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地方財政ダッシュボード

福井県敦賀市の財政状況(2016年度)

🏠敦賀市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2016年度)

財政力指数の分析欄

電力事業者等からの固定資産税収入の割合が大きく、昭和63年の原子力発電所への固定資産税の課税開始から財政力指数が1.00を超え不交付団体となっていたが、減価償却による税収入の減少などにより、財政力指数が1.00を下回り、平成22年度から地方交付税の交付団体となっている。全国平均や類似団体平均は上回っているが、日本原電敦賀1号機やもんじゅの廃炉決定による税収の減少傾向の影響等により、今後も指数の低下が見込まれる。健全な財政運営を維持するため、徹底した事業コストの削減、市税等の最大限の徴収努力に加え、企業誘致等による産業の複軸化を進めている。

経常収支比率の分析欄

本年度の経常収支比率は前年度と比較し4.1ポイント悪化したが、全国平均、県内他市と比較してやや良好な数値となっている。日本原電1号機廃炉の影響により、地方税が減収したことに加え、臨時財政対策債の発行可能額も減少したことにより、経常一般財源総額が減少したことによる。しかしながら社会保障関係経費や老朽化が進む公共施設等の維持管理経費など、経常経費の増加傾向は続くと考えられるため、第6次行政改革大綱及び公共施設総合管理計画に基づく取組を通じて経常経費の削減に努め、現在の水準を維持する。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費、物件費等の人口1人当たりの金額が全国平均、類似団体平均を上回っているのは、主に物件費及び維持補修費が要因となっている。平成28年度決算においては、保育園の給食調理業務委託やマイナンバ―対応におけるシステム改修に費用がかかったため物件費の決算額が大きくなっている。しかしながら、業務の民間委託による効率化を進めていることから、物件費は増加傾向にあるが、人件費は低くなっている。今後も行政改革の推進に積極的に取り組み、人件費・物件費等コスト縮減を図る方針である。

ラスパイレス指数の分析欄

国家公務員と同様の給与水準に合わせるため、平成25年度において給与減額支給措置を行った結果、ラスパイレス指数が100を下回っている。また、これまでの給与体系の見直しにより、類似団体平均を下回っていることから、今後も引き続き、職務・職責に応じた給与体系を継続する。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

保育園に勤務する職員が多いことが、類似団体内平均を上回っている主な原因の一つとなっている。平成30年度に福井国体が開催されることに伴い、任期付職員を採用していることによる一時的な人数の増加もある。本市の定員管理の適正化の計画に基づく職員数目標は既に達成しているが、引き続き定数管理を行うとともに、民間活力の導入等により、人件費の適正化を図る。

実質公債費比率の分析欄

実質公債費比率(単年度)について、前年度1%改善しており、改善傾向である。要因としては、補正予算債や臨時財政対策債等の普通交付税措置のある公債費が増加したことが挙げられる。今後は新市庁舎整備や北陸新幹線の整備関係、一般廃棄物最終処分場等大型プロジェクトによる公債費負担が増加する見込であり、平成32年度以降は悪化する見込みとなっている。今後も健全化判断比率に配慮しつつ、単独債及び借換債の発行抑制を行い、適正化を図る。

将来負担比率の分析欄

類似団体平均を下回っており、前年度から0.9ポイント増加し、9.8%となっている。その要因としては、敦賀美方消防組合における消防指令センター更新に係る地方債の発行により組合への負担等見込額が増加したことや、充当可能財源等が減少したことが挙げられる。また今後の新市庁舎整備や北陸新幹線の整備関係、一般廃棄物最終処分場等大型プロジェクトのための建設事業債の発行により、地方債残高の増加が見込まれており、数値が悪化していくことが見込まれる。そのため、単独債及び借換債の発行抑制による後年度公債費負担の軽減に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2016年度)

人件費の分析欄

人件費に係る経常収支比率は、全国平均、類似団体平均と比較して良好な数値である。これは、他団体と比べ人件費総額が低いこと、国体等による臨時の人件費が多い、及び経常特定財源が多いことが要因である。平成28年度は退職者の減により退職手当が減少していることもあり、人件費総額は減少している。

物件費の分析欄

物件費に係る経常収支比率が全国平均、類似団体平均を上回っているのは、主に業務の委託経費や指定管理料などが多額であることが要因である。平成28年度は、保育園の給食調理業務が全園に拡大したことにより、委託料が増加したこと等により経常収支比率は前年度比1.1ポイント悪化した。今後は、指定管理料の見直し及び委託料と人件費とのバランス等を含め経費の圧縮を進めていく。

扶助費の分析欄

扶助費に係る経常収支比率は、全国平均、類似団体平均と比較して良好な数値であるが、平成28年度は0.8ポイント悪化している。主な要因としては自立支援給付費の増加や、子ども子育て支援制度の変更に伴う増加等が挙げられる。今後も高齢化の進展や障害者サービスの充実により増加傾向は継続する。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率が全国平均、類似団体平均を上回っているのは、特別会計、特に下水道事業や国民健康保険特別会計への繰出金が多額であることが要因と考えられる。平成28年度については、道路除雪費及び経済対策等の実施に伴う道路維持修繕費の増加等により維持修繕費の増加により0.6ポイントの悪化となった。下水道使用料や国民健康保険税の改定、徴収率の向上など受益者負担を適正化することで繰出金の抑制を図る。

補助費等の分析欄

補助費等に係る経常収支比率が全国平均、類似団体平均を上回っているのは、主に病院事業会計への繰出金及び公立大学法人への運営費交付金があることが要因と考えられる。病院事業会計繰出金が約8.9億円、公立大学法人運営費交付金が3.9億円であるため、この要因を除けは適正な水準と考えられる。

公債費の分析欄

公債費に係る経常収支比率は、過去からの起債抑制方針により、全国平均、類似団体平均と比較して良好な値となっている。今後、臨時財政対策債等の発行増に加え、避けられない大型建設事業による後年度への影響が平成34年度以降顕著あらわれ、悪化していくと見込まれている。平成28年度については経常一般財源の歳入見込が上振れたため、財政措置のない建設債の発行を抑制するなど、後年度負担の縮減に努めている。

公債費以外の分析欄

昨年度と比較し3.6ポイント悪化し、全国平均、県内平均を上回っている。悪化した主な要因は、地方税の減収及び臨時財政対策債の発行可能額の減による経常一般財源の減少であると考えられる。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2016年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

歳出決算額が全体的に減少しており、全体的に類似団体平均に近似している。類似団体や県内平均と比較して高いものは議会費、商工費、教育費が挙げられる。議会費は議員数が多いことが主な要因として考えられる。商工費は、赤レンガ倉庫整備事業の終了により、前年度から大きく減少しているが、アクアトム整備事業等により類似団体費高くなっている。教育費は、松原公民館建設事業及び国体に伴う運動公園体育館改修事業等が主な要因として挙げられる。なお、労働費が高いのは、預託金が類似団体比高いことが要因であり、実支出を伴わない経費であり特段の問題はない。類似団体平均を下回っている主な経費は、民生費と公債費であるが、扶助費の増加や大型建設事業の実施に伴い増加が見込まれており、全体的な圧縮が必要と考えられる。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2016年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

歳出決算総額は、住民一人当たり404,494円となっている。東日本大震災以降、長期的な見通しが立てづらくなったことから、他市と比較して突出した行政サービスは廃止・縮減等を進めてきた。そのため、全体的に平均的な数値となっている。しかし、物件費、維持補修費は、平均を大きく上回っており、補助費は、やや多くなっている。物件費については、従来から類似団体や全国平均と比較して高い数値にあるものがさらに増加傾向である。しかし、要因として業務の効率化のための外部委託経費の増及び賃金が多いことが挙げられるため、今後の圧縮に努める。維持補修費については、公共施設が類似団体比多いことが要因と想定され、したがって平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に掲げる基本方針に基づき公共施設の総量縮減に取り組むことで、維持補修費の圧縮及び更新経費の財源確保を実現し、健全な財政運営を目指す。補助費については、市立病院への繰出金及び市立看護大学への運営費交付金等によって類似団体比では多くなっている要因と考えられる。

実質収支比率等に係る経年分析(2016年度)

分析欄

実質収支については引き続き、ほぼ横ばいで黒字を維持している。平成28年度決算においては税収の減等により、実質収支額が前年度比1.3億円の減、単年度収支が2.8億円の減、実質単年度収支が8.8億円の減し、1.3億円の赤字となっている。実質単年度収支は、黒字と赤字が交互に生じる傾向がある。財政調整基金残高は、福井国体開催に要する臨時的な歳出増加に備え前年度積み立てを行っているが、標準財政規模比約20%を一定の基準としている。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2016年度)

分析欄

平成28年度においても、全会計で引き続き黒字を確保している。市立敦賀病院事業については、外来収益の減収により医業収益は減少したが、材料費の減等により医業費用も減少したことから、経常利益は2.6億円と前年度比-0.2億円となった。特別利益が0.5億円あったこから、当年度純利益は2.9億円と前年度比+0.4億円となった。水道事業は横ばいで推移しており、介護保険事業では給付の伸びが計画を下回ったため実質黒字が拡大している。他の会計においては、概ね横ばいとなっているが、その他会計については産業団地の完売したことにより、黒字が生じなくなっている。

実質公債費比率(分子)の構造(2016年度)

分析欄

平成28年度の実質公債費比率(3カ年平均)は7.3であり前年度と比べて1ポイント改善している。元利償還金等はほぼ前年同額となっているが、算入公債費等が増加したことにより実質公債費比率は低下している。近年臨時財政対策債の増加に伴い、算入公債費等が増加している一方で、単独債の発行抑制により、元利償還金の減少によるものと考えられる。今後は、大規模建設事業の進捗に伴い、元利償還金等は増加が見込まれるため、単独債の発行抑制を進める。

将来負担比率(分子)の構造(2016年度)

分析欄

将来負担額は、地方債が増加したが、公営企業債等繰入見込額が大きく減少し、退職手当負担見込額も減少したことから、前年度比-7億円の減少となった。大きな要因としては、下水道事業・病院事業における起債残高の減少があげられる。充当可能財源等は、全体的に減少しており、充当可能基金の減少や都市計画税の減収等が主な要因と考えられる。将来負担比率の分子は結果として、前年度比+2.7億円となっている。今後庁舎整備等の大規模建設事業が見込まれていることから、将来負担比率については増加していく見込み。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2016年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

本市は、多くの公共施設を保有しており、これらは整備から30年以上を経過したものが多く老朽化が進んでいるため、有形固定資産減価償却率が類似団体よりやや高い水準にある。そのため、平成29年1月に策定した「敦賀市公共施設等総合管理計画」に沿って、規模の最適化、予防保全による長寿命化、多様なコスト縮減手法の導入に取り組んでいる。また、この計画期間内に耐用年数を迎える施設を中心に、地域の実情に即して利用者の利便性の向上を図りながら、近隣施設との複合化、類似施設の集約化を進めている。

債務償還可能年数の分析欄

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

本市では施設整備の財源として三法交付金等の他市にはない財源を活用し、整備してきた。また、近年ではプライマリーバランスに考慮して、交付税算入額等を勘案しながら起債を発行している。そのため、地方債残高が少なく、将来負担比率が類似団体水準を下回っている。しかし、三法交付金等の財源をもとに建設された公共施設を数多く保有しており、有形固定資産減価償却率が全国平均や類似団体よりやや高い水準にある。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率については、平成27年度までは地方債残高の減少や職員数の減少等による退職手当負担見込額の減少により減少傾向にあった。特に、平成27年度には基金積立を行ったことから、大きな減少となっており、平成28年度でも類似団体と比較して低い水準を維持できている。本市は三法交付金等の財源で施設整備を行ってきたことから、地方債残高が類似団体と比較すると低く、将来負担比率は良好な水準である。実質公債比率は、平成26年度までは類似団体と比較してほぼ同様の水準であったが、本市は合併していないことから、交付税措置のない起債の比率が類似団体比では高く、平成27年度では類似団体との間に少し差が生まれている。しかし、交付税措置のない起債の発行を抑制する等の取り組みの継続により、平成28年度では類似団体と比較してもほぼ同様の水準まで回復している。引き続き交付税措置のない起債の発行を抑制する等の取り組みを継続し、健全な財政運営に取り組む。

施設類型別ストック情報分析表①(2016年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体と比較して、有形固定資産減価償却率が特に高くなっている施設は、「認定こども園・幼稚園・保育所」、「橋りょう・トンネル」、「学校施設」である。本市の公共施設は、整備から30年以上を経過したものが多く、老朽化が進んでいる。幼稚園・保育所は、築40年以上が経過した施設があり、今後修繕費や更新費が増大することが予想される。そのため、予防保全型の維持管理手法を導入することで、施設の安全性の確保と、財政負担の平準化及び抑制に努めていく。また、中長期的には園児数の減少を見据えた、私立幼稚園・保育園との役割分担による統廃合を検討していく。橋りょうは、耐用年数の2分の1を経過した整備後30年のものが全体の44.3%を占めており、これらの橋りょうが今後30年以内に更新時期を迎える。そのため、長寿命化計画による計画的な補修により、将来更新負担の平準化と抑制に努めていく。小・中学校は、築30年から40年以上を経過した施設が多く老朽化の進行に伴い、建物本体や設備の劣化及び損傷は今後も増大することが想定される。長寿命化計画の策定を通じて、不具合が顕在化する前に対策を検討し、財政負担の平準化及び抑制に努めていく。また、将来的には、児童生徒数の変動による学校の再編や通学区域について検討するとともに、少子化の進行に伴い生じる空き教室などへ、近隣施設からの機能移転も検討していく。

施設類型別ストック情報分析表②(2016年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体と比較して、有形固定資産減価償却率が特に低くなっている施設は、「港湾・漁港」、「公民館」である。港湾・漁港については、平成27年度にCFSの外壁改修工事を実施している。そのため、類似団体と比較して、有形固定資産減価償却率が低い水準となっている。公民館は、過去数年間にわたって老朽化した施設の建替や解体を実施しており、その結果として類似団体と比較して、有形固定資産減価償却率が低い水準となっている。

財務書類に関する情報①(2016年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が開始貸借対照表と比較して2,950百万円の減少(△2.2%)となった。金額の変動が大きいものは、事業用資産と基金であり、事業用資産は、一部の大型建設事業が終了したことにより、減価償却による資産の減少が資産の取得額を上回ったこと等から1,677百万円減少し、基金は、公民館整備のために取り崩したこと等により914百万円減少した。病院事業会計、水道事業会計等を加えた全体では、資産総額が一般会計等に比べて29,362百万円多くなるが、病院事業会計における建物および医療機器等の事業用資産や、水道事業会計における管路等のインフラ資産を計上していることが主な要因であり、これに対する負債総額も資産形成に地方債を充当していること等から、21,636百万円多くなっている。敦賀市立看護大学、敦賀美方消防組合等を加えた連結では、資産総額は、看護大学が保有している土地や消防組合が保有している建物等に係る資産を計上していることにより、一般会計等に比べて34,700百万円多くなるが、負債総額も消防組合が資産形成にあたり発行した地方債等を計上していることから、23,886百万円多くなっている。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は25,349百万円となり、そのうち、人件費等の業務費用は13,403百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は11,946百万円となっている。最も金額が大きいのは物件費(5,327百万円)、次いで社会保障給付(4,843百万円)であり、純行政コストの42%を占めている。今後高齢化の進展などにより、社会保障給付の増加が見込まれるため、事業の見直し等により物件費の縮減等に努める必要がある。全体では、水道料金等を使用料及び手数料に計上していることから、一般会計等と比べて経常収益が7,392百万円多くなっているが、国民健康保険や介護保険における社会保障給付を計上しているため、移転費用が11,094百万円多くなり、純行政コストは12,597百万円多くなっている。連結では、福井県後期高齢者医療広域連合における社会保障給付費の計上により、移転費用が一般会計等より15,859百万円多くなっており、これに対する経常収益の増加が7,985百万円にとどまっているため、純行政コストは19,323百万円多くなっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源(23,151百万円)が純行政コスト(24,019百万円)を下回っており、本年度差額は△869百万円となり、純資産残高は期首と比較して622百万円の減少となった。今後もこの傾向が続くと見込まれることから、税収等の確保対策が必要と考えている。全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて財源が12,755百万円多くなっているが、純行政コストも同程度多くなっており、本年度差額は△710百万円、純資産残高は期首から551百万円の減少となっている。連結では、福井県後期高齢者医療広域連合への国県等補助金等が財源に含まれることから、一般会計等と比べて財源が19,483百万円多くなっているが、全体と同様に、同程度純行政コストが多くなっているため、本年度差額は△708百万円、純資産残高は期首から627百万円の減少となっている。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は1,665百万円であったが、投資活動収支については、松原公民館建設事業等を行ったことから、△1,868百万円となっている。財務活動収支については、地方債の発行額が地方債償還支出を上回ったことから151百万円となっているが、本年度末資金残高は期首から51百万円減少し、1,564百万円となった。新庁舎建設等大規模事業の進捗により、しばらくは地方債発行収入が大きくなるが、その償還が始まると財務活動収支はマイナスに転じる見込みとなっている。全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれること等から、業務活動収支は一般会計等より1,954百万円多い3,619百万円となっている。投資活動収支では、水道管老朽化に伴う更新等を実施したため、△2,378百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、△946百万円となっているが、本年度末資金残高は期首から295百万円増加し、4,669百万円となっている。連結では、福井県後期高齢者医療広域連合への国県等補助金収入等が税収等に含まれるため、業務活動収支は一般会計等より2,164百万円多い3,829百万円となっている。投資活動収支では、敦賀美方消防組合において、ポンプ車等の設備更新を行ったため、△2,705百万円となっている。財務活動収支は全体と同様に、△814百万円となったが、本年度末資金残高は期首から310百万円増加し、5,151百万円となった。

財務書類に関する情報②(2016年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額(歳入額対資産比率)は、東日本大震災前までの電源立地地域対策交付金等を財源に整備した公共施設が多くあり、類似団体平均値を上回っている。有形固定資産減価償却率では、類似団体平均値と比べるとやや下回っているが、58.4%と高い水準となっており、多くの資産が更新時期を迎えており、今後も上昇していく見込みとなっている。施設保有量が多いことに加え、資産の老朽化が進んでいることから、将来の公共施設等の修繕や更新等に係る財政負担を軽減するため、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づいて公共施設等の集約化・複合化を進めるなどにより、施設保有量の適正化に取り組む。※本市の公表資料では、人口66,520人(平成29年3月31日現在)を採用している。また、有形固定資産減価償却率においては、物品を有形固定資産に含んで算出している。これらの理由により、公表資料とは若干の差異が出ている。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は、類似団体平均を上回っているが、純行政コストが税収等の財源を上回ったことから純資産が減少し、期首から0.3%減少している。純資産の減少は、将来世代が利用可能な資源を過去及び現世代が費消して便益を享受したことを意味するため、「敦賀市行財政改革プラン」に基づく業務の集約化及び効率化等の取組によって、行政コストの削減に努める。また、将来世代負担比率については、類似団体平均を下回っているが、これは、電源立地地域対策交付金等の財源を活用し、過去の資産形成に対して地方債の発行を抑制してきたことが要因であるが、今後大規模プロジェクトを控えていることから、増加していく見込みとなっている。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは、類似団体平均を上回っており、特に、純行政コストの中で最も大きい割合を占める物件費が要因となっていると考えられる。行財政改革の取組を通じて、業務の集約化及び効率化を進めるとともに、事業の見直しを行い、行政コストの縮減に努める必要がある。また、社会保障給付については、今後も増大していく傾向と見られることから、さらなる行政コストの縮減を図るために、公共施設等の集約化・複合化による維持更新経費等の縮減も急務であると考えている。※本市公表資料と人口の基準日が異なり、数値に差がある。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は、類似団体平均を大きく下回っているが、これまで地方債の発行を抑制してきたことが要因であり、今後は大規模プロジェクトを控えており、地方債発行額が増加していく見込みであることから、類似団体平均に近づいていくと見込まれる。また、基礎的財政収支については、投資活動収支が△1,100百万円と赤字になっているが、これは地方債を発行して、松原公民館整備事業など公共施設等の整備を行ったためであり、業務活動収支がこれを上回る黒字となっていることから、751百万円の黒字となっており、類似団体平均を上回る数値となっている。※本市公表資料と人口の基準日が異なり、数値に差がある。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は、類似団体平均よりやや上回っているが、ほぼ同水準となっている。行財政改革による経費の縮減もさることながら、経常収益を増加させるための歳入確保策も必要と考えられることから、「敦賀市行財政改革プラン」においては、歳入確保への取組も行うこととしており、今後プランに掲げる取組の進捗により受益者負担比率の向上を目指していく。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,