経営の健全性・効率性について
経常収支比率が100%を上回っており、黒字を計上しているが、料金回収率が著しく低く、給水収益で費用を賄えていない状態である。これは、一般会計からの繰入金に依存していることが要因である。また、給水原価が類似団体平均と比べ著しく高くなっているが、これは給水戸数が1戸で有収水量の増加が見込めない中、施設の老朽化により維持修繕に係る費用が増大していることが原因である。施設能力の面等により、これ以上の給水戸数の増加が見込めない状況であり、早急に改善が必要であったことから、給水事業者と協議の末、令和3(2021)年3月31日をもって本事業会計を廃止した。なお、令和2(2020)年度において、経常収支比率が大きく増加しているが、会計廃止に伴い負債計上していた修繕引当金を戻入し収益化したためである。また、流動比率、料金回収率が大きく増加及び給水原価が大きく減少しているが、こちらも会計廃止に伴い、計画修繕等の事業費を精査したためである。
老朽化の状況について
有形固定資産減価償却率が高い比率となっているが、管路経年化率が0%であり、管路は法定耐用年数を経過していないため、施設の更新が必要であることを示しているが、会計廃止により管路も含め更新不要となった。
全体総括
施設の老朽化により維持修繕、施設の更新の必要が迫っている中、大幅な給水収益の増加が見込めず、一般会計からの繰入金により事業を維持している状況であったため、事業者と協議の末、令和3(2021)年3月31日をもって事業を廃止した。