経営の健全性・効率性について
「収益的収支比率」は100%を上回っており、単年度収支も黒字のため、経営の健全性は保たれています。しかし、事業自体が完了していないので、管渠布設に加え、今後、修繕等も増加してくることが予想され、単年度に負担が集中しないよう計画的な修繕を行う必要があります。「企業債残高対事業規模比率」については、類似団体を上回ってる状況にあります。まだ建設事業が完了していない状況ですので、債務残高は現在の状況で推移いていきます。「経費回収率」は90%以上で良好な状況にありますが、残りは一般会計繰入金で賄われている状況であり、今後の接続率、人口の変動と設備投資の割合により低下が危惧されるところです。「汚水処理原価」は類似団体の平均値より低く推移しており、比較的低コストで汚水処理ができています。また、「施設利用率」においても、平均値を上回っていることから、比較的効率性の高い経営となっております。「水洗化率」は70%以上は維持できておりますが、水洗化普及員等による活動により80%以上を目標に推進していきます。
老朽化の状況について
施設等の老朽化については、管渠布設により地域拡大を図っている状況であり、今後、企業会計に移行し経営指標に添った計画的老朽対策実施していく必要があります。
全体総括
建設事業は平成32年まで計画しているが、財政状況により、全体計画等の見直しを検討しなくてはならない状況です。給水収益は、人口減少や高齢者世帯の増加により、接続件数がなかなか増加しない状況にあります。当面は、新築時の接続や水洗化普及員による未接続事業所への呼びかけ等により接続向上を図っていく必要があります。