の整備等を行っていないため、類似団体平均よりも低い傾向にある。消防費は、防災行政無線デジタル化方式移行事業により、平成28年度に限って類似団体平均を上回った状態となった。教育費は、土木費同様に平成10年度代前半にかけて、新設校の設置など都市基盤整備を行ってきたが、近年は人口も横ばい傾向となり、新設校及び校舎の大規模改修を実施していないため、類似団体平均よりも低い傾向にある。公債費は、平成10年度代前半にかけて、急激な人口増及び都市化に対応するため、道路や学校、清掃施設等の都市基盤整備を行ってきたことで、ここ近年の地方債の償還が高額で推移していた。しかし、平成26、27年度にかけて清掃施設等の償還が終了し、元利償還金(平成25:4,818百万円、平成26:3,834百万円、平成27:3,037百万円、平成28:2,857百万円)がピークを過ぎたことにより、類似団体平均を下回った。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2016年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

公債費は、元利償還金(平成25:4,818百万円、平成26:3,834百万円、平成27:3,037百万円、平成28:2,857百万円)がピークを過ぎたことにより、類似団体平均を下回るようになってきた。今後も、地方債の現在高は減少する見込みである。繰出金は、国保会計等の繰出金が増加傾向にあり、特に平成27年度は国保会計繰出金(法定外繰出金平成26:200百万円、平成27:570百万円、平成28:300百万円)が大幅増となった。その要因は、国保会計の平成26年度決算が赤字決算となったため、平成27年度には税率改正も実施したが、法定外繰出金を増額し、国保会計を支援した。扶助費は、全国平均と比較して年少人口比率が高く、類似団体と比較して児童福祉費が多額となっていることから、類似団体平均よりも高い傾向にある。(平成27年少人口比率全国平均12.6%糸島市13.6%)

実質収支比率等に係る経年分析(2016年度)

分析欄

財政調整基金については、平成28年度に約5.1億円の積立を行ったが、公共施設等総合管理推進基金に35億円積み替えたため、平成28年度末残高は約50.1億円となった。それに伴い標準財政規模に対する割合は、14.86ポイント減となった。基金の額でみると、県内の他の合併団体と比較すると依然少なく、今後も堅実な財政運営が必要である。実質収支については、約2.1億円減少し、標準財政規模に対する割合は、1.0ポイント減となった。要因としては、形式収支が約1.9億円増加したものの、マイナス要因である翌年度繰越財源が約4.1億円増加したことによる。実質単年度収支については、約44.9億円減少し、標準財政規模に対する割合も、22.18ポイント減となった。要因は、単年度収支が約6.6億円、積立金が約2.5億円減少したことと、積立金取崩し額が約35,8億円と皆増となったことによる。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2016年度)

分析欄

平成26年度に赤字決算となった国民健康保険事業特別会計は、平成27年度の税率改正と一般会計からの法定外の繰出金の増(平成26:200百万円、平成27:570百万円、平成28:300百万円)により、平成27年度からは改善し、黒字決算となった。その他の会計については、赤字がないため、連結実質赤字比率は発生していない。今後とも、引き続き健全な財政運営に努めていきたい。

実質公債費比率(分子)の構造(2016年度)

分析欄

平成10年度代前半にかけて、急激な人口増及び都市化に対応するため、道路や学校、清掃施設等の都市基盤整備を行ってきたことで、ここ近年の地方債の償還が高額で推移していた。平成26、27年度にかけてこれらの償還が終了した。これらに加え引き続き地方債の計画的な発行を行うとともに、既存の地方債について繰上償還の実施を行っていく計画であり、ここ数年実質公債費比率は改善する見込みである。

将来負担比率(分子)の構造(2016年度)

分析欄

平成10年度代前半にかけて、急激な人口増及び都市化に対応するため道路や学校、清掃施設等の都市基盤整備を行ってきたことで地方債の現在高が高いことと、下水道事業に対する公営企業等への負担見込みが高いことで、将来負担比率が高い割合で推移している。今後は、前述の地方債の償還が終了することに加え、新市基本計画に基づく地方債の計画的な発行を行うとともに、既存の地方債について繰上償還の実施を行っていく計画であり、将来負担比率は改善していく見込みである。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2016年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

債務償還可能年数の分析欄

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率、将来負担比率ともに類似団体と比較して高かったが、近年は低い水準に移行してきた。これは、過去の急激な人口増加に対応するため、合併以前に、道路や学校、上下水道、ごみ・し尿処理、火葬場、消防施設などの都市基盤施設整備を短期間で実施したことによる地方債残高の急増と、それに伴う元利償還金が高水準で推移していたものが、その多くで償還を終了したことにより、年々改善してきたものである。今後は、安全安心まちづくりに活用している防災対策事業や、臨時財政対策債等についての償還が続くことにより、数値の上昇が見込まれるため、行財政健全化改革の取組みを進めるなど、健全な財政運営に努めていく。

施設類型別ストック情報分析表①(2016年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

施設類型別ストック情報分析表②(2016年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

財務書類に関する情報①(2016年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

本市では、平成28年度決算から統一的な基準による財務書類等の作成を開始しており、分析は一般会計等のみ実施している。一般会計等における貸借対照表では、約1,211億円の資産と、約340億円の負債が明らかとなった。資産のうち、約88%の約1,065億円を占める有形固定資産は、今後も、新駅周辺整備事業や小学校大規模改造事業等の大型事業を控えていることと、固定資産台帳の精査を続けていることから、減価償却を勘案しても微増傾向が見込まれる。また約7.4%の約90億円を占める基金は、今後、財政調整基金の大幅な伸びは期待できないが、公共施設等の適正管理推進に必要な基金などについて微増傾向を見込んでいる。負債は、全体の約87%となる約297億円を地方債が占めているが、さらにその半分の約151億円は臨時財政対策債が占めている。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

本市では、平成28年度決算から統一的な基準による財務書類等の作成を開始しており、分析は一般会計等のみ実施している。一般会計等における行政コスト計算書では、経常費用が約316億円、経常収益が約9億円で、臨時損益を加えた純行政コストが約307億円となった。人件費、物件費等の業務費用が約176億円、補助金や社会保障給付費等の移転費用が約141億円で、今後も高齢化の進展などにより、移転費用における、高齢者医療への負担金や国保・介保特別会計等への繰出金の増加が見込まれている。このため、平成27年度策定の第2次糸島市行政改革大綱に基づく行財政健全化計画をもとに、引き続き事業の見直しや「選択」と「集中」により、行政経費の更なる縮減に努め、合併算定替え終了後も持続可能な行財政運営ができるよう、計画行政に取り組んでいく。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

本市では、平成28年度決算から統一的な基準による財務書類等の作成を開始しており、分析は一般会計等のみ実施している。一般会計等における純資産変動計算書では、本年度末純資産残高が約871億円となった。平成28年度は、税収等の財源(約300億円)が純行政コスト(約307億円)を下回り、本年度差額が▲7.2億円となったため、純資産残高が減少した。主な要因は、固定資産への投資よりも過去に取得した固定資産の減価償却費が大きかったことによる。(※行政コストは、減価償却費や退職手当引当金など、実際の支出を伴わない経費を含む計算となるため、マイナスが生じる場合がある。)

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

本市では、平成28年度決算から統一的な基準による財務書類等の作成を開始しており、分析は一般会計等のみ実施している。一般会計等における資金収支計算書では、業務活動収支が約30億円、投資活動収支が▲約30億円、財務活動収支が約1.6億円となり、本年度末資金残高が約18億円となった。平成28年度は、防災行政無線デジタル更新事業やクリーンセンターの中間改修などの大型事業に取り組んだため、投資活動収支はマイナスとなったが、全体収支はプラスとなった。今後も新駅周辺整備事業や小学校大規模改造事業等の大型事業が計画されているため、投資的経費はマイナスが続く見込みである。

財務書類に関する情報②(2016年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

①住民一人当たり資産額、②歳入額対資産比率は、類似団体平均を大きく下回っているが、これは合併前から施設の共同利用を実施しており余剰施設が少なかったことと、固定資産台帳の整備にあたって、道路などのインフラ資産については取得価額が不明であったため、備忘価額1円で評価したものが多いことが要因と考えられる。③有形固定資産減価償却率は、類似団体平均を下回っているが、これは本市の都市化が平成に入ってからであり、施設整備のタイミングが遅かったことが考えられる。しかし、今後施設の老朽化は避けて通れないため、公共施設等総合管理計画に基づく適正管理が必要である。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

④純資産比率は、類似団体平均と同程度であるが、平成28年度は純行政コストが財源を上回って純資産が微減となった。純資産の減少は、将来世代に負担を残すこととなるため、行財政健全化計画をもとに、引き続き事業の見直しや「選択」と「集中」を行い、行政経費の更なる縮減に努める必要がある。⑤将来世代負担比率は、類似団体平均を下回っているが、今後も大型事業を控えていることから、引き続き、地方債の借入については、交付税措置のあるものに限るなど、計画的に取り組んでいく。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

⑥住民一人当たり行政コストは、類似団体平均を大きく下回っており、行財政健全化計画に基づく取組みの効果等が表れているものと考えられる。しかし、今後少子高齢化の進展により社会給付費などの扶助費や、介護事業、後期高齢者事業への繰出金の増加が見込まれているため、今後も行財政健全化計画をもとに、引き続き事業の見直しや「選択」と「集中」を行い、行政経費の更なる縮減に努める必要がある。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

⑦住民一人あたり負債額は、類似団体平均を大きく下回っている。これは、行財政健全化計画に基づく計画的な職員削減や、地方債発行の抑制への取組みによるものと考えられる。しかし今後、大型事業を控えていることから、引き続き、計画的な取組みが必要である。⑧基礎的財政収支は、類似団体平均と同程度となっている。平成28年度は投資活動収支の赤字分が、業務活動収支の黒字分に収まった。投資活動収支の赤字は、地方債発行を予定して大型事業に取組んでいる影響が大きいと考えられる。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

⑨受益者負担比率は類似団体平均を下回っている。本市では、行政サービス提供に対する、直接的な負担の割合が比較的低い状況にあり、受益者負担の適正化について、検討する余地があることがわかった。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,