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地方財政ダッシュボード

山梨県都留市の財政状況(2018年度)

🏠都留市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2018年度)

財政力指数の分析欄

平成30年度については各種交付金や地方交付税の増、個人所得の増株式等の譲渡所得割や課税対象者の所得増加等による個人市民税、法人市民税の増はありましたが、類似団体内平均を下回っている。今後も引き続き、歳出削減を積極的に進めるとともに、市税の徴収率向上を図り、歳入の確保に努める。

経常収支比率の分析欄

平成30年度の決算値を前年度と比較すると株式等の譲渡所得割や課税対象者の所得増加による地方税収の増はあったが、歳出における都留文科大学への標準運営費交付金の増などによる補助費の増、特別会計への繰出金の増等を要因とし、経常収支比率は対前年度比1.1ポイント増加した。類似団体内平均と比較すると、各年度とも平均値を下回っているが、今後も引き続き、行財政改革への取り組みを通じて義務的経費の抑制を図っていく。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

平成30年度の決算値においては、前年度と比較し、人口1人あたりの人件費は減となっており、物件費は増となっている。これは、人件費は、退職者の減に伴う退職手当の減により減少したものの、物件費は、健康ジム指定管理料に係る委託料の増等が要因と考えられる。類似団体内平均と比較すると、各年度とも平均値を下回っているが、今後も引き続きコスト削減に取り組み、経費の抑制を図っていく。

ラスパイレス指数の分析欄

平成30年度決算においては、前年度より0.3ポイント増となる98.3となっており、類似団体内平均と比較すると平成30年度において、0.6ポイント上回っている状況にあり、今後も行財政改革に努め、給与水準の適正化を図る。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

平成30年度決算においては、多様化する行政課題に対応するため、総務部門及び教育部門の増員を行った結果、0.04人増加した。類似団体内平均と比較すると平成30年度において、0.17人高い状況にあり、増加する業務量との均衡を保つ中で引き続き適正な定員管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

平成30年度決算においては、実質公債費比率を下げる要因となる地方債元利償還等に係る交付税算入額が前年度に比べ増加したこと等により0.8ポイント改善した。類似団体内平均と比較すると平成30年度において、2.7ポイント高い状況にあることから、適正な起債管理を実施し、公債費の縮減に努める。

将来負担比率の分析欄

平成30年度の決算値においては、地方債残高の減少や土地開発公社経営健全化事業により公社の債務負担額が減少したこと等、将来負担額項目の減少や充当可能財源の増加により、2.3ポイント改善した。類似団体内平均と比較すると平成30年度において、31.8ポイント下回っている状況であるが、今後とも行財政改革を進め、財政の健全化に努めるとともに、後世への負担を少しでも軽減するよう地方債の計画的な発行により起債を抑制し、地方債残高の減少を図る。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2018年度)

人件費の分析欄

人件費に係る経常収支比率については、退職者の減に伴う退職手当の減少等により、平成29年度と比較し2.7ポイント減少し、16.9%となった。類似団体内平均と比較すると平成30年度において、5.4ポイント下回っているが、今後も人件費の抑制に努める。

物件費の分析欄

物件費に係る経常収支比率については、平成29年度の決算値と比較すると、歳入において各種交付金の増や地方交付税の増、歳出において健康ジム指定管理料等の増により、平成29年度と比較し0.1ポイント増加し12.8%となった。類似団体内平均と比較すると平成30年度において、2.1ポイント下回っているが、今後も物件費の抑制に努める。

扶助費の分析欄

扶助費に係る経常収支比率については、臨時福祉及び年金生活者等支援給付金給付事業の減や、私立保育所に対する委託費等の減により、平成29年度と比較し0.4ポイント減少し、7.9%となった。類似団体内平均と比較すると、平成30年度において、1.1ポイント下回っているが、今後、子育て世帯への支援対策や経済的弱者への対策等により、扶助費の増加が見込まれているため、その動向を注視する。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率については、特別会計への繰出金のうち国民健康保険事業特別会計繰出金は減となったものの、下水道事業特別会計繰出金の増により、平成29年度と比較し2.8ポイント増加し、15.6%となった。類似団体内平均と比較すると平成30年度において、0.2ポイント上回っている。繰出金については、前年度より増加しているため、適正化を図るなど、普通会計の負担を減らしていくよう努める。

補助費等の分析欄

補助費等に係る経常収支比率については、公立大学法人運営費交付金の増等により、平成29年度と比較し1.6ポイント上昇し20.5%となった。類似団体内平均と比較すると平成30年度において、7.4ポイント上回っており、ここ数年においても最も平均値との乖離がみられる。大学運営費交付金については、経営努力を促していくことで、運営費の適正管理を目指す。

公債費の分析欄

公債費に係る経常収支比率については定時償還金の減などにより、平成29年度と比較し0.3ポイント減少し、12.8%となった。類似団体内平均と比較すると平成30年度において、4.2ポイント下回っているが、今後も引き続き公債費の縮減に努める。

公債費以外の分析欄

公債費以外の経常収支比率については、人件費や補助費、普通建設事業費の増により、平成29年度と比較し1.4ポイント増加し、73.7%となった。類似団体内平均と比較すると平成30年度において、1.0ポイント下回っているが、年々差は縮小しているため、今後も経費を削減するとともに健全な財政運営に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

総務費は、住民一人当たり54,878円となっており、平成29年度においては宝地域コミュニティセンターの施設複合化事業の実施や公共施設整備基金への積立を行ったこと等により平均値を上回り、平成30年度については、生涯活躍のまち・つる事業地域交流拠点整備等事業の完了及び退職者の減等により、前年度比15,140円減となった。民生費は、住民一人当たり128,462円となっており、平成24年度から類似団体内平均値と比較して一人当たりコストが低い状況となっている。これは、類似団体と比べ社会福祉費や生活保護費等が低いことが要因と思われる。農林水産業費については、住民一人当たり6,623円となっており、平成24年度から平成27年度まで類似団体平均値を下回っていたが、農林産物直売所建設事業の実施等により平成26年度より上昇傾向にあり、平成29年度は、農林産物直売所事業が前年度に終了したことに伴い、大きく減少した。平成30年度においては前年度比621円増となっているが、類似団体平均値を大きく下回った。教育費は、住民一人当たり96,101円となっており、平成24年度から類似団体内平均値と比較して高止まりで推移している。これは、主に公立大学法人運営費交付金によるものが要因と思われ、平成30年度については、都留文科大学用地拡張事業に係る移転補償金の増、小中学校空調設備設置工事現地調査・詳細設計業務委託により、前年度比12,037円増となった。災害復旧費については、住民一人当たり444円となっており、平成29年度については台風の影響によりサンタウン玉川線の橋げたにある護岸ブロックの崩壊があったが、平成30年度については台風による軽度の被害であったため、666円の減となっている。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

歳出決算総額は、住民一人当たり429,778円となっている。主な構成項目である普通建設事業費は、住民一人当たり59,945円となっており、平成29年度においては、都留文科大学用地拡張事業や都留文科大学施設整備等補助金等の影響による増であったが、平成30年度については防災行政無線デジタル化整備事業等の増はあるが、都留文科大学5号館新設に係る都留文科大学施設整備等補助金の減、宝地域コミュニティセンター複合化事業の完了による減のため前年度比9,784円の減となり類似団体平均値を下回った。今後も、公共施設等総合管理計画に基づき、事業の取捨選択を徹底していくことで、適正な執行を目指していく。扶助費は、住民一人当たり80,720円となっており、類似団体内平均値と比較して一人当たりのコストが上昇傾向にある。これは、市内保育施設において類似団体と比べ民営が多く、委託児童運営費が多額となること等により高い水準となっている。今後も引き続き、運営費削減に向けて経営努力を促し、適正な運営費管理を目指す。人件費は、住民一人当たり59,638円となっており、平成24年度からは類似団体内平均値と比較して一人当たりのコストが低い状況となっている。平成29年度については退職者の増に伴う退職手当の増となっていたが、平成30年度については退職者の減に伴い59,638円となり前年度比5,085円の減となっている。補助費は、住民一人当たり70,600円となっており、平成24年度から50,000円台を推移しており、類似団体内平均値と比べ高止まりの傾向にある。これは、主に公立大学法人運営費交付金によるものであると思われる。平成30年度は、都留文科大学への標準運営費交付金の増などにより、類似団体平均値より高くなっている。今後も運営費削減に向けて経営努力を促していくこと等により、補助費等全体の減少を目指す。

実質収支比率等に係る経年分析(2018年度)

分析欄

財政調整基金は、平成30年度の標準財政規模比は0.1ポイント減少して32.26ポイントとなった。実質収支は、普通会計で580百万円となり、実質収支比率は4.41ポイント増加し、6.59ポイントとなっている。また、実質単年度収支についても前年度から8.28ポイント増の3.37ポイントとなった。主な要因としては、地方税の大幅な増加や大月都留広域事務組合での新ごみ処理施設関連事業の未執行に伴う負担金の減等の影響が大きな要因となっている。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2018年度)

分析欄

各会計とも黒字決算となっており、今後も健全な財政運営に努めていく。

実質公債費比率(分子)の構造(2018年度)

分析欄

地方債元利償還等に係る交付税算入額が前年度に比べ増加したこと等により0.8ポイント改善され、13.0%となっている。しかしながら、類似団体等との比較では依然高い状況にあることから、今後も引き続き公債費利子の縮減を図るとともに、市債の発行については交付税措置のある有利なものを最大限活用することに努め、さらなる比率の改善を図る。

将来負担比率(分子)の構造(2018年度)

分析欄

地方債残高の減少や土地開発公社経営健全化事業により公社の債務負担額が減少したこと、将来負担額項目の減少や充当可能財源の増加により、将来負担費比率は前年度から2.3ポイント改善し、20.9%となった。今後とも行財政改革を進め、財政の健全化に努めるとともに、後世への負担を少しでも軽減するよう地方債の計画的な発行により起債を抑制し、地方債残高の解消を図る。

基金残高に係る経年分析(2018年度)

基金全体

(増減理由)基金全体としては、前年と比較し、減少しており、平成30年度末においては、7,582百万円となり、前年度比239百万円の減となった。減少の主な要因としては、大学用地拡張事業の実施に伴い、公立大学法人都留文科大学運営基金の取崩しを行い、公共施設整備基金への積立や財政調整基金への積立が減少幅を下回ったことにより、前年度から減少となった。(今後の方針)財政状況を注視する中で基金の目的に沿い、将来を見据えた計画的な運用を行う。

財政調整基金

(増減理由)本市では、決算剰余金の1/2を下らない額を財政調整基金へ編入することとしており、そのルールに準じて積立を行っているため、増加している。(今後の方針)基金の使途の明確化を図るため、特定目的基金への積立を行うなど、財政状況を注視していく中で、適正な運用を行う。

減債基金

(増減理由)減債基金については、平成26年度の取崩し以降積立を行っていないため、以降の増減はない。(今後の方針)地方債の適正管理に努め、必要に応じて積立を行う。

その他特定目的基金

(基金の使途)・公立大学法人都留文科大学運営基金:大学の用地取得、教育研究費用や施設の建設費などに充てる資金を積み立て、公立大学法人都留文科大学の健全な財政運営を図ることを目的とした基金・都留市公共施設整備基金:都留市長期総合計画に定める公共施設の老朽化による大規模修繕や更新などの将来的に発生する公共施設整備費に必要な資金を積み立てることを目的とした基金・都留市社会福祉基金:住民が主体となって行う福祉活動の活発化、その他福祉事業を推進することを目的とした基金・都留市職員退職手当金支給準備基金:都留市職員の退職手当に関する条例に基づき、職員の退職手当の資金を準備することを目的とした基金・都留市ふるさと水と土保全対策基金:地域の活性化を図るため、土地改良施設の公益的機能を良好に発揮させるための地域住民の共同活動及び人材の育成の支援等を目的とした基金(増減理由)その他特定目的基金については、平成30年度末においては、4,738百万円となっており、前年度比242百万円の減となっている。主な減少要因としては、公共施設整備基金において、公共施設の大規模改修に係る将来負担に備え、積立を行ったものの、大学用地拡張事業の実施に伴い、公立大学法人都留文科大学運営基金の取崩を行ったことにより前年度から減少となった。(今後の方針)公共施設個別施設計画に基づく公共施設の大規模改修や更新などの財政負担に備え、公共施設整備基金への積立を行うなど、その他特定目的基金についても基金の目的に沿った計画的な運用を行う。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2018年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率については、63.1ポイントと類似団体内の平均値に比べ3.6ポイント高い数値となっている。これは、建築から相当年経過している建物が有形固定資産の大部分を占めているため、減価償却率が増加する傾向が続いていることが要因と思われる。今後は、令和2年度中に個別施設計画を策定し、令和3年度以降において施設の長寿命化に向けた改修を進める予定である。

債務償還比率の分析欄

債務償還可能年数については468.9%と類似団体内平均値に比べ236.9ポイント低い数値となっている。全国平均及び山梨県平均と比較しても低い数値となっている。充当可能財源に当たる充当可能基金の増加や市債発行の抑制等が要因と考えられる。今後については建設費用に係る起債の発行や基金の繰入れによる充当可能基金の減が想定されるため数値を注視し、引き続き類似団体内平均値を上回らないよう、取り組んでいく。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率については、20.9ポイントと類似団体内平均値に比べ低い数値にあり、有形固定資産減価償却率については、63.1ポイントと類似団体内平均値に比べ高い数値となっている。有形固定資産減価償却率については、近年、施設の長寿命化を図る修繕等を多く実施しており、建築から相当年経過している建物が有形固定資産の大部分を占めているため、高い数値となっており、今後、長寿命化を含めた大規模改修を検討していく中で、建設費用に係る起債の発行や基金の繰入れによる充当可能基金の減により、将来負担比率についても増加することが想定されるため、今後の新規の市債発行の抑制や公共施設整備基金への計画的な積み立てを行い、数値の健全化に向けて取り組んでいく。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

平成26年度を境に地方債残高が増加傾向にあったが令和元年度については前年度比減となり2年連続の減となっている。、将来負担比率においては、類似団体内平均値に比べ低い数値であり、実質公債費比率については、類似団体内平均値より高い数値となっている。地方債の元利償還金については、類似団体よりも少なく、また算入公債費も少ないことが地方債残高の減少を妨げているものと考えられ、類似団体に比べて実質公債費比率が高くなっている要因であると思われる。また、将来負担比率については、公営企業債等への繰入額、退職者数の減により退職手当負担の額は減少しているものの、地方債の新規発行については有利な起債の発行に努めることとし、将来負担比率・実質公債費比率の数値の健全化を図っていく。

施設類型別ストック情報分析表①(2018年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

橋梁・トンネルの有形固定資産減価償却率については、81.7%となっており、類似団体内平均値に比べ20.6ポイント高い数値となっている。これは、市内の橋梁について、令和13年度には市内橋梁の約半数が建築後50年を超えることとなるが、橋梁点検等に基づき橋梁の長寿命化を図ることとしており、合理的な維持管理を行うため、老朽化が進む橋梁が増加していることが要因であると考えられる。公営住宅については、有形固定資産減価償却率については、63.7%と類似団体内平均値に比べ2.5ポイント高い数値となっており、一人当たりの面積については類似団体内平均値より高い数値となっている。これは、平成11年度の田原団地3号棟の新築や平成17年度の古渡団地新築によるものと思われ、いずれの数値についてもプラス要因として働いているものと思われる。また、保育所においては、私立の保育所が多く、市立の保育所が1つのみとなっており、市立保育所が築24年を経過しており、耐用年数を超過しているため、100%となっている。また、学校施設においては、有形固定資産減価償却率が84.5%となっており、類似団体内平均値に比べ、22.6ポイント高い数値となっている。これは、市内の小中学校のほぼすべての施設が築30年以上を経過していることが要因であり、今後、現在策定中である個別施設計画の中で優先順位を付けた長期的な長寿命化を図っていくこととしているため、今後も数値は増加傾向が続くものと思われる。

施設類型別ストック情報分析表②(2018年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

図書館については、有形固定資産減価償却率が94.6%となっており、類似団体内平均値と比べ45.6ポイント高い数値となっている。これは、市内で唯一の市立図書館を有するまちづくり交流センターが建設から40年以上を経過していることから、類似団体と比べ高い数値となっていると思われる。庁舎については、有形固定資産減価償却率が98.1%となっており、類似団体内平均値と比べて37.7ポイント高い数値となっており、また一人当たりの面積も0.078ポイント類似団体内平均を若干下回っている。これは、市役所庁舎が建築から約49年を経過し、施設の老朽化が進んでいることが大きな要因として考えられ、一人当たりの面積については、人口は減少傾向にあるものの類似団体の庁舎と比べ、施設の面積自体が大きくないと思われることが要因であると考える。ただし、人口が減少傾向にあるため、数値(1人当たりの面積)は増加していくものと思われる。消防庁舎については、有形固定減価償却率が24.9%となっており、類似団体内平均値と比較して29.4ポイント下回っている。これは、平成21年度に新庁舎へ建て替えを行ったことによるものであると考えられる。有形固定資産減価償却率については、庁舎、図書館及び体育館・プールについては類似団体内平均を大きく上回り、庁舎及び図書館については有形固定資産減価償却率90%台となっている。施設の老朽化が進んでおり、令和3年度以降は現在策定中である個別施設計画を踏まえ、建て替え・長寿命化を含めた大規模改修を長期的な計画に基づき、適時対応していく必要があるものと考えられる。

財務書類に関する情報①(2018年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産合計が88,523百万円となっており、対前年度比122万円の減となった。その内、固定資産が84,737百万円で対前年度比732百万円の減、流動資産が3,787百万円で前年度比611百万円の増となっている。内訳としては土地・建物等の有形固定資産が73,535百万円(資産全体の83%)となっており、中でも事業用資産としての土地が43,997百万円であり、次いでインフラ資産としての工作物が34,964百万円、有形固定資産のうち事業用資産の建物が29,567百万円となっている。また、他団体への出資金等の投資その他の資産が11,156百万円となっており、資産全体の12.6%を占めている。負債については、14,227百万円で対前年度比4百万円の増となった。固定負債としての地方債が10,886百万円で対前年度比155百万円の増となっており、負債合計の76.5%を占めている。建物は、老朽化が進み、維持管理等の将来的支出を伴うため、公共施設整備基金への計画的な積み立てを行うとともに、個別施設計画の策定及び公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど公共施設等の適正管理に努める。また、全体では、水道事業会計の水道管や病院事業会計の医療器具類等が有形固定資産に計上されることなどから、資産総額は一般会計等に比べ9,084百万円多い97,607百万円となり、負債については、企業会計の地方債等を加えることにより、一般会計等に比べ3,984百万円多い18,211百万円となっている。連結では、都留文科大学施設や土地開発公社の用地等が有形固定資産に計上されることなどから、資産総額は一般会計等に比べ16,077百万円多い104,600百万円となっており、負債は連結対象団体の地方債を計上するため、一般会計より5,636百万円多い19,863百万円となった。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は、12,121百万円となり、対前年度比503百万円の減となった。理由としては業務費用が対前年度比379百万円の減のため。経常費用のうち、人件費等の業務費用は、5,418百万円、補助金等の移転費用は、6,702百万円であり、移転費用の方が業務費用より多くなっている。最も金額が大きいのは、補助費等が2,983百万円、次いで社会保障給付が1,575百万円、物件費1,476百万円であり、3項目で純行政コスト11,704百万円の51.5%の割合となる。全体では、経常費用について、水道事業における給水収益や病院事業収益等を使用料及び手数料に計上しているものの、人件費等の業務費用が一般会計等より3,852百万円多い9,270百万円で対前年度比216百万円の増、補助金等の移転費用についても国民健康保険の負担金や介護保険の給付費等を計上しているため、一般会計等よりも4,937百万円多い11,639百万円で対前年度比383百万円の減となり、純行政コストは、393百万円少ない17,640百万円となっている。連結では、連結対象団体の事業収益等を経常収益に計上したものの、人件費等の対前年度比205百万円の減により、純行政コストは、一般会計等から6,629百万円多い18,333百万円となっている。今後も高齢化が進むことによる補助費等の増加や、施設の老朽化に伴う施設更新や大規模修繕等の費用も増加することが想定されるため、継続的な経費削減に努める。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源11,410百万円が純行政コスト11,704百万円を下回ったことから、本年度差額は▲295百万円となり、純資産残高は74,296百万円となった。前年度は、税収等が個人所得の増加や新築家屋償却資産の増加等により前々年度に比べ増であったため、純資産が増加していることが考えられたが、今年度についても税収等の財源が対前年度比90百万円の増であったが、準行政コストの対前年度比482百万円の増のため、コストが上回り純資産の減に繋がった。全体では、国民健康保険事業特別会計、介護保険事業特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等から2,310百万円多い11,502百万円となっており、本年度差額は▲750百万円となり、純資産残高は5,100百万円多い79,396百万円となった。連結では、一般会計と比べて税収等が1,740百万円多い10,932百万円となっており、本年度差額は▲348百万円となり、純資産残高は10,5441百万円多い84,737百万円となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は、税収等収入等の業務収入が業務支出を上回ったため、1,054百万円となっており、投資活動収支については、公共施設等整備支出等の投資活動支出が投資活動収入を上回ったため、788百万円となっている。財務活動収支については、地方債における発行額が償還支出を下回り、174百万円となっており、本年度資金収支額は、92百万円となったことから、本年度末資金残高は228百万円となった。全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれること、水道料金等の給水収益等の計上はあるが、業務活動収支は一般会計等より169百万円少ない885百万円となっており、本年度末資金残高は、1,219百万円となっている。連結では、都留市土地開発事業における公有用地売却収入や都留文科大学における授業料収入等が業務収入に含まれるため、業務活動収支は、一般会計等よりも141百万円多い1,195百万円となっている。また、財務活動収支では、地方債における発行額が償還支出を上回ったため、一般会計等より114百万円多い▲60百万円となっており、本年度末資金残高は、1,942百万円となっている。資金残高が前年度末より増加し、かつ、地方債の償還は着実に進んでおり、経常的な活動に係る経費は税収等の収入で賄えている状況である。

財務書類に関する情報②(2018年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たりの資産額は、288.6百万円と対前年度比2.2百万円の増、類似団体平均値200.5百万円を大きく上回っている。算定に用いる人口については、前年度より▲282人となっており、資産合計、人口共に前年より低い数値となっている歳入額対資産比率については、6.37年と対前年度比0.04年の増、類似団体平均値3.91年より高くなっている。また、有形固定資産減価償却率については64.3%と対前年度比1.3%増、類似団体平均値59.8%より4.5ポイント高くなっており、整備から30年以上経過する施設を多く抱えるため、減価償却率が進んでいることが要因であると考えられる。今後も公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設について、点検診断や計画的な長寿命化を進めていくなど、公共施設の適正管理に努める。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は、3.9%と対前年度比0.1%減、類似団体平均値70.3%より13.6%高くなっている。純資産及び資産合計を構成する項目のうち、数値としては大きな増減はなくほぼ横ばいとなっている。将来世代負担比率は、7.8%と対前年度比0.2%減、類似団体平均値17.8%より10.0ポイントと大きく下回っており、類似団体に比べて地方債等の負債が比較的少ないことが要因であり、今後数年は同傾向で推移すると考えられる。今後も地方債の新規発行額の抑制に努め、将来世代の負担の減少に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たりの行政コストは、38.2万円と対前年度比1.2万円減、類似団体平均値(40.5万円)を2.3万円下回っている。移転費用うち補助金等の増加が行政コストが高くなった要因であり、前年度よりも類似団体平均値に近づく形となっている。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たりの負債額は、46.4万円で対前年度比0.4万円増、類似団体平均値(59.5万円)を13.1万円下回っており、固定負債である地方債が類似団体と比較して低いこと等が、住民一人当たりの負債額が低くなっている要因であると考えられる。基礎的財政収支については、前年度は税収等の業務収入で業務支出を賄えている状態であり、業務活動収支、は黒字投資活動収支は赤字であり、基礎的財政収支は400となった。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は、3.5%であり対前年度比0.1減であり、類似団体平均値を0.8ポイント下回っており、使用料及び手数料等の経常収益が類似団体より低いこと等が要因であると考えられる。今後も業務の見直し等を行うことで経常費用の抑制に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,