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地方財政ダッシュボード

岡山県玉野市の財政状況(2014年度)

🏠玉野市

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2014年度)

財政力指数の分析欄

前年度と比較して,数値は0.01低下しており,類似団体を下回っている。人口の減少,高齢化率の上昇等,市税収入低下の要因を抱えていることから,引き続き,経常経費等の歳出削減とともに,市税収入の確保,受益者負担の適正化等,歳入確保に努める。

経常収支比率の分析欄

前年度に比較して,歳出面では扶助費や公債費などの減少により,経常経費充当一般財源総額が減となったものの,歳入面において,市税収入,臨時財政対策債,地方交付税などの減により経常一般財源が減となった。この結果,数値は前年度と比較して1.5%悪化し,類似団体平均を大きく上回っている。次年度以降,市税の大幅な伸びが期待できず,経常一般財源は減少傾向にあり,数値の大幅な改善は見込めない状況である。今後も引き続き,市税等一般財源の確保と経常経費全般にわたる徹底した節減に努め,財政構造の健全化を図る。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費・物件費等の合計額の人口1人当たりの決算額が,類似団体を上回っているのは,人件費が主な要因となっている。人件費・物件費については,従来から消防,高等学校の直営実施や支所機能の充実を図ってきたこと等から,類似団体平均を上回っている。また,維持補修費については,各施設の老朽化に伴い増加する見込みである。引き続き施設の統廃合,民間への業務委託の推進等により,サービス水準を維持しながら,経費の抑制に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

新陳代謝により職員の年齢構成に変更が生じたため,前年度と比較して0.6%減となった。今後,行政経費に占める人件費の適正化とともに,職員の能力・実績等を適切に反映させる給与制度の検討を進め,給与の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

当市の地理的な特性により行政効率が優れない中,直営で消防や高等学校を実施し,また,行政サービスの向上のため,教育施設や市民センターの整備・充実を図ってきた経緯から,類似団体を大きく上回る職員数となっている。今後も引き続き,施設の統廃合,事務事業の見直し等により,人員の効率的配置に努める。

実質公債費比率の分析欄

従来から,可能な限り地方債の新規発行を抑制するとともに,発行に当たっては交付税措置のある有利なものに限定するなど,健全な財政運営に努めてきた結果,類似団体平均を下回り,県平均を下回っている。今後,公債費が一時的に減少することに伴い,短期的には数値は改善することが見込まれるが,長期的には公共施設の耐震化,再編整備などの実施が見込まれることから,悪化が見込まれるところである。普通建設事業の実施に当たっては,事業の選択と地方債の有効活用を行い,引き続き水準の抑制に努める。

将来負担比率の分析欄

前年度と比較して,1.5%悪化している。その主な要因としては,教育施設の耐震化の実施等に伴う地方債残高の増や基金残高の減,標準財政規模の減などが挙げられる。今後も,公共施設の再編整備に伴う基金の取り崩しなどが見込まれることから,引き続き,後年度への負担となる地方債残高に留意し,計画的・長期的な視点に立った財政運営に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2014年度)

人件費の分析欄

職員数の増などにより,経常収支比率は,前年度と比較して1.1%悪化する結果となり,類似団体平均を6.8%上回っている。この主な要因として,消防,高等学校の直営実施や支所機能の充実を図るため,類似団体と比較して職員数が多いことが挙げられる。今後も引き続き,組織機構改革,施設の統廃合,民間への業務委託の推進,事務事業の見直しによる人員の効率的配置に努める。

物件費の分析欄

物件費については,清掃業務を直営していることから,類似団体平均と比較して1.6%上回っている。今後も引き続き,組織機構改革,施設の統廃合,事務事業の見直しによる効率的な執行に努める。

扶助費の分析欄

類似団体平均とほぼ同水準で推移している。障害福祉サービス費等の伸びや子ども・子育て支援新制度の実施などにより,今後,増加することが見込まれる。

その他の分析欄

その他の経常収支比率については,類似団体平均を1.6%上回っている。類似団体平均を上回っているのは,後期高齢者医療給付費負担金や介護保険事業会計への繰出金が増加していることが主な要因である。

補助費等の分析欄

類似団体平均とほぼ同水準で推移している。市民団体への補助金の見直しなどにより適正化に努めているものの,病院会計の経営悪化に伴う赤字補てんが見込まれることから,今後,悪化することが見込まれる。

公債費の分析欄

経常収支比率は,類似団体平均を2.6%下回っている。公債費は,公共施設の耐震化や再編整備などに伴う市債の増が見込まれることから,今後も,地方債残高に留意しながら,地方債の新規発行を伴う普通建設事業の実施に当たっては,事業内容の精査と計画的な実施に努める。

公債費以外の分析欄

類似団体平均を10.2%上回っている。人件費にかかる経常一般財源が,類似団体平均を大きく上回っているため,全体的に上回っている。

実質収支比率等に係る経年分析(2014年度)

分析欄

財政調整基金の残高については,教育施設の耐震化等の実施に伴い減少傾向にあり,今後も公共施設の再編整備や市民病院の赤字補てんが見込まれるとともに,市税の伸びが期待できないことから,財源調整のために基金の大幅な取り崩しが予想される。実質収支比率については,近年4~5%で推移しており,今後は,歳入環境の悪化に伴い,数値は下がっていくものと考えられる。実質単年度収支については,公共施設の耐震化等により低くなっている。今後は,基金の取り崩しによる財源調整が続くことが予想されることから,安定的な財政基盤の確立に向け,可能な限り基金からの繰入の抑制を図っていく。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2014年度)

分析欄

全会計において黒字を計上しており,連結実質赤字比率に係る赤字は生じていない。病院事業に関しては,長期借入金により一時的に黒字化しているものであるため,早期に経営改善を図る。連結実質赤字比率全体としては,今後の公共施設の再編整備等における財政需要に対応するため,一時的な収支状況の悪化が予想されており,歳出全般における経常経費の削減や適正な財源措置による安定的な財政運営により,財政の健全化を図る。

実質公債費比率(分子)の構造(2014年度)

分析欄

実質公債費比率について,地方債発行額の増により元利償還金が増加したことに伴い,単年度の比率は徐々に上昇していたものの,平成24年度以降は,若干,減少している。元利償還金については,普通建設事業の抑制により減少傾向にあったが,臨時財政対策債等の増額により発行額が償還額を上回る状況が続いている。今後についても,教育施設の耐震化や公共施設の再編整備等の実施により発行額が償還額を上回る状況が引き続き見込まれることから,元利償還金の増加が予想されている。元利償還金の抑制のため,引き続き地方債の発行に当たっては計画的な発行に努める。

将来負担比率(分子)の構造(2014年度)

分析欄

将来負担比率については,地方債残高が増加したこと等により,比率が悪化した。将来負担額で見ると,地方債の現在高が臨時財政対策債等の発行増により年々増加し,公営企業の将来負担額である繰入見込額についても企業債残高の増加等により増加傾向にあり,今後も厳しい状況が続くと予想される。また,充当可能財源等でも,これまでは普通建設事業の抑制など歳出削減により充当可能基金の回復が見られたが,今後は財源調整のための取り崩しが見込まれるなど,充当可能財源としては悪化方向に向かうことが予想される。今後,将来負担比率としては,公共施設の耐震化や再編整備が見込まれることから,計画的な地方債の発行と可能な限り基金からの繰入を必要としない安定的な財政運営により財政の健全化を図る。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,