経営の健全性・効率性について
経営安定化のために、契約水量制(使用水量が契約水量を下回っていても契約水量の料金を徴収)を導入している。①経常収支比率は増加し、昨年度同様100%を超えている。⑤料金回収率も増加し、100%を超えているものの、今後の設備更新等に備え、費用の節減に向けた検討が必要である。③流動比率は平成28年度から急激に減少したものの、令和元年度の指標は高い水準を維持できていることから、短期的な債務に対して支払能力を備えている。④企業債については、遠方監視制御システムの整備のため平成30年度に5,600千円の借入れを行ったが、新たな借入れはなかった。今後、設備更新により減価償却費が上昇することが予想されることから、適切な料金変更の検討を行う必要がある。(料金は総括原価方式により設定されている。)
老朽化の状況について
ポンプや計装機器は耐用年数を考慮し、適当な時期に更新を行っている。管路については、取水用の導水管が耐用年数を迎えたため、更新を予定している。
全体総括
消費税増税による料金改定を除くと、平成元年4月1日から料金改定はされておらず、それ以後も健全な経営が保たれてきた。現状、経営そのものはおおむね健全であるが、令和2年度から導水管の更新等、大規模な設備更新を予定しており減価償却費が増加する。そのため令和4年度にむけ、水道料金の見直しを検討している。また、物価上昇など費用の上昇が進んでいる中、必要な費用に対する料金は給水先事業所である1社が負担することとなるため、さらに費用の抑制に努める必要がある。