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地方財政ダッシュボード

福岡県糸島市の財政状況(2022年度)

🏠糸島市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2022年度)

財政力指数の分析欄

平成30年度以降、継続して類似団体平均を上回っているものの、市民一人当たり市税額は県内都市では低い状況にある。その要因として法人事業所が少なく、一人当たりの法人市民税額が低いこと、また一人当たりの固定資産税額も低いことが挙げられる。今後も引き続き、法人市民税、固定資産税等の増収や雇用の創出による市内経済の活性化を図り自主財源の確保を目指す。

経常収支比率の分析欄

令和4年度の経常収支比率は82.3%となり、前年度より0.7ポイント上昇した。これは、分子である歳出の経常的一般財源等が減少(-約169.7百万円)したものの、臨時財政対策債や普通交付税など分母である歳入の経常的一般財源等がさらに減少(-約415.3百万円)したことによる。今後も、高齢者医療への負担金や繰出金の増加、公共施設の老朽化等に伴う修繕費の増加が見込まれるため、公共施設等総合管理計画第1期アクションプランや行財政健全化計画などに基づく歳出抑制や歳入確保を引き続き進める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人口一人あたり人件費が類似団体平均を大きく下回っている要因としては、合併後に、毎年職員数の削減を行ってきたことにより人件費の抑制が図られていることや人口が増加していることなどが挙げられる。一方、物件費については、民間委託化を推進し、職員人件費等から委託料(物件費)へのシフトが起きていることなどから増加傾向にある。今後も、職員数の適正化に努めるとともに、行財政健全化計画により財政の健全化を図る。

ラスパイレス指数の分析欄

ラスパイレス指数の大きな変動は無いが、類似団体平均を1.6ポイント上回っている。採用年齢の引き上げや職員構成の変動が要因として挙げられる。今後も、国の動向や他自治体の状況を踏まえ、適正職員数の確保と併せ、給与の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

類似団体平均を大きく下回り、類似団体内1位である。合併時に作成した新市基本計画に基づき職員削減を行い、事務の統廃合縮小や民間委託を積極的に行ってきたこと、また人口が前年度より514人増となったことが要因である。職員数については、定員適正化計画に沿って、今後も引き続き適正な職員数の確保を進める。

実質公債費比率の分析欄

実質公債費率は、平成30年度以降、継続して類似団体平均を下回っている。令和4年度は分子である元利償還金が増加したものの、分母である標準税収入額等も増加したことなどから改善傾向にある。しかし、今後は、新庁舎整備事業に加え、公共施設の長寿命化などにより公債費が増大し、比率の上昇が見込まれることから、地方債の計画的な発行、公債費の抑制に努め、中期財政計画に沿った財政運営を確保する。

将来負担比率の分析欄

令和3年度と同様に、将来負担無しとなっている。これは、新庁舎や運動公園整備などの大型事業開始に伴い地方債現在高は増となった一方で、財政調整基金やふるさと応援基金などの充当可能基金(財源)が大きく増加しているためである。しかし、今後も継続する公共施設の長寿命化などによる地方債発行額の増により、比率の上昇が見込まれることから、地方債の計画的な発行、公債費の抑制に努め、中期財政計画に沿った財政運営を確保する。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)

人件費の分析欄

令和4年度は前年度比0.5ポイントの増となっている。類似団体平均より低い傾向にある要因は、平成22年の合併以降10年間で職員111人の削減目標を掲げ、事務の統廃合縮小や業務の民間委託など計画的に職員数の削減を進めてきたことによるものである。市民サービスの質の向上を実現するために、人件費などへの影響を考慮した適正な職員定員管理を進める。

物件費の分析欄

令和4年度は前年度比1.1ポイントの増となっている。物件費に係る経常収支比率が類似団体平均よりも高い傾向にあるのは、行財政健全化の取り組みを進め、業務の民間委託化を推進したことや、休日・夜間急患センターやごみ処理業務、し尿処理業務、火葬業務について、指定管理者や業務委託を活用しているためである。

扶助費の分析欄

令和4年度は前年度比1.1ポイントの減となっている。類似団体平均より高い傾向にある要因は、全国平均と比較して年少人口比率が高く、認定こども園運営費や施設型給付事業費などの児童福祉費が多額となることなどが影響している。今後も、扶助費の抑制につながる予防施策等を継続して実施していく。

その他の分析欄

令和4年度は前年度比0.8ポイントの増となっている。大きな割合を占める繰出金は、高齢化に伴う国保、介護、後期高齢者会計などへの繰出金の割合が、高額で推移している。(平成30:38.4億円、令和1:39.8億円、令和2:40.4億円、令和3:40.7億円、令和4:42.1億円)繰出金については、今後も高額推移が予想されるが、引き続き利用者負担の適正化を図りながら、普通会計の負担額を減らしていくことができるよう努める。

補助費等の分析欄

令和4年度は前年度比0.1ポイントの増となっている。類似団体平均よりも低い傾向にあるのは、合併によりごみ処理業務、し尿処理業務、火葬業務、消防業務を市で直接行っており、合併前に構成していた一部事務組合に対する負担金がないためである。

公債費の分析欄

令和4年度は前年度比0.7ポイントの減となっている。急激な人口増加に伴う道路、学校新設等の都市基盤整備及び合併前に一部事務組合で行ってきた大型事業であるごみ・し尿処理、火葬場、消防施設の整備に係る地方債の元利償還が、平成27年度までに終了したことにより、以降は、計画的な地方債の発行により類似団体平均より低い水準で推移している。

公債費以外の分析欄

令和4年度は前年度比1.4ポイントの増となっており、類似団体と比較すると、2.6ポイント下回ることとなった。これは、扶助費と物件費が類似団体平均よりも高い一方で、人件費や補助費等の経費の抑制が図られているからである。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

総務費は、新庁舎整備事業(約15億3千万円増)や運動公園整備事業(約9億9千万円増)、ふるさと応援基金への積立(約7億円増)により、前年度から増加しており、類似団体平均よりを上回る結果となった。民生費は、子育て世帯臨時特別給付事業(約16億8千万円減)や住民税非課税世帯等臨時特別給付事業(約8億2千万円減)などにより、前年度から事業費が減少した。農林水産業費は、カキ小屋整備事業(約1億9千万円の増)や強い農業・担い手づくり総合支援交付金事業(約8千万円の増)などにより、前年度から増加している。土木費は、新開桂木線ほか1路線整備事業(約9千万円の増)や県営街路整備事業(約9千万円の増)などにより、前年度から増加している。教育費は、前原小学校校舎大規模改造事業(約2億7千万円の減)や前原南小校舎大規模改造事業(増築)(約2億5千万円の減)、中学校特別教室空調設備設置事業(約1億9千万円の減)などにより、前年度から減少している。公債費は、急激な人口増加に伴う道路、学校新設等の都市基盤整備及び合併前に一部事務組合で行ってきた大型事業であるごみ・し尿処理、火葬場、消防施設の整備に係る地方債の元利償還が平成27年度までに終了したことにより、以降は類似団体平均を下回って推移している。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

人件費は、平成22年の合併以降10年間で職員111人の削減目標を掲げ、事務の統廃合縮小や業務の民間委託など計画的に職員数の削減を進めてきたことにより、類似団体の中で最も低い値となっている。公債費は、急激な人口増加に伴う道路、学校新設等の都市基盤整備及び合併前に一部事務組合で行ってきた大型事業であるごみ・し尿処理、火葬場、消防施設の整備に係る地方債の元利償還が、平成27年度までに終了したことにより、以降は、類似団体平均より低い水準で推移している。現在実施している運動公園及び新庁舎の整備に伴って、令和5年度までは発行額、市債残高が急増するが、それ以降は横ばいで推移する見込みである。地方債の計画的な発行、公債費の抑制に努め、中期財政計画に沿った財政運営を確保する。補助費等は、合併によりごみ処理業務、し尿処理業務、火葬業務、消防業務を市で直接行っており、合併前に構成していた一部事務組合に対する負担金が無いことが他団体と比較して低くなっている要因である。

実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)

分析欄

令和4年度の財政調整基金残高は、前年度の歳入歳出の決算上生じた剰余金の増加などにより、1,706百万円を積み増すことができたため、標準財政規模に対する割合は、8.27ポイントの増となった。実質収支については、形式収支の増などにより、前年度より約3.5億円増、標準財政規模に対する割合は1.68ポイント増となった。実質単年度収支については、約2.2億円減少し、標準財政規模に対する割合は0.9ポイントの減となった。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)

分析欄

一般会計については、市税の増加や各種基金からの繰入が増加したことなどから、黒字額が増加している。国民健康保険事業特別会計については、令和4年度も黒字ではあるものの、県支出金である普通交付金が収入減となったことなどから、前年度より黒字額は減少している。その他の会計についても赤字が無いため、連結実質赤字比率は発生していない。今後とも、引き続き健全な財政運営に努めていきたい。

実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

令和4年度の元利償還金は、はしご付き消防自動車整備事業(令和2借入)や小学校校舎大規模改造事業(令和2借入)などの地方債元金の償還が開始されたことなどから、前年度から増額となっている。また、災害復旧費等に伴う算入公債費等の増により、実質公債費比率分子全体は61百万円増となっている。運動公園や新庁舎整備などの地方債借入、償還が発生するが、中期財政計画に沿った地方債の計画的な発行、公債費の抑制に努めることで、元利償還金は30億円前後で推移する見込みである。

将来負担比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

令和3年度から令和5年度にかけて運動公園や新庁舎などの整備に伴う地方債発行額が増大することから、令和元年度に約4.4億円の繰上償還を行ったことで、令和元年度から将来負担の分子はマイナスとなっている。令和4年度については、新庁舎整備事業(約17.4億円)、運動公園に係る借入(約13.3億円)などにより地方債残高は増加したが、ふるさと応援基金の増などにより充当可能基金が増加しているため、将来負担比率の分子は年度ごとに改善している。運動公園及び新庁舎整備などにより、令和5年度までは、地方債発行が増加する見込みであるため、今後も中期財政計画に沿った地方債の発行、公債費の抑制に努め、適正な財政運営を確保する。

基金残高に係る経年分析(2022年度)

基金全体

(増減理由)・前年度の歳入歳出の決算上生じた剰余金の増加などにより、財政調整基金に1,706百万円を積み立て、さらに、ふるさと応援基金に2,093百万円(取崩し1,756百万円)を積み立てたことなどにより、基金全体としては1,771百万円の増となった。(今後の方針)・財政調整基金と公共施設等総合管理推進基金を合算した基金残高は、運動公園及び新庁舎などの大型事業により基金の取崩しを行うものの、69億円程度を維持していく。

財政調整基金

(増減理由)・決算剰余金などの積み立てによる増加。・大型事業の実施により投資的経費が増加(前年度比52%増)したが、地方債を最大限活用(前年度比26%増)したことなどから、財政調整基金は令和4年度に1,706百万円積み立てることができた。(今後の方針)・運動公園や新庁舎の整備、公共施設の長寿命化対策及び扶助費の増により、財政調整基金は減少していくことが想定されるが、中期財政計画に沿った財政運営を行い、基金残高は毎年度55億円程度を維持していくことで、経済情勢などによる突発的な事象や災害等へも対応できる財源を確保する。

減債基金

(増減理由)・一般会計及び住宅新築資金等貸付特別会計の運用益2百万円を積み立てたことによる増加。・住宅新築資金等貸付特別会計の決算剰余金14百万円を積み立てたことによる増加。(今後の方針)・市債の償還及びその適正な管理に必要な財源を確保し、将来にわたる市財政の健全な運営に努める。

その他特定目的基金

(基金の使途)・公共施設等総合管理推進基金:庁舎、学校、コミュニティセンター等の公共建築物及び道路、橋りょう等のインフラ施設の建設、改修及び除却の計画的な推進・ふるさと応援基金:ふるさと応援寄附を活用し、寄付者の思いを個性豊かで活力あるまちづくりに資する・再生可能エネルギー推進基金:発電設備の維持管理、改修等又は新たな再生可能エネルギー関連事業等(増減理由)・公共施設等総合管理推進基金:公共施設の改修等に活用するため325百万円を取り崩したことによる減少・ふるさと応援基金:1,756百万円の取崩しを行ったものの、寄附額増加により2,093百万円を積み立てたことによる増加・再生可能エネルギー推進基金:発電設備の維持管理等に伴い14百万円の取崩しを行ったものの、19百万円を積み立てたことによる増加(今後の方針)・公共施設等総合管理推進基金:将来の大型事業に備えて積立を行う。・ふるさと応援基金:ふるさと応援寄附金の動向に応じて、積立を行いながら、寄附者のふるさと糸島への想いを反映し、個性豊かで活力あるまちづくりに資する事業への取崩しを行う。・再生可能エネルギー推進基金:今後も小水力発電所の売電収入等を基金で管理し、再生可能エネルギーの推進に活用する。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2022年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率は、類似団体平均値をわずかに下回っているものの年々増加している傾向にあり、公共施設等の老朽化が進んでいる。老朽化が進んだ公共施設等に対しては、公共施設等総合管理計画に基づき、計画的な統廃合、改修等を行っていく。

債務償還比率の分析欄

財政調整基金やふるさと応援基金などの充当可能基金残高の増により、債務償還比率は、類似団体平均値を大きく下回っている。次年度は、新庁舎の整備といった大型事業の実施に伴い、地方債借入額が大きく増加する予定であり、債務償還比率も増加する見込みである。今後も、地方債については、交付税措置があるものに限るなど計画的な借入を行っていく。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

有形固定資産減価償却率が年々増加している一方で、将来負担比率は令和元年度以降算定がない状況である。現在実施している新庁舎及び運動公園の整備のほか、今後は公共施設等総合管理計画に基づく公共施設等の統廃合、改修を実施する予定であり、有形固定資産減価償却率は減少する見込みである。老朽化が進んだ公共施設等に対しては、公共施設等総合管理計画に基づき、計画的な統廃合、改修等を行っていく。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率及び実質公債費比率は、類似団体平均値を下回っており、健全な状態にある。これは、行財政健全化計画に基づく取組みの効果が表れたものと考える。今後は、新庁舎の整備といった大型事業の実施に伴い、地方債残高、公債費が増加する予定であり、将来負担比率及び実質公債費比率の増加が見込まれる。引き続き、行財政健全化計画に基づく取組みを通じて健全な財政運営に努める。

施設類型別ストック情報分析表①(2022年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

施設類型別の有形固定資産減価償却率は、学校施設を除き、類似団体平均値を下回っている。学校施設については、順次、大規模改造事業を実施している。また、全ての施設類型において、有形固定資産減価償却率は横ばい又は増加傾向にある。全体の有形固定資産減価償却率が年々増加していることを踏まえ、老朽化した公共施設等に対しては、公共施設等総合管理計画に基づき、計画的な統廃合、改修等を行っていく。

施設類型別ストック情報分析表②(2022年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

施設類型別の有形固定資産減価償却率は、消防施設を除き、類似団体平均値を上回っている。特に、一般廃棄物処理施設、体育館・プール、福祉施設の有形固定資産減価償却率は、80%を上回る水準にある。これは、消防施設は随時更新を行っているのに対し、一般廃棄物処理施設、体育館・プール、福祉施設は、公共施設等総合管理計画に基づく大規模改修を予定している施設のほか、統廃合の予定を踏まえ、耐用年数経過後の廃止・除却を待つ施設を含むことによる。なお、類似団体においても廃止・除却を待つ施設を多数保有していると思われるが、本市においては分母となる有形固定資産額が類似団体と比較して少額であることから、これらの施設が本市の有形固定資産減価償却率に与える影響はより顕著であると考える。また、体育館・プール、庁舎については、運動公園及び新庁舎の整備といった大型事業を行っていることから、今後、有形固定資産減価償却率が減少することが見込まれる。他の施設類型についても、今後、公共施設等総合管理計画に基づき、計画的な公共施設等の統廃合、改修等を行う。

財務書類に関する情報①(2022年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

本市では、平成28年度決算から「統一的な基準による財務書類」を作成しており、分析は一般会計等のみ行っている。一般会計等における資産総額は、前年度比で5,677百万円増加した。主な増加要因は、新庁舎や運動公園などの大型事業実施に伴い、有形固定資産が2,982百万円増となったことや、財政調整基金及び減債基金の増に伴う流動資産(基金)が1,706百万円増加したことが挙げられる。また、一般会計等における負債総額は、前年度比で2,380百万円増加した。主な増加要因は地方債の増であり、1,987百万円増加した。これは、新庁舎及び運動公園の整備といった大型事業をはじめとする公共事業に係る地方債を借り入れたことによる。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

本市では、平成28年度決算から「統一的な基準による財務書類」を作成しており、分析は一般会計等のみ行っている。一般会計等においては、経常費用(37,896百万円)が前年度比で705百万円増加したことに伴い、純経常行政コストは613百万円、純行政コストは462百万円増加した。主な要因としては、子育て世帯等に対する国の給付金事業などの減により、補助金等が979百万円減となったものの、ごみ焼却処理施設の改修等に伴う維持補修費及び委託料などの増により物件費等が703百万円増、社会保障に係る給付が457百万円増となったことなどが挙げられる。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

本市では、平成28年度決算から「統一的な基準による財務書類」を作成しており、分析は一般会計等のみ行っている。一般会計等においては、財源(40,053百万円)が純行政コスト(36,728百万円)を上回ったことから、本年度差額は3,325百万円となり、純資産残高は3,297百万円増加した。本年度差額は、前年度比で236百万円増加した。本年度差額の増加要因は、純行政コスト及び財源が前年度比でいずれも増加したものの、財源の増加幅(699百万円)が純行政コストの増加幅(462百万円)を上回ったことである。純行政コストの増加要因は「2.行政コストの状況」に記載のとおりである。財源の主な増加要因は、子育て世帯や住民税非課税世帯等への給付事業の減などに伴い国県等補助金が613百万減少したものの、市税や寄附金等の増加による税収等が1,312百万円と大きく増加したことが挙げられる。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

本市では、平成28年度決算から「統一的な基準による財務書類」を作成しており、分析は一般会計等のみ行っている。一般会計等における業務活動収支は、前年度比で277百万円増加した。主な増加要因は、業務支出及び業務収入がいずれも増加したものの、業務収入の増加幅(753百万円)が業務支出の増加幅(476百万円)を上回ったことである。これは、市税やふるさと応援寄附金などが増加したことによる。一般会計等における投資活動収支は、前年度比で1,497百万円減少した。主な減少要因は投資活動支出の増であり、2,170百万円増加した。これは、新庁舎及び運動公園の整備といった大型事業をはじめとする公共事業に係る事業費が増加したことによる。一般会計等における財務活動収支は、前年度比で919百万円増加した。主な増加要因は財務活動収入の増であり、1,017百万円増加した。これは、新庁舎及び運動公園の整備といった大型事業をはじめとする公共事業に係る地方債の借入額が増加したことによる。

財務書類に関する情報②(2022年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

①住民一人当たり資産額及び②歳入額対資産比率は、類似団体平均値を下回っている。分母となる人口及び歳入総額が類似団体平均値を上回っている一方で、資産合計が類似団体平均値を下回っており、団体規模に比して資産合計が少ない。その理由としては、合併前から施設の共同利用を実施しており余剰施設が少ないこと、固定資産台帳の整備に当たり、取得価額が不明だったため備忘価額1円で評価した道路等のインフラ資産が多いこと等が考えられる。③有形固定資産減価償却率は、類似団体平均値を若干下回っているものの年々微増している傾向にあり、公共施設等の老朽化が進んでいる。老朽化が進んだ公共施設等に対しては、公共施設等総合管理計画に基づき、計画的な統廃合、改修等を行っていく。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

④純資産比率は、年々微増している傾向にあったが、令和4年度は、新庁舎や運動公園整備などに伴い、分母となる資産合計が大きく増加したことにより、前年度から減となった。また、⑤将来世代負担比率は、上記事業に伴う地方債の借入が令和4年度に増大したことから、前年度から大きく増となったものの、依然として類似団体平均値を下回っている。現状においては、類似団体と比較すると将来世代の負担は少ない状況にあるが、今後は、運動公園及び新庁舎の整備といった大型事業の実施に伴い、地方債借入額が増加する予定である。地方債については、交付税措置があるものに限るなど、計画的な借入を行っていく。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

⑥住民一人当たり行政コストは類似団体平均値を大きく下回っている。これは、人口増加が続いていることや、行財政健全化計画に基づく取組みの効果が表れたものと考える。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

新庁舎や運動公園の整備に伴う地方債の借入に伴い負債額が増加したことで、⑦住民一人当たり負債額は、令和4年度に増となったものの、依然として類似団体平均値を大きく下回っている。また、上記大型事業の実施に伴う投資活動支出の大幅増により、投資活動収支が大きくマイナスとなったことに伴い、⑧基礎的財政収支は前年度から激減しており、類似団体平均値を大きく下回った。これは、大型事業の実施に伴う一時的な結果であり、当該事業終了後は、例年までの数値に戻り推移していく見込みのため、今後も行財政健全化計画に基づき、引き続き、計画的な取組みを行う。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

⑨受益者負担比率は、類似団体平均値を下回っている。また、住民1人当たりで換算すると、分母となる経常費用、分子となる経常収益は、いずれも類似団体平均値を下回る。よって、⑨受益者負担比率が低いのは、経常収益が低いことによると考える。今後、適正な受益者負担の実現に向けて、公共施設の使用料等の見直しについて検討を行う。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,